●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-7.I.3:1 ~ T-7.I.5:5

3. Your creations belong in you, as you belong in God. You are part of God, as your sons are part of his sons. To create is to love. 
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • belong [bilɔ́ːŋ] : 「属する、所属する」
  • part [pɑ́ːrt] : 「一部、部分」
❖ "Your creations belong ~ "「あなたが創造したものはあなたに属す」。"as you belong ~ "「ちょうど、あなたが神に属すように」。"You are part of ~ "「あなたは神の一部である」。"as your sons ~ "「ちょうど、あなたの子供たちは神の子の一部であるように」。"To create is ~ "「創造するとは愛することである」。創造するとは、愛を現実化し、愛を分かち合って拡張増大させることである。愛という言葉を真実に置き換えてもいい。神と神の子の愛の関係性は、この幻想世界では、親とその子の愛の関係性において疑似体験される。



Love extends outward simply because it cannot be contained. Being limitless it does not stop. It creates forever, but not in time. 
  • extend [iksténd] : 「拡張する、拡大する」
  • outward [áutwərd] : 「外側へ、外へ」
  • simply [símpli] : 「単に、簡単に」
  • contain [kəntéin] : 「抑える、抑制する、〜を含む」
  • limitless [límitlis] : 「無限の、制限のない」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "Love extends outward ~ "「愛は、ただ抑えきれないと理由だけで、外に向かって拡張していく」。溢れる愛は誰にも抑えられない。"Being limitless it ~ " 分詞構文、理由、「愛には制限がないので、愛の拡張は止(とど)まることがない」。"It creates ~ "「愛は永遠に創造し続けるが、」"but not in ~ "「しかし、愛は時間の中にあるのではない」。神が時空のレベルを超越しているように、神の属性である愛も時空レベルを超越している。したがって、永遠という事象も、地上的な時間感覚でとらえるべきではない。永遠は無時間である。



God's creations have always been and you can create only as God creates. Eternity is yours, because he created you eternal.
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、永久の」
❖ "God's creations ~ "「神が創造したものは常に存在する」。
"and you can ~ "「そして、あなたは、神が創造するように創造するのみである」。"Eternity is ~ "「永遠はあなたのものである」。"because he created ~ "「なぜならば、神はあなたを永遠であるように創造したからだ」。ここの"create"は"make"と同じように、形容詞"eternal"を補語としている。



4. The ego, on the other hand, always demands reciprocal rights, because it is competitive rather than loving. 
  • on the other hand : 「他方では、一方では」
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
  • reciprocal [risíprəkl] : 「お互いの、相互の」
  • right [ráit] : 「正しい要求、当然の権利」
  • competitive [kəmpétətiv] : 「競争心の強い、競争好きな」
❖ "The ego, on~ "「一方、エゴは常に、相互の権利交換を要求する」。つまり、"give and take"を要求するわけだ。"because it is ~ "「なぜならば、エゴは愛することよりも競争を好むからである」。エゴの思考システムの根幹が攻撃と防御であることからも、エゴが好戦的であることがわかる。エゴは、愛したから愛されるべきだと考える。愛は奪うものであって、支配する道具と考える。それが果たされないとき、エゴは憎しみと敵意をもつ。



It is always willing to strike a bargain, but it cannot understand that to be like another means that no bargains are possible. 
  • be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する」
  • bargain [bɑ́ːrgin] : 「駆け引き、取引」
  • strike [stráik] : 「取り決める」
  • strike a bargain : 「取引をする、妥協して合意する」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
❖ "It is always ~ "「エゴは常に駆け引きを好む」。"but it cannot ~ "「しかし、エゴはthat以下を理解できない」。"that to be ~ "「別のもののようになることは、どんな駆け引きも不可能であることを意味する」とはエゴには理解できない。ここの"to be like another"「別のもののようになる」とは、エゴのようでないもののことだから、前文の"competitive rather than loving(競争より愛を重んずるもの)"を考えるととらえればいい。簡単に言えば、もちろん、"to be like another"とはホーリー・スピリットのことだ。本文は、ホーリー・スピリットの思考システムで考えると、いかなる駆け引きも不可能であるとエゴには理解できない、という意味合いになる。エゴの思考システムでは"give and take"であるが、ホーリー・スピリットの思考システムでは"To have, give all to all"なのだから、当然、エゴに理解できるわけがない。



To gain you must give, not bargain. To bargain is to limit giving, and this is not God's Will. To will with God is to create like him. 
  • gain [géin] : 「得る、獲得する」
  • limit [límit] : 「限定する、制限する」
  • will [wíl] : 「意志、精神力」
  • will : 「〜を望む、意図する」
❖ "To gain you ~ "「得るためにはあなたは与えなければならず、それは駆け引きではない」。ここの"To gain you must give"は"To have, give all to all"と同じこと。"To bargain is ~ "「駆け引きは与えることに制限をかける」。駆け引きは損得を勘定に入れるので、与えることに制限をかける。"and this is ~ "「そして、駆け引きは神の意思ではない」。神は損得を考えることはない。"To will with ~ "「神と共に意思するとは、神のように創造することである」。創造とは、分かち合いによる真実の拡張である。損得を勘定に入れる駆け引きが分かち合いに混じり込むことはない。



God does not limit his gifts in any way. You are his gifts, and so your gifts must be like his. Your gifts to the Kingdom must be like his gifts to you.
  • gift [gíft] : 「贈り物」
  • in any way : 「何らか、形はどうあれ」
❖ "God does not ~ "「神は、どんな形であれ、神の贈り物に制限などかけない」。"his gifts(神の贈り物)"とは、神が創造した真実、神が神の子に与えた神の属性のすべて。"You are his gifts ~ "「あなたは神の贈り物である」。あなたは神が創造した真実そのものである。"and so your gifts ~ "「だから、あなたの贈り物も神の贈り物のようでなければならない」。神のように、あなたの真実のすべてを惜しげなく与えるようでなければいけない。"Your gifts to ~ "「王国へのあなたの贈り物は、神のあなたへの贈り物のようであらねばならない」。王国へのあなたの贈り物とは、天の王国の祭壇に供えられるもの。つまり、神への贈り物。このように贈り物(真実)を神と分かち合うことで実相世界の創造が拡張していく。



5. I gave only love to the Kingdom because I believed that was what I was. What you believe you are determines your gifts, and if God created you by extending himself as you, you can only extend yourself as he did. 
  • determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、確定する」
  • extend [iksténd] : 「広げる、拡張する、拡大する」
❖ "I gave only love ~ "「私(イエス)は王国に愛だけをささげた」。これがイエスの、天の王国への贈り物。"because I believed ~ "「なぜなら、私は、愛こそが私自身だと信じたからである」。"What you believe ~ "「あなたが自分はこうだと信じたものが、あなたの贈り物を決定する」。"and if God ~ "「そして、神が、あなたとして神自身を拡張することであなたを創造したのであれば、」神が愛の延長上に神の子を創造したのであれば、"you can only ~ "「あなたは、神がしたように、あなた自身を拡張することしか出来ない」。神は、愛を拡張する中で、あなたという似姿を使ってあなたを創造した。神の属性を継承するあなたも、愛を拡張する中で創造しなくてはならない。



Only joy increases forever, since joy and eternity are inseparable. 
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • increase [inkríːs] : 「増える、増大する」
  • forever : 「永遠に、永久に」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
  • inseparable [insépərəbl] : 「分離できないもの」
❖ "Only joy increases ~ "「喜びだけが永遠に増大する」。真実が分かち合われ拡張するとき、創造の喜びがどんどん増大していく。"since joy and eternity ~ "「なぜならば、喜びと永遠は切っても切れない関係にあるからだ」。喜びもまた真実であり、実相的な永遠性を帯びている。実相的な永遠性とは、時間が無限に続くという意味ではなく、時間が存在しない空間における実在、という意味。



God extends outward beyond limits and beyond time, and you who are co-creator with him extend his kingdom forever and beyond limit. 
  • outward [áutwərd] : 「外側へ、外へ」
  • beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • co- [kóu] : 「共同の、共通の」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者」
  • co-creator : 「共同製作者」
❖ "God extends outward ~ "「神は、限界を超え、時間を超越して、外側へと拡張する」。"and you who ~ "「神と共に創造するあなたは、神の王国を、永遠にそして限界を超越して、拡張していくのだ」。ここは詩的表現をしているので、理屈で追う必要はないだろう。



Eternity is the indelible stamp of creation. The eternal are in peace and joy forever.
  • indelible [indéləbl] : 「消せない、消去できない」
  • stamp [stǽmp] : 「封印、スタンプ、特質、型」
❖ "Eternity is the indelible ~ "「永遠とは、創造の、消すことの出来ない印である」。"The eternal are ~ "「永遠なるものはいつまでも平和と喜びの内にとどまる」。ここも詩的表現。"The eternal"は、"the + 形容詞"の形で、「〜なもの」。






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