13. In this depressing state the Holy Spirit reminds you gently that you are sad because you are not fulfilling your function as co-creator with God, and are therefore depriving yourself of joy.
- depressing [diprésiŋ] : 「憂鬱な、重苦しい」
- remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
- gently [dʒéntli] :「優しく、穏やかに」
- sad [sǽd] : 「悲しい、悲しげな」
- fulfill [fulfíl] : 「満たす、果たす、かなえる」
- function : [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、、働き、効用」
- co-creator [kòu-kriéitər] : 「共同製作者」
- deprive [dipráiv] : 「奪う、剥奪する」
- deprive A of B : 「AからBを奪う」
❖ In this depressing ~ "「このような陰鬱な状態にあって、ホーリー・スピリットは優しくあなたにthat以下を思い起こさせる」。"that you are ~ "「あなたが、神との共同創造者として十分にあなたの機能を果たしていず、したがって、あなた自身から喜びを奪っているので、あなたは悲しいのだ」ということを思い起こさせる。
This is not God's choice but yours. If your mind could be out of accord with God's, you would be willing without meaning.
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
- out of accord with : 「〜と調和しない、〜に合わない」
- willing [wíliŋ] : 「〜をいとわない、〜する気がある」
❖ "This is not God's ~ "「これは神の選択でなく、あなたの選択だ」。自分の機能を果たさず悲しみに沈んでいるのは、自分の選択したことだ、ということ。" If your mind ~ "「もし、あなたの心が神の心との調和が出来ないのであれば、」"you would be ~ "「あなたは意味のない状態を望んだことになる」。ここは、仮定法過去。現在の事実に反することを言っている。つまり、本当はそんなことはないのだが、仮に、という含意。
Yet because God's Will is unchangeable, no conflict of will is possible. This is the Holy Spirit's perfectly consistent teaching.
- unchangeable : 「不変の、変わらない」
- conflict [kɑ́nflikt] : 「摩擦、葛藤、軋轢」
- will [wíl] : 「意志、精神力」
- possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
- perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
- consistent [kənsístənt] : 「一貫性のある、矛盾のない」
❖ "Yet because God's Will ~ "「しかし、神の意思は不変なので、」"no conflict of ~ "「いかなる意思のコンフリクトも可能ではない」。"This is the Holy Spirit's ~ "「このことは、ホーリー・スピリットが完璧に一貫して教えていることだ」。神の意思は真実を見据えて変わらない。その不変の神の意思と調和すれば、あなたの心も真実を見据えて、一貫して変わらないことになる。ホーリー・スピリットはそのことを教えている。
Creation, not separation, is your will because it is God's, and nothing that opposes this means anything at all.
- separation [sèpəréiʃən] : 「分離、離脱」
- oppose [əpóuz] : 「反対する、対抗する」
- at all : 「全く〜ない、少しも〜ない」
❖ "Creation, not separation ~ "「セパレーション(分離)ではなく、クリエーション(創造)こそが、あなたの意思である」。"because it is ~ "「なぜなら、それが神の意思でもあるからだ」。"and nothing that ~ "「そして、これに反するものは何でも、一切意味をもたない」。
Being a perfect accomplishment, the Sonship can only accomplish perfectly, extending the joy in which it was created, and identifying itself with both its Creator and its creations, knowing They are One.
- perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な」
- accomplishment [əkάmpliʃmənt] : 「成果、達成、完成」
- accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、達成する」
- extend [iksténd] : 「広げる、拡張する、拡大する」
- identify [aidéntəfài] : 「〜を同一に扱う、同一視する」
- identify with : 「〜と同一であるとする」
❖ "Being a perfect ~ "「完璧に完成されたものであるから、」"the Sonship can only ~ "「神の子はただ、完璧に成し遂げるだけである」。何を成し遂げるかは書いていないが、神の子としての機能を十全に発揮する、ととらえておこう。"extending the joy ~ "分詞構文、単純接続、「そして、神の子が喜びの中で創造された、その喜びを拡張し、」"and identifying ~ "「創造主と創造主が創造したものの両方に対して自分が同一であると同定し、」"knowing They ~ "「それらが、一(いつ)であると(叡知をもって)知るのである」。非常に力強い文章である。もちろん、最後の"They are One"が頂点に立つ。声に出して読んでみると、文章のもつリズムの躍動が実感できる。是非、朗読してほしい。
VII. The Totality of the Kingdom
王国の全体性
1. Whenever you deny a blessing to a brother you will feel deprived, because denial is as total as love.
- whenever [hwenévər] : 「〜するときはいつでも」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
- bless [blés] : 「〜を賛美する、〜に感謝する」
- deprive [dipráiv] : 「奪う、剥奪する」
- denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶」
- total [tóutl] : 「完全な、全くの、全部の」
❖ Whenever you deny ~ "「あなたが、同胞を祝福するのを拒んだときはいつでも、」"you will feel ~ "「あなたは奪われた感じがするであろう」。"because denial is ~ "「なぜなら、拒絶は愛同様、トータルなものであるからだ」。ACIMのキーワード"total"は非常に訳しにくい単語である。感覚でつかもう。人が本当に愛するとき、人はその愛に自分の存在をかける、あるいは命をかける。その感覚が"total"であると言っていい。したがって、"denial"「拒絶」も愛同様、その人の存在、命をかけた行為なのだ、ということ。少なくとも、小手先の行為ではなく、結果は重大だ。そこで、あなたが同胞を祝福するのを拒絶したなら、それは存在、命をかけた行為であるので、結果は重大だ。愛は拡張し、増大するであろうが、拒絶はその逆で、奪われる感じ、喪失感を生む。
It is as impossible to deny part of the Sonship as it is to love it in part. Nor is it possible to love it totally at times.
- impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、あり得ない」
- part [pɑ́ːrt] : 「一部、部分 」
- in part : 「一部分において、ある程度」
- totally [tóutəli] : 「全く、完全に、全体的に」
- at times : 「時々、折々、時には」
❖ "It is as impossible ~ "ここは"It ~ to ~ "の構文、「神の子を部分的に愛することが出来ないように、神の子の一部分だけを拒絶することは不可能である」。"Nor is it possible ~ "「神の子を、時々たまたま、トータルに愛するということも不可能である」。全面的に愛するか、全面的に愛さないか、そのどちらかであるように、全面的に拒絶するか、全面的に拒絶しないか、そのどちらかである。"total"や"totally"のニュアンスがはっきりしてきたと思う。真実であるか虚偽であるか、そのどちらかであって中間はない。
You cannot be totally committed sometimes. Denial has no power in itself, but you can give it the power of your mind, whose power is without limit.
- commit [kəmít] : 「〜にすべてをささげる、全力を傾ける」
- committed : 「全力を投じている、身をささげた」
- sometimes [sʌ́mtàimz] : 「時々、たまに」
- denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶」
- in itself : 「それ自体では、本質的に」
- without limit : 「限りなく、制限なく、無制限に」
❖ "You cannot be ~ "「たまにはトータルに身を捧げるなどということは、あなたは出来ない」。"Denial has no ~ "「拒絶は、それ自体では何のパワーももっていない」。"but you can ~ "「しかし、あなたはその拒絶に、あなたの心のパワーを与えることが出来る」。"whose power is ~ "「そのパワーに制限はない」。拒絶に対して、愛とは真逆の力のベクトルを与えるのは、あなたの心である。拒絶は強い憎しみになり、心に攻撃性を与え、恐れを生み出す。
If you use it to deny reality, reality is gone for you. Reality cannot be partly appreciated.
- reality [riǽləti] : 「現実、実態、実相」
- partly [pɑ́ːrtli] : 「ある程度は、部分的に」
- appreciate [əpríːʃièit] : 「〜を正しく評価する、〜を正しく理解する」
❖ "If you use it ~ "「もしあなたが、実相を否定するために心のパワーを使ったなら、実相はあなたにとって遠のいてしまう」。"Reality cannot be ~ "「実相は、部分的に正しく評価されるということはないのだ」。実相は、すべてか、あるいは無かの世界(all or nothing)。実相を部分的に正しく理解できても、その他を否定したのでは、それは実相をトータルに把握することにつながらない。叡智をもって、実相を全的に知る以外ない。
That is why denying any part of it means you have lost the awareness of all of it.
- lost [lɔ́st] : 「lose の過去・過去分詞形」
- lose [lúːz] : 「〜を失う、喪失する、なくす」
- awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、意識性 」
❖ "That is why ~ "「それは〜の理由である」。"why denying any ~ "「実相の、いかなる部分であっても、それを否定することは、あなたが実相のすべての意識性を失ったことを意味する」理由である。「実相のすべての意識性を失う」とは、簡単に言えば、実相がまったく見えなくなってしまうということ。目の前に展開していた実相が、その一部を否定することで、視野が曇り出し、やがて、実相は闇の中に消えていく。ホーリー・スピリットが見せてくれる真実も、あなたがその一部を否定、拒否したら、あなたは再びエゴの幻想の世界に舞い戻ってしまう。
Yet denial is a defense, and so it is as capable of being used positively as well as negatively.
- defense [diféns] : 「 防衛、防御」
- be capable of : 「〜の能力がある、〜ができる」
- positively [pάzətivli] : 「積極的に、楽観的に」
- as well as : 「〜と同様に」
- negatively [négətivli] : 「否定的に、消極的に」
❖ "Yet denial is ~ "「しかし、拒絶は防御でもあるから、」"and so it is ~ "「それは、否定的に使われると同時に、肯定的に使われる可能性もある」。エゴを拒絶するというような、肯定的な使われ方もある。虚偽を受け入れないという拒絶である。
Used negatively it will be destructive, because it will be used for attack.
- destructive [distrʌ́ktiv] : 「破壊的な、有害な」
- attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行」
❖ "Used negatively ~ "分詞構文、"Being"が省略されている、「否定的に使われると、拒絶は破壊的になるであろう」。"because it will ~ "「なぜなら、拒絶は攻撃に使われるだろうから」。
But in the service of the Holy Spirit, it can help you recognize part of reality, and thus appreciate all of it.
- in the service of : 「〜に仕えて」
- recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる」
- appreciate [əpríːʃièit] : 「〜を正しく評価する」
❖ "But in the service ~ "「しかし、拒絶がホーリー・スピリットの役に立つこととして、」" it can help you ~ "「拒絶は、あなたが実相の一部を認識し、それを足がかりに実相のすべてを正しく理解する助けにはなり得る」。あなたがエゴを拒絶し、ホーリー・スピリットの示してくれる真実を垣間見ることが出来れば、それを足がかりして真実の全体像を理解することが出来るようになる可能性は十分にある。
Mind is too powerful to be subject to exclusion. You will never be able to exclude yourself from your thoughts.
- powerful [páuərfl] : 「強い、強力な、力強い」
- subject [sʌ́bdʒikt] : 「対象、被検者」
- exclusion [iksklúːʒən] : 「排除、除外、排他」
- be able to : 「〜することができる、〜が可能である」
- exclude [iksklúːd] : 「〜を排除する、締め出す」
- thought [θɔ́ːt] : 「考えること、思考、思索」
❖ "Mind is too ~ "ここは"too ~ to ~ "の構文、あまりに〜なので〜できない、「心はあまりにパワフルなので、排除の対象になり得ない」。"You will never ~ "「あなたは、決して、あなた自身をあなたの思考から排除することは出来ないのだ」。ここでは"exclusion"や"exclude"を使用しているが、意味合いとしては"denial"や"deny"に近い。心のパワーは強烈であるから、それを排除することは出来ない。つまり、心のパワー、あるいは心の存在を拒絶できない。心は、排除、拒絶、否定の対象にはなり得ないのだ。したがって、あなたが心で思考することは、あなたが心のパワーを使用していることであり、その主体があなたであって、思考自体から主体のあなたが排除されることは不可能だ。簡単に言えば、思考はあなたそのものである。排除すべきは、あなたの思考を曇らせているエゴである。