●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-23.II.17:1 ~ T-23.II.18:9

17. How can some forms of murder not mean death? Can an attack in any form be love?

  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、種、種類、型、現れ、姿」
  • murder [mə́ːrdər] : 「殺人、謀殺」
  • mean [míːn] : 「~を意味する、…とは~を指す」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり」
  • in any form : 「いかなる種類のものであれ」
❖ "How can some forms ~ "「何らかの形の殺人は、死を意味しないなどということが、どうしてあり得ようか」。殺人は形がどうであれ、死を意味する。"Can an attack ~ "「何らかの形の攻撃が、愛であることが出来ようか」。攻撃は形がどうであれ、愛に逆行するものである。



What form of condemnation is a blessing? Who makes his savior powerless and finds salvation?
  • condemnation [kὰndemnéiʃən] : 「激しい非難、糾弾、有罪宣告」
  • blessing [blésiŋ] : 「祝福、恩恵、幸運」
  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • make : 「~の状態を作り出す、~にする」
  • powerless [páuərlis] : 「効果がない、無能な、力のない」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "What form of ~ "「どんな形の非難が、祝福であろうか」。非難は祝福に逆行する。"Who makes his savior ~ "「一体誰が、救い主からパワーを奪い、かつ、救いを見つけようなどとするだろうか」。救いを求める者は、救い主にパワーを与えるはずだ。パワーを奪う者は、救いを放棄しているに違いない。



Let not the form of the attack on him deceive you. You cannot seek to harm him and be saved.
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • harm [hάːrm] : 「害する、阻害する、~に危害を加える」
❖ "Let not the form of ~ "「攻撃の形をしたものが、あなたを騙すことがないようにしなさい」。あなたやあなたの同胞を攻撃する、その攻撃がどんな形をとろうとも、その形に騙されてはいけない。攻撃は、どんな形をとろうとも、攻撃に変わりはないのだ。愛のための攻撃など存在しない。騙されてはダメだ。"You cannot seek ~ "「誰かに危害を加えた上で、救われようとしても無駄である」。幻想の攻撃を信じて他者に危害を加えておきながら、幻想から救われて実相に目覚めようなどと求めることは不可能だ。



Who can find safety from attack by turning on himself? How can it matter what the form this madness takes?
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • turn on : 「~に反抗する、~に敵意を示す、~を攻撃する」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、重要になる」
  • madness [mǽdnəs] : 「狂気、熱狂、熱中」
❖ "Who can find safety ~ "「自分自身を攻撃することで、攻撃からの安全を見い出すことなど、誰が出来ようか」。「自分自身を攻撃する」とは、おかしとお思いであろうが、実相世界においては自他一如であるから、他者への攻撃は自分自身への攻撃と同じなのだ。したがって、この文章は、「他者を攻撃することは自分自身を攻撃することなので、他者を攻撃していれば、攻撃されずに安心だというのは正しくない」という意味合いになる。"How can it matter ~ "「この狂気がいかなる形をとるか、どうして重要だろうか」。攻撃という狂気がどんな形をとるか、それは重要なことではない。形がどうであれ、攻撃は狂気であり、それ以上でもそれ以下でもない。狂気の幻想である。



It is a judgment that defeats itself, condemning what it says it wants to save.
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • defeat [difíːt] : 「負かす、倒す、破る、打倒する」
  • condemn [kəndém] : 「~を非難する、責める、罵倒する、糾弾する」
❖ "It is a judgment ~ "「判断自体を打ち消しているのは、その判断である」。"condemning what it says ~ "分詞構文、理由、「救いたいと言っている者に有罪を宣告しているのだから」。非常に意味がとり難い箇所である。無生物の抽象語「判断」が主語になっているので理解し難いのだ。判断を下しているのは、ここではエゴであるので、思い切って、判断という主語をエゴに置き換えてみよう。そうすると、おおよそ、次のような意味合いになる。エゴは、あなたを罪から救ってあげたいと言ってあなたを唆(そそのか)しているが(it says it wants to save)、同時に、あなたに対して、あなたは罪があると有罪を宣告しているのである(condemning)。エゴの言っていることとやっていることは、真っ向から対立している、矛盾しているのだ(It is a judgment that defeats itself)。なぜ、判断(judgment)という言葉が出てきたのかというと、救いたいという判断と有罪を宣告するという判断が、真っ向からぶつかり合っているからだ。だから、判断が判断を打ち負かしている(It is a judgment that defeats itself)となる。



Be not deceived when madness takes a form you think is lovely. What is intent on your destruction is not your friend.
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」
  • think [θíŋk] : 「~を考える、〜と思う」
  • lovely [lʌ́vli] : 「愛らしい、かわいらしい」
❖ "Be not deceived ~ "「狂気が、あなたが愛らしいと思うような形をとったとしても、それに騙されないようにしなさい」。狂気が、張り子のトラのように、外面をどんなに愛らしく見せかけても、その中身は空っぽなのだと、騙されずに認識出来るようにしないさい。



18. You would maintain, and think it true, that you do not believe these senseless laws, nor act upon them.
  • maintain [meintéin] : 「~と主張する、支持する、持続する」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • senseless [sénslis] : 「無分別な、非常識な、愚かな、無意味な」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」
  • act upon : 「~に従って行動する」
❖ "You would maintain ~ "「あなたは、that以下を主張し、またその主張は正しいと思うかもしれない」。"that you do not ~ "「あなたは、こんな無分別な法を信じていないし、そんな法に従って行動もしていない」と主張し、それは正しいと思っているかも知れない。あなたの正気さが健在なら、そう主張するだろう。



And when you look at what they say, they cannot be believed. Brother, you do believe them.
  • look at : 「~を見る~を調べる、~を考察する、考える」
❖ "And when you look at ~ "「あなたが、無分別な法が何を言っているのか調べてみれば、」"they cannot be ~ "「それは、到底、信じることの出来るものではない(とわかるはずだ)」。これまた、あなたの正気さが健在なら、無分別の法が信じられないとわかるはずだ。しかし、"Brother, you do ~ "「同胞よ、あなたは、この無分別の法を信じているのだ」。残念ながら、あなたの正気さは正しく機能してはいないようだ。



For how else could you perceive the form they take, with content such as this? Can any form of this be tenable?
  • else [éls] : 「別の方法で、ほかに、さもなければ、さもないと」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、~に気付く、~を見抜く」
  • content [kɑ́ntent] : 「容量、含有量、容積、体積」
  • tenable [ténəbl] : 「持ちこたえられる、防御できる、維持できる、支持できる」
❖ "For how else could you ~ "「なぜなら、さもなければ、どうやってあなたは、こんな中身をもった無分別な法がとる形を知覚できようか」。形を信じてしまうので、本当は中身の空な無分別は法を、あたかも中身が詰まっているかのように錯覚して(知覚して)、その形もろともに信じてしまうのだ。"Can any form ~ "「こんな形など、維持出来るだろうか」。中身のない、側(がわ)だけの形というものは、存続し得るだろうか。



Yet you believe them for the form they take, and do not recognize the content.
  • recognize [rékəgnàiz] : 「~を認識する、~を認証する、認める、受け入れる」
❖ "Yet you believe them ~ "「しかし、あなたは、無分別な法がとる形ゆえに、その法を信じているのだ」。"and do not recognize ~ "「そして、内容は認識していないのである」。見栄えのするきらびやかな法である。そのきらびやかな形に騙されて、中身が空であることを知らずに、その法を信奉しているのだ。エゴの思考システムを信じるとは、そういうことなのである。無神論も唯物論も虚無主義の論も、論としての形は非常に構築的で堅固で、きらびやかな学術的色彩を帯びているが、しかし、その中身は空虚である。空なのだ。愛も喜びも平和も美も、静寂さえない。かしましい議論があるだけだ。



It never changes. Can you paint rosy lips upon a skeleton, dress it in loveliness, pet it and pamper it, and make it live?
  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • paint [péint] : 「塗る」
  • rosy [rouzi] : 「バラのような、健康そうな、楽観的な」
  • lip [líp] : 「唇」
  • skeleton [skélətn] : 「骨格、骸骨」
  • dress [drés] : 「~に服を着せる、~を飾り付ける」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • pet [pét] : 「~をかわいがる、愛撫する」
  • pamper [pǽmpər] : 「〜を甘やかす」
  • live [lív] : 「生きる、生存する、生き永らえる」
❖ "It never ~ "「それは決して、変わりない」。無分別の法は、形こそ様々だが、空っぽという点では、まったく変わりない。"Can you paint rosy ~ "「髑髏(しゃれこうべ)の唇にばら色の紅を塗り、かわいげな服を着せ、愛撫し、甘やかし、そして、生きているようにしようなどと、あなたは、そんなことが出来るだろうか」。無分別の法を信じるとは、そういうことなのだ。



And can you be content with an illusion that you are living?
  • be content [kɑ́ntent] with : 「~に満足している」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "And can you be content ~ "「そして、はたしてあなたは、あなたが生きているという幻想に満足出来るのだろうか」。無分別の法を信じるとは、幻想に生きることを意味する。幻想に生きるとは、夢の中に埋没することであって、本当は生きていると言えない。まるで、夢見る植物人間なのだ。それでも、あなたは、生きているという幻想に満足していると主張するのか。
 
 
 

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