●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-8.VI.4:1 ~ T-8.VI.5:14

4. Listen to the story of the prodigal son, and learn what God's treasure is and yours: This son of a loving father left his home and thought he had squandered everything for nothing of any value, although he had not understood its worthlessness at the time. 
  • listen to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
  • prodigal [prάdiɡəl] : 「放蕩な、浪費する」
  • treasure [tréʒər] : 「宝、富、宝物、財宝」
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、愛情に満ちた」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜と別れる、〜を残す、離れる」
  • squander [skwɑ́ndər] : 「〜を浪費する、無駄遣いする」
  • of value [vǽljuː] : 「価値のある」
  • although [ɔːlðóu] : 「〜だけれども、〜ではあるが」
  • worthlessness [wə́ːrθləsnis] : 「無価値、価値がないこと」
  • at the time : 「あの時、そのころ、当時は」
❖ "Listen to the story ~ "「(聖書にある)放蕩息子の話に耳を傾け、神にとっての宝物とは何なのか、あなたにとっての宝物は何なのか学びなさい」。"This son of a loving ~ "「愛情に満ちた父親の、この息子は、家を出て、」"and thought he ~ "「そして、何の価値もないものにすべてを浪費してしまったと思った」。"although he had ~ "「もっとも、その時は、その価値のなさは理解していなかったのだが」。



He was ashamed to return to his father, because he thought he had hurt him. 
  • ashamed [əʃéimd] : 「恥ずかしい、面目ない」
  • return [ritə́ːrn] : 「 戻る、帰る、返還する」
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に苦痛を与える」
❖ "He was ashamed ~ "「放蕩息子は、彼の父の下(もと)に帰るのが恥ずかしかった」。"because he though ~ "「なぜなら、彼は、父親に苦痛を与えてしまったと思ったからである」。



Yet when he came home the father welcomed him with joy, because the son himself was his father's treasure. He wanted nothing else.
  • welcome [wélkəm] : 「温かく迎え入れる、歓迎する」
❖ "Yet when he ~ "「しかし、放蕩息子が家に帰り着くと、父親は喜んで彼を出迎えた」。"because the son ~ "「なぜならば、息子はそれ自身、父の宝物だったからである」。"He wanted ~ "「父は、息子以外、何もいらなかったのだ」。聖書に書かれた有名な放蕩息子の物語である。ルカによる福音書の15章に載っている。すこし長くなるのだが、ここに載せておく。

[Luke 15:11~15:24 from King James Bible]
And he said, A certain man had two sons: And the younger of them said to his father, Father, give me the portion of goods that falleth to me. And he divided unto them his living. And not many days after the younger son gathered all together, and took his journey into a far country, and there wasted his substance with riotous living. And when he had spent all, there arose a mighty famine in that land; and he began to be in want. And he went and joined himself to a citizen of that country; and he sent him into his fields to feed swine. And he would fain have filled his belly with the husks that the swine did eat: and no man gave unto him. And when he came to himself, he said, How many hired servants of my father's have bread enough and to spare, and I perish with hunger! I will arise and go to my father, and will say unto him, Father, I have sinned against heaven, and before thee, And am no more worthy to be called thy son: make me as one of thy hired servants. And he arose, and came to his father. But when he was yet a great way off, his father saw him, and had compassion, and ran, and fell on his neck, and kissed him. And the son said unto him, Father, I have sinned against heaven, and in thy sight, and am no more worthy to be called thy son. But the father said to his servants, Bring forth the best robe, and put it on him; and put a ring on his hand, and shoes on his feet: And bring hither the fatted calf, and kill it; and let us eat, and be merry: For this my son was dead, and is alive again; he was lost, and is found. And they began to be merry.
また、イエスは言われた。「ある人に息子が二人いた。弟の方が父親に、『お父さん、わたしが頂くことになっている財産の分け前をください』と言った。それで、父親は財産を二人に分けてやった。何日もたたないうちに、下の息子は全部を金に換えて、遠い国に旅立ち、そこで放蕩の限りを尽くして、財産を無駄遣いしてしまった。何もかも使い果たしたとき、その地方にひどい飢饉が起こって、彼は食べるにも困り始めた。それで、その地方に住むある人のところに身を寄せたところ、その人は彼を畑にやって豚の世話をさせた。彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、食べ物をくれる人はだれもいなかった。そこで、彼は我に返って言った。『父のところでは、あんなに大勢の雇い人に、有り余るほどパンがあるのに、わたしはここで飢え死にしそうだ。ここをたち、父のところに行って言おう。「お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。雇い人の一人にしてください」と。』そして、彼はそこをたち、父親のもとに行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父親は息子を見つけて、憐れに思い、走り寄って首を抱き、接吻した。息子は言った。『お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。』しかし、父親は僕たちに言った。『急いでいちばん良い服を持って来て、この子に着せ、手に指輪をはめてやり、足に履物を履かせなさい。それから、肥えた子牛を連れて来て屠りなさい。食べて祝おう。この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったからだ。』そして、祝宴を始めた。(新共同訳)



5. God wants only his son because his son is his only treasure. You want your creations as he wants his. Your creations are your gift to the Holy Trinity, created in gratitude for your creation. 
  • creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造」
  • the Holy Trinity [trínəti] : 「三位一体」
  • in gratitude for : 「〜に感謝して」
❖ "God wants only ~ "「神は、神の子以外、何もいらないと思っている」。"because his son ~ "「なぜならば、神の子が唯一の宝物だからだ」。"You want your ~ "「神が神の創造した神の子を求めるように、あなたはあなたが創造したものを求める」。"Your creations are ~ "「あなたが創造したものは、ホーリー・トリニティー(三位一体)への贈り物である」。"created in gratitude ~ "「あなたの創造したものは、あなたが創造されたことに対する感謝の気持ちから、創造されたのである」。"Your creations"は「あなたが創造したもの」、"your creation"は複数形ではないから「あなたが創造されたこと」というように、区別して訳してみた。あなたが神によって創造されたとは、神が神の愛の延長上にあなたを生み出し、神の属性のすべてをあなたに与えたことを意味している。いわば、あなたは神の遺産のすべて相続しているのであり、どうして、神に感謝しないでいられるだろう。あなたが創造するとは、したがって、神の属性を継承したことの証であって、あなたが神と共に真実を創造することは神への贈り物となる。ここでは"the Holy Trinity"への贈り物と述べられているが、神への贈り物、あるいは王国の祭壇にささげる贈り物、と考えていいだろう。なぜなら、神と創造を分かち合うことは、神と一体になった証であって、神の子はホーリー・スピリットと一緒に神という一点に収斂(しゅうれん)するからだ。それが"the Holy Trinity"である。



They do not leave you any more than you left your Creator, but they extend your creation as God extended himself to you. 
  • leave [líːv] : 「 〜から離れる、〜を残す」
  • not A any more than B : 「BがそうでないようにAでない」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • extend [iksténd] : 「広げる、拡張する、拡大する」
❖ "They do not ~ "「あなたがあなたの創造主から離れられないように、あなたが創造したものもあなたから離れられない」。あなたはあなたの延長線上に真実を創造するのであって、それをあなたから切り離すことは不可能だ。"but they extend ~ "「それどころか、神が神自身をあなたへと拡張したように、あなたが創造したものはあなたの創造性を増大させるのだ」。"your creation"は単数形なので「あなたの創造、あなたの創造性」と解釈した。ACIMでは、創造と拡張(増大)は双子(同義語)のように扱われている。創造は神の属性であるから、創造されたものは必然的に分かち合われる。分かち合われれば、必然的に増大し、拡張する。



Can the creations of God himself take joy in what is not real? And what is real except the creations of God and those that are created like his? Your creations love you as you love your Father for the gift of creation. 
  • take joy in doing : 「〜することを楽しむ」
  • real [ríəl] : 「実在的な、実質的な、現実の」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
❖ "Can the creations ~ "「神自身が創造したものは、実在しないものに喜びを感じることが出来るだろうか」。神自身が実在として創造した神の子は、実在しない幻想に満足出来るだろうか。"And what is real ~ "「そして、神が創造したもの以外に、あるいは、神に似せて創造されたもの以外に、実在しているものとは何であろうか」。"Your creations love ~ "「あなたが創造したものはあなたを愛している」。"as you love your ~ "直訳すると、「あなたが、創造の贈り物に対して、あなたの父なる神を愛するように、」あなたが創造したものはあなたを愛している。つまり、神があなたを創造したことはあなたへの贈り物であって、それに感謝して、父なる神を愛する、ということ。それと同様に、あなたが創造した真実もまた、あなたに感謝してあなたを愛する。



There is no other gift that is eternal, and therefore there is no other gift that is true. How, then, can you accept anything else or give anything else, and expect joy in return?
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
  • accept [əksépt] : 「認める、受け入れる」
  • in return : 「お返しに、返礼として」
❖ "There is no other ~ "「永遠なる贈り物は他にない」。"and therefore there ~ "「そして、真実なる贈り物は他にない」。神があなたを創造したとは、言葉を代えれば、神があなたに命を授けたということである。神の世界は真実であり永遠であるから、あなたの命は真実であり永遠である。"How, then, can you ~ "「それなら、どうして、あなたはそれ以外を受け入れ、それ以外を与えることが出来るだろうか」。"and expect joy ~ "「お返しとして喜び以外に」。あなたが創造するとき、神がそうしたように、それに対して永遠の命を授ける。真実であり、永遠であることは、神の世界における喜び以外の何ものでもない。永遠の命とはそういうことだ。



And what else but joy would you want? You made neither yourself nor your function. 
  • what else : 「ほかに何か」
  • neither A nor B : 「AもBも〜ない」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、働き、役割」
❖ "And what else ~ "「喜び以外に、いったいあなたは何を望むだろう」。"You made neither ~ "「あなたは、あなた自身(の命)もあなたの機能もどちらも作ったのではない」。もちろん、どちらも神が創造したのである。ここでの"function"「機能」とは、創造性と考えていいだろう。あるいは、愛すること、喜ぶことと考えてもいい。



You made only the decision to be unworthy of both. Yet you cannot make yourself unworthy because you are the treasure of God, and what he values is valuable. 
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心」
  • unworthy [ʌnwə́ːrði] : 「〜に値しない、値打ちのない」
  • unworthy of : 「〜に足りない、〜に値しない」
  • value [vǽljuː] : 「評価する、大事にする」
  • valuable [vǽljəbl] : 「役立つ、有益な、貴重な」
❖ "You made only ~ "「あなたは両方に対して価値がないと決定しただけである」。自分の命、自分のもっている機能(創造性)の両方に対して、自分はそれに値しないと決めてしまった、ということ。"Yet you cannot make yourself ~ "「しかし、あなたは自分を価値なきものにすることは出来ない」。"because you are ~ "「なぜなら、あなたは神の宝物であり、」"and what he ~ "「神が価値ありと思ったものは、価値があるからである」。あなたの永遠の命も、真実を分かち合って拡張する機能(創造性)も、神が与えてくれたものなので、あなたは決定的に価値ある存在である。価値なきもの、価値なき神の子を創造することは神には出来ない。なぜなら、神が価値なきものを創造したなら、神自身が価値なきものであることを証明したことになってしまうではないか。価値なきものを作り出すのは、この幻想世界で悪い夢を見ている私達である。



There can be no question of its worth, because its value lies in God's sharing himself with it and establishing its value forever.
  • question [kwéstʃən] : 「問題、疑問、問い」
  • worth [wə́ːrθ] : 「価値、財産」
  • lie [lái] : 「ある、横たわる」
  • sharing [ʃέəriŋ] : 「分かち合い、共有利用」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、達成する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "There can be ~ "「その価値に疑問の余地はない」。ここでの価値は、あなたの存在価値、すなわちあなた自身の命の価値と、あなたに備わっている機能(創造性)の価値である。これは神からの贈り物であり、その価値に疑問の余地はない。"because its value ~ "直訳すると、「なぜなら、その価値は、神自身がそれと分かち合う中に存在し、その価値を永遠なものとして確立した中に存在するからだ」。直訳だと意味が曖昧になってしまうように思われる。つまり、"God's sharing himself with it"の部分で、神が神自身を価値と分かち合っているという意味になるからだ。そこで、神と神の子が、神自身の価値と神の子の価値を分かち合っている、ととらえ直してみればいいだろう。価値の所有者は神の子(あなた)なのだからだ。そこで、神が神性をもっているのは当たり前として、その神性をあなたと分かち合っている、つまり、あなたにも神性があるということになる。あなたの永遠の命、あなたの創造性という機能は神から与えられたもので、神との間でその神性を分かち合っているのだから、永遠にその価値が確定されたのだ、という意味合いになる。






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