●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-19.IV.D.20:1 ~ T-19.IV.D.21:7

20. Think carefully how you would look upon the giver of this gift, for as you look on him so will the gift itself appear to be.

  • carefully [kéə(r)f(ə)] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に、じっくりと」
  • look upon : 「〜を見る」
  • giver [gívə(r)] : 「与える人、贈与者、寄贈者」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • appear [əpíə(r)] : 「〜のように〕見える、〜と思われる」
  • appear to : 「〜するように見える、〜すると思われる」
❖ "Think carefully how ~ "「贈り物を与えてくれる贈り手を、あなたがどう見ているか、注意深く考えなさい」。"for as you look on ~ "意訳する、「なぜなら、あなたが贈り手をどう見るかによって、贈り物自体の見方が変わってくるからだ」。どんなに素晴らしい贈り物であっても、あなたが送り手を憎んでいるようなら、その贈り物自体も、あなたにとって憎しみの対象になってしまう。逆に、あなたが贈り手を愛の目で見るなら、どんなささいな贈り物でも、愛情深いものに見えてくる。贈り物の価値を決めるのは、それを受け取るあなた自身なのだ。



As he is seen as either the giver of guilt or of salvation, so will his offering be seen and so received.
  • seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
  • either [íːðə(r)] : 「どちらか一方の」
  • either A or B : 「AかそれともB」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • offering [ɔ́ːfəriŋ] : 「贈り物、提供されるもの、売り出されるもの」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
❖ "As he is seen as either ~ "「贈り手が、罪の意識を与える者と見られるか、救いを与える者と見られるかによって、贈り物はそれにしたがって見られ、またそのように受け取られるのだ」。



The crucified give pain because they are in pain. But the redeemed give joy because they have been healed of pain.
  • crucify [krúːsifài] : 「〜を十字架に張り付けにする」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • redeem [ridíːm] : 「〜を罪から救う、〜の罪を贖う、〜を救い出す、〜を解放する」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治癒する、治療する」
❖ "The crucified give pain ~ "「十字架上で苦しむ者は、痛みの中にあるのだから、痛みを与えるのである」。罪の意識で苦しむ者は、罪の意識を他者に与える。投射するのだ。"But the redeemed ~ "「しかし、救われて解放された者は、痛みが癒されたのだから、喜びを与えてくれる」。さて、あなたはどちらの贈り物をもらいたいか。もらいたい方の人間になって、そのように見なくては、ほしい贈り物はもらえない。



Everyone gives as he receives, but he must choose what it will be that he receives.
  • choose [t∫ú] : 「〜を選ぶ、〜を選択す」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
❖ "Everyone gives ~ "「誰でも、受け取るように与えるのである」。"but he must choose ~ "「しかし、受け取るものが何であるか、誰でもそれを選択しなくてはならない」。あなたは、何が欲しいのか、しっかりした意思で選択しなくてはならない。受け取りたいものがはっきりすれば、あなたはそれを他者に与えることが出来るようになるのだ。同時に、天の王国の自然法則を思い出そう。与えることは、得ることなのである。



And he will recognize his choice by what he gives, and what is given him.
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • choice [t∫ɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "And he will recognize ~ "「そして、誰でも、自分が与える物によって、そして、与えられる物によって、何を選んだかわかるのである」。愛を与えれば愛を受け、あなたが愛を選んだことがはっきりわかる。他者を憎めば他者から憎まれ、あなたが憎悪を選択したことがわかる。あなたが他者を罪ある者と見れば、あなたは自分が罪ある者であると見られてしまうのだ。そして、あなたは、罪を選択したことがはっきりわかるのである。



Nor is it given anything in hell or Heaven to interfere with his decision.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • hell [hél] : 「地獄、修羅場、生き地獄」
  • interfere [ìntə(r)fíə(r)] : 「干渉する、妨害する、邪魔をする」
  • interfere with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
  • decision [disíʒ(ə)n] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
❖ "Nor is it given anything ~ "「選択を邪魔するために、地獄の、あるいは天の王国の何かが、それに与えられることはない」。どういう意味だろう? 贈り手に、地獄の贈り物を要求しても、天の王国の贈り物を要求しても、それによって、あなたの選択が妨害されることはない。つまり、あなたの選択は完全に自由であって、地獄でも天の王国でも、どっちでも選択出来る、ということだろう。あなたは他者を憎んで、恨み殺す選択をすることも出来るし、実際、あなたの怨念は幻想世界で実現するだろう。しかし、あなたは他者を愛して、他者の痛みを取り除く選択も出来るし、実際、あなたはヒーリングという奇跡を実相世界で実現出来るのだ。あなたは、地獄も天の王国も、自由に選択出来るし、実現出来る。したがって、あなたが地獄としての人生を生きるか、天の王国としての命を生きるか、あなたの選択次第なのだ。



21. You came this far because the journey was your choice. And no one undertakes to do what he believes is meaningless.
  • this [ðís] : 「これくらいに、こんなに、これほどに」
  • far [fɑ́ː(r] : 「遠く離れて、遠くに、遠くへ」
  • journey [dʒə́ː(r)ni] : 「旅、行路、道のり、道程」
  • choice [t∫ɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • undertake [ʌ̀ndə(r)téik] : 「引き受ける、請け負う、企てる、始める、〜に着手する」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
❖ "You came this far ~ "「あなたは、こんな遠くまでやって来たが、それは、あなたが旅を選択したからなのだ」。幻想世界のこんな遠くまで、あなたは実相世界を探す旅を続けてきた。それは、あなたが選択し、意思したことなのだ。"And no one undertakes ~ "「誰一人として、意味がないと信じたことを企てることなど出来ない」。あなたが、長い旅を続けてこれたのは、実相世界を探し出す旅が意味があると信じたからだ。



What you had faith in still is faithful, and watches over you in faith so gentle yet so strong that it would lift you far beyond the veil, and place the Son of God safely within the sure protection of his Father.
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、信仰、信条、確信」
  • still [stíl] : 「今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • faithful [féiθfl] : 「信頼できる、誠実な、真心を尽くす、信心深い」
  • watch [wɑ́t∫] : 「じっと見る、観察する、〜に注意する、〜を見張る、見守る、〜の世話をする」
  • watch over : 「〜の世話をする、〜を見守る」
  • in faith : 「誓って、本当に、疑いもなく、実に」
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、寛大な、優しい、穏やかな」
  • strong [strɔ́(ː)ŋ] : 「強い、力がある、力強い、強力な」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、解除する、取り除く、撤廃する」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「 〜の向こう側に、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの、とばり」
  • place [pléis] : 「〜を置く、設置する、取り付ける」
  • safely [séifli] : 「安全に、支障なく、無事に」
  • sure [∫úə(r)] : 「確かな、信頼できる、当てになる、確信して」
  • protection [prətékʃən] : 「保護、擁護、予防、防御、防備、後援、防衛」
❖ "What you had faith ~ "「あなたが今でも信じているこの旅は、信頼に足るものである」。信じた旅を擬人化して、"and watches over you ~ "ここは"so ~ that ~ "の構文、「その旅は、あまりにも優しく、あまりにも強くあなたを信頼して見つめているので、」"that it would lift you ~ "「あなたを、(幻想の)ベールを飛び越えて高く持ち上げ、父なる神が確実守っている中に、安全に、神の子を置いてくれるのである」。つまり、その旅は、必ず、あなたを神の住む天の王国へ導いてくれる。それほど、あなたの選択した旅は信頼に足り、優しく、力強いものなのだ。



Here is the only purpose that gives this world, and the long journey through this world, whatever meaning lies in them.
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • through [θruː] : 「〜を通り抜けて、経て、〜の中を通って、〜を貫いて」
  • whatever [(h)wʌtévə(r)] : 「どんな〜が〜でも、どんな〜を〜しても」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、目的、意図」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ ここは後ろから訳して、"whatever meaning lies ~ "「もしこの世界と旅に意味があるとしたら、」"Here is the only purpose ~ "「ここにこそ、この世界と、この世界を通り抜けていく長い旅を与えた唯一の目的がある」。この幻想の世界はあなたにとって無意味に思えるかもしれないが、その世界を通過して行く長い旅に意味があるとしたら、それは、あなたがその旅によって、ついには、実在する実相世界に出合えることなのだ。実相世界へ辿り着くことが、旅の目的なのである。



Beyond this, they are meaningless. You and your brother stand together, still without conviction they have a purpose.
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • conviction [kənvík∫n] : 「信念、確信」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "Beyond this, they ~ "「これを越えたところには、この世界と旅の意味はない」。実相世界への回帰こそが意味あることであって、それを欠いてしまったら、この世界にも旅にも意味はなくなってしまう。"You and your brother ~ "「あなたとあなたの同胞は一緒に立っているが、」"still without conviction ~ "「そういう目的を持っていることに、なお確信が持てないでいる」。旅に出ようかどうか、あなたと同胞は、旅の目的に確信が持てないまま、迷っている。



Yet it is given you to see this purpose in your holy Friend, and recognize it as your own.
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • own [óun] : 「自分自身の、独自の、自らの、自己の」
❖ "Yet it is given youb ~ "「しかし、この目的を、聖なる友であるホーリー・スピリットの中に見いだすことが、あなたに与えられるのだ」。つまり、ホーリー・スピリットが主導する聖なる目的に、あなたが賛同することは運命的なことで、その選択をあなたが下すことは必然である。"and recognize ~ "「そして、この目的を、あなたはあなた自身の目的として受け入れるのである」。運命であり、必然である聖なる目的を、あなたはあなたの使命として受け入れるのだ。何も思い患うことはない。聖なる旅に出ればいいのだ。ホーリー・スピリットが良き道連れになってくれるのだから。そして、キリストもあなたと同伴してくれるのだから。
 
 
 

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