●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-27.IV.3:1 ~ T-27.IV.4:17

3. Attempt to solve no problems but within the holy instant's surety.
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • solve [sɑ́lv] : 「解く、解決する」
  • problem [prɑ́bləm] : 「問題、疑問、難問、難題」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側で」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • surety [ʃúərəti] : 「保証、確信、自信」
❖ "Attempt to solve no problems ~ "「聖なる瞬間の確実性の中以外で、問題を解こうと試みてはいけない」。神の与えてくれるホーリー・スピリットに問題を委ねるという聖なる瞬間に、あなたの問題は解決されるのだ。それ以外に、問題が解かれる可能性はない。なぜなら、それ以外の場所に答えは存在しないからだ。



For there the problem will be answered and resolved.
  • answer [ǽnsər] : 「〜に答える、返事する」
  • resolve [rizάlv] : 「解明する、解決する」
❖ "For there the problem ~ "「なぜなら、聖なる瞬間にあってこそ、問題は答えられて解かれるからだ」。



Outside there will be no solution, for there is no answer there that could be found.
  • outside [áutsáid] : 「〜の外〜の外側に」
  • solution [səlúːʃən] : 「解、解答、解決、解決法」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
❖ "Outside there will ~ "「聖なる瞬間の外にあっては、どんな解決も望めない」。"for there is no answer ~ "「なぜなら、聖なる瞬間の外には、どんな答えも見い出せないからだ」。



Nowhere outside a single, simple question is ever asked. The world can only ask a double question.
  • nowhere [nóuhwὲər] : 「どこにも〜ない」
  • single [síŋɡl] : 「ただ一つの、たった一つの」
  • simple [símpl] : 「簡単な、簡素な、単純な、容易な」
  • question [kwéstʃən] : 「質問、問題、疑問、問い、質疑、疑義」
  • ask [ǽsk] : 「〜を尋ねる、質問する、求める、要求をする」
  • double [dʌ́bl] : 「2倍の、二つの、二重の」
❖ "Nowhere outside ~ "「聖なる瞬間の外のどこを探しても、単一でシンプルな(実相的)疑問が、尋ねられたことはない」。"The world can ~ "「この世界は、二重の疑問を尋ねることが出来るだけである」。"single, simple question"「単一でシンプルな疑問」とは、二つの対立概念に分裂していない実相的な疑問のこと。対して、二つの対立概念に分裂している疑問が、"double question"である。たとえば、『愛すべきか憎むべきか』というような疑問は"double question"である。『どうすれば喜びをもって愛を表せるか』というような疑問は"single, simple question"。



One with many answers can have no answers. None of them will do. It does not ask a question to be answered, but only to restate its point of view.
  • do : 「〜の役に立つ、間に合う」
  • restate [ristéit] : 「再び述べる、言い直す」
  • point of view : 「考え方、観点、視点、主張」
❖ "One with many ~ "「多くの答えを伴うような疑問は、どんな答えも持ち得ない」。どう答えても答えになるなら、答えは存在しないに等しい。だから、"None of them ~ "「そんな答えはどれも、役に立たない」。"It does not ask ~ "「そんな疑問は、答えを求めて尋ねられた疑問ではない」。"but only to restate ~ "「それは単に、(自分の)観点を再び述べるために尋ねられただけである」。たとえば、『愛すべきか憎むべきか』などという疑問は、すでに対象を憎んでいるから発せられた疑問であって、答えを求めての疑問ではなく、憎んでいる自分を確認するためだけの疑問である。憎む自分を正当化したいだけだ。



4. All questions asked within this world are but a way of looking, not a question asked.
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
❖ "All questions asked ~ "「この世界で尋ねられる疑問はすべて、ものの見方のことであって、尋ねられる疑問ではない」。前文同様、たとえば『人を憎んでもいいか』という疑問は、人を憎むことは当然あり得るという前提に立って、自分の観点、あるいは信念を述べているだけのものであって、憎んでいる自分を確認し正当化するだけの意味しかもたない。疑問を呈しているかのように見えるが、疑問ではないのだ。



A question asked in hate cannot be answered, because it is an answer in itself.
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
❖ "A question asked ~ "「憎しみの中で尋ねられる疑問は、答えられようがない」。"because it is ~ "「なぜなら、そんな疑問は、それ自体の内に答えを孕(はら)んでいるからだ」。憎しみを伴った疑問は、憎しみを抱いた自己を正当化する意味をもっているだけであって、言い換えれば、答えが事前に用意された疑問なのだ。



A double question asks and answers, both attesting the same thing in different form. The world asks but one question.
  • attest [ətést] : 「証言する、証明する」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
❖ "A double question ~ "「二重疑問は、尋ね、そして答える」。『愛すべきか憎むべきか』というような、二元論的な疑問は、疑問が発せられると同時に、疑問の中に答えを孕んでいるので、自ら答えているようなものだ。"both attesting ~ "「疑問も答えも両方とも、同じ内容を異なった形で証言してるのである」。『憎んでいいのか』と疑問を発すること自体が、『憎んでいい』という答えを孕み、表面上は疑問と答えは異なる形をしているが、言っている内容は同じである。"The world asks ~ "「この世界は、たった一つの疑問を尋ねているだけだ」。その内容は次の文以降。



It is this: "Of these illusions, which of them is true? Which ones establish peace and offer joy? And which can bring escape from all the pain of which this world is made? "
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる、達成する」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、避難、逃げ道、逃避、回避」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛、骨折り、苦労」
❖ "It is this"「それは、こうである」。""Of these illusions ~ "「これらの幻想の中で、どの幻想が真実なのか」。"Which ones establish ~ "「どの幻想が、平和を確立し、喜びを与えてくれるのか」。"And which can bring ~ "「どの幻想が、この世界を作り出している痛みからの開放をもたらしてくれるのか」。



Whatever form the question takes, its purpose is the same.
  • whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜が〜でも」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "Whatever form ~ "「疑問がどんな形をとろうが、その目的は同一である」。どんなに異なった疑問を発しても、幻想からの開放を目指した疑問ではなく、幻想とどうやって付き合っていくかという疑問である。幻想にうまく騙されていくにはどうやればいいか、という疑問である。つまり、幻想を信じている自分を正当化しようというわけだ。




It asks but to establish sin is real, and answers in the form of preference.
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • in the form of : 「〜の形で、〜の形をして、〜の形式で」
  • preference [préfərəns] : 「好み、優先、選り好み、嗜好」
❖ "It asks but to ~ "「その疑問は、罪が現実であると確立することを求め、」"and answers ~ "「そして、好みはどうなのか、という形で、答えるのである」。ここの"sin"「罪」は"illusion"「幻想」に置き換えてみるといい。つまり、この世界で発せられる疑問は、幻想を現実であると確立するために発せられるのだ。たとえば、『罪は現実として受け入れて生きていくべきか』という疑問と、『罪は罰せられることで消えるか』という疑問は、それぞれ、『罪は現実であって罪を背負って生きるのが人間の性(さが)だ』という答えと、『罪は神が罰することによってのみ解消される』という答えは、ともに、罪という幻想を現実のものとして確立する意味しかなく(to establish sin is real)、どちらを選択するかは、その人の好みの問題だ(in the form of preference)、ということになるのである。



"Which sin do you prefer? That is the one that you should choose.
  • prefer [prifə́ːr] : 「〜を好む、むしろ〜の方を好む、〜の方を選ぶ」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "Which sin do ~ "「どっちの罪を、あなたは好むのか」。罪を背負って生きる罪を好むか、罰せられる罪を好むか。"That is the one ~ "「どれかを、あなたは選択しなくてはならない」。幻想の罪から逃れるにはどうしたらよいかではなく、どんな罪を選択するかが、あなたに与えられた選択肢になるわけだ。



The others are not true. What can the body get that you would want the most of all?
  • most of all : 「いちばん、とりわけ、なかんずく」
❖ "The others are ~ "「その他は、真実ではない」。幻想の罪から開放されるということは真実の生き方ではなく、罪が現実に存在し、それとどう向き合って生きるかが本当の生き方である、と主張するわけだ。"What can the body ~ "「肉体は、あなたが最も欲しいと思うような何を手に入れることが出来るだろうか」。幻想の肉体を通して得られる幻想が、あなたにとって一番大切なものとなる。つまり、あなたの肉体は、幻想に対する欲の塊になってしまうのだ。



It is your servant and also your friend. But tell it what you want, and it will serve you lovingly and well. "
  • servant [sə́ːrvənt] : 「使用人、召使い、奉仕者」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜を供給する、〜に仕える」
  • lovingly [lʌ́viŋli] : 「かわいがって、愛情を込めて、優しく」
❖ "It is your servant ~ "「肉体は、あなたの召使いであり、友である」。"But tell it what ~ "「肉体に対して、あなたが欲しいものを言ってみなさい」。"and it will serve ~ "「そうすれば、肉体は、優しく、そして上手に、あなたに仕えてくれるだろう」。あなたの肉体はあなたの欲を満たしてくれる奴隷となり、あなたは快楽を追い求めるだけの人間になってしまうだろう。



And this is not a question, for it tells you what you want and where to go for it. It leaves no room to question its beliefs, except that what it states takes question's form.
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする」
  • leave room : 「余地を残す」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条」
  • except that : 「that 以下であることを除いては」
  • state [stéit] : 「述べる、はっきり言う、提示する」
❖ "And this is not ~ "「こんなことが、疑問であるはずはない」。"for it tells you ~ "「それは、あなたに、あなたが何を欲し、それを得るためにどこに行けばいいか、告げているだけだからだ」。"It leaves no room ~ "「信じていることに疑問を発する余地を残してくれてはいない」。幻想の実在性を信じるあまり、幻想が本当に現実か、という疑問を持つことさえ憚(はばか)られているのだ。"except that what it ~ "「それが、疑問という形をとっているにしても」。結局、幻想の世界に住んでいて、幻想を相手に疑問を発することはあっても、幻想世界から飛び出る方策は、少しも議題に登ることがないのだ。幻想の泥まんじゅうをいくつも並べて、どれが一番食べたい泥まんじゅうかと尋ねているようなものである。そんな疑問、質問に意味があるだろうか。泥まんじゅうが、それほど美味で、大切なのか。泥まんじゅうを捨てて、本物のまんじゅうが食べたいと宣言できる人間はいないのか。
 
 
 


Notification

自分の写真


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp