5. The Holy Spirit always sides with you and with your strength.
- side with : 「〜側につく、〜に味方する」
- strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、強み、長所」
❖ "The Holy Spirit always ~ "「ホーリー・スピリットはいつも、あなたとあなたの強さに味方する」。あなたの強さとは、あなたの意思の強さ、意思の正しさ、と考えたらどうだろう。
As long as you avoid his guidance in any way, you want to be weak. Yet weakness is frightening.
- avoid [əvɔ́id] : 「避ける、回避する、逃れる」
- guidance [gáidns] : 「指導、 助言」
- in any way : 「多少なりとも、形はどうあれ」
- weak [wíːk] : 「弱い、力がない、脆弱な」
- weakness [wíːknəs] : 「弱さ、弱いこと、弱点」
- frightening [fráitniŋ] : 「恐ろしい、怖い」
❖ "As long as you ~ "「あなたが、何かにつけてホーリー・スピリットの指導を回避する限り、」"you want to ~ "「あなたは弱くなりたいと望んでいる(ことの表れである)」。"Yet weakness is ~ "「しかし、弱さとは恐れなのだ」。恐れがあなたの強さを蝕む。しかし、その恐れは幻想であって、あなたの強さが放つ光を覆い隠しているに過ぎない。ホーリー・スピリットの導きに従って、その黒雲を払拭してやればいいのだ。
What else, then, can this decision mean except that you want to be fearful?
- decision [disíʒən] : 「解決、決定、決心」
- mean [míːn] : 「〜を意味する、重要性を持つ」
- except [iksépt] : 「除いて、ただし」
- fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」
❖ "What else, then ~ "「ホーリー・スピリットの指導を回避するというこの決定は、あなたが弱くなりたいと望んでいること以外のどんな意味を持ち得るだろうか」。
The Holy Spirit never asks for sacrifice, but the ego always does.
- ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
- sacrifice [sǽkrəfàis] : 「〜を犠牲にする、〜をささげる」
❖ "The Holy Spirit never ~ "「ホーリー・スピリットは決して犠牲を求めない」。"but the ego ~ "「しかし、エゴはいつも犠牲を求める」。
When you are confused about this distinction in motivation, it can only be due to projection.
- be confused about : 「〜に困惑した」
- distinction [distíŋkʃən] : 「区別、識別、差異、違い」
- motivation [mòutəvéiʃən] : 「動機、動機付け、自発性」
- due to : 「〜が原因で、〜のせいで」
- projection [prədʒékʃən] : 「投影、投射」
❖ "When you are ~ "「動機付けに際して、あなたがこの違いに困惑するとき、」"it can only be ~ "「それは、ただ、投影が原因であり得る」。ここの"this distinction"「この違い」とは、ホーリー・スピリットは犠牲を求めずエゴが犠牲を求める、という違い。あるいは、単にホーリー・スピリットとエゴの違いと考えてもいいだろう。"in motivation"「動機付けに際して」は、何かの行動を起こそうとするときの動機と思えばいい。そこで、たとえば、あなたが誰かを見て、あいつは悪いヤツだから憎むに値する、と思ったとしよう。あなたが彼を憎むという行動をとる動機は、彼が悪い人間だと判断したことである。しかし、このとき、あなたはエゴに唆(そそのか)された、あるいは惑わされたのである。真実を伝えるホーリー・スピリットは、あなたと彼は自他一如であり、あなたの心の中の憎悪という感情を彼の上に投射して彼を悪人と見立てたのだと教える。エゴは、いや、悪いのは彼であり、憎むという攻撃(一種の犠牲)を彼に加えるべきだと主張する。ホーリー・スピリットとエゴの間にあって、あなたは混乱、当惑するのである。しかし、正しいのはホーリー・スピリットであり、当惑の原因を作ったのはエゴの唆しによる投影だ。
Projection is a confusion in motivation, and given this confusion, trust becomes impossible.
- confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱、当惑、混同」
- given [gívn] : 「〜と仮定すると、〜を考える、〜を前提として」
- trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」
❖ "Projection is a confusion ~ "「投影は、動機付けにおける混乱である」。"and given this ~ "ここは分詞構文と考えて、「この混乱が与えられると、」"trust becomes ~ "「信頼は不可能となる」。信頼のおける神も、信頼のおけるホーリー・スピリットも、信頼のおけるイエスも、何かの行動を起こすときに投影することはない。したがって、混乱することはない。真実のみを見て、揺るがないからだ。真実のみを見て揺るがないからこそ、信頼できる。
No one gladly obeys a guide he does not trust, but this does not mean that the guide is untrustworthy.
- gladly [ɡlǽd] : 「喜んで」
- obey [oubéi] : 「〜に従う、服従する」
- guide [gáid] : 「指導者、案内人」
- trust [trʌ́st] : 「信用する、信頼する」
- untrustworthy [ʌ̀ntrʌ́stwə̀ːrði] : 「信用できない」
❖ "No one gladly ~ "「誰も、信頼のおけない指導者に喜んで従うことはない」。"but this does ~ "「しかし、(だからと言って、)このことは、その指導者が信頼に値しないということを意味しているわけではない」。一見、うさんくさそうな指導者でも、信用できる指導者かもしれない。逆に、指導者が信頼できるようにと思われても、その指導者が必ずしも正しいとは限らない。
In this case, it always means that the follower is. However, this, too, is merely a matter of his own belief.
- in this case : 「この場合は、もしそうなら」
- follower [fɑ́louər] : 「信奉者、追随者」
- merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
- a matter of : 「〜の問題、せいぜい〜くらいのところ」
❖ "In this case ~ "「この場合、いつも、(指導者に)追随する者こそ信頼がおけないことを意味している」。指導者に追随する者の主観や判断が信頼できない。"However, this ~ "「しかし、この場合もまた、それは単に追随者の信条の問題に過ぎない」。指導者の善し悪しを評価するとき、それは追随者の主観、信条に左右されることであって、指導者の信頼性には無関係だ。あなたがエゴとホーリー・スピリットのどちらかを指導者として選ぶとき、あなたは自分の主観と信条で判断するだろうが、どちらが信頼できるかはそれに左右されない。
Believing that he can betray, he believes that everything can betray him.
- betray [bitréi] : 「裏切る、背く」
❖ "Believing that ~ "「(誰かを)裏切ることが出来ると信じると、」"he believes that ~ "「彼は、すべてが彼を裏切り得ると信じてしまう」。自分が他者を裏切ることが出来ると思ってしまえば、他者の誰もが自分を裏切り得ると信じてしまう。当然、あなたと他者の分離は加速する。
Yet this is only because he has elected to follow false guidance.
- elect [ilékt] : 「選ぶ、選出する」
- follow [fɑ́lou] : 「〜に従う、追随する」
- false [fɔ́ːls] : 「正しくない、虚偽の」
- guidance [gáidns] : 「指導、助言」
❖ "Yet this is only ~ "「しかし、これとても、単に彼が誤った指導に従うことを選んだからに過ぎない」。エゴを選んだ結果である。
Unable to follow this guidance without fear, he associates fear with guidance, and refuses to follow any guidance at all.
- unable [ʌnéibl] : 「できない」
- associate [əsóuʃièit] A with B : 「AとBを結びつける」
- refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する」
❖ "Unable to follow ~ "ここは"Being"の省略された分詞構文、理由、「恐れを伴わずにこの指導に従うことは出来ないので、」"he associates fear ~ "「彼は、恐れと指導を結びつけてしまう」。"and refuses to ~ "「そして、いかなる指導に従うことも、まったく拒絶してしまう」。エゴの指導に従えば恐れを伴うので、指導自体を恐れて拒絶する。ホーリー・スピリットの指導に対しても拒絶反応を示してしまう。
6. The Holy Spirit is perfectly trustworthy, as you are. God himself trusts you, and therefore your trustworthiness is beyond question.
- perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
- trustworthy [trʌ́stwəːrði] : 「信頼できる」
- trustworthiness : 「信用性、信頼性、信用できること」
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたがそうであるように、完全に信頼できる」。"God himself ~ "「神自身、あなたを信頼しているし、」"and therefore your ~ "「したがって、あなたの信頼性に疑問の余地はない」。
It will always remain beyond question, however much you may question it. I said before that you are the will of God.
- remain [riméin] : 「とどまる、残る」
- however much : 「〜だけれども」
❖ "It will always ~ "「あなたの信頼性は、疑問の域を越えてずっとあり続ける」。"however much you ~ "「たとえあなたがそれに疑問を呈したとしても」。"I said before~ "「私は以前、あなたは神の意思であると言った」。神の意思であるあなたの信頼性は、疑問の余地なく永遠に存在し続ける。
His will is not an idle wish, and your identification with his will is not optional, since it is what you are.
- idle [áidl] : 「何もしない、無意味な」
- wish [wíʃ] : 「願い、望み、希望」
- identification [aidèntifəkéiʃən] : 「同一化、同定」
- optional [άpʃənl] : 「選択の、任意の」
❖ "His will is not ~ "「神の意思とは、無意味な願望ではない」。"and your identification ~ "「神の意思とあなたの意志の同一性は、そこに選択の余地があるものではない」。選択の余地なく、あなたの意思と神の意思は同一だ。"since it is ~ "「なぜなら神の意思との同一性こそ、本当のあなたなのだから」。本当のあなたはホーリー・スピリットと一体になったあなたである。だから、本当のあなたと神の意志は同一なのだ。
Sharing his will with me is not really open to choice, though it may seem to be.
- really [ríəli] : 「実際には、確かに、本当に」
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "Sharing his will ~ "「あなたと私で、神の意思を分かち合うことは、実際、選択に対して開かれたものではない」。選択できるものではない、ということ。選択の余地なく、すべての神の子がイエスと共に神の意思を分かち合う。"though it may ~ "「選択に対して開かれているように見えるかもしれないが」。
The whole separation lies in this error. The only way out of the error is to decide that you do not have to decide anything.
- whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の」
- separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、離脱」
- lie [lái] : 「寝る、横たわっている」
- lie in : 「〜にある、〜に存在する」
- error [érər] : 「誤り、間違い」
- way out of : 「〜から抜け出る道」
- decide [disáid] : 「〜しようと決心する」
❖ "The whole separation ~ "「すべての分離は、この間違いにある」。神の意思を分かち合うことは必然なのだが、それが選択可能だと誤って考えることで、分離が起きる。逆に、神の意思の下(もと)、すべての心がそれを分かち合えれば、心は再統一し、分離は消滅する。"The only way ~ "「誤りから脱出する方法は、決定などする必要はないのだと決定することである」。自分で決断するのではなく、神、あるいはホーリー・スピリットに決断を任せてしまえばいい。ここにもACIMの絶対他力性が見える。
Everything has been given you by God's decision. That is his will, and you cannot undo it.
- decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
- undo [ʌndú] : 「〜を元に戻す、取り消す」
❖ "Everything has ~ "「すべては、神の決定によって、すでにあなたに与えられている」。"That is his will ~ "「それは神の意思であり、あなたがそれを取り消すことは出来ない」。誤りから脱出する方法を含めて、神へ回帰するための道筋や道具や方法、それを実行するパワーもタイミングも道案内者もすべて神があなたに与えてくれる。それは神の意思であり、あなたは神の意志を取り消すことは出来ない。