●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-14.VI.8:1 ~ T-14.VII.1:8

8. The Holy Spirit's function is entirely communication.

  • function [fʌ́ŋ(k)∫n] : 「機能、作用、働き、職務、役割」
  • entirely [entáiə(r)li] : 「全く、完全に、全体に、ひたすら、もっぱら」
  • communication [kəmjùːnikéi∫n] : 「コミュニケーション、伝達、通信、連絡、交信」
❖ "The Holy Spirit's function ~ "「ホーリー・スピリットの役割は、もっぱらコミュニケーションである」。ホーリー・スピリットは、神と神の子の間の媒介者であり、両者間のコミュニケーションを司っている。



He therefore must remove whatever interferes with communication in order to restore it.
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る、取り外す、除去する」
  • whatever [(h)wʌtévə(r)] : 「〜するのは何でも」
  • interfere [ìntə(r)fíə(r)] : 「邪魔をする、妨げる、遅らせる」
  • interfere with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
  • in order [ɔ́ː(r)də(r)] to : 「〜するために」
  • restore [ristɔ́ː(r)] : 「回復させる、修復する、復活させる、再構築する」
❖ "He therefore must ~ "「したがって、ホーリー・スピリットは、コミュニケーションを修復するために、コミュニケーションの邪魔をするものなら何でも取り除かずにはおかない」。あなたと神との間のコミュニケーションを修復するために、邪魔なものを取り除いてくれるのである。



Therefore, keep no source of interference from his sight, for he will not attack your sentinels.
  • keep [kíːp] : 「〜を持ち続ける、保持する」
  • keep A from B : 「AにBをさせない、AをBから隠す」
  • source [sɔ́ː(r)s] : 「もと、源、起点、原因」
  • interference [ìntərfíərəns] : 「干渉、妨害、障害、邪魔、支障」
  • sight [sáit] : 「視野、 視界、視覚、視力」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • sentinel [sént(ə)nl] : 「番人、歩哨、監視員」
❖ "Therefore, keep no ~ "「したがって、コミュニケーションの邪魔をする原因を、ホーリー・スピリットの視界から隠すようなことはしないように」。ホーリー・スピリットは邪魔なものを取り除いてくれるのだから、邪魔なものを隠さずに、ホーリー・スピリットの見えるところに置きなさい。"for he will not attack ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは、あなたの番人を攻撃することはないだろうから」。神とのコミュニケーションを邪魔しているものを擬人化して番人と呼んだのだろう。神とのコミュニケーションのチャンネルを遮断したのはあなたであり、神とのコミュニケーションを恐れて、それがつながらないように番人を立てて見張っているわけである。その邪魔者である番人を、ホーリー・スピリットは攻撃するわけではない。だから、安心して、番人を隠すことなくホーリー・スピリットに見せなさい、ということだ。この番人は、エゴの息のかかった者と考えていいだろう。エゴが仕立てた闇の番人である。あるいは、エゴ自身と考えても意味は通じるのだが。



But bring them to him and let his gentleness teach you that, in the light, they are not fearful, and cannot serve to guard the dark doors behind which nothing at all is carefully concealed.
  • bring [bríŋ] : 「〜を連れて来る、〜を持って来る」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • fearful [fíə(r)fl] : 「恐ろしい、怖い」
  • serve [sə́ː(r)v] : 「〜に役立つ、果たす、〜に仕える」
  • guard [gáː(r)d] : 「〜を守る、保護する、警備する」
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、後方に、〜の裏側に、〜の陰に」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
  • carefully [kéə(r)f(ə)li] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
❖ "But bring them ~ "「しかし、番人たちをホーリー・スピリットのもとに連れて行きなさい」。"and let his gentleness ~ "「そして、ホーリー・スピリットの優しさがあなたにthat以下を教えてくれるようにしなさい」。ホーリー・スピリットが優しくあなたにthat以下を教えてくれる、ということ。"in the light, they ~ "「(ホーリー・スピリットの発する)光の中では、番人たちは恐ろしいものではなく、」"and cannot serve to guard ~ "「闇のドアを守ることに仕えるなど出来ないのだ」と優しく教えてくれる。"behind which nothing ~ "「そのドアの背後には、注意深く隠されているものなどまったく何もないのである」。番人たちは幻想の闇をドアの後ろに隠しているだけであって、実体など何もない。幻想は存在しないのだ。



We must open all doors and let the light come streaming through.
  • stream [stríːm] : 「光が差し込む、流れる」
  • stream through : 「〜中を流して回る、〜から流れ込む」
❖ "We must open ~ "「私たちはすべてのドアを開けて、光を中に差し込ませなければならない」。闇を払拭するのである。



There are no hidden chambers in God's temple. Its gates are open wide to greet his Son.
  • hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
  • chamber [t∫éimbə(r)] : 「部屋、応接室」
  • temple [témpl] : 「神殿、寺院、教会、殿堂」
  • gate [géit] : 「入り口、門扉、ゲート」
  • wide [wáid] : 「幅広く」
  • greet [gríːt] : 「〜を歓迎する、出迎える」
❖ "There are no hidden ~ "「神の神殿には、秘密の部屋などない」。"Its gates are open wide ~ "「神の神殿の門は、神の子を出迎えるために広く開けられている」。



No one can fail to come where God has called him, if he close not the door himself upon his Father's welcome.
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる、破産する」
  • close [klóuz] : 「〜を閉じる、〜を閉める、〜を閉鎖する」
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
❖ ここは後ろから訳す、"if he close not the door ~ "「もし、父なる神の歓迎に逆らって、自らドアを閉めてしまわないなら、」"No one can fail to ~ "「神が来なさいと呼びかける場所へ、誰も来損なうことはない」。神はあなたを呼んでいる。扉を開け、両手を広げて待っている。そして、誰でも神の胸の中に飛び込むことが出来る。その意志さえあれば。
  

 
 
VII. Sharing Perception with the Holy Spirit
ホーリー・スピリットと知覚を分かち合うこと 
 
 
1. What do you want? Light or darkness, knowledge or ignorance are yours, but not both.
  • darkness [dáː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • knowledge [nálidʒ] : 「知識、心得、認識、知恵、知見」
  • ignorance [ígn(ə)r(ə)ns] : 「無知、無教育、知らないこと、無学」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
❖ "What do you ~ "「あなたは何が欲しいのか」。"Light or darkness ~ "「光または闇、叡智または無知、そのいずれかがあなたのものであり、両方があなたのものとなることはない」。



Opposites must be brought together, not kept apart. For their separation is only in your mind, and they are reconciled by union, as you are.
  • opposite [ápəzit] : 「反対、正反対のもの、逆の物、反対の物」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を連れて来る、〜を持って来る」
  • together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • apart [əpáː(r)t] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
  • separation [sèpəréi∫n] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • reconcile [nsàil] : 「調和させる、調整する、調停する」
  • union [júːnjən] : 「結合、合併、融合、団結」
❖ "Opposites must be ~ "「正反対のものたちは、一緒にしなくてはならない」。"not kept ~ "「別々にしておいてはいけない」。"For their separation is ~ "「なぜなら、正反対のものが分離して見えるのは、あなたの心においてだけである」。"and they are reconciled ~ "「そして、正反対のものは、結合させることで調和させられるのである」。"as you are"「あなたがた(神の子)がそうであるように」。光と闇の関係を考えればいいだろう。光と闇を別々に、心の中に保持していたのでは、闇の払拭につながらない。勇気をもって、闇と光をぶつけてみるのである。心の中で、二つを一緒にするのである。そうすると、光が闇をかき消してしまうことに気がつく。そのとき、闇と光を分離して区別していたのは、自分の心の中だけのことだと知る。本当は、闇は実在しなかったのだ。二元論の幻想世界でこそ、光と闇の二元が対立的に存在するように見えるが、一元論の実相世界では光だけが実在するのである。したがって、実相と幻想を別々に保持するのではなく、両者を結合してみるべきである。そうすれば、実相は幻想を払拭してしまうだろう。ところで、"as you are"「あなたがた(神の子)がそうであるように」とは、分裂したかに見える神の子であるが、心を結合することによって一なる神の子として存在するようになる、という意味合いであろう。



In union, everything that is not real must disappear, for truth is union.
  • real [ríː(ə)l] : 「実在する、現実の、本物の」
  • disappear [dìsəpíə(r)] : 「見えなくなる、姿を消す、存在しなくなる、消滅する」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "In union, everything ~ "「結合する中で、実在でないものはすべて、消滅せざるを得ない」。"for truth is ~ "「なぜなら、真実とは結合であるからだ」。実在である一元論世界の必然で、存在のすべては分離分割に向かうのではなく、結合統合の方向に向かうのである。それが真実だ、ということ。神、ホーリー・スピリット、神の子の三位さえも、究極的には一つに統一され、一体となり、"God is"「神あり」という極限値に収束する。



As darkness disappears in light, so ignorance fades away when knowledge dawns.
  • darkness [dáː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • ignorance [ígn(ə)r(ə)ns] : 「無知、無教育、知らないこと、無学」
  • fade [féid] : 「消えていく、弱まる、薄くなる、薄れる、あせる」
  • fade away : 「徐々に消えていく、だんだん薄くなる」
  • knowledge [nálidʒ] : 「知識、心得、認識、知恵、知見」
  • dawn [dɔ́ːn] : 「明ける、明るくなる」
❖ "As darkness disappears ~ "「光の中で、闇が消滅するように、」"so ignorance fades ~ "「叡智が開けてくるとき、無知は徐々に消えていくのである」。



Perception is the medium by which ignorance is brought to knowledge.
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • medium [míːdiəm] : 「媒体、媒介物、媒質、手段」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
❖ "Perception is the medium ~ "「知覚は、無知が叡智へと運ばれていくための媒体である」。知覚がホーリー・スピリットによって修正されるに従い、あなたの実在を知る能力が向上し、肉体的感覚器官による知覚の無知は叡智へと移行していく。つまり、知覚を媒体にして、ホーリー・スピリットはあなたを叡智へと導くのである。



Yet the perception must be without deceit, for otherwise it becomes the messenger of ignorance rather than a helper in the search for truth.
  • deceit [disíːt] : 「だますこと、偽り、詐欺、ペテン」
  • otherwise [ʌ́ðə(r)wàiz] : 「さもなければ、そうしないと、そうでなければ」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • messenger [més(ə)n(d)ʒə(r)] : 「電報配達人、使者、使い走り」
  • rather than : 「〜よりはむしろ、かえって」
  • helper [hélpər] : 「ヘルパー、助手、助力者、お手伝い、後援者」
  • search [sə́ː(r)t∫] : 「捜査、捜索、探索、検索、調査、探査」
❖ "Yet the perception must ~ "「しかし、知覚に欺瞞があってはならない」。"for otherwise it becomes ~ "「なぜなら、さもなければ、知覚は、真実の探求の手助けになるどころか、無知のメッセンジャーになってしまうからだ」。だからこそ、ホーリー・スピリットの指導を受けて、知覚の修正作業を行わなければならない。さもなければ、あなたの知覚は欺瞞に満ち、あなたに幻想を実在と思わせてしまうだろう。
 
 
 

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