●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-18.IX.8:1 ~ T-18.IX.9:7

8. So should it be with the dark clouds of guilt, no more impenetrable and no more substantial.

  • dark [dɑ́ː(r)k] : 「暗い、闇の、暗黒の」
  • cloud [kláud] : 「雲」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • no more : 「もはや〜しない、それ以上〜ない」
  • impenetrable [impénətrəbl] : 「突き通せない、入り込めない、足を踏み込めない」
  • substantial [səbstǽn∫l] : 「実質的な、実のある、実体のある」
❖ "So should it be with ~ "「状況は、罪の意思という暗い雲についても同じである」。"no more impenetrable ~ "先頭に"being"を補う、分詞構文、理由、「そんな雲は突き破れるし、そもそも実体がないのだから」。前段落で論じた幻想世界という黒雲と、罪の意識の状況は同じである。つまり、罪の意識も幻想に過ぎないのだ。



You will not bruise yourself against them in traveling through.
  • bruise [brúːz] : 「〜を傷つける、へこませる」
  • against [əgénst] : 「〜にぶつかって、接触して」
  • travel [trǽvl] : 「進む、歩く、走る、動く、移動する」
❖ "You will not bruise ~ "「罪の意識という黒雲に突き当たっても、あなたは傷つくことはない」。もともと実体がないのだから、本当は、罪の意識によって傷つくはずはないのだ。しかし、あなたは罪の意識を抱えたまま苦しんでいる。つまり、幻想に悩まされているのだ。



Let your Guide teach you their unsubstantial nature as he leads you past them, for beneath them is a world of light whereon they cast no shadows.
  • guide [gáid] : 「案内人、ガイド、案内者、指導者」
  • teach [tíːt∫] : 「〜を教える、指導する」
  • unsubstantial : 「実体がない」
  • nature [néit∫ə(r)] : 「性質、性分、天性、本性」
  • lead [li':d] : 「〜を導く、案内する」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを通り過ぎて、〜を過ぎ去って」
  • beneath [biníːθ] : 「〜の真下に」
  • whereon [(h)we(ə)rɑ́n] : 「その上に〜するところの」
  • cast [kǽst] : 「〜を投げる」
  • shadow [∫ǽdou] : 「影、暗がり、人影、陰」
❖ "Let your Guide teach ~ "「あなたのガイドが、黒雲の中を通ってあなたを導くとき、その黒雲は実体のない性質を持っているのだと、あなたのガイドに教えてもらいなさい」。あなたがホーリー・スピリットの導きによって実相世界に目覚めようとするとき、あなたは必ず、あなたの抱えた罪の意識の問題に直面せざるを得ない。しかし、その時、ホーリー・スピリットによって、罪の意識の問題は実体がない、単なる幻想だと教えてもらいなさい。"for beneath them is ~ "「なぜなら、罪の意識という黒雲の真下には光の世界があり、黒雲はその世界に影さえも投げかけられないのだから」。光の世界とは、もちろん、実相世界のこと。実体のある世界に実体のない黒雲が影響を与えること(影を投げかけること)は出来ないのだ。



Their shadows lie upon the world beyond them, still further from the light. Yet from them to the light their shadows cannot fall.
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • further [fə́ː(r)ðə(r)] : 「もっと遠い、さらに向こうの」
  • fall [fɔ́ːl] : 「落ちる、落下する」
❖ とは言え、"Their shadows lie ~ "「罪の意識という黒雲は、光の世界の向こうの世界に、影を作るのである」。"still further from ~ "「その世界は光の世界からかなり遠いところにある」。罪の意識という黒雲は、実相世界に影を落とすことはないが、幻想世界には暗い影を落とす。だから、あなたは、罪の意識に苦しんできたのだ。



9. This world of light, this circle of brightness is the real world, where guilt meets with forgiveness.
  • circle [sə́ː(r)kl] : 「領域、範囲、円、円周」
  • brightness [bráitnis] : 「明るさ、輝き、光明、鮮やかさ、明度、光輝」
  • meet with : 「〜と会う」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
❖ "This world of light ~ "「この光の世界、光輝に満ちた領域こそ、実相の世界である」。"where guilt meets ~ "「そして、この実相世界において、罪の意識は赦しと出会うのである」。後々、赦しの説明があろうかと思うが、ACIMの赦しとは、罪の意識が幻想に過ぎず実在しないものと受け入れてしまうことである。存在しないものを手放してやるのである。だから、赦しはある意味、解放である。



Here the world outside is seen anew, without the shadow of guilt upon it.
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部に」
  • seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
  • anew [ən(j)úː] : 「あらためて、もう一度、新たに、再び」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • shadow [∫ǽdou] : 「影、暗がり、人影、陰」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
❖ "Here the world ~ "主語を"you"にして意訳する、「ここでは、あなたは、外部世界をあらためて見直すことになる」。"without the shadow ~ "「つまり、外部世界に罪の意識の影を落とすことなく見つめ直すことになるのだ」。罪の意識が幻想であると受け入れて、つまり、罪の意識を赦して解放し、新たに、真実なる心の目で実相世界を見渡して見るのである。



Here is the new perception, where everything is bright and shining with innocence, washed in the waters of forgiveness, and cleansed of every evil thought you laid upon it.
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • bright [bráit] : 「輝く、輝いている、光っている、まぶしい」
  • shining [ʃáiniŋ] : 「光る、輝く、きらめく、明るい」
  • innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • wash [wɑ́∫] : 「洗う、洗濯する、洗い流す」
  • cleanse [klénz] : 「清める、浄化する、〜を洗浄する、清潔にする」
  • evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、熟考、考え、見解」
  • laid [léid] : 「lay の過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
❖ "Here is the new ~ "「ここに、まったく新しい知覚が生じるのだ」。その知覚を通して見ると、"where everything is ~ "「すべては輝き、純粋さで輝いている」。"washed in the waters ~ "分詞構文、先頭に"being"を補うとよい、単純接続、「そして、赦しの水で洗われ、」"and cleansed of every ~ "「あなたがすべてのものに対して抱いた邪悪な思いが浄化されるのである」。実相的知覚が形成され、やがてそれが実相世界の叡智(knowledge)へと質転換される。



Here there is no attack upon the Son of God, and you are welcome.
  • attack [ətǽk] : 「」攻撃、暴行、襲撃
  • welcome [wélkəm] : 「有り難い、うれしい、歓迎される」
❖ "Here there is no ~ "「ここでは、神の子への攻撃など一つもない」。"and you are ~ "「あなたは、暖かく迎え入れられるのだ」。あなたは罪の意識を赦したのだから、完全な無辜(むこ)の状態である。だから、誰もあなたを非難するものなどいないのだ。しかも、そもそも、実相世界には非難とか攻撃という概念は存在しない。愛と慈悲、喜びと平和をもって、あなたは暖かく迎え入れられるのだ。



Here is your innocence, waiting to clothe you and protect you, and make you ready for the final step in the journey inward.
  • innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • wait [wéit] : 「〜を待つ」
  • clothe [klóuð] : 「〜に衣服を着せる」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • ready [rédi] : 「用意ができている、支度が整った、覚悟ができた 」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
  • step [stép] : 「階段、段、階、段差」
  • journey [dʒə́ː(r)ni] : 「旅、行路、道のり、道程、遍歴」
  • inward [ínwə(r)d] : 「内側に向けて、中心へ」
❖ "Here is your ~ "「ここに、あなたの無辜性がある」。"waiting to clothe ~ "「そして、その無辜性は、あなたに無辜なる衣服を着せ、あなたを守ってくれるのである」。"and make you ready for ~ "「さらに、内面への旅の最終段階へと、あなたの準備を整えくれるのである」。あなたは実相世界に目覚め、あなたの罪の意識は赦され解放された。あなたは完全な無辜の状態になり、すべての準備は整ったのだ。いよいよ、神の元へ、天の王国に入城しようとしている。



Here are the dark and heavy garments of guilt laid by, and gently replaced by purity and love.
  • heavy [hévi] : 「重い、激しい、重みのある」
  • garment [gɑ́ː(r)mənt] : 「衣類、衣服、衣料品、服飾、覆い」
  • laid [léid] : 「lay の過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」
  • replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、差し替える」
  • purity [pjú(ə)rəti] : 「清らかさ、純正、汚れのないこと、清浄、純粋性、純度、清潔」
❖ "Here are the dark and ~ "「ここで、暗くて重い罪の意識という衣服は脇に置かれ、穏やかに、純粋さと愛によって置き換えられるのである」。罪の意識を赦して解放したのだから、もはや罪の衣服を身に着けているには及ばない。あなたはそんな衣服を脱ぎ捨ててしまうのである。そこに現れるあなたは純粋な無辜なる神の子であり、愛と喜びと平和に満たされているのである。
 
 
 

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