8. Be not afraid, my child, but let your world be gently lit by miracles.
- afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって、おじけづいて」
- gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」
- lit [lít] : 「light の過去・過去分詞形」
- light [láit] : 「〜を明るくする、〜を照らす」
❖ "Be not afraid ~ "「我が子よ、恐れてはいけない」。"but let your world ~ "「あなたの世界が、奇跡によって優しく照らし出されるようにしなさい」。幻想を恐れるのではなく、奇跡がもたらしてくる真実の光で、この幻想世界を照らし出しなさい。
And where the little gap was seen to stand between you and your brother, join him there.
- gap [gǽp] : 「割れ目、すき間、穴、途切れ」
- seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
- between [bitwíːn] A and B : 「AとBの間に」
- join [dʒɔ́in] : 「〜と交わる、〜と一緒になる、結び付ける、結合する」
❖ "And where the little ~ "「そして、あなたと同胞の間に立ち塞がっているかに見える小さなギャップのある場所で、同胞と結合しなさい」。肉体が分離させている心と心の隔た、そのギャップを埋めて、心を結合させなさい。
And so sickness will now be seen without a cause. The dream of healing in forgiveness lies, and gently shows you that you never sinned.
- sickness [síknəs] : 「病気」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
- cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、動機、理由」
- healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
- forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
- lie [lái] : 「ある、存在する」
- show [ʃóu] : 「見せる、示す」
- sin [sín] : 「罪を犯す」
❖ "And so sickness will ~ "「そうすれば、今や、病はその原因を見失ってしまうだろう」。病の原因は分離という幻想であるから、心と心が結合すれば分離は解消し、病の原因も消滅するのだ。その結果、病も消し去られてしまうだろう。"The dream of healing ~ "「赦しにおけるヒーリングの夢がそこにある」。分離という幻想を幻想として認め、受け入れ受け流してしまうのだが赦しである。そうすることで分離という幻想は消滅し、病も消える。それが、ヒーリングである。"The dream of healing"「ヒーリングの夢」と書かれているが、「ヒーリングという幻想」という意味ではない。「夢にも見た本当のヒーリング」、という意味合い。"and gently shows ~ "「そして、ヒーリングは、あなたは決して罪を犯したことなどないのだと、あなたに優しく教えてくれるのである」。あなたが罪を犯したと思い込んでいたのは夢の出来事であって、本当は罪など犯したことがないのだと、ヒーリングは教えてくれる。
The miracle would leave no proof of guilt to bring you witness to what never was.
- leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする」
- proof [prúːf] : 「証拠、立証、証明、証し、裏付け」
- bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
- witness [wítnəs] : 「目撃者、証人、参考人、証拠、証言」
❖ "The miracle would leave ~ "「奇跡は、ありもしなかったことに対する証言をあなたにもたらすような証拠を後に残すようなことは決してない」。あなたは罪を犯したことはなかった。犯してもいない罪の証拠を捏造して、あなたにもたらすような虚偽の証言を、奇跡は見逃すことなく消滅させてしまうのである。
And in your storehouse it will make a place of welcome for your Father and your Self.
- storehouse [stɔ́ːrhaus] : 「倉庫、貯蔵所、宝庫」
- place [pléis] : 「場所、個所、地域、土地、広場」
- welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
❖ "And in your storehouse ~ "「そして奇跡は、あなたの倉庫に、父なる神とあなた自身である神の子を歓迎する場所を作ってくれる」。"your storehouse"「あなたの倉庫」とは、単純に、あなたの心と考えていいだろう。心の中の、神と神の子を歓迎する場所とは、あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分のこと。もちろん、この時点で、心はエゴの支配から解放されている。
The door is open, that all those may come who would no longer starve, and would enjoy the feast of plenty set before them there.
- no longer : 「もはや〜でない」
- starve [stάːrv] : 「飢え死にする、餓死する、飢える、渇望する」
- enjoy [indʒɔ́i] : 「〜を楽しむ、〜を味わう」
- feast [fíːst] : 「ごちそう、祝宴、宴会、饗宴」
- plenty [plénti] : 「たくさんの、たっぷりの、豊富な、十分な」
- set [sét] : 「一組、ひとそろい、一式」
❖ "The door is open ~ "「扉は開かれている」。"that all those may ~ "ここの"that"は"so that"のことで、「〜するために、その結果」、「もはや飢えたりしていない同胞達が入ってきて、目の前に置かれた多くのご馳走のセットを味わうことが出来るように、」扉は開かれている。あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分で、神と神の子を歓迎する宴会が開かれているのだ。その場に、あなたの同胞も招待され、一緒にご馳走を楽しむのである。"feast"「ご馳走」は、もちろん、比喩として。もっとも、実際のご馳走をイメージして、文字通りに捉えても、一向に差し支えない。それは、あなたの自由である。
And they will meet with your invited Guests the miracle has asked to come to you.
- meet with : 「〜と会う」
- invite [inváit] : 「招待する、招く、案内する」
❖ "And they will meet ~ "「同胞達は、奇跡が、あなたの元へやって来るように頼んだ招待客と出会うことになるだろう」。奇跡が呼んでくれた"your invited Guests"「あなたの招待客」とは、神であり、ホーリー・スピリット、キリストのことである。あなたはもちろんのこと、あなたの同胞も、その宴会場で、実相世界からの招待客に出会うことが出来るのだ。ここの「招待客」も、実際の姿をもった人格として捉えてもいいし、想念として、形をもたない存在と捉えてもいい。これまた、あなたの自由である。形と想念を分離して考える必要はないのだ。想念は具現化するものなので、想念と、その具現化したものを同一と捉えていいのである。厳密に固く考える必要はない。リラックスせよ。
9. This is a feast unlike indeed to those the dreaming of the world has shown.
- unlike [ʌnláik] : 「似ていない、異なっている」
- indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際に」
- shown [ʃóun] : 「show の過去分詞」
❖ "This is a feast unlike ~ "「これは、幻想の世界が見せるようなご馳走とは、まったく似たものではない」。この世界の幻想のご馳走と、実相世界の真実のご馳走は、似ても似つかない。その形が異質だという意味ではなく、その性質、属性が異なるということ。
For here, the more that anyone receives, the more is left for all the rest to share.
- receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
- left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
- leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする」
- rest [rést] : 「残り、残っているもの、残りの部分、残余」
- share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
❖ "For here, the more ~ "「なぜなら、ここでは、誰かが受け取れば受け取るほど、それを分かち合う残りの人たち全員に、より多くの物が残されるからだ」。簡単に言えば、この宴会では、食べれば食べるほど、ご馳走はどんどん増えていく、ということ。この世界のご馳走とは、似ても似つかないのだ。実相世界の真実は、分かち合われることで拡張増大し、決して減少することはない。
The Guests have brought unlimited supply with Them. And no one is deprived or can deprive.
- brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
- unlimited [ʌnlímitid] : 「制限のない、無制限の、限りない」
- supply [səplái] : 「生活必需品、補給品、供給」
- deprive [dipráiv] : 「奪う、取り上げる、剥奪する」
❖ "The Guests have ~ "「(天の王国からの)招待客は、無制限のご馳走を一緒に運んできてくれた」。"And no one is ~ "「そして、誰も奪われることなく、奪うことさえ出来ないのである」。実相には、奪うという概念はない。減少するという概念もない。奪うことなく分かち合えば、どんどん増えていく、それが実相である。実相の法であり、神の法である。
Here is a feast the Father lays before His Son, and shares it equally with him.
- lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
- equally [íːkwəli] : 「平等に、同等に、公平に、差別なく」
❖ "Here is a feast ~ "「これが、父なる神が、神の子の目の前に用意してくれたご馳走なのだ」。"and shares it ~ "「そして、そのご馳走を、神は、神の子と平等に分かち合うのである」。言うまでもなく、ここでのご馳走とは、この世界の食べ物のことではない。実相的な真実のことである。愛であり、平和、喜び、光、真理、慈しみ、慈悲、笑い、静謐、清らかさ、等々のことである。くどいようだが、この「ご馳走」を文字通りにイメージしてもいい。愛という名のリンゴであり、喜びという名のブドウ、と思ってもいいのだ。笑いという名のケーキを食べれば、笑いが止まらなくなると考えれば、実に楽しいではないか。
And in Their sharing there can be no gap in which abundance falters and grows thin.
- abundance [əbʌ́ndəns] : 「多量、豊富、多数、潤沢、裕福」
- falter [fɔ́ːltər] : 「行き詰まる、低迷する」
- grow [gróu] : 「〜の状態になる」
- thin [θín] : 「薄い、厚くない、乏しい」
❖ "And in Their sharing ~ "「ご馳走を分かち合う中では、豊かさが先細り、乏しくなるようなギャップは存在しない」。実相的なご馳走の宴会では、心と心が完全に結合しており、そこに隔たりや隙間やギャップはない。だから豊かなご馳走が足りなくなってしまうことはないのだ。むしろ、みんなで食べるほどに、ますますご馳走は増えていく。
Here can the lean years enter not, for time waits not upon this feast, which has no end.
- lean [líːn] : 「収穫の少ない、乏しい」
- enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
- wait upon : 「〜に仕える」
- end [énd] : 「終わる、途切れる」
❖ "Here can the lean ~ "「ここには、凶作の年など、紛れ込むことさえ出来ない」。"for time waits not ~ "「なぜなら、この宴会には時間的な終わりはなく、終えることがないからだ」。豊かなご馳走の宴会が永遠に続くということ。幻想世界の時間が、この実相的な宴会に侵入することは不可能なのだ。実相世界は、無時間の世界だからだ。
For love has set its table in the space that seemed to keep your Guests apart from you.
- set the table : 「食卓に料理を並べる、食卓を整える、おぜん立てをする」
- space [spéis] : 「空間、スペース、場所」
- keep [kíːp] : 「〜の状態にしておく、〜の状態を保つ、〜にしておく」
- apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "For love has set ~ "「なぜなら、あなたが招待した客をあなたから隔てているかのように見えていた空間に、愛が、テーブルをセットしてご馳走を並べたからなのだ」。豊かなご馳走の宴会を作り上げたのは、実相世界の真実の愛である。豊かなご馳走そのものが愛である、と考えていいだろう。宴会が、喜びそのものであると思っていい。豊かさとは、実相世界の存在そのものであると受け止めていいのだ。したがって、明日、あなたが食べるご馳走に向かったとき、愛をいただき、喜びをいただき、平和を食べるのだと思って食事をすれば、きっと、命に繋がる楽しい食事が出来るだろう。