7. The present offers you your brothers in the light that would unite you with them, and free you from the past.
- present [préznt] : 「今、現在」
- offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、ささげる、提供する」
- unite [junáit] : 「〜を結合させる、一つにする、結び付ける」
- unite A with B : 「AをBに結びつける」
- free [fríː] : 「〜を自由にする、解放する」
❖ "The present offers you ~ "「現在という時は、あなたと同胞達を結びつける光の中で、あなたの同胞をあなたに差し出している」。"and free you from ~ "「そして、あなたを過去から解放するのである」。あなたとあなたの同胞を結びつける光とは、実相世界の愛と考えていいだろう。今という時のこの瞬間において、実相世界の絶対的愛があなたとあなたの同胞を結びつけるのである。その同胞は、過去の同胞でもなく、未来の同胞でもなく、今現在の同胞である。そのことを、現在があなたに同胞を差し出している、と表現している。
Would you, then, hold the past against them? For if you do, you are choosing to remain in the darkness that is not there, and refusing to accept the light that is offered you. - hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
- choose [t∫úːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
- remain [riméin] : 「とどまる、滞在する、残る、残存する」
- darkness [dɑ́ː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
- refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する、断る」
- accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "Would you, then, hold ~ "「それなのに、あなたは同胞達に対抗して過去を保持したいと望むのか」。同胞達の過去の罪を持ち出して、同胞達を非難しようとするのか、といった意味合い。"For if you do, you are ~ "「なぜなら、もしあなたがそんなことをすれば、あなたは、そこにありもしない暗闇のなかに留まることを選択したことになり、」"and refusing to accept ~ "分詞構文、単純接続、「あなたに差し出された光の受け入れを拒否していることになるからだ」。暗闇の中に留まるとは、無明(むみょう)の状態に留まること、つまり、真実を知覚できない状態、盲目の状態に留まること。あなたに差し出された光の受け入れを拒絶するとは、あなたに差し出された真の愛の受け入れを拒絶すること。愛の受け入れを拒絶し、独り暗闇の中に留まって、他者の過去の罪を責め、非難することになるのである。
For the light of perfect vision is freely given as it is freely received, and can be accepted only without limit. - perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完ぺきな、完全な」
- freely [fríːli] : 「制限されずに、自由に、惜しみなく」
- receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する」
- without limit [límit] : 限りなく、制限なく、無制限に
❖ "For the light of perfect ~ "「なぜなら、完璧なヴィジョンの光は、それが自由に受けとられ、まったく制限なしに受け入れられることが可能となるにしたがって、自由に与えられるからだ」。完璧なヴィジョンの光とは、真に実在する実相世界を見渡すことが出来る光、愛や喜びや慈悲に満ちた光、ということであろう。つまり、愛や喜びや慈悲に満ちた心(光)によって、真実の実相世界のヴィジョンが見えてくるわけだ。その光は、制限なく受け入れられる環境が整ったとき、あなたに与えられる。疑いを持ったなら、光は与えられないだろう。
In this one, still dimension of time that does not change, and where there is no sight of what you were, you look at Christ and call his witnesses to shine on you because you called them forth. - still [stíl] : 「静止した、じっとした、動かない」
- dimension [dimén∫n] : 「次元、相」
- sight [sáit] : 「視界、景色、光景、視覚、視力」
- look at : 「〜を見る」
- witness [wítnəs] : 「目撃者、証人、参考人、証拠、証言」
- shine [∫áin] : 「輝く、光る」
- call A to do : 「Aに〜するように呼びかける」
- call forth : 「呼び出す、呼び起こす、〜を引き出す」
❖ "In this one, still dimension ~ "「変化しない時間の静止した一次元の中で、」"and where there is no ~ "「そこには、あなたがそうであった姿などないのだが、」"you look at Christ ~ "「あなたはキリストを見、キリストの証言者があなたの上で輝くようにと呼びかけるのである」。"because you called ~ "「なぜなら、あなたが彼らを呼び出したのであるから」。さて、難解である。時間は過去から未来へ向かう一次元のベクトルである。その中にあって、今、完璧なヴィジョンを与えてくれる光が差し込んできたのだ。その光の中で過去を見れば、過去の出来事は幻想に過ぎないことがわかり(つまり、夢を見ていたに過ぎないとわかり)、過去のあなた自身、かつてそうであった自分自身は、実は時間の中に存在しないことが理解される。実在は今しかないのである。あなたは、光の中でキリストの姿を目撃する。そして、多くの同胞達が、あなたが見ているその人はキリストであると証言してくれるのだ。「あなたの上で輝く」とは、したがって、「あなたに証言してくれる」という意味だと思っていいだろう。では、なぜ同胞達はその場に居合わせるのか? それは光の中であなたが彼らを呼んだからだ。つまり、あなたの愛や喜びや慈悲が同胞を引き寄せ、あなたを彼らと結びつけ、あたかも同体であるかのように、あなたが見るキリストが彼らにも見え、彼らの見るキリストがあなたにもはっきりと見えて来るのである。あなたと同胞達は互いに自分たちが見ているその人はキリストであると証言し合い、愛や喜びや慈悲が分かち合われるとこになる。こんな感じでどうであろうか?
And they will not deny the truth in you, because you looked for it in them and found it there.- deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
- truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理」
- look for : 「〜を探す」
- found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
❖ "And they will not ~ "「そして、証言者達は、あなたの中の真実を否定したりしないであろう」。"because you looked ~ "「なぜなら、あなたは、真実を彼らの中に探したのであり、そこに真実を見出したからだ」。あなたと証言者である同胞達が、ほとんど重なり合って、自他一如の状態である。あなたの中の真実とは、あなたの心の中の完全に正しい部分、つまり、キリストのことである。あなたの心の中にキリストが住んでいることを証言者達は否定したりしない。逆に、ちゃんとキリストがいることを証言してくれるのだから。あなたはそのキリストを同胞の中に見出そうとしてきた。そして、それを発見したのである。そのとき、自他一如によって、あなた自身の中のキリストをも発見したことになる。このようにして、神の子達は自分たちの心の中に例外なくキリストが住まっていることを知るのである。そして、そのキリストを機軸にして、神の子達は再統一されていく。すなわち、神の子は一人、心は一なる心(Mind)となるのである。
8. Now is the time of salvation, for now is the release from time. - salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
- release [rilíːs] : 「解放、解き放すこと、解除、免除」
❖ "Now is the time of ~ "「今とは、救いの時間である」。"for now is the release ~ "「なぜなら、今とは時間からの解放であるからだ」。実相世界と接点を持てるのは過去でも未来でもなく今現在である。この瞬間が永遠に感じられたとき、実相世界の無時間性を経験したことになる。つまり、時間からの解放である。時間から解放されるのだから、過去は夢のような幻想だと直覚でき、過去の罪の意識から救い出されるわけだ。
Reach out to all your brothers, and touch them with the touch of Christ. - reach [ríːt∫] : 「伸びる、向かう」
- reach out to : 「〜に手を差し出す、〜に接触する、〜と心を通わせる」
- with the touch of : 「〜にさわって、〜にふれて」
❖ "Reach out to all ~ "「あなたの同胞すべてに手を差し伸べなさい」。"and touch them with ~ "「そして、キリストに触れるつもりで彼らにさわりなさい」。同胞の中のキリストとあなたの中のキリストが触れ合うのだ。キリストが複数いるかように描かれているが、自他一如であって、実相世界ではもちろんキリストは一人、一なるキリストである。
In timeless union with them is your continuity, unbroken because it is wholly shared. God's guiltless Son is only light. - timeless [táimlis] : 「時間を超越した、永久の、永遠の」
- union [júːnjən] : 「結合、合併、融合、団結」
- continuity [kɑ̀nt(ə)n(j)úːəti] : 「連続性、継続性」
- unbroken : 「壊れていない、完全な、連続した、破られない」
- wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として」
- share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
- guiltless [ɡíltlis] : 「罪のない、無辜(むこ)の、潔白な」
❖ "In timeless union ~ "「同胞達との時間を超越した結びつきの中に、あなたの連続性がある」。"unbroken because ~ "分詞構文、単純接続、「その連続性は、完全に分かち合われるので、壊されることはない」。同胞達との真の結びつきは、この幻想世界で達成されるのではなく、無時間の実相世界で成就される。その無時間性があなたの連続性であり、つまり、無時間であるがゆえに、あなたの連続性は永遠不変を意味することになる。実相世界の同胞達は、その永遠不変を分かち合い、永遠不変を生きるのである。分かち合われる永遠不変は拡張増大し、破壊されることはない。"God's guiltless Son ~ "「無辜(むこ)なる神の子こそが光なのである」。神の子の別名が光の子となる。光を実相世界の象徴と考えてもいいし、つまり、愛や喜びや慈悲、平和の象徴として光という言葉が使われているととらえてもいいし、現実に実相世界の純粋な光が存在し、輝いているのだと考えてもいいだろう。しかし、実相の世界は抽象の世界であり、想念の世界であるから、電磁波としての光の存在は首を傾げたくなるが、愛や美といった純粋の抽象が、レベルや次元を超越して、光の現象として発生するという筋書きはなかなか魅力ある発想である。
There is no darkness in him anywhere, for he is whole. Call all your brothers to witness to his wholeness, as I am calling you to join with me. - darkness [dɑ́ː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
- anywhere [éni(h)wèə(r)] : 「どこでも、どこかに、どこへでも」
- whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の」
- witness [wítnəs] : 「証言する、証明する」
- wholeness 「hóulnis] : 「全体性、完全性」
- join [dʒɔ́in] : 「加わる、加入する、参加する、交わる」
❖ "There is no darkness ~ "「無辜(むこ)なる神の子のどこにも闇はない」。"for he is ~ "「なぜなら、彼は完全であるからだ」。"Call all your brothers ~ "「神の子の完全性を証言してくれるようにと、あなたの同胞に声を掛けなさい」。"as I am calling ~ "「ちょうど、私があなたに、私に加わるようにと声を掛けているように」。この場面では、あなたと同胞と神の子とイエスが登場しているが、あなたと同胞は神の子と同体である。あなたや同胞の真の姿である無辜(むこ)なる神の子のことであるから、キリストと考えてもいい。したがって、神の子の全体性を証言するとは、あなたや同胞の中に住まう完全なるキリストを目撃することと解釈していい。そして、イエスはホーリー・スピリットの代弁者として、つまり、キリストが顕現したものとして、あなたや同胞にホーリー・スピリットの思考システムに参入するように声を掛けているということになる。
Each voice has a part in the song of redemption, the hymn of gladness and thanksgiving for the light to the Creator of light. - have a part in : 「〜に参加する、〜に加担する、一枚かむ」
- redemption [ridém(p)∫n] : 「贖い、贖罪、救済、解放、償い、救出」
- hymn [hím] : 「賛美歌、聖歌」
- gladness [ɡlǽdnis] : 「喜び、喜ばしさ」
- thanksgiving [θæ̀ŋ(k)sgíviŋ] : 「感謝、感謝の気持ち」
- Creator [kriéitər] : 「創造者、創作者、創設者」
❖ "Each voice has ~ "「(呼びかけ合う)各々の声は、贖罪(解放)の歌に加わっていく」。"the hymn of gladness ~ "「それは、光の創造主に向けられた、光への喜びと感謝の賛美歌である」。この辺の文章は理屈で解釈しようとせず、声に出して朗読してみるべき箇所である。
The holy light that shines forth from God's Son is the witness that his light is of his Father.- shine [∫áin] : 「輝く、光る」
- forth [fɔ́ː(r)θ] : 「前へ、先へ、前方へ、外部へ」
❖ "The holy light that ~ "「神の子から輝き出(い)でる神聖な光は、その光は父なる神のものであると証言しているのだ」。神の子から神聖な光が輝き出しているが、その源は父なる神の光なのだ、ということ。つまり、神の子は、神聖な光をも神から継承したことになる。