●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-19.IV.B.14:1 ~ T-19.IV.B.15:4

14. Why should the body be anything to you? Certainly what it is made of is not precious. And just as certainly it has no feeling.

  • anything [éniθìŋ] : 「たいしたもの、重要なもの」
  • certainly [sə́ː(r)tnli] : 「確実に、確かに、必ず」
  • be made of : 「〜で作られている、〜でできている」
  • precious [pré∫əs] : 「高価な、貴重な、重要な、大事な」
  • just as : 「〜と同時に」
  • feeling [fíːliŋ] : 「感触、感覚、感情、気持ち、意識、感じ、印象」
❖ "Why should the body ~ "「なぜ肉体は、あなたにとって、特別なものでなくてはならないのだろうか」。"Certainly what it is ~ "「確かに、肉体を作っているものは高価なものではない」。"And just as certainly ~ "「同時に、確かに、肉体は感情をもってはいないのだ」。それもかかわらず、あなたは肉体を非常にありがたがっている。なぜか? 



It transmits to you the feelings that you want. Like any communication medium the body receives and sends the messages that it is given.
  • transmit [trænsmít] : 「送る、送信する、伝送する、発信する」
  • communication [kəmjùːnikéi∫n] : 「コミュニケーション、伝達、通信、連絡、交信」
  • medium [míːdiəm] : 「媒体、媒介物、媒質、手段、溶剤」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • send [sénd] : 「送る、送信する」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通報」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
❖ "It transmits to you ~ "「肉体は、あなたが望む感情をあなたに伝える」。あなたが怖いときは鳥肌が立って身が縮むのだ。嬉しいときは体は軽やかに踊るようだ。"Like any communication ~ "「いかなるコミュニケーションのメディア同様、肉体は、与えられたメッセージを受け取り、それを送り出す」。肉体は、心と感情の中継局になっているわけだ。



It has no feeling for them. All of the feeling with which they are invested is given by the sender and the receiver.
  • invest [invést] : 「〜を投資する、出資する」
  • sender [séndər] : 「送り主、発送人、送り手、発信者」
  • receiver [risíːvə(r)] : 「受取人、受領者、受信者」
❖ "It has no feeling ~ "「肉体は、メッセージに対して何の感情ももたない」。"All of the feeling with ~ "「メッセージが託す感情のすべては、送り手と受け手によって与えられるのだ」。肉体は、単なる中継局、電波塔のようなものだ。その電波に、肉体自らのメッセージを託すことはない。



The ego and the Holy Spirit both recognize this, and both also recognize that here the sender and receiver are the same.
  • both [bóuθ] : 「両方共に、双方共に」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また」
❖ "The ego and the Holy Spirit ~ "「エゴもホーリー・スピリットも、このことを認識している」。"and both also ~ "「と同時に、両者とも、that以下もまた認識している」。"that here the sender ~ "「肉体にとっては、送り手も受け手もまったく同じなのだ」ということを認識している。ここの"here"を「肉体において」と訳してみたが、感情を込めたメッセージのやり取りに肉体が媒介者として関与する、その場においては、というニュアンスであろう。肉体にとって送信も受信も、機械的に同等だという意味。単に出るか入るかの違いしかない。



The Holy Spirit tells you this with joy. The ego hides it, for it would keep you unaware of it.
  • tell [tél] : 「〜に話す、言う、告げる、教える、伝える」
  • with joy : 「喜びのあまり、喜んで」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • keep [kíːp] : 「〜の状態にしておく、〜にしておく」
  • unaware of : 「〜に気付いていない」
❖ "The Holy Spirit tells ~ "「ホーリー・スピリットは、このことを、喜びをもってあなたに伝える」。しかし、"The ego hides ~ "「エゴはそれを隠す」。"for it would ~ "「なぜなら、エゴは、あなたに気付いてもらいたくないからだ」。肉体は感情を持たない受動的な機械に過ぎないのだが、メッセージを受け取ることと送り出すことは肉体にとっては同等のことであって、たとえば、悪意を送り出せば、悪意を受け取ることになるのである。善意を送り出せば、善意を受け取ることになる。エゴはその事実を隠そうとする。肉体が、自ら、悪意のメッセージを送っているかのように、あなたに思わせたいからだ。つまり、肉体があなたの心を支配しているかのように思わせたいのである。



Who would send messages of hatred and attack if he but understood he sends them to himself?
  • hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪、嫌悪、毛嫌い、嫌忌」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
❖ "Who would send messages ~ "「もし〜であるなら、いったい誰が、憎しみと攻撃のメッセージを送りたいと思うだろうか」。"if he but understood he ~ "「もし、彼が、メッセージを彼自身に送っているのだと理解していたなら」。肉体が発する、感情の込められたメッセージは、その肉体に返ってくるのだ。肉体は、送信と受信の中継局のようなもので、そのどちらの役割も担うからである。肉体は、自分で発した電波を、自分が受信するのだ。ただし、その電波に、肉体が感情を乗せることは出来ない。電波に感情を吹き込むのは心である。心が悪意を電波に込めて、肉体という送信機からその電波を発すると、同じ電波を肉体という受信機が受信してしまうのである。



Who would accuse, make guilty and condemn himself?
  • accuse [əkjúːz] : 「〜を責める、〜に責任を問う、告発する」
  • guilty [gílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、罵倒する、糾弾する」
❖ "Who would accuse ~ "「いったい誰が、自分を告発し、有罪を宣言し、自分に非難を浴びせるだろうか」。しかし、肉体は、エゴの唆(そそのか)されて、そんなことをやっているのだ。



15. The ego's messages are always sent away from you, in the belief that for your message of attack and guilt will someone other than yourself suffer.
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • sent [sént] : 「send の過去・過去分詞形」
  • away from : 「〜から離れて」
  • in the belief that : 「that以下だと信じて」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • other than :「〜以外の」
  • suffer [sʌ́fə(r)] : 「苦しむ、苦痛を感じる、不快な経験をする」
❖ "The ego's messages ~ "「エゴのメッセージは常に、あなたから離れるように送られる」。単純に、エゴのメッセージはあなたから他者に向けて発せられる、と考えていいだろう。"in the belief that ~ "「あなたが送る攻撃と罪のメッセージのために、あなた以外の誰かが苦痛を味わうだろうと信じながら」。あなたの心の中のエゴが、アイツは悪いヤツで、罪がある、だから攻撃して当然なのだ、というメッセージを発するのだ。そのメッセージは、あなたを離れて、その他者に送られ、送られた他者はメッセージによって傷つき苦痛を感じるのだ。その一部始終を、エゴは知っているし、そうなることを信じている。しかし、そのメッセージは、電波に乗って、発信した肉体に返ってくる。



And even if you suffer, yet someone else will suffer more.
  • even if : 「たとえ〜でも」
  • someone else : 「誰か他の人」
❖ "And even if you ~ "「たとえあなたが苦痛を感じたとしても、誰か他の人はもっと苦痛を感じるだろう」。悪意のメッセージを送ったことで、あなたは苦痛を感じるかもしれないが、受け取った側は、もっと苦痛を感じるはずだ。




The great deceiver recognizes that this is not so, but as the "enemy" of peace, it urges you to send out all your messages of hate and free yourself.
  • deceiver [disíːvər] : 「欺く人、詐欺師」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
  • urge [ə́ː(r)dʒ] : 「促す、要請する、勧める、強いる、せき立てる」
  • ]send out : 「送信する」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • free [fríː] : 「〜を自由にする、解放する」
❖ "The great deceiver ~ "「大詐欺師のエゴは、そうではないと認識している」。"but as the "enemy" of peace ~ "「平和の『敵』として、エゴはあなたを強く促して、憎悪のメッセージを送らせ、あなた自身を解放させようとする」。解放といっても、心に隠しておいた憎悪の念を、他者に送り付けることで解放する、という意味。



And to convince you this is possible, it bids the body search for pain in attack upon another, calling it pleasure and offering it to you as freedom from attack.
  • convince [kənvíns] : 「確信させる、納得させる、説得する」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
  • bid [bíd] : 「命じる、命令する、指示する」
  • search for : 「〜を捜す、〜を捜し求める
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • pleasure [pléʒə(r)] : 「喜び、楽しみ、快楽、楽しいこと」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • freedom from : 「〜からの自由、〜が存在しないこと」
❖ "And to convince ~ "「そして、あなたに、これが可能であると確信させるために、」憎悪を他者に投射して、憎悪から解放されることは可能なのだと、あなたに納得させるため、"it bids the body ~ "「エゴは、肉体に、他者への攻撃に際して、痛みを探し出すように命ずるのだ」。"calling it pleasure and ~ "分詞構文、単純接続、「そして、その痛みを快楽だと呼び、攻撃からの解放だと称して、その痛みをあなたに差し出すのである」。非常に奥の深い洞察である。ニューヨーク大学医学部教授ジョン・E・サーノ博士の腰痛理論を思い出させる箇所である。サーノ博士によれば、無意識領域の怒りという感情が、意識の表層に現れ出ようとすると、意識はその怒りという感情を嫌って、意識の目を怒りから背けようとする。そこで、肉体のある部位、たとえば腰、その腰の周辺部分の血流を阻害して、腰に痛みを作り出すのである。腰の痛みにかまけて、しばし、怒りを忘れるのである。これが腰痛の原因である。つまり、腰痛は怒りである、となるわけだ。本文に戻ると、あなたが自分の心の中の憎悪という感情を処理するために、それを他者に投射して、憎悪というメッセージを送り出す。憎悪というメッセージは他者を傷つけるが、同時に、あなたも幾ばくかの罪悪感を感じる。憎悪というメッセージは自分に返って来るからだ。エゴは、その罪悪感を消し去るために、肉体に命じて痛みを作り出すのである。その痛みこそ、あなたの罪悪感から解放をもたらす快楽の痛みだと説明するわけだ。痛みはお前に罪があるからであり、その痛みに耐えて、痛みを快楽と思えるようになれば、お前は罪から解放されるだろう、と唆(そそのか)すのである。非常に巧妙な策略である。さて、肉体的な痛みが、この論によってすべて説明出来るのかどうか、それはわからない。しかし、サーノ博士が代表する現代医学の研究が、このエゴの論理に気付き始めたことは大きい。昔から気付いていた病と心の関係が、ますます明白に、科学的に解明される時代になったのかも知れない。面白いではないか。
 
 
 

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