●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-19.IV.C.7:1 ~ T-19.IV.C.8:7

7. Those who fear death see not how often and how loudly they call to it, and bid it come to save them from communication.

  • fear [fíə(r)] : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • often [ɔ́(ː)fn] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく、しょっちゅう」
  • loudly [láudli] : 「大声で、騒々しく、けばけばしく」
  • call to : 「〜に声をかける」
  • bid [bíd] : 「命じる、命令する、指示する」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • communication [kəmjùːnikéi∫n] : 「コミュニケーション、伝達、通信、連絡、交信」
❖ "Those who fear ~ "「死を恐れている者は、彼らが、いかに頻繁に、そして大声で、死に呼びかけて死を求めているか、わかっていない」。"and bid it come ~ "「また、彼らを(神との)コミュニケーションから救ってもらうために、死に対してやって来るように命令しているのだと、理解していない」。死を恐れることは死を招き入れていることだという逆説を、人々は理解していない。死を恐れる気持ちが、死を現実化してしまうのだ。死は幻想に過ぎないと受け入れて、つまり、死を赦して、死を受け流してしまうのが最善である。



For death is seen as safety, the great dark savior from the light of truth, the answer to the Answer, the silencer of the Voice that speaks for God.
  • seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な、偉大な、卓越した」
  • dark [dɑ́ː(r)k] : 「暗い、闇の、暗黒の」
  • savior [séivjə(r)] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • answer [ǽnsə(r)] : 「答え、回答、返事、応答」
  • answer [ǽnsə(r)] : 「答え、回答、返事、応答」
  • silencer [sáilənsər] : 「消音装置、サイレンサー、消音器」
  • speak for : 「他人に代わって話す、代弁する」
❖ "For death is seen ~ "「なぜなら、死は安全であるかのように見えるからだ」。死んでしまえば、何の苦労も悩みもなくなるだろうと信じているからだ。しかし、それは、"the great dark savior ~ "「真実の光から救い出すという、偉大な闇の救い主であり、」"the answer to ~ "「神の(愛という)答えに対する答え、」"the silencer of the Voice ~ "「神に代わって話をするホーリー・スピリットの声を消してしまう消音機である」。すべて、エゴの好むものばかりだ。死んで安楽を得ようと考えることは、甘い。



Yet the retreat to death is not the end of conflict. Only God's Answer is its end.
  • retreat [ritríːt] : 「避難、引退、撤退、退却、撤収」
  • conflict [kɑ́nflikt] : 「摩擦、葛藤、軋轢、争い、衝突」
❖ "Yet the retreat to death ~ "「しかし、死を避けることは、コンフリクトの終焉を意味してはいない」。死から逃げるだけでは、死を恐れながら死を招き入れるというコンフリクトを解消することは出来ない。"Only God's Answer ~ "「神の(愛の)答えだけが、コンフリクトを終焉させることが出来るのだ」。"God's Answer"「神の答え」とは、神の愛のメッセージであり、それは、ホーリー・スピリットが伝えてくれるものである。ホーリー・スピリットの思考システムそのものと考えてもいいだろう。具体的には、死も死への恐れも、共に、夢の中の出来事であって、そんなものは存在しないのだというメッセージである。死は幻想であるから、それを受け入れ、死を赦して、死を受け流してしまうことが肝要だと伝えているのだ。



The obstacle of your seeming love for death that peace must flow across seems to be very great.
  • obstacle [ɑ́bstəkl] : 「障害物、妨害物、邪魔」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、外見だけの、見せかけの、うわべの」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • flow [flóu] : 「流れる、自由に動く」
  • across [əkrɑ́s] : 「〜を横切って、〜を横断して、〜を越えて、〜を渡って」
❖ "The obstacle of your ~ "「平和が、越えて流れ出さなくてはならない障害、あなたが死を表面的に愛してしまうという障害は、非常に大きなものに見えるだろう」。あなたには克服出来ない障害に思えてしまうのだ。なぜなら、死を恐れながら死に引かれてしまうとは、ちょうど、体を蝕むと知りつつ、麻薬に溺れていくことに似ているからだ。



For in it lie hidden all the ego's secrets, all its strange devices for deception, all its sick ideas and weird imaginings.
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
  • secret [síːkrət] : 「秘密、機密、内緒事」
  • strange [stréin(d)ʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
  • device [diváis] : 「器、装置、道具、、手段、仕掛け、工夫、計画、策略」
  • deception [disép∫n] : 「だますこと、欺くこと、だまし、詐欺」
  • sick [sík] : 「病的な、異常な、病気の、不健全な、調子が悪い」
  • weird [wíə(r)d] : 「超自然的な、神秘的な、奇妙な、風変わりな、変な」
  • imaginings : 「想像上の物、架空の産物」
❖ "For in it lie hidden ~ "「なぜなら、そういった障害に中に、エゴの秘密のすべてが隠されて存在しているからだ」。麻薬的なコンフリクトの陰には、エゴが控えているわけだ。"all its strange devices ~ "「騙しのための、奇妙な装置の数々、」"all its sick ideas and ~ "「エゴの病的な思考、そして、奇妙な空想の産物たち」が、隠されている。エゴの思考システムというびっくり箱から飛び出て来る妖怪達である。



Here is the final end of union, the triumph of the ego's making over creation, the victory of lifelessness on Life Itself.
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
  • union [júːnjən] : 「結合、合併、融合、団結」
  • triumph [tráiəmf] : 「勝利、大成功、大業績、勝利の喜び、功績、勝ち誇り」
  • making [méikiŋ] : 「製造、作ること、要素、形成」
  • creation [kriéi∫n] : 「創作物、作品、創造、創作」
  • victory [víkt(ə)] : 「勝利、優勝、克服、征服」
  • lifelessness [láiflisnis] : 「無生命、生命を持たないこと」
❖ "Here is the final end ~ "「ここに、結合の最終的な終焉がある」。奇っ怪な幻想の産物がうろつくエゴの王国において、神の子とホーリー・スピリットとの、あるいは神の子とその同胞との、心の結合は粉砕される。"the triumph of the ego's ~ "「神が創造したものに対する、エゴが偽創造したものの勝利であり、」"the victory of lifelessness ~ "「生命なきものの、生命そのものに対する勝利である」。もちろん、これとても、夢の出来事であるのだが・・・。現実には、実相が幻想に打ち破られるわけがないのだ。



8. Under the dusty edge of its distorted world the ego would lay the Son of God, slain by its orders, proof in his decay that God himself is powerless before the ego's might, unable to protect the life that he created against the ego's savage wish to kill.
  • under [ʌ́ndə(r)] : 「〜の下で、真下に、〜下部に」
  • dusty [dʌ́sti] : 「ほこりだらけの、ほこりっぽい、ちりまみれの、くすんだ 」
  • edge [édʒ] : 「端、へり、はずれ、境界」
  • distorted [distɔ́ːrtid] : 「ゆがめられた、ゆがんだ、曲げた、ひずんだ」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置」
  • slain [sléin] : 「slay の過去分詞」
  • slay [sléi] : 「殺す、殺害する、虐殺する、破壊する」
  • order [ɔ́ː(r)də(r)] : 「指令、命令」
  • proof [prúːf] : 「証拠、立証、証明、証し、裏付け」
  • decay [dikéi] : 「崩壊、腐敗、腐食、腐朽」
  • powerless [páuərlis] : 「効果がない、無能な、力のない」
  • before [bifɔ́ː(r)] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして、面前で」
  • might [máit] : 「力、権力、勢力」
  • unable [ʌnéibl] to : 「〜することができない」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • create [kriéit] : 「〜を創造する、創り出す」
  • against [əgénst] : 「〜に逆らって、〜にそむいて、反抗して」
  • savage [sǽvidʒ] : 「凶暴な、残酷な、野蛮な、残忍な、粗野な」
  • wish [wí∫] : 「願い、望みの物、願望、希望」
  • kill [kíl] : 「殺す、葬る、始末する」
❖ "Under the dusty edge ~ "「歪んだ世界の、塵だらけの外れの下に、エゴは神の子を横たえる」。イメージとしては、荒(すさ)んだこの世界という廃虚の町外れに、埃(ほこり)っぽい墓地があって、その墓穴にエゴが神の子の死体を横たえる、そんな情景であろう。"slain by ~ "「その神の子は、エゴの命令で殺されたのである」。"proof in his decay ~ "意訳する、「そして、神の子の死体が腐敗する中に、エゴの強権の前では神自らは無能なのだということを示す証拠を見つけ出すのだ」。"unable to protect ~ "「つまりそれは、生命あるものを殺したいというエゴの野蛮な欲望に対して、神の創造した生命あるものを、神が守れなかったという証拠なのだ」。夢の中の墓場で、エゴは神に打ち勝ったと宣言して高笑いするのである。エゴの足下には腐敗した神の子の死体がある。おぞましい光景ではあるが、もちろん、これもまた夢の中の出来事に過ぎない。エゴの独り相撲なのだ。



My brother, child of our Father, this is a dream of death. There is no funeral, no dark altars, no grim commandments nor twisted rituals of condemnation to which the body leads you.
  • dream [dríːm] : 「夢、夢現象、夢うつつの状態」
  • funeral [fjúːn(ə)r(ə)l] : 「葬儀、告別式、葬列」
  • altar [ɔ́ːltə(r)] : 「祭壇、聖餐台」
  • grim [grím] : 「恐ろしい、不快な、残酷な、残忍な」
  • commandment [kəmǽndmənt] : 「戒律、命令、掟」
  • twisted [twístid] : 「ねじれた、ひん曲がった」
  • ritual [rít∫u(ə)l] : 「儀式、儀式形式、儀式書、儀式的な行事、儀礼」
  • condemnation [kɑ̀ndemnéi∫] : 「激しい非難、糾弾、有罪宣告」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、〜を連れていく」
❖ "My brother, child ~ "「我が同胞よ、我が父なる神の幼子よ、これとても、死という夢に過ぎないのだ」。"There is no funeral ~ "「(神の子の)葬式があるわけではないし、闇の祭壇もない」。"no grim commandments ~ "「残忍な命令もないし、」"nor twisted ~ "「(罪があるという)肉体があなたを導く、有罪宣告というねじれた儀式もないのだ」。すべては、悪夢の中の出来事に過ぎない。あなたの心の悪しき部分に住んでいるエゴが演出した残酷劇の夢なのだ。奇っ怪な着ぐるみをまとった登場人物がうよめいている。有罪宣告もあり、首切りの処刑場面も用意されている。悲鳴が聞こえ、泣き声も止まない。呪いと罵倒の声も途切れることがない。しかし、それもまた、エゴの演出した、幻想という舞台での一コマに過ぎない。すべては夢なのだ。



Ask not release of it. But free it from the merciless and unrelenting orders you laid upon it, and forgive it what you ordered it to do.
  • ask [ǽsk] : 「〜を求める、〜を頼む、依頼する」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
  • free [fríː] : 「〜を自由にする、解放する」
  • merciless [mə́ː(r)siləs] : 「無慈悲な、無情な」
  • unrelenting : 「勢いの衰えない、たゆまない、しつこい、容赦しない、無慈悲な」
  • order [ɔ́ː(r)də(r)] : 「指令、命令」
  • laid [léid] : 「lay の過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
  • forgive [fə(r)gív] : 「許す、容赦する、勘弁する、帳消しにする、免除する」
  • forgive A B : 「Aに対してBを免除する」
❖ "Ask not release ~ "「肉体からの解放を求めてはいけない」。そうではなく、"But free it from ~ "「しかし、あなたが肉体に課した、無情で無慈悲な命令から、肉体を解放してやりなさい」。肉体に対して、エゴ的な見方をすることを止めなさい、という意味合い。つまり、肉体は罪の象徴であり、攻撃の対象となり得るし、肉体は滅びて腐敗する価値があるという見方から、肉体を解放しなさい、ということ。"and forgive it what ~ "「そして、あなたが、そうせよと肉体に命じたことを免除しなさい」。肉体に突きつけたエゴの命令を撤回しなさい。そして、肉体をホーリー・スピリットに委ねればいいのだ。ホーリー・スピリットは、肉体を正しく利用して、あなたを実相世界へと解放してくれるのである。



In its exaltation you commanded it to die, for only death could conquer life.
  • exaltation [ègzɔːltéi∫n] : 「高めること、称賛、昇進、有頂天、精神的高揚」
  • command [kəmǽnd] : 「…しろと命令する、〜を指揮する、支配する」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • conquer [kɑ́ŋk(ər)] : 「克服する、乗り越える、勝つ」
❖ "In its exaltation ~ "「肉体的高揚感の中で、あなたは肉体に死ぬように命じた」。"for only death ~ "「なぜなら、死こそが、生命に打ち勝てるからだ」。"In its exaltation"を「肉体的高揚感の中で」と訳したが、意味合いとしては、「エゴの狂気的な高揚感の中で」と言った方が適当かも知れない。エゴは、命あるものに死を宣告することで、自分は神に勝利出来ると思い込んだのである。その狂気的な高揚感。



And what but insanity could look upon the defeat of God, and think it real?
  • insanity [insǽnəti] : 「狂気、精神病、精神異常」
  • defeat [difíːt] : 「敗北、負け、失敗」
  • real [ríː(ə)l] : 「現実の、実際の、本物の、偽物でない」
❖ "And what but insanity ~ "「狂気以外の何が、いったい、神を打ち負かし、それが現実になったと、見るであろうか」。エゴの狂気以外にあり得ない。幻想が実相を打ち負かすことが出来ると考えるのは、狂った思考のみなのだ。夜見る夢の中のモンスターが、あなたを食い殺すことが出来るだろうか? 不可能なのだ。不可能なことは真実ではない。
 
 
 

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