VIII. The Holy Meeting Place
聖なる集(つど)いの場
1. In the darkness you have obscured the glory God gave you, and the power He bestowed upon his guiltless Son. - darkness [dáː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
- obscure [əbskjúə(r)] : 「〜を暗くする、見えなくする、覆い隠す、曖昧にする」
- glory [glɔ́ːri] : 「栄光、称賛、名誉、誇り、壮観、荘厳」
- bestow [bistóu] : 「〜を授ける、与える、贈る」
- guiltless [gíltlis] : 「罪のない、潔白な」
❖ "In the darkness you ~ "「闇の中であなたは、神があなたに与えた栄光と、神が無辜(むこ)なる神の子に授けたパワーを曖昧にしてしまった」。この闇の幻想世界に生きながら、あなたは実相世界の神の子としての栄光とパワーを忘れ去ってしまった。その栄光とパワーは神があなたに授けてくれたものであるのに。
All this lies hidden in every darkened place, shrouded in guilt and in the dark denial of innocence. - lie [lái] [SVC] : 「〜の状態にある、〜のままである」
- hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
- darkened [dáːrkənd] : 「暗い、明かりの消えた」
- shroud [∫ráud] : 「覆う、包む」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
- dark [dáː(r)k] : 「暗い、闇の、暗黒の」
- denial [dinái(ə)l] : 「否定、拒否、拒絶、否認」
- innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無垢、純潔、純真 」
❖ "All this lies hidden ~ "「これらはすべて、闇の場所ごとに隠されてある」。闇の場所には何かが必ず隠されてある。それは神の子としての栄光であったり、実相世界のパワーであったり。"shrouded in guilt ~ "分詞構文、先頭にbeingを補う、付帯状況、「それらは罪で覆われ、そして潔白を否定する闇で覆われている」。
Behind the dark doors you have closed lies nothing, because nothing can obscure the gift of God. - behind [biháind] : 「 〜の後ろに、後方に、〜の裏側に、〜の陰に」
- close [klóuz] : 「〜を閉じる、〜を閉める、〜を閉鎖する」
- lie [lái] : 「ある、横たわる、寝る、横たわっている」
- obscure [əbskjúə(r)] : 「覆い隠す、〜を曖昧にする、見えなくする」
❖ "Behind the dark doors ~ "「あなたが閉ざした闇のドアの背後には、何もないのだ」。"because nothing can obscure ~ "「なぜなら、何ものも、神からの贈り物を覆い隠すことが出来ないからである」。神からの贈り物とは、実在する真実。真実を覆い隠せる幻想や錯覚は存在しない。あなたが闇のドアの背後に隠している思っているのは幻想であり、実際はそこには何も存在しない。もし、何かが存在しているとしたら、それは実在であり、真実であるから、隠されることは不可能なはずである。
It is the closing of the doors that interferes with recognition of the power of God that shines in you. - interfere [ìntə(r)fíə(r)] : 「 邪魔をする、妨げる、遅らせる」
- interfere with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
- recognition [rèkəgní∫n] : 「認識、認証、真価を認めること」
- shine [∫áin] : 「輝く、光る」
❖ "It is the closing of ~ "ここは"It is ~ that ~ "の構文、「あなたの心の中で輝いている、神のパワーの認識を妨害しているのもは、ドアを閉ざすという行為だ」。何かを隠そうとすることが、あなたの目を曇らせ、自分のパワーにも気がつかなくなってしまう。
Banish not power from your mind, but let all that would hide your glory be brought to the judgment of the Holy Spirit, and there undone. - banish [bǽni∫] : 「追い出す、追放する、流刑にする」
- hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
- brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
- bring [bríŋ] : 「〜を連れて行く、〜を持って来る」
- judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
- undone [ʌndʌ́n] : 「undo の過去分詞形」
- undo [ʌndú] : 「〜を元に戻す、元どおりにする、取り消す」
❖ "Banish not power ~ "「あなたの心から、パワーを追い出してはいけない」。"but let all that would ~ "「そうするのではなく、あなたの栄光を隠しているであろうすべてのものを、ホーリー・スピリットの判断に委ね、そこで取り消してもらいなさい」。あなたが判断するのではなく、判断をホーリー・スピリットに委ねるというところが肝要である。叡智に欠けるあなたには、まだまだ、実相世界の真実の判断が出来ないからだ。
Whom he would save for glory is saved for it. He has promised the Father that through him you would be released from littleness to glory. - save [séiv] : 「救う、助ける」
- promise [práməs] A B : 「AにBを約束する」
- release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ」
- littleness [lítlnis] : 「小さいこと、卑小さ」
❖ "Whom he would save ~ "「ホーリー・スピリットが栄光のために救う者は、栄光のために救われる」。栄光とは、神の子としての栄誉、神から継承した神性の血、神の命、等々と考えていいだろう。したがって、神の子の神聖な命のためにホーリー・スピリットが救い出そうとする神の子は、その神聖な命が救われる、といった意味合いになろうか。"He has promised the Father ~" 「ホーリー・スピリットは神にthat以下を約束した」。"that through him you would ~ "「ホーリー・スピリットを通して、あなたは、栄光に値しないという卑小さから解放されるであろう」ことを神に約束した。簡単に言うと、あなたを栄光に値しないという思いから解放して、神の子としての栄光を心に持てるようにすると、ホーリー・スピリットは神に約束した、ということ。あなたは単なる猿から進化した動物などではなく、神が創造した神の子であると、しっかりと認識してほしいのだ。
To what he promised God he is wholly faithful, for he shares with God the promise that was given him to share with you.- wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
- faithful [féiθfl] : 「忠実な、正確な、信頼できる、誠実な、真心を尽くす」
- share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
❖ "To what he promised ~ "「ホーリー・スピリットが神に約束したことに対して、ホーリー・スピリットは完全に誠実である」。つまり、ホーリー・スピリットは神と約束したことを完全に果たす、ということ。"for he shares with ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットはその約束を神と分かち合っており、その約束はあなたと分かち合うためにホーリー・スピリットに与えられたのであるからだ」 。少々入り組んでいてわかりずらい箇所である。神の子が神の子として栄光に回帰するという約束は、神の子だけの問題にとどまらない。神にとってもホーリー・スピリットにとっても、神の子が栄光に回帰することは重要なのである。なぜなら、実相世界にあっては、神と神の子とホーリー・スピリットの三位は一体であり、そのどれが欠けても三位一体は完成しない。したがって、神の子が神の子としての栄光に回帰し、それに目覚めることは、神とホーリー・スピリットと神の子の三者が関わりを持つ、つまり、分かち合われるべき、神聖な約束なのである。
2. He shares it still, for you. Everything that promises otherwise, great or small, however much or little valued, he will replace with the one promise given unto him to lay upon the altar to your Father and his Son. - still [stíl] : 「常に、いつでも、まだ、今もなお」
- otherwise [ʌ́ðə(r)wàiz] : 「別なふうに、別のやり方で、別な方法でs」
- great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な、偉大な、卓越した」
- small [smɔ́ːl] : 「小さい、小規模の小さい、小ぶりの、つまらない、取るに足りない」
- however [hauévə(r)] : 「どんなに〜でも、いかに〜であろうとも」
- valued [vǽljuːd] : 「高く評価された、貴重な、評価された」
- replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、差し替える、置き換える」
- lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
- altar [ɔ́ːltə(r)] : 「祭壇、聖餐台」
❖ "He shares it ~ "「ホーリー・スピリットは今なお、あなたのためにその約束を分かち合っている」。あなたを神の子としての栄光に回帰させるという約束を忘れずに、今もなおホーリー・スピリットは努力している、ということ。あなたは今、幻想の世界を夢に見ているのだが、ホーリー・スピリットはあなたに目を覚ましてもらいたいのである。"Everything that promises ~ "「別のやり方で約束するものはすべて、」つまり、神と神の子とホーリー・スピリットが分かち合うという形で約束する以外は、ということ。三者が関わらない約束事は、ということ。"great or small, however ~ "「それが大きかろうが、小さかろうが、また、いかに価値が大きかろうが小さかろうが、」"he will replace with ~ "「ホーリー・スピリットは、ホーリー・スピリットに与えられた一つの約束とそれとを交換するであろう」。神と神の子とホーリー・スピリットの三者が関わり合い、分かち合うことの出来る約束と交換する。 それが一番重要で、神聖で、価値があるからだ。"to lay upon the altar ~ "不定詞、副詞的用法、「神と神の子のための祭壇にその約束を置くために」。つまり、三者が関わる神聖な約束事がホーリー・スピリットによって果たされたなら、ホーリー・スピリットはそれを神の祭壇に捧げるのである。なぜなら、神の子が神の子としての栄光に回帰できたことは神聖なことで、神の祭壇こそが似つかわしい場所であるからだ。こうして、三者は実相世界において栄光のうちに再会でき、三位が一体となり得るわけである。
No altar stands to God without his Son. And nothing brought there that is not equally worthy of Both, but will be replaced by gifts wholly acceptable to Father and to Son. - stand [stǽnd] : 「立ち上がる、立つ」
- brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
- bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜を連れて行く」
- equally [íːkw(ə)li] : 「等しく、同様に、一様に、平等に、同等に、公平に」
- worthy [wə́ː(r)ði] : 「〜に値する、〜するに足りる」
- both [bóuθ] : 「両方とも、双方とも」
- wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
- acceptable [əkséptəbl] : 「容認できる、容認可能な、許容範囲にある、好ましい」
❖ "No altar stands ~ "「神の子抜きの神の祭壇なんてあり得ない」。"And nothing brought ~ "「その祭壇に持ち込まれたもので、神と神の子にとって平等な価値でないものはすべて、神と神の子にとって完全に受け入れられる捧げ物によって置き換えられるだろう」。神の子が幻想から目覚めて神の元に回帰できたことや、神の子が神の子としての栄光に目覚めたことなど、それが神の祭壇に捧げられると、それは神の子だけの価値にとどまらず、神にとっても平等に価値ある事だとしてその捧げ物が受け入れられるのである。もっと簡単に言えば、神と神の子は一体であるから、神の子にとって価値あるものは同時に神にとっても価値あることであり、祭壇に捧げられた贈り物、捧げ物に対して、神の子はもちろん、神もともに喜びに心躍るのである。ところが、たとえば、あなたがギャンブルで大金を手に入れたとして、その感謝の気持ちを神の祭壇に捧げたとしよう。果たして神は喜びに心躍らせるだろうか? 当然、否、である。なぜなら、あなたがギャンブルで大金を得たことなど、神にとっては価値はなく、従って、神の子にとっても価値がないことだからである。それは神の祭壇にはまったく不釣り合いな捧げ物なのである。
Can you offer guilt to God? You cannot, then, offer it to his Son. For They are not apart, and gifts to one are offered to the other. - offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
- apart [əpáː(r)t] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
❖ "Can you offer ~ "「あなたは神に、罪を捧げることが出来るだろうか」。神に対して、神は罪ありと言えるだろうか? そんなことは出来るわけもなく、したがって、"You cannot, then, offer ~ "「そこで、あなたは、神の子に対しても、罪を差し出すことは出来ないのだ」。あなたの同胞に対しても、罪ありと言うことは出来ない。"For They are not ~ "「なぜなら、神と神の子は別々に存在しているのではなく、」"and gifts to one are ~ "「一方への贈り物は、他方へと差し出されるからである」。あなたが同胞を罪ありと断定したなら、それは神を罪ありと断定したことになる。なぜなら、神と神の子は一体であるからだ。
You know not God because you know not this. And yet you do know God and also this. All this is safe within you, where the Holy Spirit shines. - safe [séif] : 「安全な、無事な、安泰で」
- within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内に」
- shine [∫áin] : 「輝く、光る」
❖ "You know not God ~ "「あなたはこのことがわかっていないから、神がわからないのである」。神と同胞が一体であり、同胞を罪ありと宣言することは神を罪ありと宣言することだと、あなたはわかっていない。したがって、神自体がわからないのである。"And yet you do ~ "「しかし、(本当は、)あなたは神の知っているし、このこともわかっている」。あなたは叡智を失ったのではなく、叡智を忘れているだけだ。その忘れられた叡智はあなたの心の中で、神も知っているし、神と同胞が一体であることもちゃんと知っている。"All this is safe ~ "「このことはすべて、あなたの心の中に、安全に保管されている」。"where the Holy Spirit ~ "「そこでは、ホーリー・スピリットが輝きを放っているのである」。あなたの心の中の最も神聖で純粋な部分にホーリー・スピリットが住まい、光り輝いている。その場所に、叡智はあなたに忘れられて眠っているわけだ。
He shines not in division, but in the meeting place where God, united with his Son, speaks to his Son through him. - division [divíʒən] : 「分割、分裂、分離、分配、区分、区域、部分」
- unite [junáit] : 「〜を結合させる、一つにする、結び付ける、接合する」
❖ "He shines not ~ "「ホーリー・スピリットは分離した状態で輝いているのではない」。一人、勝手に輝いているのではない。"but in the meeting ~ "「集(つど)い場で輝いているのだ」。"where God, united ~ "「そこでは、神の子と一緒になった神が、ホーリー・スピリットを通じて神の子に話をするのである」。神は直接神の子に話をすることが出来ない。なぜなら、神とのコミュニケーションのチャンネルを神の子が一方的に切断したからだ。そこで、神はホーリー・スピリットに媒介役という役割を与え、神の子とのコミュニケーションを維持しようとしたわけである。
Communication between what cannot be divided cannot cease. - between [bitwíːn] : 「〜の間で、〜の合間に」
- divide [diváid] : 「〜を分ける、分割する」
- cease [síːs] : 「終わる、やむ、止まる、停止する」
❖ "Communication between ~ "「分けられることが出来ない者の間のコミュニケーションは停止することがないのだ」。神と神の子は一体であり、分離分割出来るものではない。神から分離したと思っているのは神の子だけであり、真実は分離などしていない。したがって、神と神の子の間のコミュニケーションは断絶したわけではない。それは不可能なのだ。しかし、神の子は幻想の世界を夢に見ている状態にあり、一方的に神とのチャンネルのスイッチを切ってしまったと思い込んでいる。
The holy meeting place of the unseparated Father and his Son lies in the Holy Spirit and in you. - unseparated : 「分離されていない」
- lie [lái] : 「ある、横たわる、寝る、横たわっている」
❖ "The holy meeting place ~ "「分離などしていない父なる神と神の子が集う神聖な場所は、ホーリー・スピリットの中に、あなたの中にあるのだ」。あなたの心の最も神聖な部分、最も純粋な部分にホーリー・スピリット、あるいはキリストが住んでおり、そこに神への祭壇がある。その場所こそ、聖なる集いの場所である。なぜなら、その場所こそ、神と神の子とホーリー・スピリットの三位(三者)が一体になれる場所であるからだ。その場所こそ、実相世界との接点になっているからだ。なぜ、三位(三者)は一体になるのか? 純粋一元論の必然である。すべての真実なる実在はたった一つの存在に収斂するのである。
All interference in the communication that God himself wills with his Son is quite impossible here. - interference [ìntərfíərəns] : 「干渉、妨害、障害、邪魔、支障」
- will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」
- quite [kwáit] : 「すっかり、全く、完全に」
- impossible [impásəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
❖ "All interference in ~ "「神が神の子とコミュニケーションを取ろうと意図したことに対する妨害はすべて、ここ(神聖な集いの場所)ではまったく不可能である」。
Unbroken and uninterrupted love flows constantly between the Father and the Son, as Both would have it be. And so it is.- unbroken : 「壊れていない、完全な、連続した、破られない、不屈の」
- uninterrupted : 「途切れない、中断なしの、連続した、不断の、一体となった」
- flow [flóu] : 「流れる、満ちる」
- constantly [kánst(ə)ntli] : 「絶えず、しきりに、絶え間なく、常に」
- between A and B : 「AとBの間に」
- would [wúd] : 「〜したいと思う」
- both [bóuθ] : 「両方、双方、両者」
- have [SVO do] : 「〜に〜させる」
❖ "Unbroken and uninterrupted ~ "「壊れることも途絶えることもない愛が、父なる神と神の子の間に絶えず流れている」。"as Both would ~ "直訳すると、「両者が、愛がそうであることを望んだように」。つまり、父なる神も神の子も、両者の愛が絶え間なく流れ合って欲しいと望んでおり、その通りになっている、ということ。そして、まさに、"And so it ~ "「それはそうなっている」。愛は絶え間なく流れている。