●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-19.IV.D.6:1 ~ T-19.IV.D.7:7

6. And now you stand in terror before what you swore never to look upon.

  • terror [térə(r)] : 「恐怖、テロ」
  • in terror : 「おびえて、怖くて、恐ろしくなって」
  • swore [swɔ́ː(r)] : 「swear の過去形」
  • swear [swéə(r)] : 「〜と断言する、誓って言う、誓う」
  • look upon : 「〜を見る、〜を見渡す」
❖ "And now you stand ~ "「そして今、あなたは、決して見ないと誓ったものの前で、恐怖におののきながら立ち尽くしている」。実相世界の真実は決して目にしないと、あなたはエゴに誓ったのだ。エゴの脅しに対して、あなたはおののきを感じながら、立ち尽くしている。



Your eyes look down, remembering your promise to your "friends. "
  • look down : 「見下ろす、浮かない顔をしている」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • promise [prɑ́məs] : 「約束、契約、約束したこと、約束したもの」
❖ "Your eyes look ~ "分詞構文、付帯状況、「あなたは、視線を落とし、あなたの『友』と交わした約束を思い出している」。もちろん、"friends"「友」とは、エゴを含め、多くの幻想の偶像のこと。



The "loveliness" of sin, the delicate appeal of guilt, the "holy" waxen image of death, and the fear of vengeance of the ego you swore in blood not to desert, all rise and bid you not to raise your eyes.
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • delicate [délikət] : 「繊細な、精巧な、微妙な、かすかな、ほのかな」
  • appeal [əpíːl] : 「魅力、懇願」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • waxen [wǽksn] : 「ろうのような、ろう製の、滑らかな、青白い」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • vengeance [vén(d)ʒ(ə)ns] : 「復讐、仕返し、報復」
  • blood [blʌ́d] : 「血、血液、流血」
  • desert [dizə́ːrt] : 「〜を見捨てる、〜との縁を絶つ」
  • rise [ráiz] : 「上がる、起立する、昇る、起きる、生じる」
  • bid [bíd] : 「命じる、命令する、指示する」
❖ "The "loveliness" of sin ~ "「罪の意識の『愛らしさ』、罪の、巧妙な魅力、『神聖な』、蝋(ろう)のように青白い死のイメージ、」"and the fear of vengeance ~ "「決して見捨てないと、あなたが血で誓ったエゴの、復讐の恐怖、」"all rise and bid you ~ "「これらすべてが立ち上がり、目を上げるなと、あなたに命じる」。罪と死とエゴを信じて、その向こうに存在する真実の実相を見てはいけないと命じるのだ。



For you realize that if you look on this and let the veil be lifted, they will be gone forever.
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの」
  • lift [líft] : 「解除する、取り除く、撤廃する、持ち上げる」
  • gone [gɔ́(ː)n] : 「go の過去分詞形」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "For you realize that ~ "「なぜなら、あなたはthat以下を知っているからだ」。"that if you look on ~ "「もしあなたが、これを見てしまったら、ベールを持ち上げようとしてしまう」ことを知っているからだ。つまり、あなたは、真実の実在を見てしまえば、幻想には何の魅力も感じなくなり、真実を覆い隠している重いベールを剥ぎ取ってしまうだろう。あなたがきっとそうすることを、あなたの『友』は知っている。



All of your "friends," your "protectors" and your "home" will vanish. Nothing that you remember now will you remember.
  • protector [prətéktər] : 「保護者、後援者、庇護者」
  • vanish [vǽni∫] : 「える、消えてなくなる、姿を消す、去る」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ ベールを剥ぎ取って真実を見てしまえば、"All of your "friends," your ~ "「あなたの『友』、あなたの『庇護者』、あなたの『住家』、そのすべては、消えてなくなるのだ」。"Nothing that you ~ "「あなたが覚えていたものはすべて、今や、あなたは思い出すことはない」。慣れ親しんだ幻想はすべて消え、実相世界に再生したあなたは、幻想を思い出すことさえない。



7. It seems to you the world will utterly abandon you if you but raise your eyes.
  • utterly [ʌ́tə(r)li] : 「全く、完全に、徹底的に、すっかり」
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、遺棄する、見捨てる、捨て去る」
  • raise [réiz] : 「上げる、つり上げる」
❖ ここは後ろから、"if you but ~ "「もしあなたが、目を上げて周りを見たら、」"It seems to you ~ "「あなたには、世界があなたを完全に放棄したように見えるだろう」。幻想世界が消滅したので、幻想世界があなたを捨てたような錯覚を覚えるかも知れない。しかし、本当はそうではない。



Yet all that will occur is you will leave the world forever. This is the re-establishment of your will.
  • occur [əkə́ː(r)] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、放置する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • re-establishment [ri-istǽbli∫mənt] : 「再建、復旧、復興」
  • will [wíl] : 「意志、精神力、意欲」
❖ "Yet all that will occur is ~ "「しかし、起きたことのすべては、あなたが世界を永遠に手放しただけなのだ」。幻想世界があなたを捨てたのではなく、あなたが自らの意思で幻想世界を捨てたのだ。"This is the re-establishment ~ "「これは、あなたの意思の再生である」。あなたが自らの意思で、幻想世界の放棄を選択したのである。あなたの意思は復活したのだ。あなたの意思は、もはや、エゴの奴隷ではない。



Look upon it, open-eyed, and you will nevermore believe that you are at the mercy of things beyond you, forces you cannot control, and thoughts that come to you against your will.
  • open-eyed : 「目を見開いた、油断のない、抜け目のない」
  • nevermore : 「二度と〜しない」
  • mercy [mə́ː(r)si] : 「慈悲、情け」
  • at the mercy of : 「〜の意のままに、〜の言いなりで、〜に翻弄されて」
  • force [fɔ́ː(r)s] : 「力、エネルギー、強さ、体力、腕力」
  • control [kəntróul] : 「支配する、抑える、コントロールする、制御する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、熟考、考え、見解」
  • against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」
❖ "Look upon it ~ "「目を開けてよく見なさい」。"and you will nevermore ~ "「そうすれば、あなたはthat以下を二度と信じることが出来なくなるだろう」。"that you are at the mercy ~ "「あなたを越えたもの、あなたが制御出来ない力、そして、あなたの意思に逆らってやって来た思い、あなたはそれらの意のままである」ということを二度と信じられなくなる。あなたは、もはや、幻想の操り人形ではないのだ。



It is your will to look on this. No mad desire, no trivial impulse to forget again, no stab of fear nor the cold sweat of seeming death can stand against your will.
  • mad [mǽd] : 「気が狂って、怒って、頭にきて、発狂して」
  • desire [dizáiə(r)] : 「欲望、欲求、願望、念願」
  • trivial [tríviəl] : 「ささいな、取るに足りない、瑣末な」
  • impulse [ímpʌls] : 「衝動、衝撃、刺激、心のはずみ」
  • forget [fə(r)gét] : 「忘れる」
  • stab [stǽb] : 「突き刺すこと、刺し傷、突き傷、刺すような痛み」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • cold [kóuld] : 「冷たい、寒い、寒々とした」
  • sweat [swét] : 「汗」
  • cold sweat : 「冷汗」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、外見だけの、見せかけの、うわべの」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • stand against : 「〜に立ち向かう、〜に刃向かう、〜に手向かいする、〜に抵抗する」
  • will [wíl] : 「意志、精神力、意欲」
❖ "It is your will ~ "「これを目撃しようとすることは、あなたの意思である」。つまり、幻想の操り人形ではない自分を目撃することは、あなたの意思である。"No mad desire ~ "「どんな狂った願いも、再び忘れ去りたいと思うわずかの衝動も、刺すような恐れも、見かけの死に対する凍るような汗も、」"can stand against ~ "「あなたの意思に立ち向かうことは出来ないのだ」。幻想に対して抱く未練も、あなたの意思でかき消される。逆戻りしたいと望む、消極的な思いも、あなたの強い意思で否定されるのだ。本当の意味で、あなたは強くなるのである。それが、あなたの真のパワーである。



For what attracts you from beyond the veil is also deep within you, unseparated from it and completely one.
  • attract [ətrǽkt] : 「魅惑する、魅了する、引き込む、引き付ける」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜の域を越えて、〜を超越して」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの」
  • deep [díːp] : 「深く、ふけって」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜以内に」
  • unseparated : 「分離されていない」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、全面的に、全く、徹底的に」
❖ "For what attracts you ~ "「なぜなら、ベールの向こうからあなたを引きつけているものは、あなたの心の奥深くにもあるものなのだから」。"unseparated from ~ "分詞構文、先頭に"being"を補うといい、「そして、あなたは、心の奥深くにあるものと分離してはいないし、むしろ、完全に一体であるからなのだ」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇があって、そこにホーリー・スピリットやキリストが住んでいる。その祭壇が、この幻想世界と神の住む実相世界との接点、いわば、天の王国へのチャンネルになっているのだ。その心の最も神聖な部分と、あなたは分離することなく、互いに共鳴し合っているのである。そこに、あなたの本当の意思が生まれるのだ。幻想世界に戻ることは二度とないと、あなたの意思はあなたに告げている。
 
 
 

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