●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-19.IV.D.18:1 ~ T-19.IV.D.19:6

18. Free your brother here, as I freed you. Give him the selfsame gift, nor look upon him with condemnation of any kind.

  • free [fríː] : 「〜を自由にする、解放する」
  • selfsame : 「同一の、same の強調形」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • condemnation [kɑ̀ndemnéi∫n] : 「激しい非難、糾弾」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
❖ "Free your brother ~ "「私があなたを解放したように、この場であなたの同胞を解放しなさい」。同胞を、罪の意識から解放してあげなさい。"Give him the selfsame ~ "「同胞に、(私があなたに与えたものと)まったく等しい贈り物を与えなさい」。罪の意識からの解放、そして実相世界への目覚めという贈り物を与えなさい。"nor look upon him ~ "「どんな種類の非難の目であっても、非難の目で彼を見てはいけない」。そもそも、同胞が罪の意識を持つ切っ掛けとなったのは、あなたがあなたの罪の意識を同胞に投射したからなのだ。あなたが非難の目をもって同胞を見れば、再び、あなたは同胞に自分の罪を投射することになってしまうのだ。



See him as guiltless as I look on you, and overlook the sins he thinks he sees within himself.
  • guiltless [ɡíltlis] : 「罪のない、潔白な、経験のない」
  • overlook [òuvə(r)lúk] : 「見て見ぬふりをする、見過ごす、大目に見る」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪」
  • within [wiðín] : 「 〜の中に、〜以内で」
❖ "See him as guiltless ~ "「私があなたを見るように、彼を罪なき者として見なさい」。"and overlook the sins ~ "「そして、彼が彼自身の中に見ていると思っている罪を、見過ごしてしまいなさい」。彼の中にあるように見える罪は、幻想に過ぎないのだ。あなたの投射したものの陰である。その幻想の罪をあなたが見過ごしてしまえれば、彼もまた、その罪を見過ごしてしまうことが出来るだろう。



Offer your brother freedom and complete release from sin, here in the garden of seeming agony and death.
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • complete [kəmplíːt] : 「完全な、全くの、全部の、完成した」
  • release [rilíːs] : 「解放、解き放すこと、解除、免除」
  • garden [gɑ́ː(r)dn] : 「庭、庭園、果樹園」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、外見だけの、見せかけの、うわべの」
  • agony [ǽg(ə)ni] : 「激しい苦痛、苦悶、苦悩」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "Offer your brother ~ "「苦悶と死だけがあるように思われるこの庭園において、」つまり、この闇の幻想世界において、「罪の意識からの完全な解放と自由を、あなたの同胞に差し出しなさい」。同一の神の子として、同胞を罪の意識から救い出しなさい。その罪の意識は幻想に過ぎないのだと教えてあげなさい。



So will we prepare together the way unto the resurrection of God's Son, and let him rise again to glad remembrance of his Father, Who knows no sin, no death, but only life eternal.
  • prepare [pripéə(r)] : 「〜を準備する、用意する、支度する」
  • together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
  • unto [ʌ́ntu] : 「〜の方へ」
  • resurrection [rèzərék∫n] : 「生き返り、よみがえり、蘇生、復活」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する」
  • rise to : 「〜に達する」
  • again [əgén] : 「再び、かさねて」
  • glad [glǽd] : 「うれしい、喜ばしい」
  • remembrance [rimémbr(ə)ns] : 「記憶、思い出、回想、追悼」
  • eternal [itə́ː(r)nl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の、無限の」
❖ "So will we prepare ~ "「そうすれば、私たちは、神の子の復活へと続く道を、共に準備出来るだろう」。"and let him rise again ~ "「そして、罪も死も知らず、ただ永遠の命だけを知っている父なる神を喜んで思い出すために、彼を再び立ち上がらせなさい」。"rise again"とは、つまり"resurrection"「復活」するということだ。死からの再生である。幻想世界の死の状態から、命の存在する実相世界へ復活、再生するのだ。その準備のために、同胞を罪の意識から救い出さなくてはならない。それは、あなたの、神の子としての使命である。



19. Together we will disappear into the Presence beyond the veil, not to be lost but found; not to be seen but known.
  • disappear[dìsəpíə(r)] : 「見えなくなる、姿を消す、存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • presence [prézns] : 「存在すること、存在、居ること」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • lost [lɔ́(ː)st] : 「lose の過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する、なくす」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
  • known [nóun] : 「know の過去分詞形」
❖ "Together we will ~ "「私たちは共に、ベールの向こうの存在へと、消えて行くのである」。"not to be ~ "「消滅するのではなく、見えなくなるのだ」。"not to be seen ~ "「見えなくなるが、その存在は知られるのである」。幻想というベールの向こう側の実相世界へ移行すると、つまり、天の王国へアセンションすると、この幻想世界から姿を消したように見えるだろう。しかし、存在が消滅したのではなく、幻想世界から見ることが出来ないだけであって、存在は、確かに、実相世界では知ることが出来るのだ。知覚では感知出来ない。その存在を、叡智をもって知るのです。



And knowing, nothing in the plan God has established for salvation will be left undone.
  • plan [plǽn] : 「計画、企画、予定、意向、つもり、考え、意図」
  • establish [istǽbli∫] : 「設置する、設立する、開設する、創設する」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「放置する、ある状態のままにしておく」
  • undone [ʌndʌ́n] : 「なされていない、未完成の」
❖ "And knowing, nothing ~ "「そして、(叡智をもって)知ることになる」。"nothing in the plan ~ "「神が救いのために設計したプランは何一つ、成就されずに放置されることはないと」。神の意思は、必ず成就する。それが、神の法であり、天の王国の自然法則である。したがって、神の子は必ず、救われるのだ。



This is the journey's purpose, without which is the journey meaningless.
  • journey [dʒə́ː(r)ni] : 「旅、行路、道のり、道程」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • without [wiðáut] : 「〜しないで、〜せずに、〜なしで」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
❖ "This is the journey's ~ "「これこそが、旅の目的である」。幻想世界で死の状態であった神の子が、神の救いに出合って復活すること、それが、神の子の旅の目的である。 "without which is ~ "「目的なくしては、旅は無意味である」。



Here is the peace of God, given to you eternally by him. Here is the rest and quiet that you seek, the reason for the journey from its beginning.
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • eternally [itə́ːrnəli] : 「永久に、絶えず、変わることなく、永遠に」
  • rest [rést] : 「休息、休養、睡眠、眠り、静養、保養s」
  • quiet [kwáiət] : 「静けさ、静寂、静穏、平穏」
  • seek [síːk] : 「捜し出す、求める、追求する、探求する」
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
  • from the beginning [bigíniŋ] : 「もともと、最初から、はなから」
❖ "Here is the peace ~ "「ここには、神の平和がある」。実相世界へ救われて、神の子のは神の平和を手にするのだ。"given to you eternally ~ "「その平和は、神によって、永遠に、あなたに与えられるのである」。"Here is the rest and quiet ~ "「ここにこそ、あなたが追い求めた安らぎと静寂がある」。"the reason for ~ "「旅の最初に掲げた、旅の理由があるのだ」。真実の平和、心の安らぎ、静謐な憩いがある。そこに到達することが、旅の目的であったのだ。



Heaven is the gift you owe your brother, the debt of gratitude you offer to the Son of God in thanks for what he is, and what his Father created him to be.
  • owe [óu] : 「借りている、負っている」
  • debt [dét] : 「借金、債務、借り、負債」
  • gratitude [grǽtət(j)ùːd] : 「感謝、感謝の気持ち、報恩の念」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • in thanks for : 「〜のお礼として、〜の感謝を込めて」
  • create [kriéit] : 「〜を創造する、創り出す」
❖ "Heaven is the gift ~ "「天の王国は、あなたが同胞から借りた贈り物である」。日本語に訳すと変なのだが、要するに、あなたは同胞のおかげで天の王国に到達することが出来る、ということ。"the debt of gratitude ~ "「本当の神の子の姿、父なる神が神の子を創造した、その姿のために感謝して、返礼として、神の子にあなたが差し出す感謝という贈り物である」。ここも、理詰めで訳すと変になる。感覚的にとらえよう。あなたは、自分の本来の姿が神の子であることを感謝するのである。神の子として創造してくれた神にも感謝するのである。そして、それに気付かせてくれた同胞にも感謝するのだ。だから、あなたは同胞に借りもあり、負債もある。ならば、今度はあなたが、その借りを返すために、また別の同胞を救ってあげる番ではないのか。
 
 
 

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