VII. The Laws of Healing
ヒーリングの法
1. This is a course in miracles. As such, the laws of healing must be understood before the purpose of the course can be accomplished.
- course [kɔ́ːrs] : 「課程、講座、科目、コース、進路」
- as such : 「そのようなものとして、それ自体は」
- law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」
- healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
- understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
- understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
- purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
- accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、達成する、完成させる」
❖ "This is a course ~ "「これは、奇跡のコースである」。"As such, the laws ~ "「だから、〜の前に、ヒーリングの法は理解されていなければならない」。ヒーリングの法とは、ヒーリングは何であり、いかなるときにそれが可能か、という原理のこと。"before the purpose of ~ "「このコースの目的が、達成され得る前に、」ヒーリングの法は理解されていなければならない。このコース自体が心のヒーリングであるから、コースの目的が達成される前に、ヒーリングの原理をしっかり理解しておかなくはならない。
Let us review the principles that we have covered, and arrange them in a way that summarizes all that must occur for healing to be possible. For when it once is possible it must occur.
- review [rivjúː] : 「〜を再調査する、再検討する、もう一度見る、見直す」
- principle [prínsəpl] : 「原則、原理、公理、原論、法則」
- cover [kʌ́vər] : 「取り上げる、報道する、取材する」
- arrange [əréindʒ] : 「〜をきちんと並べる、整える、配置する、配列する 」
- summarize [sʌ́məràiz] : 「要約する、かいつまんで言う、集約する」
- occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
- possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
❖ "Let us review the principles ~ "「私たちが(これまでに)取り上げた原理を再検討し、」"and arrange them in a way that ~ "「それらの原理を、ヒーリングが可能となるために起こらなくてはならないすべてのことを要約する形で、整理してみよう」。ヒーリングの成立条件を再検討、再整理してみよう。"For when it once is ~ "「なぜなら、ヒーリングがひとたび可能となるとき、ヒーリングは起きるのだから」。ヒーリングの可能な条件がそろえば、必ず、ヒーリングは起きるからだ。ここでは、ヒーリングと奇跡を重ねて考えていいだろう。したがって、ヒーリングの再検討と再整理は、奇跡の再検討と再整理なのだ。それは、このACIM(奇跡のコース)に直接、関わってくる。
2. All sickness comes from separation. When the separation is denied, it goes.
- sickness [síknəs] : 「病気」
- separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
❖ "All sickness comes ~ "「あらゆる病は、分離からやって来る」。心的、あるいは肉体的病のすべては、心的、あるいは肉体的分離がその原因である。"When the separation ~ "「分離が否定されたとき、病は去るのである」。病の原因と、ヒーリングの成立条件である。心的、肉体的な分離を、それが幻想であると受け入れ、受け流し、赦してしまうとき、ヒーリングが起こるのだ。病は癒されるのである。
For it is gone as soon as the idea that brought it has been healed, and been replaced by sanity.
- gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形、去った、なくなった、消失した」
- as soon as : 「〜するとすぐに、〜するや否や」
- idea [aidíːə] : 「考え、着想、知識、意図、狙い」
- brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
- bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
- heal [híːl] : 「治す、治癒する、治療する、癒やす、救う」
- replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、差し替える、置き換える」
- sanity [sǽnəti] : 「正気、健全さ」
❖ "For it is gone as soon ~ "「なぜなら、病をもたらした(分離という)考えがヒーリングされ、正気さで置き換えられるやいなや、病は去ってしまうからだ」。ヒーリングは病を直接的に治すのではない。病の原因となっている分離という考えを正すのである。 心を、正気さに回帰させるのだ。真実に気付かせるのである。分離は幻想であると認識させるのだ。病の原因が治癒すれば、結果の病はおのずと消えてしまうのである。
Sickness and sin are seen as consequence and cause, in a relationship kept hidden from awareness that it may be carefully preserved from reason's light.
- sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
- seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
- consequence [kɑ́nsəkwèns] : 「結果、結論、結末、成り行き、帰結」
- cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由」
- relationship [riléiʃnʃìp] : 「」関係、結び付き、かかわり合い、関連
- kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
- keep [kíːp] : 「 〜の状態にしておく、保つ、〜にしておく」
- hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
- awareness [əwέərnis] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
- carefully [kέərfəli] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
- preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、貯蔵する、保護する」
- reason [ríːzn] : 「理性、理知、良識、分別、正気」
- light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
❖ "Sickness and sin are ~ "「病と罪の意識は、結果と原因であると見なせる」。神の子が神から分離したことで、神の子は神に対して罪の意識を抱くようになった。分離と罪の意識は、切っても切れない関係にある。そして、罪の意識が原因となって、病が結果されたわけで、罪と病も、切っても切れない関係にある。"in a relationship kept ~ "「that以下に気付くことから隠され続ける関係にあるのだ」。"that it may be carefully ~ "「病と罪の意識の関係が、正気さの光から注意深く守られているということ」に気付くことから、病と罪の意識の関係性は隠されている。だから、ヒーリングには気付きが必要なのだ。気付きがヒーリングの条件の一つとなる。罪と病とが因果関係をもっているという事実が、誰にも気付かれないように、隠されてきたのだ。正気さの光が当たらないように、注意深く守られてきたのだ。その秘密を暴き、はっきりと気付くことが、どうしてもヒーリングには、あるいは、奇跡には必要なのである。むしろ、気付くことがヒーリングそのものとなる。なぜなら、気付くことで病は去ってしまうからだ。したがって、真実を知るということは、非常に大きなパワーを持っているのである。奇跡のパワーである。