5. The Holy Spirit begins by perceiving you as perfect. Knowing this perfection is shared He recognizes it in others, thus strengthening it in both.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
- perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な、全くの」
- perfection [pərfékʃən] : 「完全、完成、完璧」
- recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を承認する」
- strengthen [stréŋkθn] : 「〜を強くする、強化する」
❖ "The Holy Spirit begins ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたが完全だと知覚することから出発する」。エゴは、あなたに罪があることから思考をスタートさせ、対して、ホーリー・スピリットは、あなたが完全に無辜(むこ)であることから思考をスタートさせる。"Knowing this ~ " 分詞構文、理由、「この完全性は分かち合われると知っているので、」神の子の完全性は誰にでも備わっているので、"He recognizes ~ "「ホーリー・スピリットはその完全性を他の者の中に認識する」。"thus strengthening ~ "「こうして、その完全性を両者の中で強化していく」。分かち合われた完全性は拡張増大していく。
Instead of anger this arouses love for both, because it establishes inclusion.
- instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
- anger [ǽŋgər] : 「怒り、憤り」
- arouse [əráuz] : 「目覚めさせる、呼び起こす」
- establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる」
- inclusion [inklúːʒən] : 「包含、含有、包括」
❖ "Instead of anger ~ "「怒りに代わって、この完全性は両者に愛を呼び起こす」。"because it ~ "「なぜならば、それは、包み込むということを成立させるからである」。エゴが他者を排他することに対して、ホーリー・スピリットは他者を包み込むことを確立させてくれる。包み込むとは、互いに完全な神の子として認め合うこと。完全な平等性を認識することになる。
Perceiving equality, the Holy Spirit perceives equal needs. This invites Atonement automatically, because Atonement is the one need in this world that is universal.
- equality [ikwɑ́ləti] : 「平等、等しいこと、同等」
- equal [íːkwəl] : 「〜と等しい、〜に相当する、同等の」
- invite [inváit] : 「招待する、招く」
- atonement [ətóunmənt] : 「贖罪、罪滅ぼし、償い」
- automatically [ɔ̀ːtəmǽtikəli] : 「無意識に、自動的に」
- universal [jùːnəvə́ːrsl] : 「世界共通の、普遍的な、全宇宙の」
❖ "Perceiving equality ~ "分詞構文、理由、「同等性を知覚するので、」"the Holy Spirit perceives ~ "「ホーリー・スピリットは同等の必要性を知覚する」。ホーリー・スピリットは、あなたも他者も同等に見ているので、あなたと他者に共通な必要性を知っている。贖罪と救いは、あなたにも他者にも必要である。神への回帰もまた、ともに必要である。"This invites Atonement ~ "「このことが自動的に贖罪を招くことになる」。"because Atonement ~ "「なぜならば、贖罪はこの世界における普遍的な必要性の一つだからだ」。
To perceive yourself this way is the only way in which you can find happiness in the world.
- this way : 「このように」
- happiness [hǽpinəs] : 「幸福、喜び、幸せ」
❖ "To perceive yourself ~ " 不定詞、名詞的用法、「あなた自身をこのように知覚することは、」自分には贖罪が必要だと感じることは、"is the only way in which ~ "「あなたがこの世界で幸福を感じることが出来る唯一の方法である」。贖罪、すなわち幻想に過ぎない罪を消滅させることは、幸せを得るための唯一の第一ゲートである。
That is because it is the acknowledgment that you are not in this world, for the world is unhappy.
- acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「認めること、承認、認識」
❖ "That is because ~ "「それは、because以下だからである」。"it is the acknowledgment ~ " ここは"it ~ that ~ "の構文、「あなたはこの世界に存在しないということを承認することになる」からだ。あなたが実在しているのは実相世界であって、この世に存在しているように感じるのは夢である。本当はこの世界に存在してはいない。"for the world ~ "「なぜなら、この世界は不幸であるからだ」。仏教では、この世は苦であるという。ACIMでは、この世界は不幸であるという(the world is unhappy)。ここには真の喜びがない。真の喜びがないから、真の幸福はない。したがって、この世が不幸であると感じることは、自分がこの世界に存在していないと承認することにつながる。なぜなら、神は不幸を感じる存在として神の子を創造したのではないからだ。しかし、ACIMはその認識にとどまることを最終としない。この幻想の世界を作ったのは神からの分離とそれに続く罪の意識の投影であった。したがって苦と痛みの幻想世界から抜け出すには、つまり、真の実相世界に回帰するには、罪の意識から抜け出さなくてはならない。それが贖罪(Atonement)となるわけである。贖罪を通じて罪の意識から抜ける、つまり、深い眠りから覚め、幻想の世界から抜け出すのである。そこは真の世界であり、神の住まう世界である。喜びがあふれており、幸福が横溢し、自分が確かに存在していると認識できる唯一の場所なのだ。
6. How else can you find joy in a joyless place except by realizing that you are not there?
- else [éls] : 「別の方法で、ほかに、さもなければ」
- joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
- joyless [dʒɔ́ilis] : 「喜びのない、楽しくない」
- except [iksépt] : 「〜以外は、〜を除いては」
- realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する」
❖ "How else can ~ "「あなたは、喜びのない場所で、他にどのようにして喜びを見い出せるだろうか」。"except by realizing ~ "「あなたはそこに存在しないと認識する以外に」。喜びのない世界にあなたは存在しない。対偶は、あなたが存在するのは喜びの世界である。
You cannot be anywhere God did not put you, and God created you as part of Him. That is both where you are and what you are.
- anywhere [énihwèər] : 「どこでも、どこかに」
- put [pút] : 「置く、ある状態に〜を置く」
- create [kriéit] : 「〜を創造する、作り出す」
- part [pɑ́ːrt] : 「一部、部分 」
❖ "You cannot be ~ "「神があなたを置かなかった場所に、あなたは存在できない」。"and God created ~ "「そして、神はあなたを、神の一部分として創造した」。"That is both ~ "「それこそが、あなたの存在する場所であり、あなたそのものなのだ」。神は、天の王国である実相世界で神の子を創造した。神の愛の延長上に神の子を創造したのであって、神と神の子は分離できない。あなたが実在する場所は、神と供にある実相世界をおいて他にない。
It is completely unalterable. It is total inclusion. You cannot change it now or ever. It is forever true.
- completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、徹底的に」
- unalterable [ʌ̀nɔ́ːltərəbl] : 「不変の」
- total [tóutl] : 「すべての、全体の、全面的な、総体の」
- inclusion [inklúːʒən] : 「含めること、包含、含有、包括」
- forever : 「永遠に、永久に」
❖ "It is completely ~ "「それは完全に不変である」。神があなたを創造したことは、その存在場所を含めて、永遠不変である。"It is total ~ 「それはすべてを含んでいる」。欠けるものは一つもない。真実のすべてを含んでいる。"You cannot change ~ "「あなたは、今も、今からも、それを変えることは出来ない」。"It is forever ~ "「それは永遠に真実なのである」。真実の総体をACIMでは叡智(knowledge)という。実相世界は叡智に満たされた世界であり、神は永遠不変な叡智そのものである。
It is not a belief, but a Fact. Anything that God created is as true as He is. Its truth lies only in its perfect inclusion in Him Who alone is perfect.
- belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信条」
- lie [lái] : 「ある、存在する」
- lie in : 「〜にある」
- perfect [pə́ːrfikt ] : 「完璧な、完全な」
- alone [əlóun] : 「独りで、唯一の」
❖ "It is not ~ "「それは信念なのではなく、事実なのだ」。"Anything that God ~ "「神が創造したものは何であれ、神と同様に真実である」。"Its truth lies ~ "「その真実は、唯一完璧な神の中の、完璧にすべてを含む包括の中にのみ存在する」。ACIMでは、神は網羅的包括(all-encompassing)であると言う。真実のすべてを含む実体、命ある叡智、それが神である。
To deny this is to deny yourself and Him, since it is impossible to accept one without the other.
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む、拒絶する」
- accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する」
❖ "To deny this ~ "「これを否定することは、あなた自身を、ひいては神を否定することである」。"since it is ~ "「なぜなら、一つを受け入れて他を受け入れないということは不可能であるからだ」。神は神の延長上に神の子を創造した。神が完全であるなら、神の子もまた完全である。したがって、どちらかの完全性を否定することは、両者を否定することになる。