8. When you want only love you will see nothing else. The contradictory nature of the witnesses you perceive is merely the reflection of your conflicting invitations.
- contradictory [kὰntrədíktəri] : 「相反する、矛盾する、正反対の」
- nature [néit∫ə(r)] : 「性質、性分、天性、本性、本質、自然」
- witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人、参考人」
- perceive [pə(r)síːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を理解する」
- merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に」
- reflection [riflék∫n] : 「反射、反映」
- conflicting [kənflíktiŋ] : 「相反する、矛盾する、相いれない」
- invitation [ìnvitéi∫n] : 「招き、招待」
❖ "When you want ~ "「あなたが愛だけを望むなら、あなたはその他のものを何も見ないであろう」。それにもかかわらず、愛以外の何かが見えてくるときは、" The contradictory nature ~ "直訳すると、「あなたが知覚する証人の正反対の性質は、単に、あなたの矛盾する招待を反映したものである」。キリストはホーリー・スピリットの証人であるという記述を思い出せば、言わんとしていることが判明する。あなたが知覚する対象に愛を感じるなら、その対象のもつ愛らしい性質が、あなたが愛を求めているのだと証言していることになる。また、あなたが対象に対して憎悪を知覚するなら、その対象のもつ憎らしい性質は、あなたが憎悪と攻撃を求めているのだと証言していることになる。もし、あなたが愛だけを求めているにもかかわらず、対象に対してそれとは正反対の憎悪を感じてしまうなら、それはあなたがホーリー・スピリットだけを師として招いているのでなく、エゴもまた、あなたが招いていることを表しており、あなたが相反する二人を招待している結果が反映してわけである。つまり、あなたが師を選択するにあたり、 コンフリクトを起こすようなダブルブッキングをしでかいしているのだ。
You have looked upon your mind and accepted opposition there, having sought it there. - accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
- opposition [ɑ̀pəzí∫n] : 「反対、敵対、対立」
- sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
- seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
❖ "You have looked upon ~ "「あなたは、あなたの心を見て、そこに相反するものを受け入れてしまっている」。"having sought ~ "分詞構文、理由、「あなたが心に、相反するものを求めたからである」。あなたが探し求めたものをあなたは見る、という記述を思い出そう。あなたが心の中にエゴ的なものとホーリー・スピリット的なものの相反する二つを目撃するなら、それはあなたが両方を心の中に追い求めた結果であるのだ。つまり、コンフリクトの原因はあなたにある。あなたがコンフリクトを招いたのである。それは相反する二人の師を同時に選択したためである。
But do not then believe that the witnesses for opposition are true, for they attest only to your decision about reality, returning to you the messages you gave them. - attest [ətést] : 「証言する、証明する」
- attest to : 「証拠立てる、証言する、証明する、立証する」
- decision [disíʒ(ə)n] : 「解決、決定、決意、決心、決議」
- reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
- return [ritə́ː(r)n] : 「戻る、帰る、返還する」
- return to : 「〜に帰る、〜に帰還する」
- message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通報、連絡事項、通信、通達」
- gave [géiv] : 「give の過去形」
❖ "But do not then ~ "「しかし、そこで、that以下を信じてはならない」。"that the witnesses for ~ "「(愛と)正反対のことを証言する証人を正しいと」信じてはならない。"for they attest only ~ "「なぜなら、その証人達は現実に対するあなたの決定を証言しているだけであって、」"returning to you ~ "分詞構文、単純接続、「あなたが彼らに与えたメッセージをあなたに返しているだけなのだから」。正反対の証言者とは、ここではエゴの証言者のこと。あなたの現実に対する決定とは、あなたがこの物質世界を現実と見なすか、神の抽象世界、実相を現実と見なすかの決定。あなたがこの物質世界を現実と見なし、エゴの証言者にそのメッセージを伝えると、受け取ったエゴの証人はそれに沿った証言をするわけである。すなわち、この世界は対極する要素で構成され、愛と憎悪、喜びと悲しみ、善と悪、平和と戦争、右と左、富と欠乏、健康と病気、プラスとマイナス、等々、その引力と斥力による力学が世界を動かし、躍動させ、ダイナミックな現実が創造されている、と証言するであろう。それは二元論の世界であり、明確な分裂、分離、対立、闘争、奪い合い、生と死を意味いている。時間と空間の存在を証言するのである。
Love, too, is recognized by its messengers. If you make love manifest, its messengers will come to you because you invited them.- recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する、〜を認証する」
- messenger [més(ə)n(d)ʒə(r)] : 「電報配達人、使者、使い走り」
- make A B [SVOC] : 「AをBの状態にする」
- manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明瞭な」
- invite [inváit] : 「招待する、招く、案内する」
❖ "Love, too, is recognized ~ "「愛もまた、愛の使者によって認識される」。"messengers"「使者」は前文の"witnesses"「証人」と同列の言葉。ホーリー・スピリットの証言者のこと。"If you make love ~ "「もしあなたが、愛を明白にすれば、」つまり、愛を求める意思を明確に示せば、"its messengers will ~ "「愛の使者はあなたの元へやって来るであろう」。"because you invited ~ "「なぜなら、あなたが愛の使者を招いたのだから」。前文に引き続いて、あなたが神の抽象の世界、実相を現実であると決定すれば、そのメッセージはホーリー・スピリットの証言者に伝わり、証言者はそれに沿った証言をする。すなわち、この世界は神から分離した心が罪と罰への恐れを抱き、自己を乖離してエゴを仕立て上げ、そのエゴが分離を象徴する幻想世界を外部に投射した、幻想の世界であると証言する。真の世界は神の世界であり、そこは純粋一元論の世界、対極概念を持たない純粋な愛、喜び、平和、慈しみ、分かち合い、創造、拡張、永遠、無限、等々で構成された世界である。実相の現実は非空間、非時間の世界であると証言する。このように、二つのどちらかが正しいのであって、二つの証言が共に正しいと言うことはあり得ない。したがって、あなたはそのどちらかを選択し、一方だけを生きなくてはならない。二つを同時に心に抱えることは出来ないのだ。それは、処理できないコンフリクトを生み出し、あなたは確実に崩壊してしまうからだ。
9. The power of decision is your one remaining freedom as a prisoner of this world. You can decide to see it right. - power [páuə(r)] : 「力、能力、勢力」
- decision [disíʒ(ə)n] : 「解決、決定、決意、決心、決議」
- remain [riméin] : 「残る、残存する」
- remaining : 「残りの、残っている」
- freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
- prisoner [príznə(r)] : 「囚人、捕虜」
- decide [disáid] : 「〜しようと決心する、〜することに決める」
❖ "The power of ~ "「(何かを)決定するパワーは、この世界の捕らわれ人として、あなたに残された最後の自由である」。"You can decide ~ "「あなたは、この世界を正しく見ようとする決心をすることが出来るのである」。この世界が幻想の世界であると見抜く決心をするパワーがあなたにはある。
What you made of it is not its reality, for its reality is only what you give it. - make A of B : 「BをAの状態にする、BからAを得る、BからAを感じる」
- reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "What you made of it ~ "「あなたがこの世界から感じたことが、世界の現実ではない」。" for its reality is ~ "「なぜなら、この世界の現実は、ただ、あなたが世界に与えるものだからである」。実際、この世界は幻想であり、本当は存在しない。しかし、あなたが存在しない幻想の世界に現実性を与え、実在を感じているのである。この世界を作ったのはあなたなのだ。あなたの心が作ったのであって、真の創造主が創ったのではない。聖書の創世記は誤りなのだ。もっと正確に言えば、創世記の創造主はデミウルゴスという低級な神であり、ACIMの神とは何の関係もない。その点、グノーシス主義の洞察は正しい。さらに言えば、2000年前、イエスはそのことを知っていた。つまり、旧約聖書の神が真の神ではないことを知っていたのだ。その事実はトマスの福音書を読めば痛いほど分かる。
You cannot really give anything but love to anyone or anything, nor can you really receive anything but love from them. - receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
❖ "You cannot really give ~ "「あなたは誰かに、あるいは何かに本当に与えることが出来るのは愛だけである」。"nor can you really ~ "「また、あなたが誰かから、本当に受けとることが出来るのは愛だけである」。
If you think you have received anything else, it is because you have looked within and thought you saw the power to give something else within yourself. - within [wiðín] : 「部で、内側は」
- saw [sɔ́ː] : 「seeの過去形」
- within : 「〜の中に、〜の内に」
❖ "If you think you have ~ "「もしあなたが、愛以外の何かを受け取ったと思ったなら、」"it is because you ~ "「それは、あなたが、あなたの内側を見て、あなた自身の中に他の何かを与えることの出来るパワーを見たと思ったからである」。与えることが出来るものも、受け取ることが出来るものも愛だけであるのに、あなたが同胞から受け取った愛が何かほかのものように感じたなら、それは、あなたが愛以外の何かほかのものを与えるパワーをもっていると自分を見ているからである。たとえば、同胞から受けた愛の中に冷ややかな憎悪を感じたなら、それは、あなたが人を憎悪するパワーをもっていると自分を見ている証拠である。
It was only this decision that determined what you found, for it was the decision for what you sought.- decision [disíʒ(ə)n] : 「解決、決定、決意、決心、決議」
- determine [ditə́ː(r)min] : 「決心する、決定する」
- found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
- find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす、検出する」
- sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
- seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
❖ "It was only this decision ~ "「あなたが何を見出したかを決定するのは、ただ、この決心である」。"for it was the decision ~ "「なぜなら、それは、あなたが何を探し求めるかを決定した決心であるからだ」。あなたが愛のみを見出すと決心したなら、あなたが同胞から受ける愛は愛そのものであろう。それは、あなたが愛のみを探し求めようと決心したからである。しかし、あなたが愛のみならず、愛に隠れた憎悪や嫌悪さえも見出そうと決心したなら、同胞から受ける愛に懐疑と不信を見出すだろう。それは、あなたが愛のみを探し求めず、憎悪さえも追い求めようと決心したためである。