●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-16.V.13:1 ~ T-16.V.14:4

13. See in the special relationship nothing more than a meaningless attempt to raise other gods before Him, and by worshipping them to obscure their tininess and His greatness.

  • special [spé∫l] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
  • attempt [ətém(p)t] : 「試み、企て」
  • raise [réiz] : 「〜を育てる、引き起こす、作る、よみがえらせる」
  • worship [wə́ː(r)∫əp] : 「崇拝する、礼拝する、賛美する、敬愛する」
  • obscure [əbskjúə(r)] : 「覆い隠す、〜の輝きを奪う、〜を曖昧にする、〜を暗くする」
  • tininess [táininəs] : 「とても小さいこと」
  • greatness [ɡréitnis] : 「偉大さ、広大さ、重要さ、大きさ」
❖ "See in the special relationship ~ "「特別な関係性は、〜に過ぎないのだと理解しなさい」。"more than a meaningless attempt ~ "「神の前で、他の神々を作り出し、」"and by worshipping ~ "「その神々を崇拝することで、その神々の小ささ、そして本当の神の偉大さを曖昧にしようとする意味のない試み」に過ぎないのだと理解しなさい。"to raise other gods"「他の神々を作り出す」とは、もちろん偶像のことであるが、特別な関係性の場合は、エゴと捉えていいだろう。真実の神を捨て置いて、幻想を押し付けるエゴを崇拝する行為、それが特別な関係性なのだということ。特別な関係性もエゴ自体も幻想なので、共に意味などない。



In the name of your completion you do not want this.
  • in the name of : 「〜の名において」
  • completion [kəmplíː∫n] : 「完成、完了、終了」
❖ "In the name of your ~ "「あなたの完成の名において、こんなものを欲してはならない」。あなたが真実の世界で自己完成するには、こんな幻想の特別な関係性の中に埋もれていてはならない。本当の自己完成とは、実相世界に目覚め、神の元に回帰して神の子として再生し、神の愛と神の子とホーリー・スピリットの三者の純粋な愛を融合して、単一の愛を拡張増大することである。



For every idol that you raise to place before Him stands before you, in place of what you are.
  • idol [áidl] : 「偶像、崇拝される人、神像、誤った概念」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する、取り付ける」
  • before [bifɔ́ː(r)] :「〜の前に、〜を前にして、面前で、前方に」
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • in place of : 「〜の代わりに、〜の代理で」
❖ "For every idol that ~ "「なぜなら、神の前に立たせるためにあなたが生み出した偶像はすべて、本当のあなたの替え玉として、あなたの前に立ちはだかっているのである」。エゴに代表される偶像は、本当の神の存在を覆い隠してしまうのだが、その正体は、本当のあなた自身の替え玉として、あなたが自ら選んで自分の前に立たせた幻想である。つまり、実体もなく、存在さえしていない錯覚なのだ。夢の中のモンスターに過ぎない。



14. Salvation lies in the simple fact that illusions are not fearful because they are not true.
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • simple [símpl] : 「簡単な、簡素な、単純な、容易な」
  • fact [fǽkt] : 「事実、現実、真実、実際、真相」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • fearful [fíə(r)fl] : 「恐ろしい、怖い」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "Salvation lies in ~ "「救いは、〜という簡単な真実の中にある」。"that illusions are ~ "「幻想は、それが真実ではないから、恐ろしくはないのだ」という簡単な真実の中に、救いはある。特別な関係性も、それをあなたに押し付けるエゴという偶像も、共に幻想であり、存在さえしないもの、つまり真実ではないのだから、恐れるに足らない。



They but seem to be fearful to the extent to which you fail to recognize them for what they are; and you will fail to do this to the extent to which you want them to be true.
  • seem [síːm] : 「〜のように見える、〜するように思われる」
  • extent [ikstént] : 「範囲、程度、限界、限度、広さ」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • fail to : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
❖ "They but seem to be ~ "「しかし幻想は、〜なくらい、恐ろしく思える」。"to the extent to ~ "「あなたが幻想をあるがままに認識出来ないくらい、」恐ろしく思える。"and you will fail ~ "「そして、あなたが幻想を真実にしたいと思うくらい、幻想をあるがままに認識出来なくなるだろう」。幻想をあるがままに認識できなくなるほど、あなたは幻想に馴染んでしまう。恐れを駆逐するより、恐れと共存することを選んでしまうからだ。



And to the same extent you are denying truth, and so are failing to make the simple choice between truth and illusion; God and fantasy.
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • choice [t∫ɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • make choice : 「選択する」
  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBの間で」
  • fantasy [fǽntəsi] : 「想像、空想、幻想、白日夢」
❖ "And to the same extent ~ "「それと同じくらいに、あなたは真実を殺そうとする」。"and so are failing ~ "「そして、真実と幻想の間、神と空想の間の、簡単な選択すら出来なくなってしまう」。幻想の恐れに馴染むだけにとどまらず、真実を否定するまでにエスカレートする。そして、真実と幻想との区別さえつけることが出来なくなる。



Remember this, and you will have no difficulty in perceiving the decision as just what it is, and nothing more.
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」
  • have no difficulty : 「困難もない、差し支えない」
  • perceive [pə(r)síːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • decision [disíʒ(ə)n] : 「解決、決定、決意、決心、決議」
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」
❖ "Remember this ~ "「このことを覚えておきなさい」。"and you will have ~ "「そうすれば、決定を単にあるがままに、そして、それ以上のものではないと知覚することなど難しくないだろう」。幻想の恐れに惑わされることなく、幻想と真実との区別を認識し、選択を誤らないことは難しいことではない。むしろ、自然で簡単なことだと言える。なぜなら、わざわざ幻想を作り出してそれを信じるより、目の前にある真実をそのまま採用した方がずっと簡単ではないか。
 
 
 

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