●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-19.IV.A.13:1 ~ T-19.IV.A.14:8

13. Send not these savage messengers into the world, to feast upon it and to prey upon reality.

  • send [sénd] : 「送る、送信する」
  • savage [sǽvidʒ] : 「凶暴な、残酷な、野蛮な、残忍な」
  • messenger [més(ə)n(d)ʒə(r)] : 「メッセンジャー、使者」
  • feast [fíːst] : 「ごちそうになる、大いに楽しむ」
  • feast on : 「〜を大いに楽しむ」
  • prey [préi] : 「捕食する、餌食にする」
  • prey on : 「〜を餌食にする、〜を捕食する」
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "Send not these ~ "「こんな野蛮な使者を、この世界に送り出してはいけない」。"to feast upon it ~ "「そんなことをすれば、世界を食い物にし、実相を餌食にするだろう」。実際、我々は、実在の実相世界が目に見えずに、実相世界を軽んじるような生活ばかりを送っている。つまり、心を軽んじ、肉体や物質を偏って尊重している。



For they will bring you word of bones and skin and flesh.
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る、〜を連れて来る」
  • bone [bóun] : 「骨、骨格、骨組織、硬骨」
  • skin [skín] : 「皮膚、皮、膜、表皮」
  • flesh [flé∫] : 「肉、肉体」
❖ "For they will bring ~ "「なぜなら、野蛮な使者はあなたに、骨と皮と肉の世界をもたらすのだから」。つまり、幻想の世界、殊更、肉体に象徴されるような、血なまぐさい世界を、我々の目の前に展開するのだ。野蛮な使者とは、恐れや罪だけを感じる感覚、エゴの手下、子分のことである。



They have been taught to seek for the corruptible, and to return with gorges filled with things decayed and rotted.
  • taught [tɔ́ːt] : 「teach の過去・過去分詞形」
  • seek [síːk] for : 「〜を探し求める」
  • corruptible[corruptible] : 「堕落しやすい、腐敗しやすい」
  • return [ritə́ː(r)n] : 「戻る、帰る、返還する」
  • gorge [gɔ́ː(r)dʒ] : 「胃の内容物、飲み込んだもの、のど、食道」
  • fill [fíl] : 「〜を…に詰める、注入する、満たす、〜を…でいっぱいにする」
  • decayed [dikéidid] : 「腐った、朽ち果てた、腐食した」
  • rotted [rάtid] : 「腐った、腐敗した」
❖ "They have been taught ~ "「彼らは、腐敗しやすいものを探してくるように教えられてきた」。"and to return with gorges ~ "「そして、朽ち果て、腐敗したものを胃袋に詰め込んで戻って来るように教えられてきたのだ」。恐れ、憎しみ、嫌悪、嫉妬、恨み、憎悪、嫉み、罪、悪、暴力、攻撃、死、病、等々、この世界で負の価値と見なされるものなら何でも、エゴが教育した野蛮な使者は、それをターゲットにし、腹いっぱいに詰め込んで主人の元に帰ってくる。



To them such things are beautiful, because they seem to allay their savage pangs of hunger.
  • beautiful [bjúːtəfl] : 「美しい、素晴らしい、見事な、すてきな」
  • allay [əléi] : 「〜を和らげる、静める、くする、減らす」
  • pang [pǽŋ] : 「悲痛、心の痛み」
  • hunger [hʌ́ŋgə(r)] : 「飢え、飢饉、空腹」
❖ "To them such things ~ "「彼らにとっては、そんなものが美しいのだ」。"because they seem ~ "「なぜなら、それらは、獰猛(どうもう)で痛みさえ伴う空腹を和らげてくれるからだ」。腐ったものが、野蛮な使者の空腹を麻痺させてくれる。もっとも、いつまで経っても満腹になることはない。エゴが、餌を十分に与えるはずはないではないか。



For they are frantic with pain of fear, and would avert the punishment of him who sends them forth by offering him what they hold dear.
  • frantic [frǽntik] : 「取り乱した、半狂乱の、狂乱した、気違いじみた」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
  • avert [əvə́ː(r)t] : 「防ぐ、避ける、回避する」
  • punishment [pʌ́ni∫mənt] : 「罰すること、罰、刑罰、処罰、懲罰」
  • send forth : 「送り出す、発行する、派遣する」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • dear [díə(r)] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する、大切な」
  • hold dear : 「大切にする」
❖ "For they are frantic ~ "「なぜなら、彼らは痛みと恐れで半狂乱になっており、」"and would avert the punishment ~ "「彼らが大事にしている獲物をエゴに捧げることで、彼らを送り出したエゴからの処罰を逃れようとするからである」。彼らにとって、エゴは恐怖の独裁者である。恐怖政治さながらの状態だ。独裁も恐怖政治も過去の遺物ではなく、現在、どこぞの国では独裁、恐怖政治が行われているし、あなたの心の中でも、独裁と恐怖の支配は進行しているのだ。



14. The Holy Spirit has given you love's messengers to send instead of those you trained through fear.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • instead of : 「〜の代わりに」
  • train [tréin] : 「練習する、訓練する」
❖ "The Holy Spirit has ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたが恐れを通して訓練した使者の代わりに、愛の使者を送り出すことが出来るように、愛の使者をあなたに与えてくれた」。愛の使者とは、愛を感じることの出来る知覚のこと。あなたの心の、正しい部分のことである。「あなたが訓練した使者」とあるが、もちろん、あなたの心のエゴが訓練した恐怖の使者のこと。あなたの心の、悪しき部分のことである。



They are as eager to return to you what they hold dear as are the others.
  • eager [íːgə(r)] : 「切望している、熱心な、熱望している」
  • be eager to : 「しきりに〜したがっている」
  • return [ritə́ː(r)n] : 「〜を返す、戻す、返却する、返品する」
  • hold dear : 「大切にする」
❖ "They are as eager ~ "「愛の使者は、他方の恐れの使者と同じくらい熱心に、彼らが大切にしているものを(ホーリー・スピリットに)返したいと思っている」。愛を知覚して、それをホーリー・スピリットに捧げたいと思っている。



If you send them forth, they will see only the blameless and the beautiful, the gentle and the kind.
  • send forth : 「送り出す、発行する、派遣する」
  • blameless [bléimlis] : 「非難するところのない、罪のない、潔白な」
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、寛大な、穏やかな」
  • kind [káind] : 「優しい、親切な、いたわる」
❖ "If you send them ~ "「もしあなたが、愛の使者を送り出したなら、」"they will see only ~ "「彼らは、潔白さ、美しさ、優しさ、親切さだけを見ることになろう」。恐れの使者とは対照的なものばかりを知覚するのである。そして、それをあなたにもたらしてくれる。



They will be as careful to let no little act of charity, no tiny expression of forgiveness, no little breath of love escape their notice.
  • careful [kéə(r)fl] : 「注意深い、気を付ける、用心深い」
  • be careful to : 「抜かりなく〜する、心して〜する」
  • no little : 「少なからぬ、かなりの、かなり大きな」
  • charity [t∫ǽrəti] : 「慈善、慈悲、寛容、思いやり」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • expression [ikspré∫n] : 「表現、表出」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • breath [bréθ] : 「息、呼吸、呼気、吸息、息吹」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける、免れる」
  • notice [nóutəs] : 「通知、注意、警告、情報、注目」
❖ "They will be as careful to ~ "「愛の使者は、どんなに小さな慈悲の行いも、どんなに小さな赦しの表現も、どんなに小さな愛の息遣いも、気付かないことがないように注意している」。愛を感じる知覚は、どんな小さな愛のかけらでも、それを逃すことはない。



And they will return with all the happy things they found, to share them lovingly with you. Be not afraid of them.
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • lovingly [lʌ́viŋli] : 「かわいがって、愛情を込めて、優しく」
  • be afraid [əfréid] of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
❖ "And they will return ~ "「愛の使者は、見つけ出した幸せなことをすべて持ち帰って来るだろう」。"to share them ~ "「そして、愛を込めて、それらをあなたと分かち合うのである」。"Be not afraid ~ "「愛の使者を恐れてはならない」。愛の使者を妨害するような壁を作ってはならない。



They offer you salvation. Theirs are the messages of safety, for they see the world as kind.
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
❖ "They offer you ~ "「愛の使者は、あなたに、救いを与えれくれるのである」。"Theirs are the messages ~ "「愛の使者のメッセージは、安全安心のメッセージである」。"for they see ~ "「なぜなら、愛の使者は、世界を、優しいものと見ているからだ」。愛の使者は、世界の中に、恐れ、憎しみ、嫌悪、嫉妬、恨み、憎悪、嫉み、罪、悪、暴力、攻撃、死、病、等々を見ることはない。愛、平和、喜び、美、慈しみ、慈悲、光、楽しさ、優しさ、神聖さ、愛らしさ、創造、安らぎ、安心、安全、等々のみを見るのである。
 
 
 

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