●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-24.II.8:1 ~ T-24.II.9:6

8. Think of the loveliness that you will see within yourself, when you have looked on him as on a friend.

  • think of : 「~のことを考える」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • within [wiðín] : 「~の中に、〜の内側に」
  • look on : 「〜を見る」
  • friend [frénd] : 「友人、仲間、友達、相棒」
❖ "Think of the loveliness ~ "「あなたが、〜したとき、あなたの心の中に見ることになる愛らしさを思い描いてみなさい」。"when you have ~ "「あなたが同胞を、友として見たとき」。あなたが同胞を、自分との比較対象として、罪ある卑小な敵と見るのではなく、同じ神の子として友と見るとき、あなたの心の正気さにあなたは気が付き、その純粋で神聖で、しかも愛らしいことが、あなたの目にも見えてくるだろう。



He is the enemy of specialness, but only friend to what is real in you.
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
❖ "He is the enemy ~ "「彼は、特別性の敵である」。あなたが自分の特別性を保持するためには、同胞はあなたの敵として存在しなくてはならなかったのだ。"but only friend ~ "「しかし、あなたの心の中の実相的なものにとっては、彼は、ただ友であるだけなのだ」。あなたの心の中の純粋で神聖な実相的部分にとっては、同胞は自他一如の友である以外の何者でもない。



Not one attack you thought you made on him has taken from him the gift that God would have him give to you.
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • thought [θɔ́ːt] : 「think の過去・過去分詞形」
  • taken [téikn] : 「take の過去分詞形」
  • take from : 「~から取る、~から受け継ぐ、~を減らす」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • have : 「〜に~させる」
❖ "Not one attack you ~ "「あなたが同胞に対して加えたと思っている攻撃は、」"has taken from him ~ "「神が彼をして、あなたに与えさせようとした贈り物を、彼から取り去ってはいない」。"the gift that God ~ "「神が彼をして、あなたに与えさせようとした贈り物」とは、あなたの罪を赦し、あなたを幻想から救い出すという、同胞の役割のこと。その贈り物は、あなたの攻撃によっても、消えることはない。つまり、あなたが攻撃した同胞であっても、その同胞はなお、あなたを救ってくれるのだ。あなたが同胞を敵と思わず、友と思うようになれば、同胞はいつでもあなたの救い主になってくれるのである。



His need to give it is as great as yours to have it. Let him forgive you all your specialness, and make you whole in mind and one with him.
  • need [níːd] : 「必要性、必要なもの、必要物」
  • great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • forgive A B : 「AのBを赦す」
  • make : 「~の状態を作り出す、~にする」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
❖ "His need to give ~ "「同胞が贈り物を与える必要があるということは、あなたが贈り物を受けとる必要があることと同じくらい、重大なことなのだ」。同胞があなたを救い、あなたが同胞から救われるということは、自他一如によって、あなたが同胞を救い、同胞があなたに救われることである。あなたにとっても同胞にとっても、神の意思である救いは、共に、その意味は大きいのだ。"Let him forgive ~ "「彼をして、あなたの特別性を赦してあげるようにさせなさい」。回りくどい言い方をしているが、要するに、同胞があなたの特別性を赦すに任せなさい、ということ。特別性を赦すとは、特別性は幻想であって、それをしっかり認識した上で、受け流してしまうということ。同胞に、そうしてもらいなさい、と言っているわけだ。"and make you whole ~ "「そして、あなたの心の中を完全なものにしてもらい、彼と単一な者としてもらいなさい」。心の中を完全なものにするとは、心の正気さを取り戻して、幻想に騙されないようにすること。その正気さをもって真実を見れば、あなたと同胞は単一の神の子であると認識出来るのだ。



He waits for your forgiveness only that he may return it unto you.
  • wait [wéit] for : 「~を待つ」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • return [ritə́ːrn] : 「~を返す、戻す、返却する、返品する」
❖ "He waits for your ~ "「同胞は、あなたの赦しを待っている」。"only that he may ~ "ここの"that"は"so that"「〜できるように、その結果」、「その時に限って、彼はあなたに、赦しを返してくれるだろう」。"your forgiveness"「あなたの赦し」とは、あなたが同胞を赦してあげること。つまり、あなたが、同胞の罪の意識を幻想と見抜き、その幻想を受け流してしまうこと。同胞は、それを待っているのだ。あなたが同胞を赦し、幻想から救い出されることを待っているのである。そうすれば、お返しとして、同胞はあなたを赦し、あなたを幻想から救い出してあげれるのだ。与えることは得ることであるという神の法を思い出そう。結局は、自他一如であるからなのだ。



It is not God Who has condemned His Son, but you, to save his specialness and kill his Self.
  • condemn [kəndém] : 「~を非難する、~に有罪の判決を下す、~の刑を宣告する」
  • save [séiv] : 「救う、助ける、確保しておく、取っておく」
  • kill [kíl] : 「殺す、葬る、始末する」
❖ "It is not God Who ~ "「神の子に有罪を宣言したのは神ではなく、あなたなのだ」。"to save his ~ "「それは、神の子の特別性を守り、本当の自分自身を殺す結果になったのだ」。神の子が神を裏切って神から分離した罪を断罪したのは神ではない。あなたが、勝手にそう幻想しただけなのだ。その結果、あなたは断罪の恐れに耐えかねて自己を乖離し、幻想の別世界を心の外部に投射し、その幻想世界で特別な存在になろうとした。神の子であるという本当の自分自身を捨てて、つまり、本当の自分自身を殺して(kill his Self)、幻想の特別性を身にまとった(save his specialness)のである。



9. You have come far along the way of truth; too far to falter now.
  • far [fάːr] : 「遠く離れて、遠くに、遠くへ」
  • along the way : 「途中で、ここに至るまでに、これまでに」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • falter [fɔ́ːltər] : 「ためらう、ひるむ、たじろぐ、くじける」
❖ "You have come far ~ "「あなたは、真実の道を、こんなに遠くまでやって来たのだ」。"too far to ~ "ここは"too ~ to ~ "の構文、「ここまで遠くに来たのだから、今や、ためらうことはない」。あなたは、天の王国の近くまでやって来たのだ。ためらうことなく、もう一歩を踏み出して、天の王国の扉を開ければいい。



Just one step more, and every vestige of the fear of God will melt away in love.
  • step [stép] : 「階段、段、階、段差」
  • vestige [véstidʒ] : 「名残、痕跡、跡、形跡、証拠、面影、足跡」
  • melt [mélt] away : 「溶けてしまう、溶けてなくなる、融解する」
❖ "Just one step ~ "「もう、ほんの一歩である」。"and every vestige ~ "「そうすれば、神への恐れの痕跡のすべては、愛の中で融けてなくなるであろう」。天の王国はもう一歩である。そこに辿り着きさえすれば、幻想世界であれほど恐れた神の面影は消え、愛してくれる神の笑顔だけが見えるはずだ。



Your brother's specialness and yours are enemies, and bound in hate to kill each other and deny they are the same.
  • bound [báund] : 「bind の過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「~を縛る、結び付ける、~を束縛する、拘束する」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • each other : 「お互いに」
  • deny [dinái] : 「~を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "Your brother's specialness ~ "「あなたの同胞の特別性とあなたの特別性は、(互いに)敵であった」。"and bound in hate ~ "「互いに殺したいほどの敵意で結ばれ、同一であることを拒絶するのである」。これが、幻想世界における、あなたと他者との関係性である。大げさだと言うだろうか? しかし、日々のテレビのニュース、新聞の事件欄を見れば、いつだって、自分が事件報道の主人公になりかねない危険性を持っていると思わないではいられまい。それは、現実となるかならないかの差だけであって、内実はさほど変わらないのだ。これが、幻想世界における我々の関係性の姿である。そんな幻想世界に、人は、いったい何のために生まれてきたか。それを知りたいなら、このACIMを読む以外に、他に方法はあるまい。そして、幸運にもそれを知ったとき、あなたは惜しげなく、この幻想世界を捨てることが出来るだろう。むしろ、あなたは、この幻想世界を捨てたいがために、このACIMに出会ったのではないのか。その出会いを必然と捉えるなら、必然をまるごと信じて、この運命に身を委ねてみてはいかがだろうか。それしかないと知ったとき、あなたの目の前に、まざまざと、行くべき道が立ち現れるだろう。真実への道、天の王国への道である。



Yet it is not illusions that have reached this final obstacle which seems to make God and His Heaven so remote that They cannot be reached.
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • reach [ríːtʃ] : 「〜に達する、〜に届く」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
  • obstacle [ɑ́bstəkl] : 「障害物、妨害物、邪魔」
  • remote [rimóut] : 「遠い、遠く離れた、遠隔の、人里離れた」
❖ "Yet it is not illusions that ~ "「しかし、神と天の王国があまりにも遠く、到達出来ないと思わせる、この最後の障害物に行き着いたというのは、決して幻想ではない」。神と天の王国への道を歩む者は誰でも、天の王国があまりにも遠くて、到達不可能ではないかと思い、その歩みを萎縮させてしまいがちだ。しかし、この困難な時期は、真実へ道の最終段階の障害であって、そこまでやって来れたということは幻想ではなく、事実である。もう少しの辛抱なのだ。ここで諦めては、元も子もない。



Here in this holy place does truth stand waiting to receive you and your brother in silent blessing, and in peace so real and so encompassing that nothing stands outside.
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • place [pléis] : 「場所、個所、地域、土地、広場」
  • stand [stǽnd] : 「立つ、立っている、立ち上がる」
  • wait [wéit] : 「じっとしている、待つ」
  • receive [risíːv] : 「~を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • silent [sáilənt] : 「静かな、音がしない、しんとした、無言の」
  • blessing [blésiŋ] : 「祝福、恩恵、幸運」
  • in peace : 「平和に、平安に、安らかに、安心して、静かに」
  • encompassing [inkʌ́mpəsiŋ] : 「網羅的な、包括的な、包容力のある」
❖ "Here in this holy place ~ "「ここ、天の王国の神聖な場所で、真実は、あなたとあなたの同胞を静かな祝福で受け入れるべく、立ちあがって待っているのだ」。ここの"truth"「真実」は、明らかに「神」のことである。神が、あなたと同胞の到着を今か今かと待っているのだ。"and in peace so ~ "「そして、真実は、平和のうちに、あまりにも実相的であり、すべてを包み込んでいるので、」"that nothing stands ~ "「真実以外の何ものも、天の王国の外側に立ち上がることはない」。神は実相的な、絶対的な平和に包まれて天の王国に存在しているのだが、今や神と真実と天の王国自体が渾然一体となり、神は、実相世界のすべてを包摂する存在となった(all-encompassing)。真実だけが存在する今、天の王国の外に、幻想世界などというまがい物の世界が立ち現れることすらない。



Leave all illusions of yourself outside this place, to which you come in hope and honesty.
  • leave [líːv] : 「~を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」
  • outside [áutsáid] : 「~の外に、~の外側に」
  • hope [hóup] : 「希望、望み」
  • honesty [ɑ́nəsti] : 「正直、誠実、公正」
❖ "Leave all illusions of ~ "「この場所の外に、あなた自身の幻想のすべてを置き去りにしなさい」。特別性や罪という、あなたの幻想のすべてを天の王国に持ち込むことなく、そのまま幻想世界に残して来なさい。どうせ、幻想世界はもうすぐ消滅してしまうのだから、あなたの幻想のすべても消えてなくなるのだ。"to which you ~ "「その天の王国へ、あなたは希望と誠実さをもってやって来るのだから」。だから、幻想のすべてをこの世に置き去りにして、天の王国へ入城すればいいのだ。あと一歩である。
 
 
 

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