●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-17.II.4:1 ~ T-17.II.5:5

4. The stars will disappear in light, and the sun that opened up the world to beauty will vanish.

  • disappear [dìsəpíə(r)] : 「見えなくなる、姿を消す、消滅する、消失する」
  • open up : 「広げる、開く、開始する」
  • beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
  • vanish [vǽni∫] : 「消える、消えてなくなる、姿を消す、去る」
❖ "The stars will ~ "「星々は光の中に消えるだろう」。"and the sun that ~ "「そして、この世界を美しく見せてくれた太陽も姿を消すであろう」。肉体的な知覚で見ていた光景が消滅していくのだ。実相世界の美は具象としての美ではなく、完全な抽象の美である。幻想世界から実相世界へと層転換し、光景も美それ自体も完全に様変わりする。



Perception will be meaningless when it has been perfected, for everything that has been used for learning will have no function.
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
  • perfect [pə(r)fékt] : 「完全にする、仕上げる、完成させる」
  • learning [lə́ː(r)niŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • function [fʌ́ŋ(k)∫n] : 「職務、役割、機能、作用、働き」
❖ "Perception will be ~ "「知覚は、それが完成されたとき、意味を失うのだ」。"for everything that ~ "「なぜなら、学びのために利用されてきたものはすべて、その役割を終えるからである」。幻想世界にあって、学びに利用されていた感覚的な知覚は、実相世界に入ることで叡智(knowledge)へと質転換する。つまり、知覚が叡智へと完成されるのだ(~ been perfected)。具象的な対象に対しては知覚が機能していたが、想念の世界である実相世界には具象的な対象物は存在しないから、そもそも知覚は役立たない。般若心経で、無が続く箇所はこのことを言っていると思っていいだろう。



Nothing will ever change; no shifts nor shadings, no differences, no variations that made perception possible will still occur.
  • change [t∫éin(d)ʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • shift [∫íft] : 「交代、変更、変化、転換」
  • shading [∫éidiŋ] : 「陰ること、微妙な変化、わずかの相違」
  • difference [díf(ə)r(ə)ns] : 「違い、差異、相違」
  • variation [vè(ə)riéi∫n] : 「変化、変化量、変動」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る、なし得る」
  • occur [əkə́ː(r)] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
❖ "Nothing will ever ~ "「もはや何ものも変化せず、」"no shifts nor ~ "「シフトすることもなければ、陰影さえ出来ない」。"no differences, no ~ "「違いというものはなく、知覚を可能としたバリエーションさえ生じることはない」。ここも、般若心経を彷彿とさせる。理屈を考えずに、朗読すること。



The perception of the real world will be so short that you will barely have time to thank God for it.
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • short [∫ɔ́ː(r)t] : 「短い、短期間の」
  • barely [béə(r] : 「辛うじて〜する、〜するのがやっと、ほとんど〜ない」
  • thank [θǽŋk] : 「〜に感謝する、〜に礼を言う」
❖ "The perception of ~ "ここは"so ~ that ~ "の構文、「実相世界を知覚するできる時間はとても短いので、」"that you will barely have ~ "「あなたは、そのことで、かろうじて神に感謝できる時間を持つに過ぎない」。知覚が消滅し叡智に質転換するまでの時間は短い。その間に、あなたは神に、叡智を授かることになったことを感謝するのだ。



For God will take the last step swiftly, when you have reached the real world and have been made ready for him.
  • last [lǽst] : 「終わりの、最後の」
  • step [stép] : 「歩み、一歩、階段、段、階」
  • swiftly [swíftli] : 「く、迅速に、早急に、急速に、素早く」
  • reach [ríːt∫] : 「に達する、〜に至る」
  • ready for : 「いつでも〜する状態になって、準備が整って、〜に期待する」
❖ "For God will take ~ "「なぜなら、神は迅速に最後のステップをとるだろうからだ」。知覚が消滅すると、神は迅速に次の、最後のステップに移行し、あなたに叡智を授けるのだ。"when you have ~ "「そのとき、あなたは実相世界に到達したと言えるし、」"and have been ~ "「神への準備も整ったと言えよう」。神への準備とは、神に再会する心の準備のこと。いよいよ、神の元への回帰が完了することになる。



5. The real world is attained simply by the complete forgiveness of the old, the world you see without forgiveness.
  • attain [ətéin] : 「達成する、実現する、成就する、手に入れる、獲得する」
  • simply [símpli] : 「簡単に、造作なく、たやすく」
  • complete [kəmplíːt] : 「完全な、全くの、全部そろった」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
❖ "The real world is ~ "「実相世界は、古い幻想世界を完全に赦すことで得られるのだ」。"the world you ~ "「その幻想世界を、あなたは、赦す気持ちを持たずに見ているのである」。ACIMの"forgiveness"「赦し」とは、目に見える対象は全く実在せず、単なる夢、幻想なのだと見抜いて、取り消しにしてしまうこと。幻想が赦されて取り消しになれば、文字通り、幻想は消滅し、実相世界が姿を現してくる。



The great Transformer of perception will undertake with you the careful searching of the mind that made this world, and uncover to you the seeming reasons for your making it.
  • great [gréit] : 「大きい、偉大な、卓越した」
  • transformer [trænsfɔ́ː(r)mə]: 「変化させる人」
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • undertake [ʌ̀ndə(r)téik] : 「引き受ける、請け負う、企てる、始める、〜に着手する」
  • careful [kéə(r)fl] : 「注意深い、気を付ける、用心深い、油断しない」
  • searching [sə́ːrtʃiŋ] : 「捜査、検索、探索、検査」
  • uncover [ʌnkʌ́və(r)] : 「覆いをとる、見いだす、明らかにする、あらわにする」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、外見だけの、見せかけの、うわべの」
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
❖ "The great Transformer of ~ "「知覚を(叡智へと)変えてくれる偉大な存在が、あなたと共に、この世界を偽創造した心を注意深く探査してくれるだろう」。"Transformer"「変化させる人」とは、もちろん、神のこと。ホーリー・スピリットと考えてもいい。"and uncover to you the seeming ~ "「そして、あなたがその世界を作った理由らしきものを、あなたに覆いをとって見せてくれるだろう」。あなたが神からの分離によって罪の意識を抱き、その罪の意識の重みに耐えきれずに自己を乖離し、神をまったく排除した幻想世界をあなたの心の外側に投射したのだということを明らかにしてくれるのだ。



In the light of the real reason that he brings, as you follow him, he will show you that there is no reason here at all.
  • in the light : 「明るい所に、明るみに、光の当たる所で」
  • real [ríː(ə)l] : 「実在的な、実質的な、現実の、実際の」
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • follow [fɑ́lou] : 「〜に続く、〜の後について行く、後ろからついて行く」
  • show [∫óu] : 「示す、表す、表示する、明らかにする、はっきりさせる」
❖ "In the light of ~ "「あなたが神に従って進むにつれ、神がもたらす実相的理由の光のもと、」"he will show you ~ "「神はあなたに、この実相世界には理由なるものがまったくないことを示してくれるだろう」。"the real reason"「実相的理由」とは、あなたが幻想世界をあらしめた偽りの理由に対して、実相世界の存在理由。なぜあなたにとって実相世界は必要なのか、なぜ実相世界に回帰する必要があるのか、その理由と考えていいだろう。その理由をあなたが聞いて納得し、さて、実相世界を眺めてみれば、そこには理由など一切存在しない世界が広がっているのだ。実相世界の存在に、存在理由などない。実在する、ただそれだけの世界。簡単に言えば、存在する理由があって、存在という結果が生まれるのではなく、因果律を超越して、存在が存在する世界である。



Each spot his reason touches grows alive with beauty, and what seemed ugly in the darkness of your lack of reason is suddenly released to loveliness.
  • each [íːt∫] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • spot [spɑ́t] : 「スポット、点、場所、地点」
  • touch [tʌ́t∫] : 「〜に触れる、〜に接する」
  • grow [gróu] [SVC] : 「〜の状態になる」
  • alive [əláiv] : 「生き生きとして、活動的で」
  • beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
  • ugly [ʌ́gli] : 「醜い、見苦しい、醜悪な、不快な、嫌な」
  • darkness [dɑ́ː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」
  • suddenly [sʌ́dnli] : 「突然に、急に、すぐに、いきなり、突如として」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
❖ "Each spot his reason ~ "「神の理由が接触した部分部分が、美しく生き生きしてくる」。"his reason"「神の理由」とは何か? 前文からの流れに従うと、実相世界には理由はないのだから、神の理由自体もない。そこで、少々こじつけて、"Each spot his reason touches"ここの部分を、神がその存在を理由付けした存在体、神が存在せよと言葉に出して存在させられたもの、結局、神がその意思で創造したもの、となるか。そうすると、本文は、神が創造したものはすべて、美しく生き生きしてくる、といった意味合いになる。"his reason"を神の息吹と考えて、神の息吹を吹き込まれたものは美しく生き生きしてくる、と解釈しても遠くあるまい。"and what seemed ugly ~ "「あなたが(正当な)理由なしで作った(幻想世界という)闇の中にある醜いものが、突然、解放され、愛らしさを帯びるのである」。ちょうど、夜見る夢の中のものが、闇に紛れて醜く恐ろしく見えたにもかかわらず、目覚めてみると、その恐ろしさは嘘のように消え、どこか愛らしささえ感じるように思えるようなものだ。特別な関係性の中で、愛憎渦巻く醜さの中にいた二人が、実相世界の神の息吹を吹き込まれた瞬間、美しい天使に変身してしまうようなものだ。



Not even what the Son of God made in insanity could be without a hidden spark of beauty that gentleness could release.
  • insanity [insǽnəti] : 「狂気、精神病、精神異常」
  • hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
  • spark [spɑ́ː(r)k] : 「火花、スパーク、活気、元気、生気」
  • beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
❖ "Not even what ~ "「神の子が狂気の中で作ったものでさえ、〜なしに存在することは出来まい」。"without a hidden spark ~ "「優しさというものが解放してくれる美の、隠されたスパークを持たずして、」存在することは出来まい。嫉妬や憎悪を剥ぎ取られた純粋な優しさが美を生み出す。その美が、存在の中で、まるで隠された光のように、かすかにスパークするのである。もともと実相世界にあったものも、もちろん美のスパークを発するであろうが、あれほど醜かった幻想世界の存在でさえ、思い出してみると、純粋な美のスパークが目撃できるのだ。なぜか? あなたの知覚が完全に質転換し、真実を光として見ることが出来ようになったからである。
 
 
 

Notification

自分の写真


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp