●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-12.III.3:1 ~ T-12.III.4:8

3. Whenever you become angry with a brother, for whatever reason, you are believing that the ego is to be saved, and to be saved by attack.

  • Whenever [(h)wenévə(r)] : 「〜するときはいつでも」
  • angry [ǽŋgri] : 「腹を立てて、立腹して、怒って」
  • be angry with : 「〜に対して怒る、〜に腹を立てる」
  • for whatever reason : 「理由のいかんにかかわらず、どんな理由であれ」
  • be to do : 「〜すべきだ、〜できる、〜する運命だ」
  • save [séiv] : 「救う、助ける、確保しておく、取っておく、残しておく」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
❖ "Whenever you become ~ "「理由がなんであれ、あなたが同胞に対して怒りを感じるときはいつでも、」"you are believing that ~ "「あなたはthat以下を信じていることを示している」。"that the ego is to be ~ "「エゴは確保しておくべきであり、しかも(他者を)攻撃することで確保すべきである」と信じている。これがエゴの思考システムの根幹をなす。攻撃し、分離を維持するのである。



If he attacks, you are agreeing with this belief; and if you attack, you are reinforcing it.
  • agree [əgríː] : 「同意する、合意する、賛成する」
  • agree with : 「〜に同意する、〜と一致する 」
  • reinforce [rìːinfɔ́ː(r)s] : 「強化する、補強する、強固にする、強める」
❖ "If he attacks, you ~ "「もし同胞が攻撃するなら、あなたはこの信念に同意するであろうし、」この信念とは、エゴは確保すべきであると信じること。"and if you attack, you ~ "「もしあなたが攻撃するなら、この信念を補強することになる」。いずれにしても、攻撃がからんでくると、それはエゴの確保につながる。



Remember that those who attack are poor. Their poverty asks for gifts, not for further impoverishment.
  • Remember [rimémbə(r)] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
  • poverty [pɑ́və(r)ti] : 「貧乏、貧困、貧窮、欠乏、不足、欠如」
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント、与えること」
  • further [fə́ː(r)ðə(r)] : 「なお一層の、さらなる、追加的な」
  • impoverishment [impάvəriʃmənt] : 「窮乏化、貧困化」
❖ "Remember that those ~ "「攻撃する者は貧しいのだと覚えておきなさい」。"Their poverty asks for ~ "「彼らの困窮は与えられることを要求しており、決して、さらなる困窮を望んでいるのではない」。彼らは真に何を与えられたいと要求しているのか、ここを間違えば問題は泥沼化する。



You who could help them are surely acting destructively if you accept their poverty as yours.
  • surely [∫úə(r)li] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」
  • destructively [distrʌ́ktivli] : 「破壊的に」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "You who could help ~ "「もしあなたが、彼らの困窮をあなたのものとして受け入れるならば、彼らを助け得るあなたは、確実に破壊的な行動をとっていると言える」。貧しい者が物質的なものを要求し、あなたもまた、物質的なものに窮していて貧しいと認めるなら、せっかく彼らの心を救い出せる力のあるあなたが、同胞とあなたの両者を確実に破壊するような行動をとっていることになるのだ。つまり、共に幻想の世界のワナにはまったままで、実相の世界に目覚めることが出来ない。



If you had not invested as they had, it would never occur to you to overlook their need.
  • invest [invést] : 「〜を投資する、出資する」
  • occur [əkə́ː(r)] : 「起こる、発生する、生じる、浮かぶ、思い付く、気付く」
  • overlook [òuvə(r)lúk] : 「見て見ぬふりをする、見過ごす、大目に見る」
❖ "If you had not ~ "ここは仮定法過去完了、過去の事実に反することを仮定している、「もしあなたが、彼らがしたように(何か物質的なものに)投資していなかったのなら、」"it would never occur ~ "ここは"it ~ to ~ "の構文、「彼らの必要性を見落とすようなことは、決してあなたに起きなかったであろう」。たとえば、彼もお金に心奪われ、あなたもお金に入れ込んでいたから、彼がお金を欲しがる本当の理由、その必要性をあなたは察知することが出来なかったのだ。あるいは、たとえば、彼も病気を治したいと願い、あなたも病気を治したいと思っていたから、彼の病気を治すために必要な心の覚醒(ヒーリング)という一番大切なことをあなたは見過ごしてしまった。



4. Recognize what does not matter, and if your brothers ask you for something "outrageous," do it because it does not matter.
  • Recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する、〜を認証する」
  • matter [mǽtə(r)] : 「重要である、重要になる、問題である、問題となる」
  • outrageous [autréidʒəs] : 「極めて侮辱的な、怒り狂った、非道な、無法な、極悪な、乱暴な」
❖ "Recognize what does ~ "「重要でないものを見極めなさい」。"and if your brothers ~ "「そして、もしあなたの同胞があなたに、何か『極めて非道な』ことを要求したなら、」"do it because it does ~ "「それは重要ではないので、要求されたことをやりなさい」。ここで思い出さなくてはならないことは、右の頬を叩かれたなら左の頬も差し出せというイエスの言葉。あるいは、もっと極端に、イエスが自らの磔刑を受け入れたことである。イエスにとって肉体は重要なものではなかった。肉体が幻想に過ぎないことを知っていたからだ。イエスは肉体を超越し、いわば、イエスの実体は肉体から離れて、あるいは肉体を抜け出て、すでにアセンションしていたと言っていいだろう。イエスの同胞が磔刑という『極めて非道な』ことを要求したとき、イエスは肉体への攻撃など重要でないと知っていたからこそ、何の抵抗も反抗もせずに、静かにそれを受け入れた。そう考えるのが妥当ではないだろうか。そして、幻想の肉体から抜け出たイエスは磔刑の痛みさえ感じなかったと言っておこう。



Refuse, and your opposition establishes that it does matter to you.
  • Refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する、断る」
  • opposition [ɑ̀pəzí∫n] : 「反対、敵対、敵、対立」
  • establish [istǽbli∫] : 「成立させる、確立する、達成する」
❖ "Refuse, and your ~ "「拒絶をしてみなさい。そうすれば、あなたが反対することは、その要求があなたにとって重要であることを確立してしまうのである」。もしイエスが磔刑に抵抗したなら、磔刑がイエスにとって非常に重要なものとなっていただろう。その場合、もちろん、磔刑は非常な痛みを伴ったことであろう。だからこそ、ACIMではイエスの磔刑を考えるときに、決してレベルの履き違えをしないようにと要求しているのだ。つまり、幻想の世界からイエスの磔刑をとらえるのではなく、実相の世界からイエスの磔刑を見るべきなのである。そうすれば、磔刑自体も幻想であり、非実在であり、まったく重要な意味などないことが理解できる。したがって、イエスは磔刑を受け入れ、いわば磔刑を受け流したのだ。2000年前のイエスの弟子達が、そこまで深い理解を出来たかどうか非常に疑問である。後年、パウロがイエスの磔刑をどう解釈したか、皆さんは十分承知しているだろう。天のイエスはパウロの解釈をどう思ったことであろうか。



It is only you, therefore, who have made the request outrageous, and every request of a brother is for you.
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • outrageous [autréidʒəs] : 「極めて侮辱的な、怒り狂った、非道な、無法な、極悪な、乱暴な」
❖ "It is only you, therefore ~ "「したがって、要求を非道なものとするのは、ただあなた一人である」。あなたが要求を非道だと感じ、それを拒否することで、その要求が本当に非道なものとして現実化する。"and every request of ~ "「同胞の要求のすべては、あなたのためなのである」。同胞があなたのためを思って要求しているというのではない。そうではなく、どんな要求であろうと、あなたが主体となって認識、判断するなら、それはあなたのためになる、ということ。



Why would you insist in denying him? For to do so is to deny yourself and impoverish both. He is asking for salvation, as you are.
  • insist [insíst] : 「〜を強く主張する」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • impoverish [impɑ́v(ə)ri∫] : 「〜を貧しくする、〜を貧困化する」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "Why would you ~ "「なぜあなたは、がんとして彼を否定しようとするのか」。"For to do so is ~ "「と言うのも、彼を否定することはあなた自身を否定することでもあり、両者を貧しくしてしまうからだ」。自他一如。"He is asking for ~ "「彼は、あなたがそうであるように、救いを求めているのである」。救いの求めに対して、正当な対処は愛をもって臨むことである。ここまで来ると、イエスが「汝の敵を愛せよ」と言った意味が鮮明になってくるではないか。



Poverty is of the ego, and never of God. No "outrageous" requests can be made of one who recognizes what is valuable and wants to accept nothing else.
  • Poverty [pɑ́və(r)ti] : 「貧乏、貧困、貧窮、欠乏、不足」
  • outrageous [autréidʒəs] : 「 極めて侮辱的な、乱暴な、理不尽な」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する、〜を認証する」
  • valuable [vǽljəbl] : 「役立つ、有益な、重要な、貴重な」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "Poverty is of ~ "「貧窮とはエゴのものであって、決して神のものでなない」。神はすべてを包含するもの(all-encompassing)であるから、不足という概念自体がない。"No "outrageous" requests can be ~ "「いかなる『極めて侮辱的な』要求も、何が価値があるものかを認識し、それ以外を受け入れたくないと思う人によってなされることはない」。つまり、実相を認識し、幻想を排除しようという人は、決して、たとえば磔刑などという惨(むご)い要求などするわけがない、ということ。
 
 
 

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