6. It is possible to reach a state in which you bring your mind under my guidance without conscious effort, but this implies a willingness that you have not developed as yet.
- possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
- reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
- state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
- bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
- under [ʌ́ndər] : 「下に、下の方に」
- guidance [gáidns] : 「指導、手引き、案内、指図」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
- conscious [kάnʃəs] : 「意識的な、気にしている、意図的な」
- effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り」
- imply [implái] : 「暗に伝える、暗示する、ほのめかす」
- willingness [wíliŋnis] : 「意欲、いとわずにすること、やる気」
- develop [divéləp] : 「発達させる、発展させる」
- as yet : 「今までのところは 」
❖ "It is possible ~ "「あなたは、意識的な努力をすることなく、あなたの心を私(イエス)の指導の下(もと)にもっていける状態に達することは可能である」。"but this implies ~ "「しかし、このことは暗に、あなたはまだ意欲を発達させていないことを意味している」。あなたにはまだ意欲が不足しているとは言え、その気にさえなれば、あなたの心をイエスに委ねて、真実(実相)に目覚めるための導きを得ることが出来る。イエスは純粋なスピリット(pure spirit)として、ホーリー・スピリットと同等の存在であるから、あなたを実相世界へ導くことが出来るのだ。
The Holy Spirit cannot ask more than you are willing to do. The strength to do comes from your undivided decision.
- ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
- more than + (節) : 「〜以上に、十二分に」
- be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する、〜に前向きである」
- strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
- undivided [ʌndiváidid] : 「分裂していない、分割していない」
- decision [disíʒən] : 「決定、決断、決心」
❖ "The Holy Spirit cannot ~ "「あなたがそうしたいと望む以上のことを、ホーリー・スピリットは要求出来ない」。あなたが自由意思で選択しない限り、ホーリー・スピリットは強制的にあなたに何かをやらせることは出来ない。"The strength to do ~ "「何かをなそうとする力は、分裂していない決心からやって来る」。選択を迷っているうちは、あなたの心は強い力を発揮することは出来ない。自由意思をもって正しい選択をし、心が、選択したその一点に向けて進むとき、あなたの心は強いパワーを発揮する。
There is no strain in doing God's will as soon as you recognize that it is also your own.
- strain [stréin] : 「緊張、精神的緊張」
- will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
- as soon as : 「〜するとすぐに、〜するや否や」
- recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
- also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また、〜もやはり」
❖ "There is no strain ~ "「あなたが、神の意思が自分の意思でもあると認識するやいなや、神の意思を実行する時に、緊張感はまったく存在しない」。あなたが自由意思をもって正しい選択をしたとき、それが神の意思でもあると認識出来れば、あなたは何も恐れることはないし、緊張感を持つこともない。なぜなら、あなたはホーリー・スピリットに支えられているからだ。イエスがあなたの傍らにいてくれるからだ。
The lesson here is quite simple, but particularly apt to be overlooked.
- quite [kwáit] : 「すっかり、全く、完全に」
- simple [símpl] : 「簡素な、簡略した、易しい、難しくない」
- particularly [pərtíkjulərli] : 「特別に、とりわけ、かなりの程度、非常に」
- be apt to : 「〜しがちである、〜する傾向がある、〜しそうである 」
- overlook [òuvərlúk] : 「見落とす、見て見ぬふりをする」
❖ "The lesson here ~ "「ここでのレッスンはまったくシンプルである」。"but particularly ~ "「しかし、とりわけ、見過ごされやすい」。このACIMは真実だけを語っているから、そのレッスンは実に平易だ。真実はシンプルなのである。しかし、そのシンプルさが、時として真実を見過ごしてしまう原因にもなっている。
ACIMはホログラフィック的な構成がなされていて、いわば、同じテーマを繰り返し繰り返し述べながら、真実の螺線階段を徐々に昇っていく。しかし、読者は同じことの繰り返しに段々飽きてくる。既に学んだことだと思い込んで、細心の注意を向けなくなる。そして、おそらく95%の読者は、ACIMのTextを途中で放棄してしまう。Workbookも然りで、完遂出来る人は少数だろう。
I will therefore repeat it, urging you to listen. Only your mind can produce fear.
- therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
- repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
- urge [ə́ːrdʒ] : 「促す、要請する、勧める」
- listen [lísn] : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
- produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する、産む」
- fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
❖ "I will therefore ~ "「だから、私はここでのレッスンを繰り返し述べるつもりだ」。注意散漫になったあなたを再びACIMに引き寄せるために、イエスは飽くことなくレッスンをあなたに与え続ける。"urging you ~ "「そして、あなたが私の話を聞いてくれるように、私は強く促(うなが)す」。強制しようとしているのではない。イエスはあなたに真実を知って欲しいだけだ。真実を知って、恐れからあなたを救ってあげたいのだ。"Only your mind ~ "「あなたの心だけが恐れを作り出す」。ここでのレッスンとは、セクションの表題通り、恐れと葛藤についてのレッスンである。
It does so whenever it is conflicted in what it wants, producing inevitable strain because wanting and doing are discordant.
- whenever [hwènévər] : 「〜するときはいつでも、〜したときはすぐ」
- conflict [kənflíkt] : 「 衝突する、争う、抵触する」
- inevitable [inévətəbl] : 「避けられない、当然の、必然的な」
- strain [stréin] : 「緊張、精神的緊張」
- discordant [diskɔ́ːrdənt] : 「調和しない、不協和音の」
❖ "It does so ~ "「心が、望むこととの間でコンフリクトを起こす時はいつでも、心は恐れをつくり出す」。"producing inevitable ~ "分詞構文、結果、「その結果、緊張が生み出されることは避けられない」。"because wanting ~ "「なぜならば、欲することとすることが調和しないからだ」。たとえば、食べたいという欲求と痩せたいという欲求が心の中でコンフリクトを起こす。痩せたいという欲求と過食という行動、食べたいという欲求と節食という行動がコンフリクトを起こす。食べるも恐れ、食べないも恐れ、太るのも恐れ、痩せるも恐れ、となってしまう。
This can be corrected only by accepting a unified goal.
- correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す」
- accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
- unify [júːnəfài] : 「〜を一つのまとまりにする、統一する」
- goal [ɡóul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
❖ "This can be ~ "「これは、統一された目標を受け入れることによってのみ修正出来る」。"unified goal"「統一された目標」とは、矛盾する欲望を一つ上の目的にそって統一すること。たとえば、先の例で言えば、食べたいという欲求と痩せたいという欲求は衝突するのだが、健康に生きるという統一された目標を受け入れることが出来れば、健康のためにそこそこ食べ、健康のためにそこそこ痩せる、というように、矛盾する望みの衝突が回避され得る。このように、矛盾、衝突する事象の生じているレベルよりさらに一つ高いレベルの統一目標を掲げることで、下位レベルのごたごたが収拾され得るのだ。