●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-25.I.2:1 ~ T-25.I.3:6

2. How can you manifest the Christ in you except to look on holiness and see Him there?

  • manifest [mǽnəfèst] : 「〜を明らかにする、明白に示す、明示する」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • look on : 「〜を見る」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
❖ "How can you manifest ~ "「神聖さを見て、そこにキリストを目撃する以外に、あなたはどうやって、キリストを明らかに出来るだろうか」。あなたが、自分の心、あるいは同胞の心の神聖さを見て、そこにキリストの存在を確信出来たとき、あなたや同胞に対して、キリストが明らかにされたことになるのだ。決して、自動的に、キリストが天から降ってくるようなものではない。



Perception tells you you are manifest in what you see. Behold the body, and you will believe that you are there.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • tell [tél] : 「〜に話す、言う、告げる、教える、伝える」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する」
❖ "Perception tells you ~ "「知覚はあなたに、あなたが見るものの中にあなたが明示されるのだと、告げている」。あなたの心が見たいと思うものを、あなたは知覚するのである。したがって、たとえば、あなたが同胞に罪があると見るならば、その事実の中に、あなた自身に罪があることが明示されるのだ。あなたが同胞を神聖な存在であると知覚するとき、あなた自身が神聖であると明示される。"Behold the body"「肉体を見てみなさい」。"and you will believe ~ "「そうすれば、あなたが肉体の中に存在しているものと、あなたは信じることになるだろう」。同胞を肉体的存在だと知覚するとき、あなたの存在も肉体的なものだと明示されるのだ。



And every body that you look upon reminds you of yourself; your sinfulness, your evil and, above all, your death.
  • look upon : 「〜を見る」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • sinfulness [sínfəlnis] : 「罪深さ、罰当たりであること」
  • evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害」
  • above [əbʌ́v] all : 「中でも、とりわけ、何にもまして、何よりも、何をおいても」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "And every body that ~ "「あなたが目にする肉体のすべてが、あなた自身を思い起こさせる」。それは、" your sinfulness ~ "「あなたが罪深いということや、」"your evil and ~ "「あなたが悪であること、とりわけ、あなたの死」を思い起こさせるのである。肉体を知覚すれば、つまり、肉体という存在が自分の存在のすべてだと信じてしまえば、肉体のもつ属性のすべてがあなたの属性となってしまうのだ。それは、罪であり悪であり、死なのである。



And would you not despise the one who tells you this, and seek his death instead?
  • despise [dispáiz] : 「軽蔑する、侮蔑する、さげすむ、侮る」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」
❖ "And would you not ~ "「あなたは、こんなことをあなたに告げる者を軽蔑し、あなたに代わって死んでくれないかと、思わないことがあるだろうか」。いや、必ず思うはずだ、ということ。あなたにあなた自身の罪と悪を告知する肉体をあなたは軽蔑し、そんな肉体の死を願うようになる。だから、肉体に死がもたらせるのだ。



The message and the messenger are one. And you must see your brother as yourself.
  • message [mésidʒ] : 「伝言、通報、連絡事項、通信、通達」
  • messenger [mésəndʒər] : 「電報配達人、使者、使い走り」
❖ "The message and ~ "「メッセージとメッセージを伝える者は一体である」。たとえば、キリストと救いは一体である。"And you must see ~ "「したがって、あなたは同胞をあなた自身として見ているに違いないのだ」。あなたは同胞に、同胞が罪深く悪であるとメッセージを送る。そのメッセージと、それを送ったあなたは一体であるから、あなた自身が罪深く悪であると認識したことになるのだ。かくして、あなたは同胞と同じだと見ていることになる。



Framed in his body you will see your sinfulness, wherein you stand condemned.
  • frame [fréim] : 「〜の骨組みを作る、〜を組み立てる、構成する」
  • wherein [hweərín] : 「そこで、その場所で」
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • condemn [kəndém] : 「〜に有罪の判決を下す、〜を非難する、責める、罵倒する」
❖ "Framed in his body ~ "「同胞の肉体を構成すれば、」つまり、同胞を肉体的存在と見れば、" you will see ~ "「あなたは、あなたの罪深さを見ることになろう」。"wherein you stand ~ "「そして、同胞の肉体の中に、あなたは有罪の宣告を受けて立ち尽くしているのだ」。あなたが同胞を肉体だと認識している限り、あなたは、自分の罪を告発され、有罪の宣告を受け、その場に立ち尽くすこととなる。あなたに救いはないのだ。



Set in his holiness, the Christ in him proclaims Himself as you.
  • set [sét] : 「〜を正しい位置に置く、定める、配置する、設定する」
  • proclaim [proukléim] : 「宣言する、宣告する、〜を明白に示す、〜であることを明らかにする」
❖ "Set in his ~ "「同胞の神聖さを正しく見ることが出来れば、」"the Christ in him ~ "「同胞の心の中のキリストが、あなたの心にも同様に、キリスト自身がいることを宣言してくれるのである」。したがって、あなたが同胞を罪ある者と見るか、無辜なる神聖さをもった神の子と見るか、そのどちらをあなたが選択するかによって、あなた自身がそのどちらかに決定されるのである。



3. Perception is a choice of what you want yourself to be; the world you want to live in, and the state in which you think your mind will be content and satisfied.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
  • content [kɑ́ntent] : 「満足している」
  • satisfied [sǽtisfàid] : 「満足した、満ち足りた、確信した」
❖ "Perception is ~ "「知覚は、あなた自身がどうなりたいのか、その選択なのである」。あなたが自分はどうなりたいか心に思うことが、知覚となって表れる、ということ。知覚があなたを決定するのではなく、心が知覚を、つまり見るものを決定するのである。"the world you want ~ "「あなたが住みたい世界を選択すること、心が満たされ満足すると思われる状態を選択すること、それが知覚なのだ」。あなたの心が選択し求めたものが、あなたに与えられ知覚することになるのだ。『求めよ、さらば与えられん』という聖書の言葉の真意がここにある。あなたが何かを欲しがれば、神様がそれを与えてくれるという意味ではない。あなたが真実、あるいは本当の愛を求めれば、あなたに真実、あるいは本当の愛が見えてくる、という意味である。



It chooses where you think your safety lies, at your decision. It reveals yourself to you as you would have you be.
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • safety [séifti] : 「安全性、無事、無難なもの」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
  • reveal [rivíːl] : 「見せる、公開する、明らかにする、暴露する」
  • have : 「〜に〜させる」
❖ "It chooses where ~ "「知覚は、あなたの安全があると思われる場所を、あなたの決定に従って、選択するのだ」。知覚が安全性を見いだして、その場所をあなたが決定するのではない。逆であって、あなたが安全だと思われる場所を、知覚が選択するだけなのだ。"It reveals yourself ~ "「知覚は、あなたがあなたにそうなってほしいと望む通りに、あなた自身をあなたに見せるのである」。知覚に順応して、あなたが自分のそうなりたいという姿を決定するのではない。逆であって、あなたがそうなりたいと望む通りに、知覚が順応して、あなたにその姿を見せるのである。あくまでもあなたの心が主体であって、知覚は、いわば奴隷なのだ。したがって、肉体に付随する知覚は、真実を語ってくれるものではない。知覚は、あなたの恣意のままに、嘘も真も、見たい通りに見せてくれる道化者である。そこで、この奴隷状態の知覚を開放し、主体的に真実を把握する本当の知覚が必要とされる。それが、実相的なヴィジョンなのである。



And always is it faithful to your purpose, from which it never separates, nor gives the slightest witness unto anything the purpose in your mind upholdeth not.
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常にいつでも、相変わらず」
  • faithful [féiθfəl] : 「信頼できる、誠実な、忠実な、真心を尽くす」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • separate [sépərèit] : 「分かれる、分離する、別居する」
  • slight [sláit] : 「非常に小さい、極めて少量の、ほんのわずかな」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人」
  • uphold [ʌphóuld] : 「支持する、支える、上げる、持ち上げる」
  • -eth : 「動詞の三人称単数・現在形を作る」
❖ "And always is it ~ "「そこで、常に、知覚はあなたの目的に忠実になるのである」。あなたの目的が特別性であるなら、あなたは肉体を忠実に知覚するであろうし、あなたの目的が真実なら、あなたは心を忠実に知覚するのだ。"from which it ~ "「知覚は、目的から分離されないし、」"nor gives the slightest ~ "「あなたの心の中にある目的が支持しないものに対しては、ほとんど証言することはない」。それが正しいとあなたに教えることはない、という意味。たとえば、あなたの目的が特別性であるなら、知覚は肉体を支持することはあっても、心こそが実在なのだと、あなたに対して証言することはないのだ。



Perception is a part of what it is your purpose to behold, for means and end are never separate.
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • end [énd] : 「目的、目標、目当て、目途」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
❖ "Perception is a part of ~ "「知覚は、あなたが見ようとする目的の一部である」。あなたが目的を持つとき、その目的の一部として、その目的にかなった知覚を、あなたは選択し、取り込んでいるのである。つまり、目的と知覚はワンセットなのだ。"for means and end ~ "「なぜなら、手段と目的は決して分離しないからだ」。



And thus you learn what seems to have a life apart has none.
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • life [láif] : 「命、人命、生命、寿命」
  • apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
❖ "And thus you learn ~ "「こうして、分離した命をもっているように見えるものは、命をもたないのだと、あなたは学ぶことになる」。肉体は、その一つ一つが命をもっているかのように知覚されるのだが、つまり、命が肉体を介して分離して存在しているかのように知覚されるのだが、その知覚自体が誤りなのであって、肉体が命をもっているわけではないのだ。命をもっているのは、あくまでも心であって、その心を覆い隠している幻想のベールが、肉体なのである。
 
 
 

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