10. You are the Will of God. Do not accept anything else as your will, or you are denying what you are.
- will [wíl] : 「意志、精神力」
- accept [əksépt] : 「認める、受け入れる」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む」
❖ "You are the Will ~ "「あなたは、神の意思である」。"Do not accept ~ "「決して、それ以外のものをあなたの意思として受け入れてはいけない」。"or you are ~ "「さもなければ、あなたは本当のあなたを否定することになる」。
Deny this and you will attack, believing you have been attacked. But see the love of God in you, and you will see it everywhere because it is everywhere.
- attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する」
❖ "Deny this and ~ "「これ(本当の自分)を否定すれば、あなたは攻撃するであろう」。"believing you ~ "「攻撃されたと信じたからだ」。本当の自分を否定することは、神の意思を否定したことになる。すると、エゴは大喜びし、神があなたを攻撃するのだとあなたを信じ込ませる。そして、攻撃される前に攻撃せよ、とエゴはあなたを唆(そそのか)すのだ。"But see the love ~ "「しかし、あなたの中にある神の愛を見なさい」。"and you will see ~ "「あなたは神の愛を至る所で見るだろう」。"because it is ~ "「なぜなら、神の愛はすべての場所にあるからだ」。神を否定し、神を攻撃しようとしても、あなたの心が至る所に目にするものは神の愛だけだ。
See his abundance in everyone, and you will know that you are in him with them. They are part of you, as you are part of God.
- abundance [əbʌ́ndəns] : 「豊富、潤沢、裕福」
❖ "See his abundance ~ "「神の豊穣をすべての人々の中に見なさい」。神の豊穣とは、すなわち神の愛である。溢れんばかりの真実である。"and you will ~ "「そうすれば、あなたは、あなたがみんなとともに神の中にいるのがわかるだろう」。"They are part ~ "「あなたが神の一部であるように、彼らはあなたの一部である」。彼らがあなたの一部であるなら、当然、あなたは彼らの一部である。つまり、彼らとあなたは同じなのだ。まさに、自他一如である。そして、あなたも他者も神の豊穣に包み込まれている。
You are as lonely without understanding this as God himself is lonely when his sons do not know him. The peace of God is understanding this.
- lonely [lóunli] : 「寂しい、ひとりの、孤独の」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、静けさ」
❖ "You are as lonely ~ "「神の子が神を知らないと、神は寂しさを覚えるのと同じく、あなたがこのことを理解しないと、あなたは孤独感を覚える」。"The peace of God ~ "「神の平和とは、このことの理解である」。このこととは、すべての人々の中に神の豊かさがあり、すべての人々は神の一部だということ。
There is only one way out of the world's thinking, just as there was only one way into it. Understand totally by understanding totality.
- way out of : 「〜から抜け出る道」
- totally [tóutəli] : 「全体的に、全く、完全に」
- totality [toutǽləti] : 「全体、全体性、完全性」
❖ "There is only ~ "「この世界の考えから抜け出すたった一つの道がある」。"just as there was ~ "「ちょうど、この世界の考えに入る道がたった一つあったように」。"Understand totally ~ "「完全性を理解することで、完全に理解せよ」。"Understand totally"「完全に理解せよ」とは、言葉を換えれば、ホーリー・スピリット(キリスト)のヴィジョンをもって真実と幻想を完全に見極めなさい、ということ。"by understanding totality"「完全性を理解することで」とは、神の子の完全性を知ることで、といった意味合い。ここの英文を訳そうとすると、意味内容が少々曖昧になるのは、イエスが"totally"と"totality"を使って言葉遊びをしているから。
11. Perceive any part of the ego's thought system as wholly insane, wholly delusional and wholly undesirable, and you have correctly evaluated all of it.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
- wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として」
- insane [inséin] : 「正気でない、狂った」
- delusional [dilúːʒənəl] : 「妄想の」
- undesirable [ʌ̀ndizái(ə)rəbl] : 「望ましくない、好ましくない」
- correctly [kəréktli] : 「正しく、正確に」
- evaluate [ivǽljuèit] : 「評価する、判断する 」
❖ "Perceive any part ~ "「エゴの思考システムのいかなる部分も全く気違いじみており、全くの妄想で、全く望ましくないと知覚したなら、あなたはエゴの思考システムのすべてを正しく評価したことになる」。
This correction enables you to perceive any part of creation as wholly real, wholly perfect and wholly desirable.
- correction [kərékʃən] : 「訂正、修正、是正」
- enable [enéibl] : 「〜を可能にする」
- creation [kriéi∫n] : 「創作物、作品、創造、創作」
- real [ríːəl] : 「実在的な、本質的な、本物の」
- perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な」
- desirable [dizáiərəbl] : 「望ましい、好ましい」
❖ "This correction ~ "「このように(エゴの思考システムの見方を)正すことは、あなたが、神の創造したもののいかなる部分も、全く実在で、全く完璧で、全く望ましいと知覚することを可能にする」。
Wanting this only you will have this only, and giving this only you will be only this.
- want [wɑ́nt] : 「〜が欲しい、〜を望んでいる」
❖ "Wanting this only ~ "「これだけを望めば、あなたはこれだけを持つことになる」。あなたが神の創造した完璧で望ましい神の子であるとだけ知覚すれば、あなたは本来そうであることを知って、まさに完璧で望ましい属性をもつことになる。"and giving this ~ "「これだけを与えれば、あなたはこれだけものとなるだろう」。あなたが他者を神の創造した完璧で望ましい神の子であると知覚すれば、他者はもちろんのこと、あなた自身もそういう存在になる。
The gifts you offer to the ego are always experienced as sacrifices, but the gifts you offer to the Kingdom are gifts to you.
- offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
- always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常に」
- experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
- sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、犠牲にすること」
❖ "The gifts you ~ "「あなたがエゴにささげる贈り物は、いつでも犠牲として経験されるが、」"but the gifts you offer to ~ "「あなたが王国にささげる贈り物は、あなたへの贈り物である」。たとえば、あなたが自分も他者も完璧で望ましい神の子であると知覚した喜びを神への贈り物としてささげれば、神は、神の子の神聖さを祝福するという形であなたに返答してくれる。
They will always be treasured by God because they belong to his beloved sons, who belong to him.
- treasure [tréʒər] : 「〜を大切にする、〜を大事にする」
- beloved [bilʌ́vid] : 「最愛の、愛される」
- belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有物である」
❖ "They will always ~ "「王国への贈り物は、いつも、神によって大切にされる」。"because they belong ~ "「なぜなら、それらは神の愛する子のものだから」。"who belong ~ "「そして、神の子は神のものであるから」。イメージとして理解するなら、たとえば、子が母親に『私はお母さんの子供だから、きっと正しい子だよね』と言ったとしよう。その言葉は母親への贈り物である。母親は『そうだよね、あなたは私の子供だから、きっと正しい子なんだよ』と答える。それが母親から子への贈り物であり、かくして、その子は正しさを確実に自分のものとすることが出来るのだ。こんなイメージでどうだろう。愛による信頼関係が子の正しさを現実化するのだ。
All power and glory are yours because the kingdom is his.
- glory [glɔ́ːri] : 「栄光、名誉、誇り」
❖ "All power and ~ "「すべてのパワー、すべての栄光は、あなたのものである」。神の子としての神聖さは、あなたが神から継承した神の属性である。"because the kingdom ~ "「なぜならば、王国は神のものであるから」。天の王国は、真実の総体である叡智で満たされた豊穣の世界である。その天の王国のすべてを神は包摂している。そして、神は神の延長上に神の子を創造した。真実の拡張である。だから、神の子であるあなたは天の王国の叡智、神の神聖さ、そのすべてをもっている。