5. The ego uses the body to conspire against your mind, and because the ego realizes that its "enemy" can end them both merely by recognizing they are not part of you, they join in the attack together.
- conspire [kənspáiər] : 「共謀する、陰謀を企てる」
- realize [ríːəlàiz] : 「悟る、自覚する」
- enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
- end [énd] : 「終わらせる、絶つ、殺す」
- merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
- join in : 「〜に加わる、〜参加する」
- attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
- together [təgéðər] : 「一緒に」
❖ "The ego uses ~ "「エゴは、あなたの心に対して陰謀を企てるため、肉体を使用する」。"and because the ~ "「エゴはthat以下を実感しているので、」"that its ~ "「エゴの『敵』は、エゴも肉体もあなたの一部ではないと自覚することで、簡単にエゴも肉体も両方共に破壊することが出来るということ」をエゴは実感しているので。エゴの敵とは、あなたの心。"they join in ~ "「エゴと肉体は共謀して攻撃に参加する」。心が、エゴと肉体に向かってその非存在を宣言すれば、エゴと肉体は消滅する。それを食い止めようと、エゴと肉体は共謀して心を攻撃するのである。この攻撃に対して心がその目を奪われて限り、エゴと肉体は消滅させられない。攻撃に対して、それに挑むことは敵を現実化させてしまうからだ。
This is perhaps the strangest perception of all, if you consider what it really involves.
- perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
- strange [stréindʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
- perception [pərsépʃən] : 「知覚、見識、感じ方」
- consider [kənsídər] : 「〜と考える、〜を考慮する」
- involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う」
❖ "This is perhaps ~ "「これは、すべての知覚の中で最も奇妙な知覚である」。"if you consider ~ "「もし、あなたが、それが本当は何を含むのかを考慮するなら、」最も奇妙な知覚である。ここの"This"は、エゴと肉体が結託して、心を攻撃に値する敵として知覚すること。"if you consider ~ "「この最も奇妙な知覚が本当は何を含むのか考慮するなら」。ここの"involve"を「必然的に伴う、巻き込む、影響を及ぼす」といった意味合いにとってみると、「この最も奇妙な知覚が必然的に何を伴うかを考慮するなら」となる。つまり、エゴと肉体は、いわば宿主である心を敵と見なして攻撃するのだが、宿主である心が失われればエゴも肉体も消滅する。エゴの知覚は完璧に矛盾しているのだ。あたかも癌細胞のように、宿主を攻撃し、死に至らしめることで自らも死に至る矛盾と同じである。そういった完璧に矛盾しているエゴの知覚を「最も奇妙な知覚」と表現している。
The ego, which is not real, attempts to persuade the mind, which is real, that the mind is the ego's learning device; and further, that the body is more real than the mind is.
- attempt [ətémpt] : 「試みる、企てる」
- persuade [pərswéid] : 「説得する、促して〜させる」
- learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
- device [diváis] : 「機器、装置、道具」
- further [fə́ːrðər] : 「さらに進んで、さらにまた」
❖ "The ego, which ~ "「エゴは、それは実在しないのだが、心に、それは実在するのだが、that以下を言って心を説得しようと企てている」。"that the mind is ~ "「心はエゴの学びのための補助装置に過ぎず、さらに、肉体は心が実在する以上に実在である」と言って心を説得しようと企てている。つまり、エゴは実在と非実在を逆転させた発想を強いるのである。エゴと肉体が実在で、心は非実在、幻想なのだと主張し、たとえ心がエゴと肉体の攻撃で失せたとしてもエゴと肉体は安泰であると信じ込んでいるということ。
No one in his right mind could possibly believe this, and no one in his right mind does believe it.
- right mind : 「正気」
- possibly [pɑ́səbli] : 「場合により、たぶん」
❖ "No one in ~ "「正気な者がこんなことを信じる可能性はあるまい」。"and no one ~ "「事実、正気な者は誰もそんなことを信じてはいない」。
6. Hear, then, the one answer of the Holy Spirit to all the questions the ego raises: You are a child of God, a priceless part of His Kingdom, which He created as part of Him. Nothing else exists and only this is real.
- answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
- raise [réiz] : 「提起する、取り上げる、惹起する」
- priceless [práislis] : 「値段が付けられないほど高価な」
- exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
❖ "Hear, then, the ~ "「そこで、エゴが提起した問題すべてに対するホーリー・スピリットの唯一の答えに耳を傾けなさい」。"You are a child ~ "「あなたは神の子であり、神の王国の貴重な部分であり、神が神の一部として創造したものである」。"Nothing else ~ "「その他に存在するものはない」。"and only this ~ "「そして、これだけが実在である」。前文のエゴの知覚や発想をホーリー・スピリットは完全否定している。
You have chosen a sleep in which you have had bad dreams, but the sleep is not real and God calls you to awake.
- chosen [chosen] : 「choose の過去分詞形」
- choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
- sleep [slíːp] : 「睡眠、眠り」
- bad dream : 「悪夢」
- awake [əwéik] : 「目が覚める、起きる」
❖ "You have chosen ~ "「あなたは、悪夢を見る眠りを選択してしまった」。悪夢の中に、エゴや肉体が登場する。"but the sleep is ~ "「しかし、眠りは現実ではなく、神はあなたが目を覚ますように呼びかけている」。非常にさりげない文章であるが、ACIMの重要な基本思想の一つが語られている。神の下(もと)で、あなたの心は深い眠りに陥ってしまった。そして、見ている悪夢がこの世界である。したがって、この世界は夢であり、幻想である。神はあなたの心の目覚めを望んでいる。
There will be nothing left of your dream when you hear Him, because you will awaken.
- left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
- leave [líːv] : 「 〜を残す、置きっぱなしにする」
- awaken [əwéikn] : 「目覚める、覚める」
❖ "There will be ~ "「あなたが神の声を聞いたとき(目覚めたとき)、あなたの夢の名残りは何も残っていないだろう」。"because you ~ "「なぜなら、あなたは目覚めたのだから」。
Your dreams contain many of the ego's symbols and they have confused you. Yet that was only because you were asleep and did not know.
- contain [kəntéin] : 「〜を含む、包含する」
- symbol [símbl] : 「象徴、記号、表象」
- confuse [kənfjúːz] : 「混乱させる、困惑させる」
- asleep [əslíːp] : 「 眠って、就寝中の」
❖ "Your dreams contain ~ "「あなたの夢は多くのエゴのシンボルを含んでおり、それがあなたを混乱させてきた」。肉体はその一つ。"Yet that was ~ "「しかし、それは、あなたが眠っていたからであり、何も知らなかったからである」。
When you wake you will see the truth around you, and you will no longer believe in dreams because they will have no reality for you.
- wake [wéik] : 「目が覚める、眼を覚ます」
- truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理」
- no longer : 「もはや〜でない」
- reality [riːǽləti] : 「現実、真実、実相」
❖ "When you wake ~ "「あなたが目覚めたとき、あなたは、あなたのまわりに真実を見ることになるだろう」。"and you will ~ "「そして、あなたはもはや夢を信じたりしなくなるだろう」。"because they will ~ "「なぜなら、夢はあなたにとって現実味をもたなくなっているだろうからだ」。実相を目にしたあなたには、もはや幻想は興味を引くものではなくなる。
Yet the Kingdom and all that you have created there will have great reality for you, because they are beautiful and true.
- create [kriéit] : 「創造する、作り出す」
❖ "Yet the Kingdom ~ "「しかし、王国と、王国であなたが創造したすべてのものは、あなたにとって大きな現実味をもつことになるだろう」。"because they are ~ "「なぜなら、それらは美しく、真実であるからだ」。実相世界の愛、喜び、平和、静寂、美、等々の真実を神と分かち合い、分かち合うことで真実を拡張増大させていく。それが、実相的な創造である。あなたの現実とは、真実の創造なのだ。