●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-16.V.1:1 ~ T-16.V.2:4

 
  
V. The Choice for Completion

完成を選択すること



1. In looking at the special relationship, it is necessary first to realize that it involves a great amount of pain.
  • special [spé∫l] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
  • first [fə́ː(r)st] : 「一番目に、一等で、初めて、最初に」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、必要とする、〜に伴って生じる」
  • a great amount of : 「多量の〜、多額の〜」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」
❖ "In looking at ~ "「特別な関係性を見るとき、」"it is necessary first ~ "ここは"it ~ to ~ "の構文、「that以下を自覚することが第一に必要だ」。"that it involves ~ "「特別な関係性は、非常に多くの苦痛を含んでいる」ことを自覚することが第一に必要だ。



Anxiety, despair, guilt and attack all enter into it, broken into by periods in which they seem to be gone.
  • anxiety [æŋzáiəti] : 「心配、不安、懸念、切望、渇望」
  • despair [dispéə(r)] : 「絶望、失望、落胆」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • enter [éntə(r)] : 「入る、参加する」
  • broken [bróukn] : 「breakの過去分詞形」
  • break into : 「割り込む、割って入る、侵入する、入り込む」
  • period [pí(ə)riəd] : 「期間、時期」
  • gone [gɔ́(ː)n] : 「go の過去分詞形」
❖ "Anxiety, despair, guilt ~ "「不安、絶望、罪の意識、攻撃欲、等々が、痛みの中に加わってくる」。"broken into by periods ~ "分詞構文、先頭にbeingを補うといい、単純接続、「それらがどこかへ行ってしまったように思える期間も介在することはあるが」。悩みも痛みもない、平和な時がないわけではないが、普段は不安に煽られ、絶望感にさいなまれ、罪の意識を感じつつ、他者を攻撃してやりたい気持ちを抑えられない、それが我々の日常である。



All these must be understood for what they are. Whatever form they take, they are always an attack on the self to make the other guilty.
  • understood [ʌ̀ndə(r)stúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndə(r)stǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
  • whatever [(h)wʌtévə(r)] : 「どんな〜が〜でも、どんな〜を〜しても」
  • form [fɔ́ː(r)m] : 「形、外形、構造、現れ」
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「いつも、常に」
  • self [sélf] : 「自己、自分、自分自身、本人」
  • make [SVOC] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • guilty [gílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
❖ "All these must be ~ "「これらはすべて、それらが本来何であるか、理解されなくてはいけない」。不安や絶望が、いったいなぜ、どこから来るものなのか、そして何なのか、理解する必要がある。"Whatever form they ~ "「それらがどんな形をとるにせよ、」"they are always ~ "「それらは常に、他者に罪の意識を抱かせるために、自分自身を攻撃していることなのだ」。あなたは不安や絶望を感じて自分自身の心を攻撃しているが、その陰で、自分を不安や絶望に追いやった責任を他者にかぶせて、他者を攻撃し、他者に罪の意識を持たせようとする。



I have spoken of this before, but there are some aspects of what is really being attempted that have not been touched upon.
  • spoken [spóukn] : 「speak の過去分詞形」
  • before [bifɔ́ː(r)] : 「以前に、前に、早く、先に」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴、様子、外見、解釈」
  • really [ríː(ə)li] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • attempt [ətém(p)t] : 「〜を試みる、〜を企てる」
  • touch upon : 「〜を言及する、〜について触れる」
❖ "I have spoken ~ "「私は以前、このことについて話したことがある」。"but there are some ~ "「しかし、以前は触れなかったが、本当に試みてみたいものの側面がいくつかあるのだ」。以前、不安や絶望について語ったことはあるが、その時は触れなかったことで、もっと説明を試みたいこと(側面)があるから、今からそのいくつかの側面を語ろうと思う、といったニュアンス。



2. Very simply, the attempt to make guilty is always directed against God.
  • simply [símpli] : 「簡単に、分かりやすく」
  • very simply : 「ごく手短に言うと」
  • attempt [ətém(p)t] : 「試み、企て」
  • direct [dərékt] : 「〜を方向づける」
❖ "Very simply, the attempt ~ "「簡単に言えば、罪の意識を抱かせようとする試みは、常に神に反した方向に向けられる」。神の意思に反した行為だ、ということ。罪の意識を生み出す試みは、神に背を向ける行為だ。



For the ego would have you see Him, and Him alone, as guilty, leaving the Sonship open to attack and unprotected from it.
  • have : 「〜に〜させる」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
  • guilty [gílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • leave [líːv] [SVOC] : 「ある状態のままにしておく」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • unprotected : 「保護されていない、無防備の」
❖ "For the ego would ~ "「なぜなら、エゴはあなたに、神が、神だけが罪あるものと見えるようにさせ、」"leaving the Sonship ~ "分詞構文、単純接続、「神の子を、攻撃できるように、また、攻撃に対して無防備であるように仕向けるのである」。エゴの思考システムの根幹は攻撃性である。エゴは、攻撃することも、攻撃されることも、共に大歓迎する。



The special love relationship is the ego's chief weapon for keeping you from Heaven.
  • chief [t∫íːf] : 「最重要の、根本的な、最高位の」
  • weapon [wépn] : 「武器、兵器、凶器、対抗手段」
  • keep someone from : 「〜に〜させないようにする、〜を〜に近づかせない」
❖ "The special love ~ "「特別な愛の関係性は、あなたを天の王国に近づかせないための、エゴの最大の武器である」。あなたが特別な関係性の中に溺れている間、あなたは真実の実相世界に気付く心配はなく、エゴも安泰であるわけだ。



It does not appear to be a weapon, but if you consider how you value it and why, you will realize what it must be.
  • appear [əpíə(r)] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • consider [kənsídə(r] : 「〜と考える、〜を考慮する」
  • value [vǽljuː] : 「〜を高く評価する、重視する、大事にする、尊重する」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
❖ "It does not appear ~ "「特別な愛の関係性は武器に見えないかもしれない」。"but if you consider ~ "「しかし、あなたがその関係性をどれほど価値ありと認めているか、また、なぜ価値ありと見ているか、よく考えてみれば、」"you will realize ~ "「あなたは、特別な愛の関係性はエゴの武器に違いないとわかるはずだ」。あなたは特定の異性との間に愛欲の関係性を構築し、周りにバリケードを築いて孤立化を図る。二人だけの愛の巣と言うわけだが、他者から自らを隔離、分離することで、排他性を加速する。排他性が意味するところは、他者への攻撃である。なぜなら、存在意義があるのは自らの関係性だけであって、その他は存在の価値もないと思い込むからである。かくして、エゴの策略は成功するわけだ。特別な関係性がエゴの武器となる所以である。
 
 
 

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