●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-28.IV.3:1 ~ T-28.IV.4:6

3. Like you, your brother thinks he is a dream. Share not in his illusion of himself, for your Identity depends on his reality.
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • Identity [aidéntəti] : 「正体、身元、自我同一性」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "Like you, your ~ "「あなたと同じく、あなたの同胞も、彼は夢であると思っている」。この世界に住む自分が夢であるという認識は正しいのだが、つまり、自分は幻想であるという認識は正しいのだが、自分の存在が幻想である肉体だけだと信じることは誤りである。したがって、ここの"thinks he is a dream"「彼は夢であると思っている」とは、「自分の肉体だけが実在であると思っている」という意味合いである。"Share not in his illusion ~ "「同胞自身の幻想を分かち合ってはいけない」。あなたも、自分の肉体だけが実在と信じてはいけない。"for your Identity ~ "意訳する、「なぜなら、あなたが、自分は何であるかということを、同胞の考えている現実に依存してしまうからだ」。同胞の考えている現実とは、肉体だけが実在であり、猿から進化した動物に過ぎない、という現実感である。あなたが、同胞のもつ幻想を分かち合えば、同胞のもつ現実感に依存してしまって、自分も肉体だけの存在、進化した猿という現実感を持つに至る。自分が神聖な神の子であるという真実のアイデンティティを見失ってしまうのだ。



Think, rather, of him as a mind in which illusions still persist, but as a mind which brother is to you.
  • rather [rǽðər] : 「むしろ、どちらかといえば」
  • think of : 「〜のことを考える」
  • persist [pərsíst] : 「存続する、持続する、続く、生き残る」
❖ "Think, rather, of him ~ "「むしろ、同胞を、いまだに幻想が存続している心、しかし、あなたにとって兄弟である心として考えなさい」。同胞を、幻想に過ぎない肉体的な存在として見るのではなく、幻想に支配された心として見なさい。その心は、同じ神の子として同一なものであり、分裂しているとは言え、兄弟のようなものなのだから。



He is not brother made by what he dreams, nor is his body, "hero" of the dream, your brother.
  • hero [híərou] : 「主人公、ヒーロー、英雄、偉人」
❖ "He is not brother made ~ "「彼は、彼が夢に見ているものから作られた兄弟ではないし、」彼は、幻想によって形作られた存在ではないし、"nor is his ~ "「彼は肉体ではないのだ」。彼の肉体は実在してはいない。""hero" of the dream ~ "意訳する、「肉体としての彼は、夢の中の『主人公』ではないし、それは、あなたの兄弟ではない」。肉体として同胞は、あくまでも夢の中の存在に過ぎず、あなたの兄弟と呼べる神の子ではない。そうではなく、同胞の心こそが、実在の兄弟であり、存在の主人公なのだ。



It is his reality that is your brother, as is yours to him. Your mind and his are joined in brotherhood.
  • join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる、結び付ける、結合する」
  • brotherhood [brʌ́ðərhud] : 「兄弟の間柄、兄弟愛」
❖ "It is his reality that is ~ "「同胞のもつ実在性こそが、あなたの兄弟なのであり、あなたの実在性が彼の兄弟なのだ」。同胞は肉体という幻想的な存在ではなく、心という実在性が彼の真の存在である。実在としての心が、あなたにとっても、同胞にとっても、兄弟なのである。"Your mind and ~ "「あなたの心と同胞の心が、兄弟関係という枠組みの中で結合するのである」。心と心が結合し、そこに、真実の兄弟関係が結ばれるのだ。



His body and his dreams but seem to make a little gap, where yours have joined with his.
  • gap [gǽp] : 「割れ目、すき間、穴、途切れ」
❖ "His body and his dreams ~ "「同胞の肉体と彼の夢が、小さなギャップを作っているかに見える」。"where yours have ~ "「そのギャップにおいて、あなたの心が、同胞の心と結合したのである」。神の子は本来単一の存在であったが、神から分離した後、自らを分離分裂させ、多数の神の子を作り出した。あなたと他者は本来同一なのだが(自他一如)、幻想(夢)の肉体によって隔てられ、小さなギャップによって分離させられているのだ。そのギャップの存在する場所において、あなたの心と他者の心が結合し、見かけのギャップが兄弟関係という真実で埋められたのだ。ACIMでは、ギャップを波と波の間の空間に例えている。波の山と隣の波の山が、いわば他者とあなたである。互いに独立な波という名の肉体を持っていると主張している。その二つの波の間の空間が、分離を象徴する小さなギャップである。ところが、そんな空間はまったくの空っぽで、存在さえしないのだ。波と波が重ねれば、ギャップは消滅してしまうからだ。しかも、いかに多くの波の山が存在していようが、波は、一つの海に吸収されて、単一の存在になるのである。この海が、神の子という名の単一の存在である。



4. And yet, between your minds there is no gap. To join his dreams is thus to meet him not, because his dreams would separate from you.
  • between [bitwíːn] : 「〜の間に」
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、それ故に、従って」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す」
❖ "And yet, between your ~ "「しかし、あなたと他者の心の間には、ギャップなど存在しない」。"To join his dreams is ~ "「このように、他者の夢と結合することは、彼(の心)と出会うことではない」。"because his dreams ~ "「なぜなら、彼の夢が、あなたを隔てているからだ」。彼が抱いている夢、幻想とは、分離なのだ。分離の夢と結合したからといって、分離が解消されるわけではない。むしろその逆で、分離を加速させてしまうだけなのだ。



Therefore release him, merely by your claim on brotherhood, and not on dreams of fear.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • claim [kléim] : 「要求、主張、申し立て、要求する権利、正当な資格」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
❖ "Therefore release him, ~ "意訳する、「したがって、あなたは、恐れの夢(の共有)を主張するのではなく、同胞と(心のつながった)兄弟なのだと主張することで、彼を(分離から)解放しなさい」。



Let him acknowledge who he is, by not supporting his illusions by your faith, for if you do, you will have faith in yours.
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、承認する、認識する、受け入れる」
  • support [səpɔ́ːrt] : 「〜を支える、支援する、援助する、支持する」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、自信、信念、確信、信仰、信条」
  • have faith in : 「〜を信用する、〜を信じている」
❖ "Let him acknowledge ~ "「〜することで、彼に、自分が誰なのかを知らしめなさい」。"by not supporting ~ "「彼の幻想をあなたの信心で支持しないことで、」彼に、自分が誰なのかを知らしめなさい。同胞の肉体が実在するという幻想を、あなたが信じないことで、同胞の本当のアイデンティティが神の子であることを知らしめなさい。"for if you do, you ~ "「なぜなら、もしあなたが、同胞の幻想を支持したなら、あなたは自分の幻想をも信じることになるからだ」。



With faith in yours, he will not be released, and you are kept in bondage to his dreams.
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • keep [kíːp] : 「〜の状態にしておく、〜にしておく」
  • bondage [bɑ́ndidʒ] : 「緊縛、隷属性、束縛、奴隷の境遇」
  • in bondage : 「捕らわれて、捕らわれの身で、奴隷で、奴隷となって」
❖ "With faith in yours ~ "「あなたの(肉体が実在だという)幻想を信じている限り、同胞は解放されることはない」。"and you are kept ~ "「同時に、あなたは、彼の夢に捕らわれたままになってしまうのだ」。あなたが自らを幻想から解放されない限り、あなたは同胞の夢から解放されることはない。もちろん、同胞も幻想から解放されないのだ。肉体という幻想、分離という幻想を、共に抱き続けて生きることになってしまうのだ。



And dreams of fear will haunt the little gap, inhabited but by illusions which you have supported in your brother's mind.
  • haunt [hɔ́ːnt] : 「〜に出没する、付きまとう」
  • inhabit [inhǽbət] : 「〜に住む、存在する、居住する」
❖ "And dreams of fear ~ "「そして、恐れの夢が、その小さなギャップに出没することになろう」。分離という隙間に、罪と罰への恐れの夢が出没することになる。"inhabited but by ~ "「同胞の心の中で、あなたが支持した幻想によって、恐れの夢はギャップに居着くことになるのである」。同胞の心の中に巣くう幻想の存在をあなたが支持し、信じることで、あなたと同胞の間の分離という小さなギャップに、恐れの夢が、消滅することなく出没し続けるのだ。居続けるのだ。
 
 
 



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