●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-18.VI.9:1 ~ T-18.VI.10:7

9. The body is outside you, and but seems to surround you, shutting you off from others and keeping you apart from them.

  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外側に」
  • seem [síːm] : 「〜のように見える、〜するように思われる」
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む」
  • shut off : 「切り離す、除外する、隔離する」
  • keep [kíːp] [SVOC] : 「〜の状態にしておく、保つ、〜にしておく」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "The body is ~ "「肉体は、あなたの外にある」。"and but seems to ~ "「しかし、肉体は、あなたを包み込んでいるように見える」。"shutting you off from ~ "分詞構文、付帯状況、「そして、肉体はあなたを他者から切り離し、あなたを他者から隔離している」。肉体がそのように存在している、と言うより、肉体がそのように見えるように、あなたが幻想として肉体を描いているのだ。



It is not there. There is no barrier between God and his Son, nor can his Son be separated from himself except in illusions.
  • barrier [bǽriə(r)] : 「柵、垣根、フェンス、障害、障壁、バリア」
  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBの間に」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す、切り離す」
  • except [iksépt] : 「〜以外は、〜を除いては、〜を別にすれば」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "It is not ~ "「肉体はそこにはない」。あなたの外に肉体があるわけではない。単なる幻想なのだから、肉体それ自体が存在してはいないのだ。従って、"There is no barrier ~ "「神と神の子の間にバリアは存在しないし、」"nor can his Son be ~ "「幻想の中を除いて、神の子が、神の子自身から分離させられることもないのだ」。実相世界においては、神の子は単一存在である。しかし、神から分離した後、神の子は自らを分裂させ、自己と他者を分離したのである。その象徴が肉体である。しかし、それはあくまでも、神の子が勝手に夢見る幻想であって、真実は、つまり、実相的には、神の子は分離などしてはいない。



This is not his reality, though he believes it is. Yet this could only be if God were wrong.
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • though [ðóu] : 「〜にもかかわらず、たとえ〜でも、〜とはいえ」
  • wrong [rɔ́(ː)ŋ] : 「間違った、誤っている」
❖ "This is not ~ "「これは、神の子の実相ではない」。神の子同士が分離しているのは、実相世界から見れば、真実ではない。"though he believes ~ "「神の子は、そうであると信じているのだが」。神の子は、自分たちが分離しているものと信じている。"Yet this could only be ~ "ここは典型的な仮定法過去、現在の事実に反することを仮定して叙述している、「しかし、このことは、仮に神が誤っているとしたら、可能なことに過ぎない」。しかし、神は誤らないから、神の子が分離することは不可能である。



God would have had to create differently, and to have separated himself from his Son to make this possible.
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • differently [díf(ə)r(ə)ntli] : 「異なって、違って、そうではなく」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す、切り離す」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る、なし得る」
❖ 仮定法は続き、"God would have had ~ "「神は、異なった形で創造しなくてはならなかっただろう」。"and to have separated ~ "「そして、これを可能とするために、神は神自身を神の子から分離しなくてはならなかったろう」。これを可能とするためにとは、神の子が互いに分離することを可能にするため。神は神の子に、神の属性のすべてを与えた。もし、神の子に分離という属性を与えたのなら、神自身が分離という属性を持っていなくてはならない。したがって、神は神の子を分離した状態にしておいたことであろう。



He would have had to create different things, and to establish different orders of reality, only some of which were love.
  • different [díf(ə)r(ə)nt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • establish [istǽbli∫] : 「確立する、達成する、樹立する」
  • order [ɔ́ː(r)də(r)] : 「自然の理法、秩序、道理」
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ 仮定法は続いて、"He would have ~ "「神は、異なったものを創造しなくてはならなかったろう」。今ある実相世界とは異なった実相世界を創造しなくてはならなかったろう。"and to establish ~ "「そして、実相の、今とは異なった秩序を確立しなくてはならなかったろう」。"only some of which ~ "「その結果、そのいくつかだけが、愛ということになったであろう」。今ある実相世界は、そのすべてが愛であるが、神はすべてを愛とは出来ずに、いくつかは愛として創造出来ても、いくつかは愛として創造することは出来なかったろう。何を言いたいのかというと、神が分離を認めたなら、神は一元論世界を創造することが出来ず、愛と憎悪、喜びと悲しみ、平和と争い、というように、二元論の世界が出来上がり、この幻想世界と変わりない実相世界になったであろう、ということ。



Yet love must be forever like itself, changeless forever, and forever without alternative. And so it is.
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • changeless : 「変化のない、不変の」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • alternative [ɔːltə́ː(r)nətiv] : 「代わりとなるもの、代替物、取って替わるもの」
❖ "Yet love must be ~ "直訳すると、「しかし、愛は、永遠に愛自体と同じものでなければならない」。要するに、愛は、一元論の純粋な愛でなければならないということ。"changeless forever, and ~ "「愛は、永遠に変化することなく、永遠に、愛に置き換え得るものなどないのだ」。"And so it ~ "「そして、愛は、まさにそうである」。



You cannot put a barrier around yourself, because God placed none between himself and you.
  • barrier [bǽriə(r)] : 「障害物、障壁、バリア、柵、垣根、フェンス」
  • around [əráund] : 「〜の周りに、〜の周囲に」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する、取り付ける」
  • none [nʌ́n] : 「何も〜ない」
❖ "You cannot put ~ "「あなたは、あなたの周りにバリアなど作れないのだ」。"because God placed ~ "「なぜなら、神は、神自身とあなたとの間に何一つ(障害物など)置かなかったのだから」。つまり、神は分離を創造しなかったので、神の属性を継承した神の子のあなたも、あなたの周りにバリアを築いて自己を分離させることなど不可能なのだ。なぜ、神は分離を創造しなかったのか? 神と神の子の分離を望まなかったからだ。つまり、神は神の子を、神と一体のものとして創造したのである。それが、神の意思であり、愛なのである。



10. You can stretch out your hand and reach to Heaven.
  • stretch out : 「手足を伸ばす、背伸びする」
  • reach [ríːt∫] : 「伸びる、向かう、届く」
❖ "You can stretch out ~ "「あなたは、手を伸ばせば天の王国に届くのだ」。



You whose hands are joined have begun to reach beyond the body, but not outside yourself, to reach your shared Identity together.
  • join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する、連結する」
  • begun [bigʌ́n] : 「begin の過去分詞形」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜を越えて、〜の域を越えて、〜を超越して」
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外側に」
  • share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • shared : 「共用の、共有の、共通の」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、自我同一性、独自性、固有性」
  • together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
❖ "You whose hands are ~ "「手をつなぎ合わせたあなたと同胞達は、肉体を越えて、達し合い始めているのだ」。心と心が触れ合い始めている。"but not outside ~ "「(肉体を越えると言っても、) あなた自身の外側に達しているのではない」。"to reach your shared ~ "「あなた方は共に、分かち合われた本当の自分に達し始めているのである」。共に神の子という、本当の自分自身に到達し、そのことを分かち合い始めている。心と心が融合し、単一の神の子となる準備が整いつつあるのだ。



Could this be outside you? Where God is not? Is he a body, and did he create you as he is not, and where he cannot be?
  • create [kriéit] : 「〜を創造する、〜を創り出す」
❖ "Could this be ~ "「このことが、あなたの心の外側にあることなど可能であろうか」。肉体の融合ではなく、心の融合なのだから、当然、あなたの心の中で起きていることだ。"Where God ~ "「いったい、神は何処にいないというのか」。神は何処にもいる。神は遍在しているのだ。なぜなら、神はすべてを包摂(ほうせつ:all-encompassing)しているからだ。"Is he a body, and ~ "「神は肉体であろうか、そして、神は、神に似ていないようにあなたを創造したであろうか、神が存在出来ないような場所で」。神が存在出来ない幻想世界で、神とは似ても似つかない虫けらのごとき存在として、神の子であるあなたを、神は創造出来たであろうか。そんなはずはあるまい。



You are surrounded only by him. What limits can there be on you whom he encompasses?
  • surround [səráund] : 「包囲する、囲む」
  • limit [límit] : 「限度、制限、境界、端」
  • encompass [enkʌ́mpəs] : 「〜を包み込む、包囲する、取り囲む」
❖ "You are surrounded ~ "「あなたは、神によってのみ、囲まれているのだ」。"What limits can there ~ "「神が包み込んでいるあなたの上に、いったい限界など存在するだろうか」。あなたの心を包み込んでいるのは肉体ではなく、神自身である。確かに、幻想世界から見れば、肉体が心を囲み、その心の中のほんの小さな部分に神が宿っているかに見えよう。しかし、実相世界から見れば、肉体は存在すらしておらず、丸裸の心が神に抱かれているのだ。
 
  
 

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