●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-19.IV.B.2:1 ~ T-19.IV.B.3:7

2. This is the value that you think peace would rob you of.

  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち、真価」
  • rob [rɑ́b] : 「〜から力ずくで奪う、〜の中身を盗む、〜から奪う」
  • rob A of B : 「AからBを奪う」
❖ "This is the value that ~ "「これが、あなたが、平和があなたから奪ってしまうと思っている価値なのだ」。平和は実相世界の真実であり、実在は心だけだという認識から生まれる。同時に、平和は、肉体が幻想であることを認識している。肉体が他者を攻撃しても、平和は、その価値を認めない。肉体と肉体が結合しても、その結合が偽りであることを平和は知っている。罪あるものが肉体的な罰を加えられたとしても、平和は、それは幻想世界の茶番劇に過ぎないと達観する。肉体的な美醜によって平和は得られないのだと、真の平和は知っている。つまり、真実の平和は、幻想世界の価値観をひっくり返してしまうのだ。あたかも、あなたにとって価値あるものを平和が奪ってしまうように、あなたは感じるのだ。



This is what you believe that it would dispossess, and leave you homeless.
  • dispossess [dìspəzés] : 「〜から取り上げる」
  • leave [líːv] : 「〜の状態にしたままにする」
  • homeless [hóumlis] : 「家のない、住む家もない」
❖ "This is what you ~ "「これが、あなたがthat以下だと信じていることである」。"that it would dispossess ~ "「平和は(肉体的価値をすべて)奪い取り、あなたをホームレスにしてしまう」とあなたが信じていることである。心の平和をとるか、物質的平和をとるか、と迫れれば、恐らく、多数の人たちは物質的平和、肉体的平和を選択するだろう。心の平和と肉体的平和、物質的平和は両立しないのだ。一見、両立出来るように思うかも知れないが、幻想と実相を共に心に抱くことは不可能だ。ACIMが、ホーリー・スピリットとエゴの両者を師として信奉することは不可能だと述べていることを思い出そう。心の平和、つまりホーリー・スピリットの思考システムを採用すれば、肉体の平和、つまりエゴの思考システムを放棄しなくてはならないのだ。その覚悟なしに、ACIMに触れることは、あなたにとって危険である。下手をすると、物質的、肉体的平和を、あなたは失うことになるからだ。



And it is this for which you would deny a home to peace.
  • deny [dinái] : 「〜に…を与えない、〜を否定する」
  • deny B to A : 「AにBを与えない」
❖ "And it is this for ~ "「そして、これが、あなたが平和に対して、その住む場所を与えない理由である」。あなたの心を平和の安住の場として与えることを拒んでいる理由である。



This "sacrifice" you feel to be too great to make, too much to ask of you. Is it a sacrifice, or a release?
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ」
  • ask of : 「〜に要求する」
  • release [rilíːs] : 「解放、解き放すこと、解除、免除」
❖ "This "sacrifice" you feel ~ "ここは"too ~ to ~ "の構文、「この『犠牲』は、あまりにも大き過ぎて、それは出来ないと、あなたは感じている」。"too much to ~ "「あまりにも多すぎて、あなた自身に要求するものではない、と感じている」。しかし、"Is it a sacrifice ~ "「これが犠牲だろうか、解放だろうか」。肉体的価値を放棄することは犠牲か、解放か。



What has the body really given you that justifies your strange belief that in it lies salvation?
  • really [ríː(ə)li] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • justify [dʒʌ́stəfài] : 「正当だと説明する、弁明する、正当化する」
  • strange [stréin(d)ʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "What has the body ~ "「犠牲の中にこそ救いはあるのだという、奇妙な信仰を正当化するような何かを、肉体はあなたに、実際に与えてくれただろうか」。考えても見よう。信仰のもとに、いかに多くの犠牲が払われてきたことか。しかし、証明するまでもなく、犠牲はただの一度たりとも救いをもたらしたことはない。それは単に、犠牲を強いる側の気休めであるに過ぎなかった。



Do you not see that this is the belief in death? Here is the focus of the perception of Atonement as murder. Here is the source of the idea that love is fear.
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡」
  • focus [fóukəs] : 「焦点、中心、的」
  • perception [pə(r)sép] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • Atonement [ətóunənt] : 「贖罪、罪滅ぼし、償い、補償」
  • murder [mə́ː(r)də(r)] : 「殺人、謀殺」
  • source [sɔ́ː(r)s] : 「もと、源、起点、原因」 fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
❖ "Do you not see that ~ "「犠牲が救いをもたらすとは、死への信仰であると、あなたは分からないのか」。"Here is the focus ~ "「ここに、贖罪は人殺しであると知覚する焦点がある」。死によって何かが変わるのだから、死は罪を帳消しに出来るかも知れないと考え、人を殺し、犠牲を強いることで贖罪が果たせるに違いないと思い込むのである。死を無駄にしたくないという思いは、ある意味では同情に値するが、かと言って、たとえば、イエスの死を、人類全体の罪の贖罪に利用するとは、あまりにも突飛で、飛躍した思想ではないか。"Here is the source ~ "「ここに、愛は恐れであるという考えの源がある」。愛は救いをもたらすが、救いのための死さえ愛は求めるかもしれないと思い、愛を恐れるのである。



3. The Holy Spirit's messengers are sent far beyond the body, calling the mind to join in holy communion and be at peace.
  • messenger [més(ə)n(d)ʒə(r)] : 「メッセンジャー、使者」
  • sent [sént] : 「send の過去・過去分詞形」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の域を越えて、〜を超越して」
  • join [dʒɔ́in] : 「加わる、加入する、参加する、交わる、一緒になる」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • communion [kəmjúːniən] : 「正餐、交わり、親交、共有、交流」
  • at peace : 「平和に、安らかに、安らかな気持ちで、心穏やかで」
❖ "The Holy Spirit's messengers ~ "「ホーリー・スピリットのメッセンジャー(使者)は、肉体を遥かに越えた所から送られて来る」。ホーリー・スピリットが主導する愛の感覚、それは肉体を遥かに越えた所からやって来る。"calling the mind ~ "分詞構文、単純接続、「そして、心に向かって、神聖な交流に交わり、平和であれと呼びかける」。"communion"「親交、交流」という言葉であるが、「コミュニオン」とカタカナ書きにしておいた方がいいかもしれない。神やホーリー・スピリットや、アセンディド・マスター達との、神聖な交わりのことだと解釈しておこう。実相世界の実在との集(つど)いである。霊性の交わりと思っていいだろう。



Such is the message that I gave them for you. It is only the messengers of fear that see the body, for they look for what can suffer.
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通報、連絡事項」
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
  • look for : 「〜を探す」
  • suffer [sʌ́fə(r)] : 「苦しむ、苦痛を感じる」
❖ "Such is the message ~ "「私(イエス)が、あなたのために、ホーリー・スピリットの使者に託したメッセージは、そのようなものである」。イエスが、愛の使者に、あなたの心もコミュニオンに参加するようにとのメッセージを託した。"It is only the messengers ~ "ここは"It ~ that ~ "の強調構文、「肉体に目を向けるのは、恐れの使者だけである」。"for they look for ~ "「なぜなら、恐れの使者は、苦痛を感じることが出来るものばかりを探しているからだ」。恐れの使者とは、もちろん、エゴの使者である。恐れを嗅ぎ出し、苦痛を探し、罪を暴きたてようとする。



Is it a sacrifice to be removed from what can suffer?
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る、取り外す、除去する」
❖ "Is it a sacrifice ~ "ここは"it ~ to ~ "の構文、「苦痛を与えるものを除去することが犠牲であろうか」。エゴは、それは犠牲だと言うが、そうであろうか。つまり、苦痛を与えるものを除去するという救いは、エゴの言うように、犠牲だろうか、ということ。



The Holy Spirit does not demand you sacrifice the hope of the body's pleasure; it has no hope of pleasure.
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「〜を犠牲にする」
  • hope [hóup] : 「希望、願い、望み」
  • pleasure [pléʒə(r)] : 「喜び、楽しみ、快楽、楽しいこと、好み」
❖ "The Holy Spirit does not ~ "「ホーリー・スピリットは、肉体的な快楽を期待することを犠牲にするようにと、あなたに要求したりしない」。元々、"it has no hope ~ "「肉体は、快楽の期待など、持ち合わせていないのだ」。肉体は幻想であるから、肉体の快楽も幻想である。しかし、ホーリー・スピリットは、それを犠牲にせよと要求しているのではない。肉体の快楽は幻想であることを教えているだけだ。ここを取り違えないこと。肉体は幻想であるから、自ら死を選んで肉体を放棄せよ、などとホーリー・スピリットが要求するわけがない。肉体が幻想であることを知り、肉体が実在であるとする信仰を放棄せよ、と要求しているのだ。



But neither can it bring you fear of pain. Pain is the only "sacrifice" the Holy Spirit asks, and this he would remove.
  • neither [níːðə(r)] : 「〜もまた…ない」
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • ask [ǽsk] : 「〜を求める、〜を頼む、〜してほしいと頼む」
❖ 肉体を通して快楽が期待出来ないと同時に、"But neither can it ~ "「肉体は、痛みへの恐れも、持ち込むことは出来ない」。十字架上のイエスは、このことを十分に知っていた。イエスが痛みからさえも解放されていた所以である。"Pain is the only ~ "「痛みとは、ホーリー・スピリットが要求する唯一の『犠牲』である」。"and this he would ~ "「そして、ホーリー・スピリットは、この痛みを除去してくれるのである」。心の、本当の意味での快楽のために、苦痛なるものを犠牲にするのである。それがホーリー・スピリットの要求であり、エゴの拒むところである。
 
 
 

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