●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-24.I.5:1 ~ T-24.I.6:8

5. Specialness is the great dictator of the wrong decisions. Here is the grand illusion of what you are and what your brother is.

  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別なこと、特別性」
  • great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な、偉大な、卓越した」
  • dictator [díkteitər] : 「独裁者、指令者」
  • wrong [rɔ́ːŋ] : 「間違った、誤っている、狂っている」
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
  • grand [grǽnd] : 「壮大な、雄大な、思い上がった、気位の高い」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "Specialness is the great ~ "「特別性は、誤った決定に導く絶大な権力をもった独裁者である」。特別性は、あなたに誤った決断を強いる大きなパワーをもっており、あなたを支配している。したがって、特別性は、エゴの思考システム、あるいはエゴ自身と密接に関わっていると考えていい。"Here is the grand ~ "「ここに、本当のあなたの姿に対する壮大な幻想、本当の同胞の姿に対する壮大な幻想がある」。つまり、あなたも同胞も、特別な存在であると信じることは、大きな間違い、壮大な幻想だということ。本当は、あなたと同胞は自他一如であり、完全平等であり、価値の序列はないのだ。つまり、あなたと同胞は、単一存在なのだ。ところが、あなたは同胞と分離して独立に存在し、その同胞より優れた特別者だと信じている。それは、思い上がりもいいところだ、というわけである。



And here is what must make the body dear and worth preserving. Specialness must be defended. Illusions can attack it, and they do.
  • dear [díər] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する、大切な」
  • worth [wə́ːrθ] : 「〜の価値がある、〜に値する」
  • preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、〜を維持する、守る」
  • defend [difénd] : 「〜を守る、防衛する、〜を擁護する」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
❖ "And here is what ~ "「そして、ここに、肉体を慈(いつく)しみ、守る価値があるとするに違いないもの(幻想)がある」。特別性を信じることは、分離を信じることであり、分離の象徴である肉体を信じることなのだ。なぜなら、肉体は共有出来ないので、おのずと分離が保証されるからだ。こうして、あなたにとって、一番大切なものは肉体であり、肉体の保守を第一に考えるようになったのである。"Specialness must be ~ "「特別性は、守られなくてはならないものだ」。肉体を信じるあなたにとっては、特別性を守ることは分離を維持することで、どうしても死守しなくてはならない砦である。自他一如など、あなたにとっては、ヘドが出るほど不潔な思想である。"Illusions can attack ~ "「幻想は肉体を攻撃することが出来るし、確かに攻撃している」。幻想の肉体は、他の幻想の肉体を攻撃出来るし、また、攻撃してくるから、あなたは必死になって自分の肉体を守るのである。あなたにとって、肉体の死は、無を意味しているからだ。



For what your brother must become to keep your specialness is an illusion.
  • keep [kíːp] : 「動作を続ける、〜し続ける」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "For what your brother ~ "意訳する、「なぜなら、同胞が、あなたの特別性を維持するようになるためには、同胞が幻想になる必要があるからだ」。肉体をもったあなたの特別性を維持するには、比較対象が必要であり、つまり、肉体をもった攻撃する相手が必要であって、その役目を、あなたの同胞が担ってくれるのである。したがって、同胞も、あなた同様に、幻想の肉体をもった、幻想の存在として、あなたの目の前に立っていなくてはならないのだ。肉体を持たない、幽霊のような霊的な存在であっては、意味がない。比較も出来ないし、攻撃も出来ないからだ。比較も攻撃も出来なくては、あなたの特別性は失われてしまうのである。



He who is "worse" than you must be attacked, so that your specialness can live on his defeat.
  • worse [wə́ːrs] : 「より悪い、もっと悪い」
  • so that : 「〜できるように、その結果」
  • live on : 「〜を食べて生きる、〜を常食とする、〜で生活を立てる」
  • defeat [difíːt] : 「敗北、負け、打倒、打破」
❖ "He who is "worse" than ~ "「あなたよりも、『より悪い』とされた者は、(あなたによって)攻撃されたことになる」。"so that your ~ "「その結果、あなたの特別性は、彼が負けたことに依存して生き延びることが出来るだけなのである」。つまり、あなたの特別性、あるいは優越性は、相対的なものであって、同胞を攻撃し、同胞を負かすことで、かろうじて保たれているに過ぎないのである。



For specialness is triumph, and its victory is his defeat and shame.
  • triumph [tráiəmf] : 「勝利、大成功、大業績、功績、勝ち誇り」
  • victory [víktəri] : 「勝利、優勝、克服、征服」
  • shame [ʃéim] : 「恥、恥かしさ、不名誉、残念、残念なこと、遺憾」
❖ "For specialness is ~ "「なぜなら、特別性とは、勝利したことを意味し、」立場を変えれば、"and its victory is "「その勝利は、同胞の負けを意味し、同胞を辱めたことになるからだ」。あなたの特別性は、完全に相対的であって、絶対的にあなたが特別、特殊なわけではないのだ。比較対照するものがなければ、つまり、負けてくれる人がいなければ、あなたの勝利は消滅し、あなたの特別性も消えてしまうのである。



How can he live, with all your sins upon him? And who must be his conqueror but you?
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • conqueror [kάŋkərər] : 「征服者、勝利者」
❖ "How can he ~ "「あなたが同胞の上に押し付けた罪の意識のすべてを抱いて、同胞はどうやって生きていけばいいのか」。"And who must be ~ "「あなたを除いて、いったい誰が、その同胞の征服者だと言うのだろうか」。



6. Would it be possible for you to hate your brother if you were like him?
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
  • hate [héit] : 「〜を憎む、〜をひどく嫌う」
  • like [láik] : 「似ている、類似の、類似した、同様の、同種の」
❖ "Would it be possible ~ "「もしあなたが、その同胞と似たような者であったなら、あなたにとって、同胞を嫌悪することは、はたして可能であろうか」。あなたは同胞を攻撃し、彼を打倒した。あなたは、その同胞より優れており、特別なのだと確信したのだ。しかし、実相世界の自他一如が真実であるなら、あなたと同胞は似た者同士であり、それ以上に、同胞と同等の単一存在なのである。それを踏まえたとき、あなたはそれでも、同胞を嫌悪することが出来るだろうか。あなたに、それは可能か、と問うている。ところで、文法的には、ここは仮定法過去になっており、現在の事実に反したことを仮定している。つまり、今、あなたの目には、あなたと同胞が異なって見えているだろうが、もし仮に、あなたと同胞が自他一如であったなら、という意味合い。



Could you attack him if you realized you journey with him, to a goal that is the same?
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、行路、、道のり、道程、遍歴」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの、着点」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "Could you attack him ~ "ここも仮定法過去、「もし、あなたの旅が彼を道連れにしており、同じ目的地へ向かっていると、あなたが気付いているなら、あなたは彼を攻撃出来るだろうか」。あなたは、自分が特別だ、神から選ばれた者だと思いながら、天の王国への道を進んでいるが、実は、自他一如である同胞達も、あなたと同じ道を歩んでいるのである。あなたはそのことに気付いていないが、もし仮に気付いたとして、という意味合い。そんな旅の道連れを、あなたは攻撃出来るだろうか。



Would you not help him reach it in every way you could, if his attainment of it were perceived as yours?
  • help [hélp] : 「助ける、手助けする、手伝う、手を貸す、支援する」
  • reach [ríːtʃ] : 「に達する、〜に至る」
  • in every way : 「あらゆる方法で、どの方面でも、全く」
  • attainment [ətéinmənt] : 「獲得、到達、実現、偉業、功績」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
  • yours [júərz] : 「あなたのもの」
❖ ここは、後半部分から、"if his attainment ~ "「もし、同胞が目的地へ到達することを実現出来たとき、それは、あなたが目的地に到達出来たことと同じであると知覚出来たなら、」"Would you not help ~ "「あなたは、彼が目的地に到達しようとするのを助けてあげたいと思わないだろうか」。



You are his enemy in specialness; his friend in a shared purpose.
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • shared : 「共用の、共有の、共通の」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "You are his enemy ~ "「特別性の存在する中においては、あなたは彼の敵である」。"his friend in ~ "「目的を分かち合うとき、あなたは彼の友となる」。特別性の存在する中とは、この幻想世界の中では、という意味。目的を分かち合うとは、幻想世界にあってもなお、そこに実相世界の真実を実行するとき、という意味合い。分け合えば友となり、排他すれば敵になる。簡単な道理である。



Specialness can never share, for it depends on goals that you alone can reach.
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である、〜に頼る」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
❖ "Specialness can ~ "「特別性は、決して、分かち合われることはない」。分かち合われないから、特別性が維持出来るのだ。"for it depends on ~ "「なぜなら、特別性は、あなただけが一人、到達出来る目的地をもっているということに依存しているからだ」。あなたが、神から選ばれた特別な者だと思って、あなただけに天の王国という目的地が与えられていると信じているところに、あなたの特別意識が大きく寄り掛かっている。



And he must never reach them, or your goal is jeopardized. Can love have meaning where the goal is triumph?
  • jeopardize [dʒépərdàiz] : 「危うくする、危険にさらす、脅かす、台無しにする」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、目的、意図」
❖ そこで、あなたは、"And he must never ~ "「彼は、目的地に、決して到達してはならない」と思うのである。"or your goal is ~ "「さもなければ、あなたの目的地が脅かされるからだ」。目的地を独占した特別な存在だと思っているので、他者が目的に到達することを、あなたは殊更に恐れるのである。"Can love have ~ "「勝利を目的にするような所で、はたして、愛は意味を持つだろうか」。 自分は神から特別に選ばれた勝利者だと信じるようなヤツに、愛があるわけがない。



And what decision can be made for this that will not hurt you?
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に損害を与える」
❖ "And what decision can ~ "「いったいどんな決断が、あなたを傷つけることなく、下され得るだろうか」。つまり、こんな決断をなして、なお、傷つかずにおれるなどと、あなたは思っているのだろうか、という意味。"decision"「決断、決心」と書いてあるが、文の流れから見れば、特別性を信じるような幻想に溺れること、といった意味合いである。いずれ、自分の特別性を信じている者は、つまり、そんなケチな幻想を信じている者は、自分自身を傷つけていることになるのだ。極く簡単に言えば、世の中で威張っている者は、実は、自分自身を傷つけている、ということ。
 
 
 

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