5. I have made it perfectly clear that I am like you and you are like me, but our fundamental equality can be demonstrated only through joint decision.
- perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
- fundamental [fʌ̀ndəméntl] : 「基本となる、基礎の」
- equality [ikwɑ́ləti] : 「平等、等しいこと、同等」
- demonstrate [démənstrèit] : 「実演する、実証する」
- joint [dʒɔ́int] : 「共有の、共同の、連合の」
- decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
❖ "I have made ~ "ここの"it"は"that以下"と同じ、「私はthat以下を完璧に明白にした」。"that I am like ~ "「私はあなたと似ているし、あなたは私と似ている」ことを完璧に明白にした。"but our fundamental ~ "「しかし、基本的な同等性は決心を共有することでのみ実証され得る」。同じ決定、同じ選択をすることが、同等性の基本。イエスと同じ意志をもち、同じ決意をしたとき、あなたとイエスは同等であると宣言できる。
You are free to perceive yourself as persecuted if you choose. When you do choose to react that way, however, you might remember that I was persecuted as the world judges, and did not share this evaluation for myself.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
- persecute [pə́ːrsəkjùːt] : 「〜を迫害する、〜を苦しめる」
- choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
- react [riǽkt] : 「反応する、反応を示す」
- that way : 「そのように、あのように」
- might [máit] : 「〜した方がいい」
- judge [dʒʌ́dʒ] : 「審査員、審判、判定者」
- share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
- evaluation [ivæ̀ljuéiʃən] : 「評価、評定」
- for myself : 「自分としては」
❖ "You are free ~ "「あなたが、もし(そうしたいと)選択するなら、自分自身を迫害され得ると知覚するのは自由である」。"When you do ~ "「しかし、あなたがそのように反応することを選んだなら、」"you might remember ~ "「that以下を覚えておいた方がいいだろう」。"that I was ~ "「この世界の判定者によれば、私は迫害されたのであるが、私自身はこの評価を共有することはなかった」。つまり、イエス自身は自分が迫害されたという認識は持っておらず、そういう評価はこの世の判断であり誤りである、ということ。なぜイエスは磔刑を迫害と認識しなかったかというと、それは夢に中の出来事だと理解していたからだ。肉体が幻想なら、肉体に加えられる迫害もまた確かに幻想である。
And because I did not share it, I did not strengthen it. I therefore offered a different interpretation of attack, and one which I want to share with you. If you will believe it, you will help me teach it.
- strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する」
- offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
- interpretation [intə̀ːrprətéiʃən] : 「解釈、解説」
❖ "And because I ~ "「そして、私がその評価を共有しなかったので、それを強化することもなかった」。評価判断を分かち合っていたなら、それは現実化して強化されてただろう。"I therefore offered ~ "「そこで、私は攻撃の再解釈を提示した」。"nd one which ~ "「その再解釈をあなたと共有したいと思う」。"If you will ~ "「あなたがそれを信じてくれるなら、あなたは、私がそれを教える手助けをしてくれることになる」。イエスの再解釈を信じてほしいということ。そうすれば、あなたは、真実を伝えるイエスの力になれるだろう。
6. As I have said before, "As you teach so shall you learn." If you react as if you are persecuted, you are teaching persecution.
- react [riǽkt] : 「反応する、反応を示す」
- persecute [pə́ːrsəkjùːt] : 「〜を迫害する」
- persecution [pə̀ːrsikjúːʃən] : 「迫害、虐待」
❖ "As I have said ~ "「以前話したように、『あなたは教えたように学ぶ』のである」。以前とは、T-5.IV.6:4。ここでは訳を変えてみた。しかし、『学んだことを教えるのではないか』という疑問をもたれるかもしれない。それも正しい。ただ、神の法の下では、教えることと学ぶことは同一なので、本文の主張も正しい。なぜこのような表現をイエスがわざわざ選んだのかというと、おそらく、読者に与えるインパクトが大きいからであり、教えることと学ぶことが同一だという真実が記憶に残りやすいからだろう。実際、URTEXTでは、この作戦が所々に使われている。たとえば、与えることと得ることは同一なのだが、『あなたは得たものを与える』と表現すれば、言葉は聞く者の耳を素通りしてしまうだろう。しかし、『あなたは与えたものを得る』と表現すれば、この真実が与えるインパクトは大きい。実際、愛を与えれば、あなたは愛を得るのである。ここに『人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい』とイエスが述べた『黄金律』の真意が鮮明に浮かびあがってくる。"If you react ~ "「もしあなたが、あたかも迫害されたように反応すると、」"you are teaching ~ "「あなたは迫害を教えていることになる」。
This is not a lesson a Son of God should want to teach if he is to realize his own salvation.
- realize [ríːəlàiz] : 「〜を実現する、自覚する」
- salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済」
❖ "This is not ~ "「これは、神の子が教えたいと望むべきレッスンではない」。"if he is to~ "「もし、その神の子が彼自身の救済を実現しようとするなら」。"be to do"の構文は「これから〜する状態にある、〜する可能性がある、〜することになっている、〜せねばならない」などの意味になる。どの意味をとるかは、文脈から判断する。いわば、フィーリングで解釈するのである。つまり、あなたの心が訳を選ぶのだ。
Rather, teach your own perfect immunity, which is the truth in you, and realize that it cannot be assailed.
- rather [rǽðər] : 「どちらかといえば、むしろ 」
- immunity [imjúːnəti] : 「免疫、抗体」
- assail [əséil] : 「攻撃する、襲う、襲撃する」
❖ "Rather, teach your ~ "「むしろ、あなたが(迫害に対して)完璧な免疫があると教えてやりなさい」。あなたは決して傷つくことはないと教えてあげなさい。"which is the truth ~ "「それはあなたの心の中の真実である」。それは実相的な真実である。"and realize that~ "「そして、それは攻撃され得ないのだと自覚しなさい」。真実なる心は決して攻撃も迫害もされ得ない。
Do not try to protect it yourself, or you are believing that it is assailable.
- protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
- assailable [əséiləbl] : 「攻撃できる」
❖ "Do not try to protect ~ "「あなた自身、それを守ろうとしてはいけない」。"or you are ~ "「さもなければ、あなたはそれが攻撃され得ると信じていることになる」。防御は攻撃を前提にしてなされる。あなたが防御の態勢に入れば、攻撃を現実化してしまうのだ。
You are not asked to be crucified, which was part of my own teaching contribution.
- crucify [krúːsifài] : 「〜を十字架に張り付けにする」
- contribution [kɑ̀ntribjúː∫n] : 「貢献、寄付、寄与」
❖ "You are not asked ~ "「あなたは磔刑に処せられるよう頼まれているのではない」。"which was part of my ~ "「磔刑は私自身の、教えのための貢献の一部であった」。あなたは、信じるものために犠牲を強いられることは決してない。イエスの十字架は教えのための補助装置であって、犠牲は真似るべきものではない。
You are merely asked to follow my example in the face of much less extreme temptations to misperceive, and not to accept them as false justifications for anger.
- merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
- follow [fɑ́lou] : 「追う、ついて行く、〜に追随する」
- example [igzǽmpl] : 「例、実例」
- in the face of : 「〜に直面して、〜の面前で」
- extreme [ikstríːm] : 「極端な、極度の、最高の」
- temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動」
- misperceive [mispərsíːv] : 「誤った知覚をする、誤解する」
- false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の」
- justification [dʒʌ̀stəfikéiʃən] : 「正当化、正当とする理由」
❖ "You are merely ~ "「あなたはただ単に、私の例に従うように求められているだけだ」。イエスが磔刑をどうとらえていたかを学び、その教えに従うように求められているだけだ。"in the face of ~ "「強烈だとは言えないまでも、誤って知覚したいと望む誘惑に直面しながらも」。磔刑のもつ悲劇性に流されてしまいがちな感情を抑えるのである。"and not to accept ~ "ここは文頭の"You are merely asked "に続いていて、「その誘惑を、怒りに対する誤った正当化として受け入れてはならないと」あなたは求められているだけだ。イエスの磔刑は悲劇以外の何ものでもないと知覚したい誘惑に駆られ、感情が高ぶり怒りを覚える。イエスに対する同情心が高じて、その怒りは正当な怒りであると信じてしまうのだ。しかし、そうではいけない。
There can be no justification for the unjustifiable. Do not believe there is, and do not teach that there is.
- unjustifiable [əndʒʌ́stəfàiəbl] : 「道理に合わない、正当と認められない」
❖ "There can be ~ "「正当と認められないものを正当化することは出来ない」。幻想を実在する真実に変えることは不可能だ。"Do not believe ~ "「正当化できると信じてはいけないし、正当化できると教えてもならない」。
Remember always that what you believe you will teach. Believe with me, and we will become equal as teachers.
- equal [íːkwəl] : 「〜と等しい、同等の」
❖ "Remember always ~ "「いつもthat以下を心に留め置くようにしなさい」。"that what you ~ "「あなたが信じていることを、あなたは教えることになる」ということを心に留め置くように。"Believe with me"「私と共に信じなさい」。"and we will ~ "「そうすれば、私たちは教える者として同等になれだろう」。最終的に、あなたはイエスと同等のキリストとなることが求められている。真実を学び、真実を教え、幻想世界からの救いを主導する神の子として、あなたは自己を確立しなくてはいけない。