●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-27.III.2:1 ~ T-27.III.3:8

2. You have decided that your brother is a symbol for a "hateful love," a "weakened power," and above all, a "living death. "
  • decide [disáid] : 「〜と決定する、〜しようと決心する、〜だと確信する」
  • symbol [símbl] : 「象徴、記号、シンボル、表象」
  • hateful [héitfl] : 「憎しみに満ちた、憎い、憎むべき、忌まわしい」
  • weaken [wíːkn] : 「弱める、弱体化させる」
  • above [əbʌ́v] all : 「中でも、とりわけ、何にもまして、何よりも」
  • living [líviŋ] : 「生きている、現存する、生命のある」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "You have decided that ~ "「あなたは、that以下であると決定してしまったのだ」。"that your brother is ~ "「あなたの同胞は、『憎しみに満ちた愛』や、『弱められたパワー』や、とりわけ、『生ける死』の象徴であると」決定してしまったのだ。あなたは、同胞を二元論的な見方をすることに決定したのだ。一元論の実相世界の見方をするなら、あなたは同胞を、純粋な愛と見なし、真実のパワーと見なし、命そのものと見なすであろう。しかし、心がホーリー・スピリットとエゴの二つに分裂しているので、対立概念を合わせ持った見方をすることを決定したのだ。したがって、あなたは同胞を、愛するがあまり憎み、同胞のパワーに恐れをなしてそれを弱め、同胞の命に嫉妬して死を押し付けようとするのだ。あなたの同胞を知覚するやり方は、二元論的なものの見方を象徴しているのである。



And so he has no meaning to you, for he stands for what is meaningless.
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意、意義」
  • stand for : 「〜を表す、〜を支持する、〜に味方する」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、価値のない、無意味な、無価値の」
❖ "And so he has ~ "「それゆえ、あなたの同胞は、あなたにとって意味のないものになってしまった」。"for he stands for ~ "「なぜなら、同胞は意味のないことを表しているからだ」。同胞が憎いだけなら憎む対象に、愛するだけなら愛する対象になれようが、憎しみと愛情を同時に押し付けてしまうと、同胞は愛の対象でも憎しみの対象でもなくなってしまい、あなたにとって、その存在意味は曖昧になってしまうのだ。簡単に言えば、あなたは同胞に対してどうしていいか分からなくなってしまうのだ。



He represents a double thought, where half is cancelled out by the remaining half.
  • represent [rèprizént] : 「〜を表す、描く、描写する、意味する、象徴する」
  • double [dʌ́bl] : 「2倍の、二つの、二重の」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、見解、思考、思索、熟考」
  • half [hάːf] : 「半分、2分の1、半端、半」
  • cancel [kǽnsl] out : 「取り消す、消す、相殺する、無効にする」
  • remaining [riméiniŋ] : 「残りの、残っている」
❖ "He represents ~ "「同胞は、二重想念を表している」。愛と憎しみ、強さと弱さ、命と死、というように、二元論的な両面価値をもった者として、あなたの目に映るのだ。"where half is ~ "「そこでは、半面が、残りの半面によって取り消されてしまう」。愛は憎しみで打ち消され、パワーは弱さで打ち消され、命は死で打ち消される。幻想が実相を、不気味な黒雲で覆い隠してしまうのである。真の存在が見えなくなってしまうのだ。あなたに見えるのは、曖昧な黒雲だけである。



Yet even this is quickly contradicted by the half it cancelled out, and so they both are gone.
  • quickly [kwíkli] : 「速く、すぐに」
  • contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する、〜を否定する」
  • both [bóuθ] : 「両方ともに」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
❖ "Yet even this is quickly ~ "「しかし、これさえも、それが取り消した半面によってすぐに矛盾を引き起こされ、」"and so they ~ "「したがって、両者が消えていく」。愛やパワーや命を打ち消したかに見える幻想の憎しみ、弱さ、死の黒雲が、実体をもって永続するかというと、そうはいかない。幻想はあくまでも幻想である。実相の真実である愛やパワーや命が消滅するわけはないのだ。黒雲によって隠された愛やパワーや命と矛盾する黒雲は、それが実相に矛盾する幻想であるが故に、逆に、実相によって消滅させられることになる。こうして、一瞬、実相の愛やパワーや命が幻想によってかき消され、その幻想さえも実相によってかき消され、あたかも両方が姿を消してしまったかに見えるのだ。くどいようだが、実相の愛やパワーや命が、その存在を消滅させてしまったのではない。あなたの目に見えなくなっただけなのだ。そして、あなたは、実相の実在も、幻想の黒雲も目に入らなくなる。そこには、空虚な空っぽが生じてしまうのである。



And now he stands for nothing. Symbols which but represent ideas that cannot be must stand for empty space and nothingness.
  • stand for : 「〜を表す、〜を支持する、〜に味方する」
  • empty [émpti] : 「中身のない、空の、空いている、空っぽの」
  • empty space : 「空きスペース、何もない空間、すき間、空所」
  • nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在、無価値」
❖ "And now he stands ~ "「今や同胞は、無を表すことになる」。"Symbols which but ~ "「存在し得ない想念を表す象徴は、空虚な空間を、すなわち、無を表しているに違いない」。愛であり同時に憎しみであるなどという、あり得ない想念を象徴するようなものは、あり得ないのだから、そこには何もなく、空っぽであり、無である。



Yet nothingness and empty space can not be interference.
  • interference [ìntərfíərəns] : 「干渉、妨害、障害、邪魔、支障」
❖ "Yet nothingness and ~ "「しかし、無や空虚な空間は、障害になることはない」。何もないのだから、何かの邪魔になることはない。邪魔にはならないが、何も見えないのだ。何も見えないから、不安になる。そこに、幻覚が生じるのだ。



What can interfere with the awareness of reality is the belief that there is something there.
  • interfere [ìntərfíər] : 「邪魔をする、妨げる、干渉する」
  • interfere with : 〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
  • awareness [əwέərnis] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」
❖ "What can interfere ~ "「実在性を認識する妨げになるものは、(何もないところに)何かがあると信じることなのだ」。何もないところに幻想を見ることで、そこに幻想が実在していると信じ込むことが、真の実在性、つまり実相的実在性に気付く妨げとなっている。もしあなたが、肌で感じ目に見えるこの世界こそが現実的な実在であると信じているなら、あなたは、まんまと幻想に騙されているのだ。



3. The picture of your brother that you see means nothing.
  • picture [píktʃər] : 「絵、像、絵画」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
❖ "The picture of your ~ "「あなたが目にする、あなたの同胞の絵姿は、何も意味してはいない」。あなたが同胞を、愛と憎悪、その両方の対象と見ている限り、つまり、愛しながら憎んでいる限り、相反する想念同士が打ち消し合って、あなたにとって同胞の存在は無となり、空虚となり、意味を無くしてしまう。



There is nothing to attack or to deny; to love or hate, or to endow with power or to see as weak.
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • hate [héit] : 「〜を憎む、〜をひどく嫌う」
  • endow [endáu] : 「授ける、与える」
  • weak [wíːk] : 「弱い、劣っている、力がない、脆弱な」
❖ "There is nothing ~ "「攻撃する必要も否定する必要もなく、」"to love or hate ~ "「愛することも嫌悪することもなく、パワーを与えることも弱いものとして見ることも必要ない」。愛と憎悪というような、相反する感情で同胞を見るとき、二つの感情が互いに打ち消し合って、同胞はあなたにとって無の存在となる。無の存在に対して、あなたは、攻撃することも嫌うことも、あるいは愛のパワーを与えることも、何もすることはなくなってしまうのだ。



The picture has been wholly cancelled out, because it symbolized a contradiction that cancelled out the thought it represents.
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • cancel [kǽnsl] out : 「取り消す、消す、相殺する、無効にする」
  • symbolize [símbəlàiz] : 「〜を象徴する、〜の印である、〜を象徴と見なす」
  • contradiction [kὰntrədíkʃən] : 「矛盾、不両立、反対、否定」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、思考、思索、熟考」
❖ "The picture has been ~ "「同胞の絵姿は、完全に取り消されてしまった」。"because it symbolized ~ "「なぜなら、同胞の絵姿は、その絵が表そうとする思いを取り消しにする矛盾を象徴していたからである」。あなたは、あなたの愛を表す思いを込めて同胞の絵姿を描き、同時に、同胞に対する憎しみを表す思いも込めて同胞の絵姿を仕上げたのだ。相反する思いを込められた同胞の絵は、互いの思いを打ち消し合い、絵それ自体が矛盾を象徴しているのである。



And thus the picture has no cause at all. Who can perceive effect without a cause?
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
❖ "And thus the picture ~ "「こうして、同胞の絵姿は、原因となるものを一切もたないことになる」。"Who can perceive ~ "「原因もないのに、いったい誰が、結果を知覚出来るだろうか」。同胞の絵姿に原因がないとは、同胞を愛の対象として描くか、憎悪の対象にして描くか、そういった確たる動機がない、ということ。あなたの心には曖昧な気分だけが存在し、その気分によって、愛と憎悪の交じり合った同胞の絵姿を描いただけなのだ。確たる動機のない絵を見て、一体誰が、絵を描いた者の動機を知ることが出来るだろう。



What can the causeless be but nothingness? The picture of your brother that you see is wholly absent and has never been.
  • causeless [kɔ́ːzlis] : 「原因のない、原因不明の、正当な理由のない」
  • nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在、無価値」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • absent [ǽbsənt] : 「いない、不在の、ない、欠けて」
❖ "What can the causeless ~ "「原因のないものは、無以外の何ものになれるだろうか」。"The picture of your ~ "「あなたが目にする同胞の絵姿は、完全に不在なのであり、存在した例(ためし)さえない」。確たる原因がないままに存在しているものは、目には見えるが意味も意義もない。無に過ぎないのだ。無である以上、それは空っぽであり、存在などしていなかったのだ。



Let, then, the empty space it occupies be recognized as vacant, and the time devoted to its seeing be perceived as idly spent, a time unoccupied.
  • occupy [άkjupài] : 「〜を占領する、〜を占有する、ふさぐ、陣取る」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • vacant [véikənt] : 「空いている、空の、空虚な」
  • devote [divóut] : 「〜をささげる、充てる、向ける、供する」
  • idly [áidli] : 「何もしないで、怠けて、無為に、無駄に、無益に、むなしく」
  • spent [spént] : 「spend の過去・過去分詞形」
  • spend [spénd] : 「使う、費やす、浪費する、〜を過ごす」
  • unoccupied [ʌnάkjupàid] : 「占有されていない、使用中でない、未使用の、空いている」
❖ "Let, then, the empty ~ "「そこで、絵が占領している空虚な空間が、空っぽなのだと認めなさい」。あなたの描いた同胞の絵姿は、空虚あり、意味もなく、幻想なのだと認めなさい。"and the time devoted ~ "「その絵を見るために使われていた時間は、無駄な時間であり、有効に使われたとは言えない時間だと認めなさい」。その幻想の絵と付き合ってきた時間さえ、空っぽの時間だったのだと受け入れなさい。
 
 
 


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