●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-27.VII.5:1 ~ T-27.VII.6:8

5. This is the purpose of the world he sees. And looked at thus, the world provides the means by which this purpose seems to be fulfilled.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに」
  • provide [prəváid] : 「提供する、供給する、与える、供与する」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • fulfill [fulfíl] : 「果たす、全うする、満たす」
❖ "This is the purpose of ~ "「これが、彼の目にする、世界の目的である」。エゴの思考システムから一歩も外に出ることなく、弱肉強食の世界を演ずること、それがこの世界の目的。苦の原因は心の外にあって、苦から逃れるためには、苦の原因与える外部の他者を攻撃するのが正当であり、それが世界を苦から救うことだと理解されているのだ。"And looked at thus ~ "「世界はそのように見られているので、世界は、この目的が果たせそうな手段を提供している」。弱肉強食を増大させるような手段である。たとえば、物、金、地位、名声、愛欲、憎悪、嫉妬、恨み、等々は、多かれ少なかれ、この世界における弱肉強食を煽り立て、復讐心と攻撃心をかき立て、数々の苦を生み出している。エゴは、人間達をエゴの思考システムに留め置くために、そんなものを手段に使っているのだ。



The means attest the purpose, but are not themselves a cause.
  • attest [ətést] : 「証言する、証明する」
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因」
❖ "The means attest ~ "「手段は目的を証言する」。手段を見れば、その目的がおのずとわかる、ということ。ナイフを見れば、切るか刺すか、その目的は一目瞭然だ。"but are not ~ "「しかし、手段は、それ自体は、原因ではない」。ナイフは、相手を刺ための手段ではあるが、それ自体は、刺そうとする原因ではない。原因は、たとえば、他者への恨み、ということになるはずだ。



Nor will the cause be changed by seeing it apart from its effects.
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
❖ "Nor will the cause ~ "「また、原因は、その結果から離れて見られることで変化させられることはない」。結果を度外視することで、そもそもの原因が変化することはない。たとえば、ナイフで刺されようが拳で殴られようが、結果が異なったとしても、原因は恨みであることに変わりはない。



The cause produces the effects, which then bear witness to the cause, and not themselves.
  • produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する、形成する」
  • bear [bέər] : 「生む、生み出す、〜を身につける」
  • witness [wítnəs] : 「目撃者、証人、証拠、証言」
❖ "The cause produces ~ "「原因が結果を生み出す」。因果律である。"which then bear ~ "「そして、原因は、原因自体ではなく、その結果を証言することになる」。この結果を招いたものは、その原因である、というように、原因が結果を説明する、あるいは証言するのだ。原因が原因自体を説明するわけではない。



Look, then, beyond effects. It is not here the cause of suffering and sin must lie.
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しむこと、苦しみ、苦痛、苦難、苦悩」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ "Look, then, beyond ~ "「ならば、結果を越えて見てみなさい」。結果ばかり見るのではなく、結果を越えて、その原因をしっかり見つめなさい。苦という結果ばかり見るのではなく、苦がどうして生まれてくるか、その原因が本当はどこにあるのか、しっかり見定めなさい。"It is not here ~ "「苦痛や罪の意識が存在するに違いない原因は、ここにあるのではない」。あなたの苦や罪の原因は、あなたが目にする外の世界にあるのではない。他者が原因となってあなたの苦や罪が生み出されているのではないのだ。



And dwell not on the suffering and sin, for they are but reflections of their cause.
  • dwell on : 「〜をくよくよ考える、こだわる、思案する」
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、現れ、しるし、兆候」
❖ "And dwell not on ~ "「そして、苦痛や罪の意識をくよくよ考えていてはいけない」。"for they are but ~ "「なぜなら、苦痛や罪の意識は、それらの原因の反映に過ぎないからだ」。苦や罪の結果ばかりくよくよと考えて、その原因に目をやらないようではいけない。結果は原因の反映であって、原因こそ探し出さなくては、問題は解決されないのだ。あなたの苦と罪を解決するには、その原因をしっかり見定めなければならない。



6. The part you play in salvaging the world from condemnation is your own escape.
  • part [pάːrt] : 「分担、役、役目、役割」
  • salvage [sǽlvidʒ] : 「救い出す、救助する」
  • condemnation [kὰndemnéiʃən] : 「有罪宣告、激しい非難、糾弾」
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、逃避、回避」
❖ "The part you play ~ "「この世界を有罪宣告から救い出すための、あなたが担った役割は、あなた自身が有罪宣告から逃れることである」。世界を苦と罪から救い出すには、あなたがあなた自身の苦と罪から逃れることが必要なのだ。あなたが自分を救うことが、世界を救うことにつながる。



Forget not that the witness to the world of evil cannot speak except for what has seen a need for evil in the world.
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、見落とす」
  • evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害、災害、不運」
  • speak for : 「〜の代弁をする、〜をかばう、〜を代表する」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • need [níːd] : 「必要性、必要なもの、必要物」
❖ "Forget not that ~ "「that以下を忘れてはいけない」。"that the witness to ~ "「悪の世界を証言する者は、」悪の世界は正当だと証言するものは、「世界には悪が必要だと見る者たち以外の代弁者になり得ない、」ということを忘れてはいけない。苦と罪の世界を正当だと信じる者は、世界には苦と罪が必要だと考えている。奪い奪われ、騙し騙され、恨み恨まれする世界の現実には、苦と罪は付き物であって、必要でさえある、と信じているのだ。それがなかったら、エゴの思考システムは、根底から崩れてしまうからだ。



And this is where your guilt was first beheld. In separation from your brother was the first attack upon yourself begun.
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • first [fə́ːrst] : 「初めて、最初」
  • beheld [bihéld] : 「behold の過去・過去分詞形」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • begun [bigʌ́n] : 「begin の過去分詞形」
  • begin [bigín] : 「始まる、着手する」
❖ "And this is where ~ "「この点にこそ、あなたの最初の罪が見いだされるのである」。苦も罪も必要だと信じること自体に、あなたの最初の過ちがあり、最初の罪が生み出されるのだ。つまり、あらゆる想念は現実化するので、罪が必要だというあなたの想念も現実化し、あなたの心に罪が生まれたのである。"In separation from ~ "意訳する、「あなたが、あなたの同胞から分離することで、あなた自身への攻撃が始まったのである」。本来、単一存在であった神の子が分離分裂して、多くの人間達が生み出された。自分と他者の違いが生まれたのだ。そこに攻撃性が発生する。あなたは他者を攻撃していると思っているだろうが、実は、自分自身を攻撃しているのである。



And it is this the world bears witness to. Seek not another cause, nor look among the mighty legions of its witnesses for its undoing.
  • bear witness : 「証言する」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の間に、〜のうちで」
  • mighty [máiti] : 「強力な、力のある、巨大な、重大な、多量の」
  • legion [líːdʒən] : 「大群、多数、軍団」
  • undoing [ʌndúiŋ] : 「解くこと、取り消し」
❖ "And it is this ~ "「この世界が証言しているのは、このことなのだ」。そもそも、エゴの思考システムが生まれたのは、神の子が神から分離し、その神の子も分裂して、自分と他者の区別が出来たためなのだ。弱肉強食のこの世界は、まさにそのことを証言している。"Seek not another ~ "「その他の原因を探してはいけないし、」"nor look among ~ "「証言者の大群の中に、原因を取り消しにしてくれるものを探してもいけない」。苦も罪も、原因の根本を探っていくと、神の子の分離分裂に突き当たる。二元論世界が生み出されたことに、その原因はあるのだ。それ以外の原因を探しても無駄である。そこにしか、原因はないのだから。この世界に生きる多くの証言者達、世界の苦と罪を正当だと信じる証言者の中に、苦と罪の原因を取り除いてくれる者を探しても無駄である。この幻想世界を超絶した者のみが、つまり、幻想から目覚めた者のみが、この幻想世界を苦と罪という幻想から救ってくれるのだから。



They support its claim on your allegiance. What conceals the truth is not where you should look to find the truth.
  • support [səpɔ́ːrt] : 「〜を支える、支援する、援助する、支持する」
  • claim [kléim] : 「要求、主張、申し立て」
  • allegiance [əlíːdʒəns] : 「忠誠、忠実」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
❖ "They support its ~ "「彼らは、世界があなたの忠誠を求めていることを支持している」。世界の苦と罪の正当性を証言する者たちは、あなたもまた、苦と罪の世界に忠実になるように、つまり、エゴの思考システムを忠実に実行するように、求めている。世界が忠誠をあなたに要求していることを支持している。"What conceals the truth ~ "「真実を隠している所は、あなたが真実を見つけ出すべき場所ではないのだ」。幻想のこの世界は実相の真実を、その黒雲で覆い隠している。その黒雲に過ぎない幻想世界に真実を求めても、真実は決して得られない。黒雲の中には、何も存在しないからだ。あなたが真実を見つける場所は、幻想から目覚めて初めて接することの出来る実相世界だけである。実相世界にだけ、真実は存在し得る。なぜなら、実相世界は真実だけで構成されているからだ。
 
 
 


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