12. This world is full of miracles. They stand in shining silence next to every dream of pain and suffering, of sin and guilt.
- be full of : 「〜でいっぱいである、〜に満ちている」
- shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
- silence [sáiləns] : 「静けさ、静寂、沈黙、無言」
- next to : 「〜の隣に、〜に隣接して」
- pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
- suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しむこと、苦しみ、苦痛、苦難、苦悩」
- sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
❖ "This world is ~ "「この世界は、奇跡に満ちている」。"They stand in shining ~ "「奇跡は、痛みや苦しみ、罪や罪悪感の、すべての夢のすぐ隣に、静かに輝いて立っている」。幻想の痛みや苦、そして罪を癒すために、奇跡は静かにその時を待っている。
They are the dream's alternative, the choice to be the dreamer, rather than deny the active role in making up the dream.
- alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「代わりとなるもの、代替物、取って替わるもの」
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
- rather than : 「〜よりはむしろ、かえって」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
- active [ǽktiv] : 「活動的な、活発な、機敏な、意欲的に活躍して」
- role [róul] : 「役、役目、役割、任務、職務」
- make up : 「作り出す、考え出す」
❖ "They are the dream's ~ "「奇跡は、夢に代わるものである」。奇跡は夢にとって代わって、幻想ではなく実相を見せてくれるのだ。"the choice to be ~ "「奇跡は、夢を作り上げる動的な役割を否定するというよりも、夢見る者、その者になる選択をさせるのだ」。誤解されやすい場所である。奇跡は、夢に登場して動的に苦しんだり悲しんだり、罪を犯したりする役割を否定するというよりも、そんな夢を見ている本人に立ち返れ、と促してくれるのだ。夢の内容を否定するのではなく、夢を見ている心に回帰する選択をさせるのである。
They are the glad effects of taking back the consequence of sickness to its cause.
- glad [glǽd] : 「満足して、うれしく思う」
- effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
- take back : 「元に戻す、取り戻す、連れ戻す、取り消す」
- consequence [kɑ́nsəkwèns] : 「結果、結論、結末、成り行き、帰結」
- sickness [síknəs] : 「病気」
- cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、動機、理由」
❖ "They are the glad ~ "「奇跡は、病という結果を、その原因に返すという、喜びに満ちた結果なのだ」。奇跡が起きた結果、病という幻想の結果が取り消しになって、病を起こしたそもそもの原因である心に立ち返ることが出来るのである。そこには喜びが湧き上がる。
The body is released because the mind acknowledges "this is not done to me, but I am doing this. "
- release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離」
- acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、承認する、同意する、認識する、受け入れる」
- done [dʌ́n] : 「do の過去分詞」
❖ "The body is released ~ "「肉体は開放されるのだが、それは、心が、『こんなことは、自分にされたことではなく、自分でやったことなのだ』と、心が認識するからなのだ」。この幻想世界で体験する苦も悲しみも病も、誰かが自分に押し付けたものではなく、自分で勝手に作り出した幻想だったのだ、と認識されるのだ。すべては心が作り出した錯覚であると認めることで、肉体は病から開放されされるのである。苦や悲しみが、肉体から取り払われるのである。
And thus the mind is free to make another choice instead.
- thus [ðʌ́s] : 「このようにして、それ故に、従って」
- free [fríː] : 「自由な、束縛を受けていない」
- another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
- instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、その代わりに」
❖ "And thus the mind is ~ "「こうして心は、別の選択を代わりに出来るという自由が与えれるのである」。憎悪や嫌悪や嫉妬、偏見、攻撃、敵意、等々の、悪感情を選択してきた心ではあるが、その選択が苦や悲しみや病を生み出していると知って、心はまったく別の選択をする自由を獲得する。心は、愛や平和や慈しみや、慈悲、美、真理、光、喜び、笑い、等々の真実を選択する自由が与えられたのだ。
Beginning here, salvation will proceed to change the course of every step in the descent to separation, until all the steps have been retraced, the ladder gone, and all the dreaming of the world undone.
- begin [bigín] : 「始まる、着手する、〜を始める」
- salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
- proceed [prəsíːd] : 「続行する、継続する、進む、前進する」
- proceed to do : 「次に〜する、続けて〜する」
- change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
- course [kɔ́ːrs] : 「方向、コース、進路、路線」
- step [stép] : 「足の運び、ステップ、歩み、一歩」
- descent [disént] : 「降下、低下、下降、落下、転落、下り坂」
- separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
- until [ʌntíl] : 「〜する時まで、〜まで」
- retrace [ritréis] : 「引き返す、たどりなおす」
- ladder [lǽdər] : 「はしご、踏み台」
- gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
- undone [ʌndʌ́n] : 「undo の過去分詞形」
- undo [ʌndú] : 「〜を元に戻す、元どおりにする、取り消す」
❖ "Beginning here, salvation ~ "「ここから始めて、救いは、〜する時まで、分離へと転落していく歩みの方向を変え続けることになる」。"until all the steps have ~ "「あらゆる歩みが方向を逆転させ、(転落への)はしごが消え、世界のあらゆる夢が取り消しになるまで、」救いは、分離へと転落していく歩みの方向を変え続けることになる。分離へと転落する歩み、下降するはしご、つまり、幻想のどん底に落ち込む階段を、180度方向を変えて引き返し、天上へと向かう道にとって返すのが救いである。その救いは、心を選択するという奇跡から始まるのだ。
III. The Agreement to Join
結合の合意
1. What waits in perfect certainty beyond salvation is not our concern.
- wait [wéit] : 「じっとしている、待つ」
- perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な」
- certainty [sə́ːrtnti] : 「確信、確実なこと、必然」
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」
- salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
- concern [kənsə́ːrn] : 「関心事、懸案事項、懸念、心配、不安」
❖ "What waits in perfect ~ "「救いを越えたところに、完全な確実性をもって何が待っているのか、それは、私たちが気にかけることではない」。天の王国が待っているのだが、今は、それがどんな所なのか、気にかける必要はない。
For you have barely started to allow your first, uncertain steps to be directed up the ladder separation led you down.
- barely [bέərli] : 「辛うじて、やっと」
- start [stάːrt] : 「始める、開始する」
- allow [əláu] : 「〜を許す、許可する、許容する、可能にする」
- first [fə́ːrst] : 「第一の、一番目の」
- uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な、不確実な、不確定の」
- direct [dirékt] : 「〜を方向づける、命令する」
- ladder [lǽdər] : 「はしご、踏み台」
- separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
- led [léd] : 「lead の過去・過去分詞形」
- lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、〜を連れていく」
❖ "For you have barely ~ "「なぜなら、あなたは辛(かろ)うじて、あなたを分離へと下降させたはしごを上に昇り始めるという、不確かながら最初の一歩を許し始めたばかりだからだ」。あなたは、分離(幻想)からの救いの途中にあるのだから、目的地の天の王国の様子を気にかける必要はない。と言われても、気になることなのだが・・・。
The miracle alone is your concern at present. Here is where we must begin.
- alone [əlóun] : 「独りで、単に」
- concern [kənsə́ːrn] : 「関心事、懸案事項、懸念、心配、不安」
- at present [préznt] : 「今のところ」
❖ "The miracle alone ~ "「奇跡だけが、今のところ、あなたの関心事であればいい」。実相世界への目覚め、幻想世界からの救い、その奇跡を、今は願えばいい。"Here is where we ~ "「あなたが事を始めなくてはならないのは、ここなのだ」。すべては、奇跡から始まる。夢からの目覚めという奇跡から、天の王国への回帰は始まるのだ。
And having started, will the way be made serene and simple in the rising up to waking and the ending of the dream.
- serene [səríːn] : 「静かな、穏やかな、心が落ち着いた」
- simple [símpl] : 「簡単な、簡素な、単純な、容易な」
- rise [ráiz] : 「上がる、起立する、昇る」
- wake [wéik] : 「目が覚める、眼を覚ます」
- end [énd] : 「終わらせる、やめる、締めくくる」
❖ "And having started ~ "「スタートしてしまったのだから、道は、目覚めて夢を終わらせるために昇っていくだけの、静かでシンプルなものになるだろう」。決して、一人の寂しい道のりではない。同胞がおり、ホーリー・スピリットがおり、そして、キリストが同伴してくれる道のりなのだ。
When you accept a miracle, you do not add your dream of fear to one that is already being dreamed.
- accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
- add [ǽd] : 「加える、合計する、足す」
- fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
- already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み、前々から」
❖ "When you accept ~ "「あなたが奇跡を受け入れたなら、」"you do not add ~ "「あなたは、すでに見果(は)ててしまった夢に恐れの夢を加えてはならない」。幻想世界で飽きるほど恐れの夢は見てきたのだから、奇跡やそれに続く道のりに対して、恐れの夢を付け加えることをしてはいけない。簡単に言えば、恐れることなく奇跡を受け入れ、それに続く道を進みなさい、ということ。
Without support, the dream will fade away without effects. For it is your support that strengthens it.
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
- support [səpɔ́ːrt] : 「支えること、支え、支持、援助、応援、後押し」
- fade [féid] away : 「徐々に消えていく、薄れる、色あせる」
- strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する、増強する」
❖ "Without support ~ "「何の助けも必要なく、夢は結果を残すことなく色あせてしまうだろう」。実相に目覚めるのだから、幻想は自然に消滅してしまうのだ。"For it is your ~ "「なぜなら、夢を強化していたものは、あなたの助けであったからだ」。あなたが夢を信じていたから、夢は存在出来たのである。今、夢見るあなた自身が夢から覚めたのだから、夢は、当然、消えてしまうのだ。