●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-28.IV.9:1 ~T-28.IV.10:10

9. I thank You, Father, knowing You will come to close each little gap that lies between the broken pieces of Your holy Son.
  • close [klóuz] : 「〜を閉じる、〜を閉める、〜を閉鎖する」
  • gap [gǽp] : 「割れ目、すき間、隔たり、ギャップ」
  • lie [lái] : 「ある、存在する、横たわる、寝る」
  • between [bitwíːn] : 「〜の間に」
  • broken [bróukn] : 「壊れた、故障した、損傷している」
  • piece [píːs] : 「一片、一つ、一部、断片、部分品」
❖ "I thank You, ~ "「父なる神よ、感謝します」。"knowing You will ~ "「私は、あなたが、あなたの神聖な神の子のバラバラに壊された断片の間にある小さなギャップ一つ一つを閉ざすためにやって来ることを知っている」。神の子が神から分離した後、神の子は自らを分裂させ、バラバラに断片化して、多数の神の子を生み出した。その分離を象徴するために一つ一つの肉体を作り上げたのだ。肉体と肉体の間の隔たり、分離地帯が、小さなギャップである。しかし、そのギャップを埋めるために、つまり、肉体を超えて、心と心を再結合させるために、神がやって来る。もっとも、実際にその仕事をするのは、神の使命を帯びたホーリー・スピリットであるが。



Your Holiness, complete and perfect, lies in every one of them. And they are joined because what is in one is in them all.
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、完全な、全部の」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる、結び付ける、結合する」
❖ "Your Holiness ~ "「あなたの(神の)神聖さは、完全であり、完璧であり、神の子のあらゆる断片一つ一つに宿っている」。分裂し断片化した神の子であるが、神から継承した神聖さは一切失われることなく、すべての心に宿っている。もちろん、その心の神聖な部分に、ホーリー・スピリットは宿っているのだ。



How holy is the smallest grain of sand, when it is recognized as being part of the completed picture of God's Son!
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • small [smɔ́ːl] : 「小さい、小ぶりの、小粒の」
  • grain [gréin] : 「粒子、一粒」
  • sand [sǽnd] : 「砂」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分、体の一部」
  • completed [kəmplíːtid] : 「完成した、完結した、完了した」
❖ "How holy is the smallest ~ "「〜が認識されたとき、最も小さな砂粒の何と神聖であることか」。"when it is recognized ~ "「その砂粒が、完全な神の子の絵の一部なのだと認識されたとき、」最も小さな砂粒の何と神聖であることか。神の子は分裂し、砂粒のように断片化したが、それをすべて寄せ集めて再構成すれば、単一の存在である神の子の完全な絵が出来上がる。その出来上がった神の子の絵も神聖であるが、もちろん、それを構成した砂粒一つ一つも神聖なのだ。美しいのである。



The forms the broken pieces seem to take mean nothing. For the whole is in each one.
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿、体つき」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • mean nothing : 「何も意味しない」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
❖ "The forms the broken ~ "「バラバラに壊れた断片がとっているかに見える形は、まったく意味がない」。砂粒一つ一つの形には、意味がない。肉体という形には意味はないのだ。"For the whole is ~ "「なぜなら、全体であるものが、一つ一つの中にあるからだ」。形としては断片化しているように見えるだろうが、神の子としての全体性は、その一つ一つの中に保持されてある。砂粒一つ一つの中に、全体が含まれているのだ。だから、砂粒一つ一つは神聖なのである。そこに意味があるのであって、外形には意味はない。



And every aspect of the Son of God is just the same as every other part.
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴、様子、外見、顔つき」
  • be the same as : 「〜と同じである、〜も同然である」
❖ "And every aspect of ~ "「神の子のあらゆる側面は、他のあらゆる部分と同じである」。ホログラムを思い出してほしい。一枚のホログラムのあらゆる断片は、そこに全体を映し出すことが出来る。どんなにホログラムを細分化し、断片化しても、その一つ一つに全体が宿るのである。同様に、神の子という完全な単一の神の子の、どの側面をとってみても、そこに他のあらゆる部分が反映して存在する。神の子の存在がホログラム的であることは、神の子だけにとどまるものではない。実相世界の存在は、すべてホログラム的である。
 実相世界は無時間、無空間の世界であり、形を持たない想念の世界である。すべてのことが一瞬にして起き、その一瞬が永遠に続く世界のだ。いわば、一瞬にすべての事象が生じ、そのすべてがホログラムに記録された世界である。我々幻想世界の住人は、そのホログラムに記録された、すでに起きたあらゆる事象から、あたかも見たい映画を選択して見るように、ホログラムの記録から自由に選択し、この世界で追体験しているのである。
 つまり、たとえば、あなたが、右に曲がるか左に曲がるか、あるいはまっすぐ進むか、そのあらゆる事象はすでに起きておりホログラムに記録されている。あなたは、すでに存在する3つの進路から一つを選ぶのである。その選ばれた道が、すなわち現実化し、あなたの生きる道となるのだ。また、たとえば、あなたはACIMに出会ったが、これもすでに起きた事象のホログラムからあなたが選択した結果なのだ。今後、あなたがACIMを学び通すか、途中で放棄するか、そのどちらもすでに起きており、ホログラムに記録されている。後は、あなたが、どちらかを選ぶだけなのだ。どちらを選んでも、あなたの人生は進行する。しかし、見えてくる光景は、まったく異なったものとなるのである。
 蛇足になるが、運命について一言、二言。あなたの運命はすでに決まっている。しかし、それは、あなたがすでに決まった運命から自由でない、という意味ではない。あなたの可能な運命のすべては、すでに起きて、決まっているが、あらゆる運命がホログラムに記録されているだけであって、その中から選択する自由は、あなたに与えられているのだ。そういう意味では、運命などない、と言っても間違いではないし、運命は自分で作り上げるのだと言っても誤りではない。問題なのは、あるいは、誤りなのは、運命というものを受動的に捉えて、運命に縛られ、運命から逃れられないのだという発想である。あなたの運命のすべてはすでに起きてホログラムに記録されている。あなたは、その中から、積極的に、自由意思をもって、勇敢に果敢に、自分の運命を選び取っていく、もぎ取っていく、そういう生き方が正しいのだ。そのときこそ、あなたの心の中のホーリー・スピリットが、あなたが何を選択すべきなのか、何をなすべきなのか、きちんとあなたに語りかけてくれるのである。その声を聞き逃してはいけない。そのホーリー・スピリットの声を聞き逃してしまえば、まさに、あなたは運命に翻弄されることになるだろう。



10. Join not your brother's dreams but join with him, and where you join His Son the Father is.
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる、結び付ける、結合する」
❖ "Join not your brother's ~ "「あなたの同胞の夢と結合するのではなく、彼と結びつきなさい」。同胞の見る夢に取り込まれるのではなく、実相としての同胞の心と結合しなさい。"and where you join ~ "「あなたが神の子と結合するところに、父なる神はいる」。あなたが、神の子である同胞の心と結合するところ、すなわち、心の最も純粋で神聖な部分に、ホーリー・スピリットはもちろんのこと、神も存在するのだ。厳密に言えば、心の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇があり、そこが天の王国の神へのチャンネルになっている。



Who seeks for substitutes when he perceives he has lost nothing?
  • seek [síːk] for : 「〜を探し求める」
  • substitute [sʌ́bstətjùːt] : 「代わりのもの、、代用品、代替、代理人」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • lost [lɔ́st] : 「lose の過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する、なくす」
❖ "Who seeks for substitutes ~ "「いったい誰が、彼は何も失っていないと知覚しながら、代わりのものを探したりするだろうか」。実相的な心は、すべてに満たされ、失うものもなければ、足すものもない。愛に代わる愛、喜びに代わる喜びなど、存在もしない。



Who would want to have the "benefits" of sickness when he has received the simple happiness of health?
  • benefit [bénəfit] : 「利益、収益、利点、メリット、便益、利得」
  • sickness [síknəs] : 「病気」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • simple [símpl] : 「簡単な、簡素な、単純な、容易な、質素な、素朴な」
  • happiness [hǽpinəs] : 「幸福、喜び、幸せ」
  • health [hélθ] : 「健康、健康状態、調子、健全、繁栄」
❖ "Who would want to ~ "「健康という簡素な幸せを知覚しながら、病気であることの『メリット』を持ちたいなどと望む者がいるだろうか」。実相世界には、病というものは存在しない。心が実相に目覚めれば、病は消滅するのだ。病が消えて、健康という簡素な幸せが訪れたというのに、誰が病に戻りたいなどと願うだろうか。




What God has given cannot be a loss, and what is not of Him has no effects. What, then, would you perceive within the gap?
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失、損害」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "What God has ~ "「神が与えたものは、損失であるわけがない」。"and what is not ~ "「そして、神のものでないものは、どんな結果ももたないのだ」。実相世界では、神はあらゆる存在の第一原因である。実相的な真実は、すべて神の創造である。神に属さない(神が原因ではない)真実など、存在しないのだ(結果はない)。"What, then, would ~ "「ならば、あなたはギャップの内側に何を知覚したいと思うのだろうか」。幻想世界の肉体を隔てるギャップは錯覚である。そこに真実が生み出される可能性はない。なぜなら、幻想のギャップに神が存在する可能性はないからだ。何も生み出されるないギャップに、いったいあなたは何を知覚したいと期待するのか。



The seeds of sickness come from the belief that there is joy in separation, and its giving up would be a sacrifice.
  • come from : 「〜から来る、〜に由来する、源を〜に発する」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信用、信頼、信仰、信条」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • give up : 「断念する、放棄する、あきらめる」
  • giving up : 「断念」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ」
❖ "The seeds of sickness ~ "「病気の種は、分離の中にこそ喜びであり、分離を放棄することは犠牲だと信じる心から生じる」。分離分裂し、独立性が保たれていること、他者から孤立出来ることこそが、喜びであり安全であると感じる心に、病は生まれるのだ。



But miracles are the result when you do not insist on seeing in the gap what is not there.
  • result [rizʌ́lt] : 「結果、結末、成り行き、効果、成果、成績」
  • insist on : 「〜を強く主張する、〜を強く求める」
❖ "But miracles are ~ "「しかし、あなたが、ギャップの中に、存在し得ないものを執拗に探し求めることを止めたとき、奇跡が結果として現れる」。幻想の追求を諦めたとき、奇跡は訪れるのだ。言い換えれば、世俗的な欲を放棄したとき、実相に目覚めるという奇跡は訪れる。結果、病も消滅するのだ。自(おの)ずから、ヒーリングが成就するのである。



Your willingness to let illusions go is all the Healer of God's Son requires.
  • willingness [wíliŋnis] : 「意欲、いとわずにすること、快くすること」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • let go : 「手を放す、あきらめる、忘れる」
  • healer [híːlər] : 「治療する人、治療者、ヒーラー」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める」
❖ "Your willingness to ~ "「幻想を手放してしまいたいというあなたの願いは、神の子のヒーラーが求めるすべてである」。神の子の病をヒールするという奇跡に必要なことのすべては、幻想から解放されたいという願いである。その願いがない限り、病は癒されることはない。幻想を捨て、世俗の欲を捨てるところに、奇跡のヒーリングは成就するのである。ところで、"the Healer of God's Son"「神の子のヒーラー」とは、言うまでもなく、ホーリー・スピリットのこと。



He will place the miracle of healing where the seeds of sickness were. And there will be no loss, but only gain.
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する、取り付ける」
  • healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
  • seed [síːd] : 「種子、種」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失、損害、浪費」
  • gain [géin] : 「利益、得ること、獲得、利得」
❖ "He will place the miracle ~ "「ヒーラーであるホーリー・スピリットは、病の種が存在する場所に、奇跡のヒーリングを展開するのだ」。つまり、肉体と肉体の隔たりというギャップにおいて、ホーリー・スピリットは奇跡のヒーリングを実行する。分離が存在する場所で、その分離を解消することがヒーリングなのだ。分離が消滅すれば、自ずから、病も消滅する。くどいようだが、病気を治すことがヒーリングである考えるのは、非常に狭すぎる考えである。分離という幻想を、幻想として認識し、それを受け入れ受け流して赦すことがヒーリングである。そのヒーリングの奇跡を実行するのは、あなた自身ではなく、あなたの心を介して世界に働き掛けるホーリー・スピリットである。だから、あなたがなすべきことのすべては、ホーリー・スピリットにすべてを委ね、任せてしまうことなのである。病のあなたが癒されるときも、あなたが他者の病を癒すときも、基本は、奇跡によって分離を消滅させてくれるホーリー・スピリットへの絶対他力である。
 
 
 



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