●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-25.III.6:1 ~ T-25.III.7:9

6. Everyone here has entered darkness, yet no one has entered it alone. Nor need he stay more than an instant.
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
  • need [níːd] : 「〜する必要がある」
  • stay [stéi] : 「とどまる、居座る、滞在する」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
❖ "Everyone here ~ "「ここにいる者すべては、闇の中に入ってしまったのだが、単独で入ったのではない」。この世界、幻想世界という闇の中に、神の子全員が入ったのだ。神の子は、神から分離した後、自らも分離分裂してしまったので、ここでは、分離分裂後の多数の神の子が闇の中に入り込んだと述べている。ただし、神の子は単独で闇の世界に入ったのではなく、それぞれの心の中にホーリー・スピリットを抱いて、夢の幻想世界に入ったのだ。"Nor need he stay ~ "「誰一人として、一瞬たりとも、(この闇の幻想世界に)留まっている必要はない」。闇は幻想(夢)に過ぎないのだから、いつまでもだらだらとこの夢の幻想世界に留まる必要はない。早く目覚めて、実相世界に回帰することを願っているわけだ。



For he has come with Heaven's Help within him, ready to lead him out of darkness into light at any time.
  • come with : 「〜と共にやって来る、同伴して来る」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内部に」
  • ready to : 「いつでも〜できる、すぐに〜できる、〜する心構えができている」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、〜を連れていく」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • at any time : 「いつでも、常に、いつなりと、どんな時にも」
❖ "For he has come with ~ "「なぜなら、神の子は、心の中に天の王国の助けを抱いて、(この闇の幻想世界に)やって来たのだから」。もちろん、"Heaven's Help"「天の王国の助け」とは、ホーリー・スピリットのこと。"ready to lead him ~ "意訳する、「その天の王国の助けであるホーリー・スピリットは、いつでも、神の子を闇の中から救い出し、光の中へと導く準備が出来ているのだ」。ホーリー・スピリットの準備は整っているので、残るは、神の子自身の決断、決心だけである。



The time he chooses can be any time, for help is there, awaiting but his choice.
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • help [hélp] : 「助力、助け、援助、支援、力添え」
  • await [əwéit] : 「〜を待つ、待ち受ける、待望する」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "The time he chooses ~ "「神の子が選ぶ(ホーリー・スピリットの導きの)時は、いつでもよい」。"for help is there ~ "「なぜなら、(ホーリー・スピリットの)助けはそこにあり、神の子の選択を待っているのだから」。神の子が、幻想世界から実相世界への目覚めを選択することさえ決心すれば、いつだって、ホーリー・スピリットは神の子を天の王国へと導いてくれる。



And when he chooses to avail himself of what is given him, then will he see each situation that he thought before was means to justify his anger turned to an event which justifies his love.
  • avail [əvéil] : 「効力がある、役立つ、役に立つ、用が足りる、価値がある」
  • avail oneself of : 「〜を利用する」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情、情勢」
  • thought [θɔ́ːt] : 「think の過去・過去分詞形」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • justify [dʒʌ́stəfài] : 「正当だと説明する、弁明する、正当化する」
  • anger [ǽŋɡər] : 「怒り、憤り」
  • turn to : 「〜に変わる、〜に変化する」
  • event [ivént] : 「出来事、事件、イベント、行事」
❖ "And when he chooses ~ "「そして、神の子が、与えられた者を利用する選択をしたとき、」"what is given him"「神の子に与えられた者」とは、ホーリー・スピリットのこと。神の子が、ホーリー・スピリットの助けを利用する、つまり、助けを受け入れる選択をしたときは、"then will he see ~ "「神の子は、〜という状況の一つ一つが、神の子の愛を正当化する出来事へと変わってしまうことを目撃することになろう」。"that he thought before ~ "「以前は、神の子の怒りを正当化する手段に思えた」状況の一つ一つが、神の子の愛を正当化する出来事へと変わってしまうことを目撃することになろう。つまり、実相世界への目覚めを決心したとき、神の子のそれまでの憎しみに満ちた幻想的視点は、愛を生み出す視点に変化するのである。肉体的知覚が、実相的ヴィジョンに生まれ変わりつつあるのだ。



He will hear plainly that the calls to war he heard before are really calls to peace.
  • hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる、耳にする」
  • plainly [pléinli] : 「はっきりと、明らかに、明白に」
  • call [kɔ́ːl] : 「叫び、要求、需要」
  • war [wɔ́ːr] : 「戦争、争い」
  • heard [hə́ːrd] : 「hear の過去・過去分詞形」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "He will hear plainly that ~ "「神の子は、以前は争いの呼び声に聞こえたものが、本当は平和への呼び声であったと、明白に聞こえてくるのである」。肉体的知覚によって、あるいは肉体的頭脳による判断によって、憎しみをかき立て、争いを誘うかに見えた出来事が、実相的ヴィジョンによって見方を変えると、それが幻想であると認識出来、赦すことが出来、平和を取り戻すための出来事だと了解出来るようになる。



He will perceive that where he gave attack is but another altar where he can, with equal ease and far more happiness, bestow forgiveness.
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • altar [ɔ́ːltər] : 「祭壇、聖餐台」
  • equal [íːkwəl] : 「同等の、程度が等しい、均等な、平等な」
  • ease [íːz] : 「容易さ、たやすさ、気楽さ、安心」
  • happiness [hǽpinəs] : 「幸福、喜び、幸せ」
  • bestow [bistóu] : 「〜を授ける、与える、贈る、〜を費やす、利用する」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
❖ "He will perceive that ~ "「神の子は、that以下を知覚することになろう」。"that where he gave ~ "「神の子が攻撃を加えた場所は、神の子が赦しを与えることの出来る、また別の祭壇である」ことを知覚することになろう。"with equal ease ~ "「等しく心安らかに、さらに幸せに、」赦しを与えることの出来る、また別の祭壇であることを知覚することになろう。"altar"「祭壇」とあるが、神聖な場所、神聖な機会、と考えていい。"another altar"「また別の祭壇」とは、神の子は心の中の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇をもっているのだが、それとはまた別の神聖な場所、という意味。だから、"with equal ease ~ "「等しく心安らかに、さらに幸せに、」とは、神の祭壇の前にいるときも、心が安らいで平和な気持ちになるのだが、また別の神聖な場所にあっても、同様に心が安らいで平和になる、という意味。具体的に説明しよう。あなたは、幻想的視点に立って同胞を見たとき、同胞を罪ある者と判断し、攻撃し、優位性を確保して、あなたの特別性を確立してきたが、まったく同じ状況にあって、実相的ヴィジョンの視点に立てば、同胞に罪があるように見えたことは幻想であって、その幻想を幻想として受け入れ、受け流し、同胞の罪を赦してしまえる絶好のチャンスだと思えるようになるのである。この赦しの機会は、心の中の神の祭壇と同様に、非常に神聖な機会であって、神聖な祭壇と呼べるようなものである。そして、赦しの機会に出会ったあなたは、心が安らぎ、真実の平和を手にすることが出来るのである。



And he will reinterpret all temptation as just another chance to bring him joy.
  • reinterpret [riintə́ː(r)prət] : 「〜を再解釈する」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」
  • bring [bríŋ] : 「〜に〜をもたらす、〜を持って来る」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
❖ "And he will reinterpret ~ "「こうして、神の子は、あらゆる誘惑を、神の子に喜びをもたらすまた別のチャンスなのだと、再解釈するようになるのである」。罪をあら探しし、攻撃を加えたくなる誘惑があるとき、それは、罪を幻想と認識して赦す絶好のチャンスなのだと、それまでの解釈を逆転させることが出来るのである。そうすることによって、神の子は実相的な真の喜びを手に入れるのだ。



7. How can a misperception be a sin? Let all your brother's errors be to you nothing except a chance for you to see the workings of the Helper given you to see the world He made instead of yours.
  • misperception : 「誤った知覚、誤解」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • error [érər] : 「誤り、間違い、ミス、誤字、誤用、過失」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • working [wə́ːrkiŋ] : 「働くこと、仕事、労働、機能、仕組み」
  • helper [hélpər] : 「助手、助力者、お手伝い、後援者、助っ人」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
❖ "How can a misperception ~ "「いったい、誤った知覚が罪であろうか」。幻想を幻想として知覚出来なかったことは罪ではない。むしろ、無知(無明)と呼んだ方がいいだろう。"Let all your brother's ~ "「あなたの同胞すべての過ちを、あなたにとって、〜以外の何ものでもないものとしなさい」。"except a chance for ~ "「あなたが、あなたが作った世界に代えてホーリー・スピリットが作った世界を見るために、ホーリー・スピリットがあなたに与えた仕事なのだとあなたが見るためのチャンス以外の」何ものでもないものとしなさい。誤って同胞に罪を見ようとするときは、あなたが作った幻想世界ではなく実相世界を垣間見る絶好のチャンスだと、そのチャンスをホーリー・スピリットがあなたに与えたのだと、思えるようにしなさい。一言で言えば、同胞に罪を見る誘惑に駆られたら、それこそ、罪を赦す絶好のチャンスだと思いなさい。同胞の罪を赦すことによってのみ、あなたは幻想世界から解放されて、実相世界に目覚めることが出来るのだから。そのチャンスを、つまり、赦しという仕事を、ホーリー・スピリットがあなたに与えたのだと思えばいいのだ。



What, then, is justified? What do you want? For these two questions are the same. And when you see them as the same, your choice is made.
  • question [kwéstʃən] : 「質問、問題、疑問、問い、質疑、疑義」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "What, then, is ~ "「そこで、何が正当化されるか」。"What do you ~ "「あなたは何を望んでいるのか」。"For these two ~ "「なぜなら、この二つの質問は同じだからだ」。人は、望んだものを正当化するのだ。正当化出来るものだけを望むのである。"And when you see ~ "「この二つの質問を、あなたが同じものだと見るとき、あなたの選択がなされるのだ」。肉体的な知覚の法を思い出してもらいたい。人は、知覚したいと思うものを知覚するのである。知覚と知覚対象は、実は同じものなのだ。同様に、人は、望むものを正当化する。したがって、欲望と正当化は同じものである。このことにあなたが気付いたとき、あなたは、真の意味での選択、あるいは決心を実行することが出来る。つまり、正しい選択、正しい決心が出来るのである。知覚や欲望に左右されない、真実の選択が出来るのだ。



For it is seeing them as one that brings release from the belief there are two ways to see.
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
  • release [rilíːs] : 「解放、解き放すこと、解除、免除」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
❖ "For it is seeing them ~ "「なぜなら、それらを一つのものと見ることは、二つの見方があると信じている、その信念からの解放をもたらすからである」。知覚と知覚対象が違うものであり、欲望と正当化は別物だと信じていることは、幻想世界の見方であって、いわば、見方が二方向に分裂しているのだ。それは、この幻想世界には真実と真実でないもの、正しいことと正しくないことの、両方の相反する価値が存在するからなのである。欲望にも二方向があり、正当化にも二方向がある。愛と憎悪、それを評価する判断の善し悪しの正当化が存在する。二元論世界の必然なのだ。ところが、実相世界の見方はまったくそれと異なる。愛は、憎悪を対立概念としてもたない純粋な愛であり、正当化するまでもなく、それは真実である。欲望は一方向であり、正当化にしても真実と評価する以外の方向をもたない。一元論世界の必然なのだ。したがって、本文は、両面価値をもつというものの見方を止めて、一元論的なものの見方を採用することは、幻想世界から実相世界への解放をもたらす、といった意味合いになる。




This world has much to offer to your peace, and many chances to extend your own forgiveness.
  • offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • extend [iksténd] : 「広げる、伸ばす、拡張する、拡大する」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
❖ "This world has much ~ "「この世界は、あなたの平和を、そして、あなた自身の赦しを拡張する多くのチャンスを差し出すものをいっぱい持っている」。偽りの幻想世界ではあるが、知覚をヴィジョンに変えることで、つまり、二元論的見方から一元論的見方に変えることで、おぞましい機会が赦しの機会に質転換し、あなたに実相世界への目覚めを与えてくれることに繋(つな)がるのだ。



Such its purpose is, to those who want to see peace and forgiveness descend on them, and offer them the light.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • those who : 「〜する人々」
  • descend [disénd] : 「下りる、降りる、降下する」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
❖ "Such its purpose ~ "「この世界の目的とは、〜を望む人達にとっては、そういうものなのである」。"to those who want ~ "「平和と赦しが彼らの上に降りてきて、光を彼らに差し出してくれるのを見たいと望む人達にとっては、」この世界の目的とは、そういうものなのである。この幻想世界は、赦しの機会を与えるという目的を持っており、そのように、一元論的見方をするべきなのだ。同様に、幻想の肉体ではあるが、そこに罪を見るのではなく、赦しの機会を見ることこそ、一元論的な見方であって、そういう目的を肉体は持っていると考えればいいのだ。そいういうものの見方が出来たとき、あなたに実相的な平和が訪れるのである。
 
 
 


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