●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-26.IV.6:1 ~ T-26.V.1:12

6. This tiny spot of sin that stands between you and your brother still is holding back the happy opening of Heaven's gate.
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • spot [spɑ́t] : 「場所、地点、染み、点、斑点」
  • stand between [bitwíːn] : 「間に立ちはだかる、介在する」
  • hold back : 「隠す、抑える、押しとどめる、妨げる、阻害する」
  • gate [géit] : 「入り口、門扉、ゲート、門」
❖ "This tiny spot of sin ~ "「あなたとあなたの同胞の間に立ちはだかる、この罪という小さな染みは、天の王国の扉を開けるという喜びを、いまだに妨害しているのだ」。罪が存在しているという幻想が、神の子同士が自他一如であるという真実を覆い隠し、幻想からの目覚めを妨害している。この幻想から目覚めることさえ出来れば、天の王国の扉は開かれるのであるが・・・。



How little is the hindrance that withholds the wealth of Heaven from you.
  • hindrance [híndrəns] : 「妨害、障害物、邪魔者」
  • withhold [wiðhóuld] : 「〜を抑える、差し控える、保留する」
  • wealth [wélθ] : 「富、財、財産、裕福」
❖ "How little is the hindrance ~ "「あなたを、天の王国の財産から遠ざけている障害は、しかし、何と小さいことか」。罪という幻想は、天の王国の財宝である愛や喜びや平和に比べれば、何ともちっぽけなものである(tiny spot)。そんなちっぽけな染みに固執して、天の王国を財宝をみすみす手放していることは、何と愚かなことか。



And how great will be the joy in Heaven when you join the mighty chorus to the Love of God!
  • great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • mighty [máiti] : 「強力な、力のある、巨大な、重大な」
  • chorus [kɔ́ːrəs] : 「合唱曲、合唱隊、唱和、斉唱」
❖ "And how great will ~ "「あなたが、神の愛に対する大きな合唱に加わるとき、天の王国の喜びは、何と大きくなることか」。罪という幻想から目覚め、神の愛を称賛する天の王国の合唱に唱和するとき、あなたの神の子としての喜びは絶頂に達する。
 
 
 
 
 
V. The Little Hindrance
小さな障害
 
 
1. A little hindrance can seem large indeed to those who do not understand that miracles are all the same.
  • large [lάːrdʒ] : 「大きい、広い」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも」
  • those who : 「〜する人々」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
  • all the same : 「全く同じで」
❖ "A little hindrance ~ "「極く小さな障害も、奇跡がみな同じであると理解出来ない者たちにとっては、いかにも大きなものに見えるだろう」。形こそ違っていても、あらゆる奇跡は愛であり、愛こそが奇跡なのだと理解することが出来ない者たちにとっては、つまり、実相的な真実を知らない者たちにとっては、罪という極く小さな障害物である幻想さえ、克服出来ぬほどに大きなものに見えるのだ。巨大な黒雲に見えるのだ。しかし、黒雲とて、単なる雲であって、通り過ぎることも出来れば、日の光で消えてしまうはかないものなのだ。幻想とは、そういうものである。



Yet teaching that is what this course is for. This is its only purpose, for only that is all there is to learn.
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する、学ばせる、悟らせる」
  • course [kɔ́ːrs] : 「課程、講座、科目、コース、進路、路線」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
❖ "Yet teaching that is ~ "「しかし、それを教えることが、このACIMの目指すものである」。"This is its only ~ "「これこそが、ACIMの唯一の目的である」。"for only that is ~ "「なぜなら、学ぶべきことのすべては、それしかないのだから」。罪の意識に代表される幻想は、どんなに大きく見えようが、黒雲同様につまらないものだと教えることが、このACIMの目的である。それを知りさえすれば、幻想から目覚めることは実に容易なのである。



And you can learn it in many different ways. All learning is a help or hindrance to the gate of Heaven.
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • in many different ways : 「多様な方法で」
❖ "And you can learn ~ "「あなたは、いろいろな方法で、それを学ぶことが出来る」。しかし、"All learning is a help ~ "「あらゆる学びは、天の王国の扉を開ける助けになるか、障害になるか、そのどちらかである」。あなたは、エゴに学ぶこともホーリー・スピリットに学ぶことも出来る。選択はあなたの自由である。しかし、天の王国の扉を開けて真実に目覚める学びは、その一方だけなのである。



Nothing in between is possible. There are two teachers only, who point in different ways.
  • between [bitwíːn] : 「中間に、両者間に、どっちつかずで」
  • in between : 「間に、中間に」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
  • point [pɔ́int] : 「向く、指す、指し示す」
❖ "Nothing in between ~ "「助けになるか障害になるか、その中間はない」。"There are two teachers ~ "「あるのは二人の師だけであって、互いに異なった方向を向いている」。あなたが選択出来る師は、エゴであるかホーリー・スピリットであるか、二人だけであって、そのエゴとホーリー・スピリットは全く別の方向を目指して、あなたを導くことになるのだ。



And you will go along the way your chosen teacher leads.
  • go along : 「〜について行く、〜と同行する」
  • chosen [tʃóuzn] : 「choose の過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、〜を連れていく」
❖ "And you will go along ~ "「そして、あなたが選んだ師が導く道を、あなたも師について歩むことになるのである」。



There are but two directions you can take, while time remains and choice is meaningful.
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、道順、方位」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • remain [riméin] : 「残る、残存する」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、意味深長な、重要な」
❖ "There are but two directions ~ "「時間という枠組みが残り、選択が意味をもつうちは、あなたが選択出来る方向は、たった二つである」。学びのための時間が存在し、真実と虚偽との間で選択が出来る、この幻想世界にいる限り、あなたが進める方向は、エゴの方向かホーリー・スピリットの方向の二つだけある。



For never will another road be made except the way to Heaven.
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • road [róud] : 「道、主要道路、道路」
  • except [iksépt] : 「〜以外は、〜を除いては、〜を別にすれば」
❖ "For never will another ~ "「なぜなら、天の王国へ至る道を除いて、他の道は決して作られないからだ」。本当に存在する道は、ホーリー・スピリットが導く天の王国への道だけであって、エゴの導く方向には、道などない。エゴはあなたを、虚偽と渾沌の荒れ地に導くだけである。そこに、道などない。



You but choose whether to go toward Heaven, or away to nowhere. There is nothing else to choose.
  • whether [hwéðər] : 「〜かどうか、〜であろうとなかろうと」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって、〜に向いて」
  • away [əwéi] : 「離れて、離れた所へ」
  • nowhere [nóuhwὲər] : 「実在しない場所、どこか分からない所」
❖ "You but choose whether ~ "「あなたは、天の王国へ向かって進むか、天の王国から離れて、何処でもないところへ進むか、そのどちらかを選択出来るだけなのだ」。"There is nothing else ~ "「他に選べるものはない」。二元論世界の選択とは、そういうものなのだ。たとえば、この幻想世界の愛は、対極概念に憎しみをもった愛である。したがって、あなたが人を愛するとき、その愛が純粋な愛に向かうか、対極の憎悪に向かうか、あなたの選択出来る愛の方向はその二つしかないのである。そして、一方は天の王国へ向かい、他方は虚偽と渾沌の荒れ地に向かう。喜びも同様であり、神の子としての歓喜に向かうか、絶望と悲しみの地平に向かうかのいずれかなのだ。結局、生きるべき道の選択とは、幻想に留まるか実相に目覚めるかの、いずれかの選択になるのだ。その選択の時、あなたが頼みにしなければならないものは、奇跡の愛であり、愛の奇跡なのである。つまり、あなたが何を愛するかで、あなたの生きる方向が決まるのだ。もし、あなたが、真実の愛を選択したなら、それが奇跡でなくて何であろう。
 
 
 


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