●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-28.V.3:1 ~ T-28.V.4:9

3. You share no evil dreams if you forgive the dreamer, and perceive that he is not the dream he made.
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • evil [íːvl] : 「悪い、害を与える、邪悪な」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
❖ "You share no evil ~ "「もしあなたが、夢を見ている者を赦し、彼が、自ら作った夢などではないと知覚出来るなら、あなたは、悪しき夢を分かち合ってはいないことになる」。夢を見ている、つまり、幻想に浸(ひた)っている同胞に対して、彼が幻想を見ているという事実を正しく認識し、それを受け入れ受け流し、そんな同胞を赦すことが出来たなら、幻想は消滅し、同胞は夢つまり幻想から解放されて、自分の作った夢の登場人物ではなくなって、本来の神の子として彼を知覚することが出来るのだ。もはやあなたは、同胞と悪しき夢を分かち合うことなどないのである。



And so he cannot be a part of yours, from which you both are free.
  • part [pάːrt] : 「一部、部分、部品、パーツ」
  • both [bóuθ] ; 「両方ともに、双方ともに」
❖ "And so he cannot ~ "「もちろん、彼も、あなたの夢の一部となり得ることはない」。あなたも、自分の夢を赦してしまうので、同胞はあなたの夢の登場人物になることは出来ない。夢が消滅してしまったからだ。"from which you ~ "「あなたの見ていた夢から、あなたも同胞も、どちらも解放されるのである」。あなたも同胞も、幻想から目覚めて、実相に解放されるのだ。



Forgiveness separates the dreamer from the evil dream, and thus releases him.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
❖ "Forgiveness separates ~ "「赦しは、夢を見ていた者を、その悪しき夢から切り離し、こうして、彼を解放するのである」。赦しを、もう一度確認しておこう。実相的赦しとは、夢を見ていることを許す(許容する)ことではない。夢を見ていることを、それは幻想に過ぎないのだと正しく認識することなのだ。正しく認識し、決してそれを責めることなく、受け流すのである。言い換えれば、夢は実体を持たず、夢に翻弄される必要はないのだと認識して、夢を、安心して見過ごしてしまうのである。夢と格闘しないのだ。夢を手放すのである。これは、実は、東洋的『諦観(ていかん)』に、非常に似ている。諦観もまた、そんなものは幻想だとして、それに固執する欲を諦めて、受け流してしまうことなのだ。だから、赦しを、幻想に固執する心の欲を諦めて、それを水に流してやることだと捉えてもいいのである。



Remember if you share an evil dream, you will believe you are the dream you share.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
❖ "Remember if you share ~ "「もしあなたが、悪しき夢を分かち合うなら、あなたは、あなたが分かち合う夢そのものだと信じてしまうだろうことを覚えておきなさい」。あなたが幻想を他者と分かち合って、その幻想を信じるなら、幻想に登場する自分こそが本物の自分であると勘違いしてしまうだろう。



And fearing it, you will not want to know your own Identity, because you think that It is fearful.
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、自我同一性」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」
❖ "And fearing it, ~ "「そして、その夢が恐ろしいばかりに、あなたは、あなた自身の正体を知りたいとは望まないだろう」。"because you think ~ "「なぜなら、あなたは、自分の正体は恐ろしいものだろうと思っているからだ」。苦や絶望、憎しみや嫉妬、病、痛み、等々で出来上がっている悪しき夢を恐れるがあまり、本当の自分もきっと悪しき人間だろうと想像して、自分自身の素性を知りたいとは思わないだろう。



And you will deny your Self, and walk upon an alien ground which your Creator did not make, and where you seem to be a something you are not.
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • alien [éiliən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」
  • ground [ɡráund] : 「地面、地べた、地盤、土地、用地」
  • creator [kriéitər] :「創造者、創作者、創設者」
❖ "And you will ~ "「こうして、あなたは自己を否定してしまうのだ」。本当の自分を見つけることが出来れば、自分は純粋で無垢な神の子であると知ることが出来るのだが、それを回避して、きっと自分は悪しき人間に違いないと、はじめから自分を否定してしまうのだ。"and walk upon ~ "「そして、あなたの創造主が創り出したものではない異質な大地を歩いて行く」。神が創ったものではない、この幻想世界という異質な大地を、あなたは彷徨(さまよ)い歩くことになる。"and where you ~ "「その異質な大地にあっては、あなたは、あなたではない者に見えるだろう」。この幻想世界にあっては、神の子という本当のあなたではなく、悪しき人間という姿に、あなたの目には映って見えるだろう。



You will make war upon your Self, which seems to be your enemy; and will attack your brother, as a part of what you hate.
  • war upon ; 「〜と戦う」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • hate [héit] : 「〜を憎む、〜をひどく嫌う」
❖ "You will make war ~ "「あなたは、本当のあなたが敵に見えてしまうので、あなた自身と戦うことになってしまう」。神の子という本当の自分自身に対して、悪しき自分、幻想の自分が戦いを仕掛けるわけだ。"and will attack ~ "「また、あなたは、同胞をも、あなたの忌み嫌う一部だとして、攻撃することになる」。同胞は、あなたの本当の姿を映し出す鏡の役目をしているので、あなたは、その鏡に映し出された自分と戦うために、同胞を攻撃することになる。



There is no compromise. You are your Self or an illusion. What can be between illusion and the truth?
  • compromise [kάmprəmàiz] : 「譲歩、妥協、歩み寄り、和解」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • between [bitwíːn] : 「A and B : 「AとBの間に」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "There is no ~ "「妥協はない」。"You are your Self ~ "「あなたは本当の自分であるか、さもなければ、幻想である」。真実の自分か、虚偽の自分か、その選択に妥協は許されない。"What can be between ~ "「幻想と真実の間に、いったい何があると言うのか」。白か黒か、そのどちらかであって、中間の灰色は存在しない。



A middle ground, where you can be a thing that is not you, must be a dream and cannot be the truth.
  • middle [mídl] : 「真ん中の、中央の、中程度の、中間の」
❖ "A middle ground, where ~ "「あなたではない者になれるという中間点は、夢に違いなく、したがって、真実ではない」。中間の灰色になれる場所は、決して真実の存在ではなく、したがって虚偽であり、夢に過ぎない。



4. You have conceived a little gap between illusions and the truth to be the place where all your safety lies, and where your Self is safely hidden by what you have made.
  • conceive [kənsíːv] : 「心に描く、思い付く、着想する」
  • gap [gǽp] : 「割れ目、すき間、隔たり、ギャップ」
  • place [pléis] : 「場所、個所、地域、土地」
  • safety [séifti] : 「安全性、無事、無難なもの」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • safely [séifli] : 「安全に、支障なく、無事に」
  • hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
❖ "You have conceived ~ "「あなたは、幻想と真実の間の小さなギャップを、あなたの安全のすべてが存在する場所であると思い、そこに、あなた自身が、あなたの作ったものによって安全に隠されていると思ってきた」。"a little gap between illusions and the truth"「幻想と真実の間の小さなギャップ」とは、幻想の世界に住む肉体を伴った自分と、実相の世界に住む心の存在としての自分との間の隙間。そのどっちつかずの中間地点に自分自身の存在を置いて、そここそが安全であると思ってきたのだ。簡単に言えば、物欲と精神性の二つをもつ、つまり、清濁合わせ持つ自分が、一番安全な自分だと思ってきたのだ。"what you have made"「あなたの作ったもの」とは、あなたが想像の中で作り上げたもの、つまり、幻想である。たとえば、物と金によって幸せは買えるという信念だとか、肉体の健康に精神の健康が宿るという信念とか、そういう思い込みのこと。そういう思い込みによって、肉体的存在と精神的存在の中間地点に自分を置くのが一番無難だと信じてきたのだ。肉体も精神も、ともに実在だと信じてきたからだ。



Here is a world established that is sick, and this the world the body's eyes perceive.
  • establish [istǽbliʃ] : 「構築する、成立させる、確立する」
  • sick [sík] : 「病気で、病気の、不健全な、調子が悪い」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
❖ "Here is a world ~ "「ここに、病める世界が確立している」。"and this the world ~ "「これが、肉体的な目が知覚する世界なのだ」。この世界は病める世界、つまり、幻想の世界である。実在はしない。その幻想の世界を幻想しているものが、病める心であり、この心は実在である。心は病んで、肉体という別人格、つまり、心の代理人を創り出し、その肉体に幻想の世界を見させているのである。



Here are the sounds it hears; the voices that its ears were made to hear.
  • sound [sáund] : 「音、音声、音波」
  • voice [vɔ́is] : 「声、歌声」
  • ear [íər] : 「耳」
  • hear [híər] : 「聞く、聞こえる」
❖ "Here are the sounds ~ "「肉体が聞く音があり、耳がそれを聞くために作られた声がある」。肉体が知覚する音も、幻想世界の中の錯覚である。



Yet sights and sounds the body can perceive are meaningless. It cannot see nor hear.
  • sight [sáit] : 「視界、景色、光景」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、無意味な、無価値の」
❖ "Yet sights and ~ "「肉体が知覚出来る光景も音も、意味はない」。幻想世界の錯覚に過ぎないのだから、実相的な視点から見れば意味はない。幻想世界で知覚されるものは、存在していないからだ。" It cannot see ~ "「肉体は、見ることも聞くことも出来ないのだ」。肉体は、幻想世界を知覚して、そこに錯覚を生み出すが、実相世界の真の実在は知覚出来ない。実相を見ることも聞くことも出来ないのだ。



It does not know what seeing is; what listening is for. It is as little able to perceive as it can judge or understand or know.
  • listen [lísn] : 「耳を傾ける、傾聴する、聴く、聞く」
  • be able to : 「〜することができる、〜し得る、〜が可能である」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「〜を判断する、〜を判定する」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
❖ "It does not know ~ "「肉体は、見るとはどういうことなのか知らない」。"what listening ~ "「聞くとは、何のためにあるのか知らない」。"It is as little able ~ "「肉体は、判断し理解し知ることが出来ないように、知覚することすらほとんど出来ないのだ」。肉体は実相を知覚出来ないし、真実を判断し理解し知ることも出来ない。肉体は、幻想世界にあって、知覚したものを実在であるかのように錯覚させるだけなのだ。だから、知覚も知覚されたものも、共に意味がない。夢の中で見て、聞いて、それがそこにあるように感じているようなものなのだ。



Its eyes are blind; its ears are deaf. It can not think, and so it cannot have effects.
  • blind [bláind] : 「目の不自由な、目の見えない、盲目の」
  • deaf[déf] : 「聴覚障害の、耳が聞こえない」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
❖ "Its eyes are ~ "「肉体の目は盲目であり、耳は聞こえない」。"It can not think ~ "「肉体は考えることも出来なければ、影響を与えることも出来ないのだ」。肉体の頭脳は幻想世界について考えることは出来るが、実相の真実を考え、理解し、知ることは出来ない。だから、真実を知るには、肉体の頭脳ではなく、直覚、すなわち叡智が必要なのだ。また、肉体は真実を把握出来ないから、実相の真実に対して、何の影響力も持たない。肉体は、一かけらの真実も生み出すことは出来ないのだ。肉体が出来ることは、幻想世界の諸現象をかき回すことぐらいなものなのである。
 
 
 



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