11. The holy instant is your invitation to love to enter into your bleak and joyless kingdom, and to transform it into a garden of peace and welcome.
- holy [hóuli] : 「神聖な」
- instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
- invitation [ìnvitéi∫n] : 「招き、招待」
- enter [éntə(r)] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
- bleak [blíːk] : 「寒々とした、荒涼とした、殺風景な、わびしい」
- joyless [dʒɔ́ilis] : 「喜びのない、楽しくない、つまらない」
- kingdom [kíŋdəm] : 「王国、王領」
- transform [trænsfɔ́ː(r)m] : 「〜を変形する、〜を変換する、〜を転換する」
- garden [gɑ́ː(r)dn] : 「庭、庭園、果樹園」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
- welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
❖ "The holy instant is ~ "「聖なる瞬間とは、愛があなたの荒涼として喜びのない王国に入ってきてもらい、それを平和と歓迎のガーデンに変えてもらうという招きなのである」。幻想から目覚め、実相世界に目を開いた瞬間が、聖なる瞬間である。あなたの肉体という幻想を、真の愛によって解放し、荒涼とした心を緑の楽園に変え、同胞を暖かく迎えて、平和と喜びを分かち合う瞬間こそが聖なる瞬間なのだ。
Love's answer is inevitable. It will come because you came without the body, and interposed no barriers to interfere with its glad coming. - answer [ǽnsə(r)] : 「〜に答える」
- inevitable [inévətəbl] : 「避けられない、当然の、必然的な、必然の、不可避の」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
- interpose [ìntə(r)póuz] : 「〜を間に入れる、〜の間に置く」
- barrier [bǽriə(r)] : 「柵、垣根、フェンス、障害、障壁、バリア」
- interfere [ìntə(r)fíə(r)] : 「邪魔をする、妨げる、遅らせる、干渉する」
- interfere with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
- glad [glǽd] : 「満足して、うれしく思う」
❖ "Love's answer ~ "「愛が(あなたの求めに)答えることは、必然である」。あなたが求めれば、愛は必ず答えてくれる。"It will come because ~ "「〜であるから、愛の答えは必ず与えられる」。"because you came without ~ "「あなたが、肉体をもたずにやって来たからであり、」"and interposed no ~ "「愛の答えが喜んでやって来るのを邪魔するために(心に)バリアーを築かなかったから、」愛の答えは必ず与えられる。"you came without the body"「あなたは肉体をもたずにやって来た」とは、幻想の肉体から解放されたことを意味する。肉体という夢から醒めたのだ。だから、"interposed no barriers"「バリアーを築かず」、つまり、肉体という障害物を取り払ったのである。邪魔するものは何もなくなったので、愛は、その答えを携えて、あなたの心の中に入ってくることが出来るのだ。
In the holy instant, you ask of love only what it offers everyone, neither less nor more. - ask of : 「〜に要求する」
- offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
- neither A nor B : 「AもBも〜ない」
❖ "In the holy instant ~ "「聖なる瞬間に、あなたは、愛がすべての者達に差し出すものを、愛に求めるのだ」。"neither less ~ "「それ以上でもそれ以下でもない」。愛は実相的真実だけを与え得る。平和であり、喜びであり、光であり、美、慈しみ、創造性、静寂、永遠性、不変性、等々である。愛は幻想の物質を与えることはない。だから、あなたは、愛が同胞達に与え得る平和などを、愛に求めることになるのであって、社会的地位や権力や金銭を愛に要求するようなことはしない。
Asking for everything, you will receive it. And your shining Self will lift the tiny aspect that you tried to hide from Heaven straight to Heaven. - ask for : 「〜を求める、〜を要求する、〜を要する」
- receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
- shining [ʃáiniŋ] : 「光る、輝く、きらめく、明るい」
- lift [líft] : 「持ち上げる、解除する、取り除く、撤廃する」
- aspect [ǽspekt] : 「形勢、局面、状況、側面、特徴、様子、外見」
- try to : 「〜しようと試みる」
- hide [háid] : 「隠れる、潜伏する、身を潜める、潜む、姿を隠す」
- straight [stréit] : 「一直線に、真っすぐに」
❖ "Asking for ~ "分詞構文、理由、「あなたはすべてを求めるので、あなたはすべてを受けとるのである」。もちろん、ここのすべてとは、実相的真実のこと。実相的真実のすべてを求め、そのすべてを与えられる。"And your shining Self ~ "「そして、あなたの輝く本当の自己は、あなたが天の王国から隠そうとしてきたちっぽけな(あなたの)側面を持ち上げて、真っすぐ天の王国まで運んで行くだろう」。あなたが天の王国から隠そうとしてきたもの、つまり、罪の意識をもった自分であり、神から罰せられるであろう自分であり、虫けらにしか見えない自分であり、悪に染まりやすい自分であり、誘惑に負けてしまう弱い自分である。しかし、、あなたが、自分は神の子であると受け入れることで、実相世界にそのすべてを運び込んで、それが幻想に過ぎないと認識するのである。もちろん、知識とてそれを知るだけではダメで、叡智をもって直覚しなくてはいけない。
No part of love calls on the whole in vain. No Son of God remains outside his Fatherhood.- part [pɑ́ː(r)t] : 「一部、部分」
- call on : 「求める、要求する、所望する、頼む」
- whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
- vain [véin] : 「無駄な、無益な、無価値な、空虚な、はかない」
- in vain : 「無駄に」
- remain [riméin] : 「とどまる、滞在する、残る、残存する」
- outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外側に」
- fatherhood : 「父であること、父権、父としての責任、父なる神」
❖ "No part of love calls ~ "「愛の一部であったとしても、完全なるものに求めれば、無駄に終わることはない」。あなたの愛が実相的に完璧な愛でなくても、つまり、未完成の愛、愛の一部であったとしても、完全なるもの、つまり、実相世界の実在であるホーリー・スピリット(あるいは、キリスト、神それ自体)に頼みごとをすれば、その愛の望みは必ず叶えられて、無駄に終わることはない。もちろん、あなたの望みが実相的な望みでなければ叶えられまいが。"No Son of God remains ~ "「神の子は誰一人として、父なる神から除外されることはないのだ」。神は完全平等なる存在であるから、誰の望みを叶え、誰の望みを叶えない、などという不平等な選択などしない。
12. Be sure of this; love has entered your special relationship, and entered fully at your weak request. - be sure [∫úə(r)] of : 「〜に自信がある、〜を確信している」
- enter [éntə(r)] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
- special [spé∫l] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
- relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
- fully [fúli] : 「十分に、完全に、全く、すっかり、全体に」
- weak [wíːk] : 「弱い、劣っている、力がない、脆弱な」
- request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
- at someone's request : 「〜の依頼に応じて、〜の希望に応えて」
❖ "Be sure of ~ "「次のことに確信をもちなさい」。"love has entered ~ "「愛は、あなたの特別な関係性の中に入り込んで来たのである」。"and entered fully ~ "「たとえ、あなたの要求が弱々しいものであっても、それに応じて、愛は十分にあなたの関係性の中に入って来たのだ」。"special relationship"「特別な関係、特別な関係性」とは、幻想世界であなたが構築する、パートナーとの間の非常に狭い関係性のことである。肉体的な愛欲とからめて考えると理解しやすいだろう。特別な関係性における愛は、実相世界の純粋な愛ではなく、憎悪や嫉妬といった愛の対極概念をもつ幻想世界の愛である。しかし、そんな特別な関係性にあっても、あなたは、弱々しくはあるが、真実の愛を求めてたこともあり、純粋な愛に憧れたこともあったろう。そのとき、あなたの真実の要求に応えるかのように、真実の実相的愛は、あなたの特別な関係性の中に忍び込んで来たのだ。だからこそ、あなたは幻想的な特別な関係性を質転換して、実相的な神聖な関係性に変えることが出来るのである。その原動力となるのが、あなたの関係性に忍び込んだ真実の愛なのだ。
You do not recognize that love has come, because you have not yet let go of all the barriers you hold against your brother. - recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
- let go of : 「手放す、あきらめる、〜を解き放つ、〜を取り除く」
- hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
- against [əgénst] : 「対抗して、〜に逆らって、〜にそむいて、反抗して」
❖ "You do not recognize ~ "「あなたは、愛がやって来たことを認識してはいない」。"because you have not ~ "「なぜなら、あなたは、あなたの同胞に対して築いた(心の)バリアーのすべてを取り除いてはいなかったからだ」。あなたは、想念としての愛の侵入を阻止する心の囲いを築き、愛はそのバリアーである肉体を介してのみ交換されるものだと決め込んでいたので、肉体を持たない真実の愛の侵入に気付かないのだ。
And you will not be able to give love welcome separately. You could no more know God alone than he knows you without your brother. - be able to : 「〜することができる、〜し得る、〜が可能である」
- welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
- separately [sép(ə)rətli] : 「離れて、独立して、別々に、分かれて、単独で」
- no more A than B : 「AでないのはBでないのと同じ」
- alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
❖ "And you will not be ~ "「そして、あなたは、(同胞と)別々に、愛を歓迎することは出来ないだろう」。真実の実相的愛があなたの心に侵入する場合、関係性のもう一人の当事者であるあなたのパートナーの心にも同時に侵入するのである。したがって、関係性のあるあなたと同胞が同時に、その真実の愛に気付かない限り、真実の愛は発展する機会を失ってしまうのだ。真実の愛を共に歓迎すること、つまり、真実の愛を分かち合うことがない限り、あなたは幻想の愛にしがみつくことになる。
But together you could no more be unaware of love than love could know you not, or fail to recognize itself in you.- together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
- unaware : 「無意識の、気付かない、知らない」
- fail to : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」
- recognizeb [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
❖ "But together you could ~ "「しかし、同胞と一緒であるなら、あなたは(真実の)愛に気付かないではいられないし、それは愛があなたを認識せずにいられないのと同じなのだ」。"or fail to recognize ~ "「あるいは、愛は必ずあなたの心の中に愛自体を見つけ出すことと同じなのである」。特別な関係性の中にいるあなたとパートナーが、共に真実の愛に目覚め、それを求めるなら、実は真実の愛はすでに二人の心の中に侵入してきていることに気付くのである。それは、真実の愛があなたとパートナーを認識したことと同じである。つまり、ホーリー・スピリットがあなたとパートナーの関係性を認識し、その関係性を神聖な関係性に発展させようという目的を持ったことを意味する。なぜ、ホーリー・スピリットは発展させようと思ったのか? それは、真実の愛が、つまり、ホーリー・スピリットの愛が、あなたとパートナーの心の中に眠っている真実の愛自体の存在を確実に知ったからなのだ。もう少し簡単に、砕いて言ってみよう。あなたは、愛とは、肉体というバリアーを築いた上で、その肉体を通して交わされる愛欲だと思っていたのだ。しかし、その愛は、憎悪や嫉妬や支配といった対極概念を持つ、いわば虚偽(幻想)の愛であった。その虚偽の愛の上に、あなたとパートーは特別な関係性を築いたのである。だが、あなたとパートナーの心の中には最も神聖で純粋な部分が存在し、そこに実相的真実の愛が隠されていたのである。その真実の愛にあなたが気付いたとき、ホーリー・スピリットは、更なる真実の愛をあなたに注ぎ込むのである。神の愛と言ってもいい。あなたとパートナーは、一緒に、そして同時にその神の愛に気付き、それまでの特別な関係性を、神聖な関係性に、つまり、神とつながった関係性に質転換するのである。こうして、あなたは幻想世界の関係性から目覚め、実相世界の真実の愛の関係性を、心の目を通して目撃することになる。