3. An error, on the other hand, is not attractive. What you see clearly as a mistake you want corrected.
- error [érə(r)] : 「誤り、間違い、ミス、過失」
- on the other hand : 「他方では、他方」
- attractive [ətrǽktiv] : 「引き付ける、興味をそそる、魅力のある」
- clearly [klíə(r)li] : 「はっきりと、疑いもなく、明らかに、明瞭に」
- mistake [mistéik] : 「 誤り、ミス、過ち、手違い、誤解」
- correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、補正する」
❖ "An error, on ~ "「一方、過ちは、人を引きつけることはない」。"What you see ~ "「あなたが明らかに過ちと見るものを、あなたは修正したいと思うのである」。罪は人を引きつける魔力を持つが、過ちは修正したという気持ちを抱かせる。どっちが扱いやすいか、明白である。
Sometimes a sin can be repeated over and over, with obviously distressing results, but without the loss of its appeal. - sometimes [sʌ́mtàimz] : 「時々、たまに」
- repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す」
- over and over : 「何度も繰り返して、何度となく、重ねて」
- obviously [ɑ́bviəsli] : 「明らかに、はっきりと、明白に、明瞭に」
- distressing [distrésiŋ] : 「悲惨な、痛ましい」
- loss [lɔ́(ː)s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失」
- appeal [əpíːl] : 「魅力」
❖ "Sometimes a sin can ~ "「時に罪は、何度も何度も繰り返される可能性がある」。"with obviously ~ "「しかも、明らかに悲惨な結果を伴うのだ」。"but without ~ "「だが、それでも、人を引きつけることは止まない」。これが、罪の魔力である。あるいは、エゴの思考システムのもつ魔力である。なぜなら、罪を祭り上げ、罪に対して魔力を持たせているのは、エゴにほかならないからだ。
And suddenly, you change its status from a sin to a mistake. - suddenly [sʌ́dnli] : 「突然に、急に、すぐに、いきなり」
- change [t∫éin(d)ʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
- status [stéitəs] : 「地位、身分、情勢、状態、状況」
❖ 罪の魔力に屈して、罪を何度も繰り返してしまうあなたではあるが、"And suddenly, you ~ "「突然、あなたは、罪のもつ地位を、罪から過ちへと変えるのだ」。今まで罪と思っていたものを、突然、それは罪ではなく単なる過ちだと、評価を変えてしまうのである。こうすれば、過ちに格下げされた罪を、あなたは修正出来る状態になるのである。
Now you will not repeat it; you will merely stop and let it go, unless the guilt remains. - merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に」
- let it go : 「あきらめる」
- unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
- remain [riméin] : 「残る、残存する」
❖ こうなれば、"Now you will ~ "「今や、あなたは罪を繰り返すことはなくなるだろう」。つまり、"you will merely ~ "「あなたは単純に、罪を保持することを止め、手放してしまうのだ」。罪の魔力から抜け、罪を手放して、過ちとして修正出来る状態になる。"unless the guilt ~ "「ただし、罪の意識が残存していない限りにおいてである」。しかし、あなたの心の中に、罪を犯してしまったという意識が消えてしまわないと、罪の魔力から抜けることは難しい。実は、ここが難しい。
For then you will but change the form of sin, granting that it was an error, but keeping it uncorrectable. - granting that : 「仮に〜と認めても、仮に〜だとしても、〜とはいえ」
- uncorrectable : 「訂正不可能な、修復不可能な」
❖ "For then you will but ~ "「なぜなら、仮に罪が過ちだったとしても、それを修正不可能な状態に保持していたのなら、あなたは罪の形を変えたに過ぎないだろうからだ」。罪に貼ったレッテルを過ちというレッテルに変えただけなら、中身は罪のままなのだから、あなたの心の中に温存されたままになって、罪を手放す結果には結びつかない。レッテルの張り替えだけではダメなのだ。罪の意識自体を追放しなくてはならない。
This is not really a change in your perception, for it is sin that calls for punishment, not error.- really [ríː(ə)li] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
- perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
- call for : 「〜を必要とする、〜を要求する」
- punishment [pʌ́ni∫mənt] : 「罰、刑罰、処罰、懲罰」
❖ "This is not really ~ "「これでは、本当にあなたの知覚が変わったとは言えない」。"for it is sin that ~ "「なぜなら、罰を求めるのは罪であって、過ちではないからだ」。罪のレッテルが過ちのレッテルに変わっただけで中身が同じままなら、あなたの知覚が変化したのではなく目先がちょっと変わっただけの話だ。依然として、あなたの心の中の罪は罰を求めてあなたを苦しめるだろう。あなたが罰を求めて苦しむうちは、それは過ちではなく、罪なのだ。
4. The Holy Spirit cannot punish sin. Mistakes he recognizes, and would correct them all as God entrusted him to do. - punish [pʌ́ni∫] : 「〜を罰する、〜を懲らしめる」
- recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
- correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、補正する」
- entrust [entrʌ́st] : 「任せる、委ねる、委任する、委託する」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、罪を罰することは出来ないのである」。ホーリー・スピリットの仕事は罪を罰することではなく、"Mistakes he recognizes ~ "「ホーリー・スピリットは過ちを認識して、神がホーリー・スピリットに委ねた通りに、過ちのすべてを修正しようとする」。
But sin he knows not, nor can he recognize mistakes that cannot be corrected. For a mistake that cannot be corrected is meaningless to him. - meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
❖ 過ちは認識するが、"But sin he ~ "「しかし、ホーリー・スピリットは罪なるものを知らないのである」。"nor can he recognize ~ "「さらに、ホーリー・スピリットは、修正不能の過ちなど、認識出来ないのである」。"For a mistake that ~ "「なぜなら、修正不能の過ちは、ホーリー・スピリットにとって意味がないからだ」。あたかもホーリー・スピリットの能力不足を言っているように聞こえるかも知れないが、そうではない。ホーリー・スピリットにとって、そもそも罪なるものは存在していないのだ。修正不能の過ちも、ホーリー・スピリットにとっては存在していない。実相世界では、罪も修正不能の過ちも存在しない。罪と修正不能の過ちが存在するかに見えるのは、この幻想世界においてだけである。つまり、罪も修正不能の過ちも単なる幻想である。だから、そういう意味で、ホーリー・スピリットにとっては罪や修正不能の過ちは存在していないのだ。
Mistakes are for correction, and they call for nothing else. What calls for punishment must call for nothing. Every mistake must be a call for love. What, then, is sin? - correction [kərék∫n] : 「訂正、矯正、修正、是正、補正」
- call for : 「〜を必要とする、〜を要求する」
- else [éls] : 「そのほかの」
❖ "Mistakes are ~ "「過ちは、修正されるためにある」。"and they call for ~ "「過ちは、修正以外のものを求めてはいない」。"What calls for punishment ~ "「罰を求めるものは、何も求めていないに違いないのだ」。過ちを修正し、正しい方向に向かうことは、実相世界に向かうことなので、それは真実であり、真実は存在する。しかし、罪を罰するという行為は、修正ではなく単なる攻撃である。攻撃は正しい方向ではなく、実相に向かう行為ではない。したがって罰という攻撃は虚偽であり、存在し得ない。罰を求めるとは、幻(まぼろし)を求めることと同義なのだ。"Every mistake must ~ "「過ちはすべて、愛の求めであるに違いない」。"What, then, ~ "「ならば、罪とはいったい何だろう」。過ちは修正を求め、それは言い換えれば、愛を求めているのだ。罪は攻撃であり、憎しみを求める。決して愛を求めることはない。なら、罪とは何か? 幻想であり、無意味であり、無である。それ以外に何であり得ようか?
What could it be but a mistake you would keep hidden; a call for help that you would keep unheard and thus unanswered?- hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
- unheard [ʌ̀nhə́ː(r)d] : 「聞こえない、耳に届かない」
- unanswered : 「返答のない、返事のない、うやむやにされた」
❖ "What could it be but ~ "「罪は、but以下でなくて、いったい何だろうか」。罪とは、"but a mistake you would ~ "「あなたが隠しておこうとする過ち、」"a call for help that you ~ "「あなたが耳を貸そうともせず、答えようともしない、助けの求め」でなくて、罪とはいったいなんだろうか。罪は幻想であり、あなたが心の中に隠している過ちの一つに過ぎない。罪というレッテルを貼った過ちである。それは修正可能であるから、あなたがホーリー・スピリットに修正を求め、ホーリー・スピリットの導きに耳を傾ければ修正出来るものなのに、あなたは罪というレッテルを貼った過ちを隠しもったまま、耳を閉ざし、口を閉ざし、目を閉ざしているのだ。しかし、本当の心は助けを求め、愛を求めているのである。その事実を、正しい知覚をもって認識すべきなのだ。