●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-17.VII.4:1 ~ T-17.VII.5:9

4. Only what you have not given can be lacking in any situation.

  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • lacking [lǽkiŋ] : 「不足して、欠けている、欠ける」
  • situation [sìt∫uéi∫n] : 「状況、場所、状態、立場、事情、情勢」
❖ "Only what you ~ "「いかなる状況においても、あなたが与えなかったものが、欠けていることになるのだ」。聖書には「求めよ、さらば与えられん」と書かれているが、ACIMでは与えることと得ることは同義的であるから、あなたが与えたものが得られるのである。もし、あなたの状況において何かが欠けていたなら、それは、あなたが得ていない証拠であると同時に、あなたが与えていない証拠でもあるのだ。



But remember this; the goal of holiness was set for your relationship, and not by you.
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • set [sét] : 「整える、定める、配置する、設定する」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • by oneself : 自分だけで、一人で、独りで、独力で
❖ "But remember this"「しかし、次のことは覚えておきなさい」。"the goal of holiness ~ "「神聖なる目的は、あなたの関係性のためにセットされたのであるが、あなたが自分でセットしたのではない」、ということを覚えておきなさい。幻想世界におけるあなたの特別な関係性を、神やホーリー・スピリットを絡めた真の関係性に、つまり神聖な関係性に質転換するという目的は、あなた一人がアイディアを絞って設定したのではない。あなたの心の中の最も神聖な部分、最も純粋な部分に住むホーリー・スピリットの導きによって、その目的はセットされたのだ。一言で言えば、あなたが神聖な目的に向かおうとするとき、そこには神の意思が介入している、ということ。



You did not set it because holiness cannot be seen except through faith, and your relationship was not holy because your faith in your brother was so limited and little.
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して、〜を経由して」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、自信、信念、確信」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • limit [límit] : 「限定する、制限する、制限をかける」
❖ "You did not set it ~ "「あなたは、聖なる目的をセットしたのではない。」"because holiness ~ "「なぜなら、神聖さは、信じる気持ちをもって見る以外、見ることは出来ないからだ」。あなたは、実相世界、あるいは実相的真実を信じていたとは言い難い。だから、神聖さを目撃することはなく、神聖さを知らないのだから、神聖な目的をセットすることもない。"and your relationship ~ "「そして、あなたの関係性は神聖ではなかった」。"because your faith in ~ "「なぜなら、あなたの同胞に対しする信じる気持ちは、限定された小さなものだったからだ」。あなたがエゴの唆(そそのか)しによって築いた特別な関係性は、同胞への信じる気持ちを育むものではなかった。逆に、同胞の愛を奪い、隷属化し、支配し、他者を排他する結果になってしまった。完全に幻想の泥沼に沈み込んでしまったのだから、神聖さを見ることも出来ず、神聖な目的をセットすることも出来ず、ましてや、実相的真実を信じることなど不可能であった。しかし、あなたの心の中のホーリー・スピリットは、一条の光を投げかけて、あなたに代わって、聖なる目的をセットしてくれたのだ。



Your faith must grow to meet the goal that has been set.
  • grow [gróu] : 「成長する、育つ、大きくなる、増える」
  • meet [míːt] : 「合う、満足させる、かなえる、満たす、かなう」
❖ "Your faith must ~ "「すでにセットされた目的を叶えるために、あなたの信じる気持ちは大きく育つ必要がある」。神聖な目的をホーリー・スピリットによってセットされただけでは十分ではない。あなたが、自らの意思で、信じる気持ちを育てていかなくてはいけない。



The goal's reality will call this forth, for you will see that peace and faith will not come separately.
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • call [kɔ́ːl] : 「〜を叫ぶ、〜を呼び出す、〜に来るように言う」
  • separately [sép(ə)rətli] : 「離れて、別々に、離ればなれになって、単独で」
❖ "The goal's reality ~ "直訳すると、「目的の実相は、この信じる気持ちを呼び出す」。聖なる目的は実相世界の真実の目的であって、あなたに実相世界を信じる気持ちを求める、ということ。"for you will see that ~ "「なぜなら、あなたはthat以下を知ることになるからだ」。"that peace and faith ~ "「平和と信じる気持ちは、別々に、(あなたの元へ) やって来ることはない」と知ることになるからだ。ここの平和とは、実相的平和であって、争いという対極概念を持たない純粋な平和である。つまり、聖なる目的を達成したときに、あなたはこの絶対的な平和を手にすることになるのだ。したがって、本文の"peace"を"truth"に置き換えていい。つまり、真実と信心は分離されるものではない、ということだ。



What situation can you be in without faith, and remain faithful to your brother?
  • situation [sìt∫uéi∫n] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで」
  • remain [riméin] [SVOC] : 「依然として〜のままである」
  • faithful [féiθfl] : 「信頼できる、誠実な、信心深い」
❖ "What situation can ~ "「信じる気持ちなしに、いったいあなたは、どんな状況にいて、同胞を信頼したままでいれるだろうか」。実相的真実を信じ、同胞を神の子として信じることで、あなたは状況を正しく判断でき、聖なる目的のために、その状況を変えていくことが出来るのだ。



5. Every situation in which you find yourself is but a means to meet the purpose set for your relationship.
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • meet [míːt] : 「合う、満足させる、かなえる、満たす、かなう」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "Every situation ~ "「あなたがあなた自身を見いだす状況のすべては、」つまり、あなたが関わる状況すべては、"is but a means to ~ "「目的をあなたの関係性に合わせるための方法である」。あなたの関係性を聖なる関係性に質転換するという聖なる目的を叶えるために、いまあなたが居る状況を利用できる、ということ。まったく別な場所に、新たな状況を作り出すまでもなく、今ある状況の中で聖なる目的は実現できるのである。



See it as something else and you are faithless. Use not your faithlessness.
  • faithless [féiθlis] : 「不誠実な、不忠実な、不実な、信仰心のない、信義のない」
  • faithlessness [féiθlisnəs] : 「不実さ、不誠実さ、信仰心のなさ」
❖ "See it as something ~ "「あなたの状況をそれとはまったく別物と見てみなさい」。"and you are ~ "「そうすれば、あなたは信じる気持ちを欠いていることになる」。状況を聖なる目的のために利用することは、実相的真実を信じているからこそ、そう出来るのであって、状況を別物に見立てるのは、あなたに実相を信じる気持ちがないことを示している。"Use not your ~ "「信じる気持ちのないことを利用してはならない」。つまり、信じる気持ちが欠けているなら、何を成してもものにならない、ということ。もちろん、実相的真実への覚醒など、不可能だ。



Let it enter and look upon it calmly, but do not use it.
  • enter [éntə(r)] : 「 〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • calmly [kάːmli] : 「静かに、落ち着いて」
❖ "Let it enter and ~ "「信じる気持ちのないことを、(一旦) 認めて、静かな気持ちで見つめてみなさい」。"but do not ~ "「しかし、それを利用してはいけない」。なぜ自分は信じる気持ちに欠けているか、自己観察してみなさい、ということ。



Faithlessness is the servant of illusion, and wholly faithful to its master. Use it, and it will carry you straight to illusions.
  • servant [sə́ː(r)v(ə)nt] : 「使用人、従業員、召使い、奉仕者」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • faithful [féiθfl] : 「信心深い、義務を遂行する、信頼できる、誠実な、真心を尽くす」
  • master [mǽstə(r)] : 「主人、家長、雇い主、指導者、導師」
  • carry [kǽri] : 「〜を運ぶ、〜を持ち運ぶ」
  • straight [stréit] : 「一直線に、真っすぐに」
❖ "Faithlessness is the ~ "「信じる気持ちに欠けていることは、幻想の召使いであり、」"and wholly faithful ~ "「その主人(である幻想)に、完全に忠実であることを意味する」。"Use it, and it will ~ "「そんな信じる気持ちのなさを利用してみなさい」。"and it will carry you ~ "「そうすれば、たちまちそれはあなたを真っすぐ幻想へと運んで行くだろう」。実相世界の真実を信じられないのだから、幻想を信じるしかないのだ。こうして、あなたは幻想の奴隷となる。



Be tempted not by what it offers you. It interferes, not with the goal, but with the value of the goal to you.
  • tempt [tém(p)t] : 「〜を誘惑する、〜を引き付ける」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • interfer [ìntə(r)fíə(r)] : 「邪魔をする、妨げる、干渉する」
❖ "Be tempted not ~ "「信じる気持ちのなさがあなたに差し出すものに心引かれてはならない」。つまり、幻想に魅かれてはいけない。"It interferes, not ~ "「それは、目的自体の邪魔をするのではなく、あなたにとっての目的の価値に対して邪魔をするのである」。あなたはホーリー・スピリットがセットしてくれた目的を、神聖なるものとして価値付けしたが、信じる気持ちのなさが差し出す幻想に魅かれてしまうと、目的自体が変えられるのではなく、その目的に対してあなたが評価した価値、つまり、神聖だという価値が削がれるのである。一言で言えば、幻想に心奪われたあなたは、目的に対して神聖さを感じなくなってしまうのだ。価値がないように思ってしまうのである。



Accept not the illusion of peace it offers, but look upon its offering and recognize it is illusion.
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
❖ "Accept not the illusion ~ "「信じる気持ちのなさが差し出す幻想の平和を受け入れてはいけない」。"but look upon its ~ "「そうではなく、それが差し出したものをよく見て、それが幻想であると認識しなさい」。幻想に惑わされることなく、現実を、つまり実相をきちんと見て、受け入れなさい。
 
 
 

Notification

自分の写真


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp