●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-17.II.6:1 ~ T-17.II.7:5

6. All this beauty will rise to bless your sight as you look upon the world with forgiving eyes.

  • beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
  • rise [ráiz] : 「上がる、起立する、出てくる」
  • bless [blés] : 「祝福する、神聖にする、賛美する」
  • sight [sáit] : 「視界、景色、光景、視覚、視力」
  • forgive [fə(r)gív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • forgiving : 「寛大な、寛容な」
❖ "All this beauty ~ "「あなたが赦しの目で世界を見るとき、この美しさのすべては、あなたのその見方を祝福して、立ち昇ってくるのである」。幻想の世界を赦す気持ちで見れば、幻想は消滅して、あなたの目に、美しさが湧き上がってくるのが見える。



For forgiveness literally transforms vision, and lets you see the real world reaching quietly and gently across chaos, removing all illusions that had twisted your perception and fixed it on the past.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • literally [lít(ə)rəli] : 「文字どおり、そっくりそのまま、全く、完全に」
  • transform [trænsfɔ́ː(r)m] : 「〜を変形する、〜を変換する」
  • vision [víʒ(ə)n] : 「視覚、視力、洞察力、想像力、考え方、見通し、展望」
  • reach [ríːt∫] : 「伸びる、向かう」
  • quietly [kwáiətli] : 「静かに、音もなく、黙って」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」
  • across [əkrɑ́s] : 「〜にわたって、〜の全域で、〜のいたる所に」
  • chaos [kéiɑs] : 「無秩序、混乱、混沌」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る、取り外す」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • twist [twíst] : 「ひねる、ねじる、巻く、曲げる」
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • fix [fíks] : 「固定する、取り付ける、とどめる」
  • past [pǽst] : 「過去、昔」
❖ "For forgiveness literally ~ "「なぜなら、赦しは文字通りヴィジョンを変えてしまうからだ」。"and lets you see ~ "「そして、実相世界が渾沌の中を静かに優しく広がっていくのを、あなたに見させてくれる」。"removing all illusions ~ "「それは、〜な幻想をすべて一掃するのだ」。"that had twisted your ~ "「あなたの知覚を歪め、過去だけ見るように知覚を固着させるような」幻想をすべて一掃するのだ。



The smallest leaf becomes a thing of wonder, and a blade of grass a sign of God's perfection.
  • small [smɔ́ːl] : 「小さい、小ぶりの、つまらない、取るに足りない」
  • leaf [líːf] : 「葉」
  • wonder [wʌ́ndə(r)] : 「不思議なもの、驚くべきもの、驚き、驚嘆、驚異」
  • blade [bléid] : 「葉身、葉」
  • grass [grǽs] : 「草、草地、芝生」
  • sign [sáin] : 「れ、兆し、兆候、印、標示、サイン、標識」
  • perfection [pə(r)fék∫n] : 「完全、完成」
❖ "The smallest leaf ~ "「どんな小さな木葉でさえ、驚くべきものになり、」"and a blade of grass ~ "「草の葉さえ、神の完全性の印となる」。いつもは見落としてしまう小さな葉を見て、あなたはそこに永遠の美を感じるのだ。その美に反応したのはあなたの知覚ではなく、あなたの感性、つまり心の叡智である。叡智が美に反応し、神の完全性の表れだと了解するのだ。このとき感じた美は、単なる美にとどまらず、その葉を美たらしめた神の愛、そのものである。だから、葉っぱの美しさに触れて、神の完全性(愛)に感謝することになるのである。



7. From the forgiven world the Son of God is lifted easily into his home.
  • lift [líft] : 「持ち上げる、高揚させる」
  • easily [íːz(ə)li] : 「容易に、たやすく、苦もなく、簡単に、楽に」
❖ "From the forgiven ~ "「赦された世界から、神の子は故郷へと、容易に引き上げられる」。"the forgiven world"「赦された世界」とは、もちろん、あなたが許したこの幻想世界。この世界は幻想に過ぎず、本当は存在していないのだと認めて、取り消しにしたのである。"his home"「故郷」とは、本来神の子が住んできた所、つまり、神の世界であり、天の王国のこと。神の子は幻想世界を離れて、天の王国へアセンション(ascension : 昇天)していくのだ。



And there he knows that he has always rested there in peace. Even salvation will become a dream, and vanish from his mind.
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「つねに、ずっと、相変わらず」
  • rest [rést] : 「休む、休息する、休憩する、休養する、眠る」
  • in peace : 「平和に、平安に、安らかに、安心して、静かに、無事に」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • dream [dríːm] : 「夢、夢現象、理想」
  • vanish [vǽni∫] : 「消える、消えてなくなる、姿を消す、去る」
❖ "And there he knows ~ "「そして、その故郷に戻れば、神の子は、ずっとそこで眠っていたことを知るのである」。"Even salvation will ~ "「救いさえ、夢となって神の子の心から消えてしまうだろう」。この2つの文章は、ACIMの中でも特に、非常に重要である。神の子は神から分離して、この幻想世界を作ったはずなのだが、神の元へ帰って見ると、なんと、自分は神から一歩たりとも離れていなかったこと、そして、単に深い眠りに陥っていただけだと知るのである。神からの分離は夢であった知り、したがって、神を裏切ったという罪もなく、救済さえ自分には必要ないと知るのだ。ここが、ACIMの核心部分である。この2つの文章を、しっかりと頭の中に叩き込んでおこう。



For salvation is the end of dreams, and with the closing of the dream will have no meaning.
  • closing [klóuziŋ] : 「終わり、結び、閉じ、閉鎖」
  • meaning [míːniŋ] :「意味、意義、意図、真意」
❖ "For salvation is ~ "「なぜなら、救いとは夢の終りであり、夢が終わってしまえば、救いは何の意味も持たないだろうからだ」。罪の意識からの解放は、その罪自体が夢であると認識することである。救いは夢からの覚醒である。夢から醒めてしまえば、罪の意識から解放され、もうそれ以上、救われる必要はなくなるのだ。



Who, awake in Heaven, could dream that there could ever be need of salvation?
  • awake [əwéik] : 「目が覚めて、意識がしっかりして」
  • need [níːd] : 「必要なもの、必要物、必要性」
❖ "Who, awake in Heaven, could ~ "「天の王国に目覚めた者の、いったい誰が、救いの必要性があると夢見れるだろうか」。夢にもそうは思わないだろう。
 
 
 

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